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適正使用ガイド - アストラゼネカ

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日本標準商品分類番号
874291
平成28年5月∼平成28年11月
適 正 使 用 ガ イド
新発売
抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤
(オシメルチニブメシル酸塩錠)
劇薬/処方箋医薬品(注意−医師等の処方箋により使用すること)
薬価基準収載
タグリッソによる治療の流れ
適正使用に関するお願い
タグリッソ
(一般名:オシメルチニブメシル酸塩)は経口のチロシンキ
抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」
に
対して承認されました。
対象患者の選択
ナーゼ阻害剤であり、2016年3月、
「 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に
国内外の臨床試験及び海外の製造販売後において、本剤投与時に特に注
意すべき副作用として、間質性肺疾患、QT間隔延長、肝障害及び血液毒性
されたリスクとしています。
本適正使用ガイドはこのような副作用を未然に防止あるいは最小化できる
患者への説明
が認められており、
これらを日本の医薬品リスク管理計画書の重要な特定
よう、適正使用推進を目的に作成しており、患者選択における注意点、投与
などについて紹介しています。
タグリッソの使用に際しましては、本適正使用ガイド、最新の添付文書及び
総合製品情報概要を熟読の上、適正な使用をお願いいたします。
重要な副作用とその対策
前及び投与期間中の注意事項、発現する可能性のある副作用とその対策
なお、
タグリッソの適正使用情報は、下記サイトにも掲載しております。
http://med.astrazeneca.co.jp/safety/TAG.html
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
弊社製品情報サイト
参考資料
「参考情報」
公表文献あるいは監修の先生方のご意見等を基に、本剤を実地臨床で使用するにあたって参考となる
情報として表記しています。
添付文書等には記載していない情報も含まれています。
新たな知見あるいは市販後の副作用発現状況等によって、
今後記載内容が変更となる可能性があります。
1
Contents
2
1.タグリッソによる治療の流れ
3
2.対象患者の選択
4
投与前適正使用チェックシート
4
警告
5
禁忌
5
効能・効果
5
3.患者への説明
6
4.重要な副作用とその対策
7
間質性肺疾患
7
QT間隔延長
17
肝障害
21
血液毒性
23
その他の主な副作用
24
(QT間隔延長を除く)
● 心臓障害
24
● 血栓塞栓症
24
● 感染症
25
● 角膜障害
25
● 高頻度で報告された副作用
25
・消化管障害
25
・爪囲炎
25
・皮膚障害
25
5.タグリッソのご使用に際しての注意点
26
適切な投与患者の検討
26
(慎重投与)
● 投与に注意を要する患者
26
● 妊婦、産婦、授乳婦等
26
投与開始前・投与開始後の注意事項
27
● 用法・用量
27
● 重要な基本的注意
28
● 相互作用
28
6.参考資料
29
間質性肺疾患リスク因子解析
(予備的解析)
29
CTCAE ver.4.0 Grade分類
30
臨床試験における選択基準/除外基準
32
1. タグリッソによる治療の流れ
対象患者の選択
投与前適正使用チェックシート
4ページ
警告
5ページ
禁忌
5ページ
効能・効果
適切な投与患者の検討
5ページ
26ページ
27∼28ページ
患者への説明
6ページ
患者への説明
インフォームド・コンセント
用法・用量
5ページ
投与開始前・投与開始後の注意事項
27∼28ページ
副作用把握
重要な副作用とその対策
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
警告
投与期間中の経過観察
27ページ
重要な副作用とその対策
タグリッソ投与開始
対象患者の選択
投与開始前・投与開始後の注意事項
患者への説明
タグリッソによる治療の流れ
タグリッソを処方いただくにあたり、本剤を安全に使用する目的で、以下のような点にご留意ください。
7∼25ページ
参考資料
3
2. 対象患者の選択
投与前適正使用チェックシート
注)
使用成績調査
(全例調査)
期間中は、登録票をご利用ください。
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1.本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師
のもとで、添付文書を参照して、適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始
に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性
(特に、間質性肺疾患の初期症状、服用中
の注意事項、死亡に至った症例があること等に関する情報)
、非小細胞肺癌の治療法等を十分説明し、
同意を得てから投与すること。
▶
「間質性肺疾患」
(7∼16ページ)
をご参照ください
患者への説明
2.本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、投与期間中に
わたり、初期症状
(呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分
に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に治療初期は
入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行う
こと。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「 慎重投与」、
「 重要な基本的注意」、
「 重大な副作用」
の項参照)
対象患者の選択
▶
「間質性肺疾患」
(7∼16ページ)
、
(6ページ)
をご参照ください
「患者への説明」
タグリッソによる治療の流れ
警告
3.本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴がないことを
確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。
(
「慎重投与」
の項参照)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(
「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」
の項参照)
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
医薬品の一般的注意事項として設定しています。
本剤の成分に対し過敏症の既往のある患者に本剤を投与した場合、過敏症が発現する可能性が高いと考えられます。
本剤には以下の成分が含まれていますので、本剤の投与に際しては、問診等を行い、
これらの成分に対し過敏症の既往のある患者には本剤を投与しないで
ください。
主成分:オシメルチニブメシル酸塩
添加物:D-マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
フマル酸ステアリルナトリウム、
ポリビニルアルコール
(部分けん化物)
、
酸化チタン、
マクロゴール4000、
タルク、
黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黒酸化鉄
重要な副作用とその対策
▶
「間質性肺疾患」
(7∼16ページ)
をご参照ください
▶
「妊婦、産婦、授乳婦等」
(26ページ)
をご参照ください
EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
参考資料
効能・効果
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、EGFR T790M変異陽性が確認された患者に投与すること。
検査にあたっては、承認された体外診断薬 ※を用いて測定すること。
2.【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重
に検討し、適応患者の選択を行うこと。
3.本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
※:適切な検体種等については、当該体外診断薬の添付文書をご参照ください。
5
3. 患者への説明
● タグリッソを服用する患者又はその家族に対しては、
投与前にタグリッソの効果、発現する可能性のある副
作用とその対策、非小細胞肺癌の治療法などについて十分に説明のうえ、同意を得てから投与を開始して
ください。
● タグリッソを服用している間に異常を感じた場合には、
速やかに
(当日中に)
医療機関に連絡するよう患者
又はその家族にご指導ください。
● 説明にあたっては、
患者向けパンフレット、
注意喚起カードなどをご利用ください。
患者向けパンフレット
患者向けパンフレットには、本剤の服用により発現する可能性がある
間質性肺疾患の初期症状などについて記載されています。
治療開始に先立ち、患者又はその家族に以下のリスク及び注意事項
タグリッソを 服用される
患者さん とご家族へ
について十分に説明し、同意を得てください。
・間質性肺疾患の初期症状があらわれた場合には速やかに
(当日中に)
医療機関
(医師・看護師・薬剤師など)
に連絡
ー間質性肺疾患の初期症状:呼吸困難、咳嗽、発熱など
・死亡に至った症例もあり、医療機関での早急な診断と処置が必要
監修:国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 副院長・呼吸器内科長
大江 裕一郎 先生
患者向けパンフレット
注意喚起カード
本剤服用中に間質性肺疾患の初期症状があらわれた場合などの緊急時
に十分な対応ができるよう、注意喚起カードに医療機関の緊急連絡先を
ご記入のうえ、患者にご案内ください。
また、患者が薬局にて本剤の調剤を受ける際、
処方箋と一緒に注意喚起
カードを提示するよう説明してください。
タグリッソ注意喚起カード
(シール)
薬局にて処方箋と一緒に本カード
(シール)
を薬剤師へ提示してください。
タグリッソを服用される患者さんへ
ータグリッソを服用するときの注意事項ー
このような症状があらわれたときは、
すみやかに(当日中)医師、看護師または薬剤師に連絡してください
かぜのような症状:
息切れ、呼吸がしにくい、咳、発熱など
(間質性肺疾患の主な症状)
間質性肺疾患は死に至る可能性がありますので、
症状があらわれたときはすみやかに処置を行う必要があります。
薬剤師の先生方は、調剤時に、初期症状の速やかな報告の必要性と
緊急時の連絡先
●医療機関名
ともに緊急時の連絡先が担当医より案内されていることを確認して
●診療科名
●担当医名
ください。
●電話番号
●診察券番号
<ご家族または介護されている方へ>
緊急時、上記医療機関を受診できない場合は、救急対応が可能な医療機関を受診してください。
救急隊員や緊急時受診先の医師などに患者さんの状況を伝えるとき、本カード
(シール)
に記載の
情報もあわせてお伝えください。
タグリッソに関するお問い合わせ
アストラゼネカ株式会社 フリーダイヤル
タグリッソ患者様相談窓口
0120-742-740
(24時間対応)
TAG004
A803
2016年3月作成
注意喚起カード
6
4. 重要な副作用とその対策
対象患者の選択
● 本剤投与開始前に胸部CT検査及び問診を実施し、
間質性肺疾患の合併又は既往歴がない
タグリッソによる治療の流れ
間質性肺疾患
ことを確認した上で、投与の可否を慎重に判断してください。
● 併せて
「適切な投与患者の検討」
(26ページ)
をご確認ください。
● 治療開始に先立ち、
患者又はその家族に以下のリスク及び注意事項について十分に説明し、
対象患者の選択
患者への説明
同意を得てください。
●
間質性肺疾患の初期症状があらわれた場合には速やかに
(当日中に)
医療機関
(医師・看護師・
薬剤師など)
に連絡
●
死亡に至った症例もあり、医療機関での早急な診断と処置が必要
▶
「患者への説明」
(6ページ)
をご参照ください
患者への説明
ー間質性肺疾患の初期症状:呼吸困難、咳嗽、発熱など
投与期間中の経過観察
● 間質性肺疾患が疑われる場合には速やかに本剤の投与を中止し、
ステロイド治療などの適切
● 他の病因との鑑別診断を行い、
間質性肺疾患と診断された場合は適切な処置を行ってくだ
さい。
● 本剤投与中は、
以下の観察を十分に行ってください。
<定期的な経過観察>
重要な副作用とその対策
な処置を行ってください。
・間質性肺疾患の初期症状
(呼吸困難、咳嗽、発熱など)
の確認
<必要に応じて実施する検査>
・動脈血酸素分圧
(PaO2)
・動脈血酸素飽和度
(SpO2)
・肺胞気動脈血酸素分圧較差
(A-aDO2)
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
・胸部画像検査の実施 など
・肺拡散能力
(DLco)など
● 特に治療初期は、
入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患の発現に十分注意して
▶
「間質性肺疾患診断フローチャート」
(12ページ)
、
「間質性肺疾患の治療」
(13ページ)
をご参照ください
参考資料
ください。
7
● 発 現 状 況(2015年5月1日データカットオフ)
対象
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例
結果
間質性肺疾患様事象は、外国人に比べ、
日本人患者において高い頻度で認められています。
間質性肺疾患様事象の副作用の発現状況
副作用
(MedDRA 基本語)
日本人患者
(n=80)
CTCAE Grade、例
(%)
Grade 5
(死亡)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
間質性肺疾患様事象
5
(6.3)
2
(2.5)
0
1
(1.3)
0
※
2
(2.5)
間質性肺疾患
4
(5.0)
2
(2.5)
0
0
0
2
(2.5)
肺臓炎
1
(1.3)
0
0
1
(1.3)
0
0
※:日本人の死亡例の詳細及び剖検所見は
「症例概要」
(14∼15ページ)
参照
副作用
(MedDRA 基本語)
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
(死亡)
11
(2.7)
4
(1.0)
0
3
(0.7)
0
4
(1.0)
間質性肺疾患
6
(1.5)
3
(0.7)
0
0
0
3
(0.7)
肺臓炎
5
(1.2)
1
(0.2)
0
3
(0.7)
0
1
(0.2)
間質性肺疾患様事象
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
参考
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験(AURA試験)の第Ⅰ相部分における間質性肺疾患様事象の発現状況
(2015年6月1日データカットオフ)
対象
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅰ相部分において本剤20∼240mgを投与された非小細胞肺癌患者
402例
注)
承認された適応範囲外の患者を含みます。
結果
間質性肺疾患様事象の副作用の発現状況
副作用
(MedDRA 基本語)
間質性肺疾患様事象
間質性肺疾患
肺臓炎
全症例
(n=402)
CTCAE Grade、例
(%)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
(死亡)
15
(3.7)
3
(0.7)
4
(1.0)
7
(1.7)
1
(0.2)
0
0
0
1
(0.2)
1
(0.2)
0
3
(0.7)
4
(1.0)
6
(1.5)
0
0
2
(0.5)
13
(3.2)
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
注)
2015年6月1日データカットオフ以降2015年10月1日までの追跡調査において、間質性肺疾患が追加で1例
(Grade 2)
報告されています。
【承認された効能・効果】
EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
【承認された用法・用量】
通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
8
4. 重要な副作用とその対策
間質性肺疾患
本剤投与による間質性肺疾患発現のリスク因子は明らかになっておりません。
全ての患者において投与期間を通じ、間質性肺疾患の発現について、十分な経過
観察を行ってください。
対象
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅰ相部分及び第Ⅱ相部分、
並びに国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
に
対象患者の選択
【本剤における予備的なリスク因子解析】
タグリッソによる治療の流れ
●リス ク 因 子
おいて本剤を投与された非小細胞肺癌患者766例
(うち日本人患者119例)
注)
承認された適応範囲外の患者を含みます。
解析方法
患者への説明
ロジスティック回帰モデル(調整なし)
解析項目
・喫煙歴
・糖尿病※2
・年齢
(65歳以下、
65歳超)
・治療ライン
(1次、
2次、3次以降)
・呼吸器疾患※1
・性別
・肺の放射線療法歴
・低アルブミン血症※3
・民族
(日本、
アジア、その他)
・化学療法歴
・初回診断からの期間
・体表面積
・肺の手術歴
・胸水※4
※1
・体重
・心嚢液貯留※4
・心疾患
※3:ベースライン時における臨床検査値に基づく
※4:ベースライン時における疾患の重度に基づく
※1:ベースラインにおける既往歴又は現病歴
※2:ベースライン時における現病歴としての糖尿病
重要な副作用とその対策
・Performance Status
(PS)
(0、1)
結果
[オッズ比:2.94
(95%信頼区間:1.16∼7.42)
]
注)
本解析では間質性肺疾患の報告件数は少なく、
1カテゴリー又は複数のカテゴリーの症例数が非常に少ない潜在的リスク因子もありました。
さらに、調整も行っていないため、
他の因子が交絡因子として関与していた可能性があります。
したがって、上記の結果の解釈には注意を要します。
詳細は
「間質性肺疾患リスク因子解析
(予備的解析)
(
」29ページ)
をご参照ください。
参考
間質性肺疾患の一般的なリスク因子
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
オッズ比の信頼区間の下限が1を超える因子:人種
(日本人対アジア人以外)
のみ
ゲフィチニブ コホート内ケースコントロール研究におけるリスク因子
(実施期間:2003年11月∼2006年2月)
・年齢55歳以上
・WHO PS 2以上
・喫煙歴あり
・非小細胞肺癌の初回診断から
間質性肺疾患発症までの期間が6ヵ月未満
・既存の間質性肺疾患
・心血管系の合併症あり
参考資料
発症のリスク因子
・正常肺占有率※1が低いこと
(50%以下)
予後不良因子
(死亡リスク)
・65歳以上
・喫煙歴あり
・既存の間質性肺疾患
・正常肺占有率※1が低いこと
(50%以下)
・呼吸性移動制限領域占有率※2が高いこと
(50%以上)
※1:ベースラインにおけるCT画像による
※2:ベースラインにおけるCT画像による診断で、
胸膜に癒着している領域の全肺野に対する占有率
Kudoh S. et al.:Am. J. Respir. Crit. Care Med., 177(12), 1348, 2008
9
● 発 現 時 期(2015年5月1日データカットオフ)
本剤の投与期間と間質性肺疾患発現時期の関連性は特定されておりません。
治療初期のみならず、投与中は継続して十分な経過観察を行ってください。
対象
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例のうち、間質性
肺疾患様事象※の副作用が認められた11例
※:間質性肺疾患、肺臓炎
結果
本剤の投与開始から間質性肺疾患様事象発現までの期間の中央値:83日
(範囲:17∼230日)
間質性肺疾患様事象の発現時期
死亡
(日本人)
死亡以外
(日本人)
死亡
(日本人以外)
死亡以外
(日本人以外)
2
発現例数
1
28
週目
24
週目
20
週目
16
週目
12
週目
週目
8週目
投与開始後4週目
0
32
発現時期
安全性評価対象症例 411例
10
4. 重要な副作用とその対策
タグリッソによる治療の流れ
臨床開発プログラム全体における間質性肺疾患様事象の発現時期
参考
間質性肺疾患
(2015年10月1日データカットオフ)
対象
のうち、間質性肺疾患様事象※2の有害事象※3が認められた30例
※1:本剤の単剤投与
(承認された適応範囲外である1次治療及びT790M変異不明例/陰性例等を含む)
を対象とし、2015年6月1日までに登録
された患者を10月1日まで追跡調査した。
※2:間質性肺疾患、肺臓炎、器質化肺炎
※3:本剤との因果関係にかかわりなく発現した事象
対象患者の選択
臨床開発プログラム全体
(第Ⅱ相臨床試験及び進行中の臨床試験を含む)
において本剤を投与された1151例※1
結果
本剤の投与開始から間質性肺疾患様事象発現までの期間の中央値:52日
(範囲:14∼230日)
死亡
(日本人)
死亡以外
(日本人)
死亡
(日本人以外)
死亡以外
(日本人以外)
患者への説明
間質性肺疾患様事象の発現時期
5
4
重要な副作用とその対策
発現例数
3
2
1
28
週目
24
週目
20
週目
16
週目
12
週目
週目
8週目
32
発現時期
安全性評価対象症例 1151例
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
投与開始後4週目
0
参考資料
【承認された効能・効果】
EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
【承認された用法・用量】
通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
11
●対処方法
間質性肺疾患が疑われる場合には速やかに本剤の投与を中止し、ステロイド治療など
の適切な処置を行ってください。
他の病因との鑑別診断を行い、間質性肺疾患と診断された場合は適切な処置を行っ
てください。
参考
間質性肺疾患診断フローチャート
一般的な対処方法として以下をご参考ください。
タグリッソ投与
患者の主訴
所見
● 息切れの悪化
(呼吸困難)
● 胸部検査における「ラ音」
● 咳嗽
(特に乾性)
の増加
● 低酸素血症
(SpO2低下など)
タグリッソの
投与中止
● 発熱
肺関連検査
● 胸部X線 ● 胸部CT/HRCT
肺野の陰影確認
(特にすりガラス様陰影及び
網状陰影又はそのいずれか)
重篤な場合、
ただちに治療開始
肺野の陰影なし
肺機能、徴候、症状の十分な観察
鑑別診断のための臨床検査
白血球、CRP、
LDH、
KL-6※、SP-D、SP-A、
β-Dグルカン、
ニューモシスチスDNA検査、
腫瘍マーカー
(CEA、
CYFRAなど)
、
血栓症関連
(D-ダイマーなど)
鑑別すべき疾患
● 感染症
(ニューモシスチス肺炎など)
● 癌の悪化
(癌性リンパ管症、新病変など)
● 心不全
● 肺血栓塞栓症 など
※:KL-6は投与前値を参考値として経過を追うこと
が勧められる。KL-6値の上昇は、肺癌の進行、
日和見感染も反映するため、基礎疾患に関連す
る肺病変の鑑別診断に用いる。
その他、気管支鏡検査、
気管支肺胞洗浄
(BAL)
、
経気管支肺生検
(TBLB)
など
間質性肺疾患 診断の確実性高い
12
治療へ
4. 重要な副作用とその対策
間質性肺疾患の治療
間質性肺疾患
軽症
中等症
重症
ステロイドパルス療法(メチルプレド
ニゾロン500∼1,000mg/日×3日間)
実施後、プレドニゾロン換算で0.5∼
1.0mg/kg/日の投与を継続し、漸減
する1)
患者への説明
プレドニゾロン換算で0.5∼1.0mg/
kg/日を4週間投与した後、漸減して
中止する
対象患者の選択
タグリッソの投与中止
タグリッソによる治療の流れ
参考
間質性肺疾患
感染症が否定された場合、免疫抑制剤2)
(シクロホスファミド水和物、
シクロスポリン
など)
による治療の併用も検討してください。
重要な副作用とその対策
1)
日本呼吸器学会:薬剤性肺障害の診断・治療の手引き, メディカルレビュー社, 2012, p36-37
2)
山口徹, 北原光夫:今日の治療指針2016, 医学書院, 2016, p361
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
参考資料
13
●症例概要
症例1 : 間質性肺疾患(国内)
投与開始後日数
CT所見
60歳代女性 非小細胞肺癌
X線所見
臨床検査値・症状
治療
診断
−7日
【既往歴】
胸腔吸引、心嚢ドレナージ
【本剤投与開始時の治療歴】
ゲフィチニブ、ペメトレキセド、ベバシズマブ、
シスプラチン、
エルロチニブ
【合併症】
羞明、
リンパ球数減少、尿閉、背部痛、筋骨格硬直、爪の障害、持続性角膜
上皮欠損、低アルブミン血症
−5日
投与開始
47日目
本剤投与
48日目
全身の疲労感
酸素療法開始
SpO2
ステロイドパルス※1
開始
労作時
70-77
びまん性浸潤影を確認
特に右肺下葉に
コンソリデーションを確認
安静時
78-80
CRP
β-Dグルカン
1.94
22.2
抗菌剤※2開始
2.56
0.12
胸腔穿刺
53日目
経鼻的高流量
酸素投与
陰影に変化なし
57日目
陰影に変化なし
異型肺炎予防
ステロイド等※3
による治療継続
50日目
54日目
薬剤性間質性
肺臓炎疑い
胸水を認めたため、
呼吸困難の症状改善目的
低酸素症のため
9.6
59日目
全肺野の陰影増悪
72日目
疲労・重度の
呼吸困難
鎮静剤
薬剤性間質性肺臓炎
確定診断
疑いの発現以降に発熱再発
がなく、
また、54日目よりβ-D
グルカンが持続的に減少して
いることから、診断を確定。
77日目
死亡
【病理解剖】
主診断Ⅰ.
進行肺癌、
Ⅱ.
ショック肝。
肺臓炎と一致する病理所見は認められず。
病理解剖の結果を踏まえ、
死亡の主因を肺癌の増悪、死亡の副因を薬剤性間質性肺臓炎に変更。
主因:薬剤性間質性肺臓炎、
副因:肺癌の悪化と記録。
また、死 亡は原 疾 患 の 病 勢
進行に関連している。
病理解剖実施
※1:3日間のパルス療法
(メチルプレドニゾロン 1,000mg/日)
※2:レボフロキサシン 500mg/日
※3:プレドニゾロン、
メチルプレドニゾロン、
スルファメトキサゾール・トリメトプリム、
カスポファンギン、
シベレスタット、
モルヒネを含む
【所見・評価を含む経過の記載は臨床試験における治験医師より報告された記録に基づく。】
14
4. 重要な副作用とその対策
投与開始後日数
50歳代女性 非小細胞肺癌
CT所見
臨床検査値・症状
治療
診断
−7日
【既往歴】
肺部分切除
(右上葉S1、右下葉)
【本剤投与開始時の治療歴】
カルボプラチン、ゲムシタビン、ゲフィチニブ、ペメトレキセド、ベバシズ
マブ、
エルロチニブ、
パクリタキセル
対象患者の選択
投与開始
209日目
211日目
左下葉に新たな病変を認め、疾患
進 行を確 認 。肝 転 移 等 の 他 の
病変のコントロールは良好。
臨床上の有効性を認めたため、
本剤の投与継続。
小細胞癌を生検にて確認。
洗浄液の細胞診において
も小細胞癌陽性を確認。
EGFR-TKIによる治療後の
小細胞癌への形質転換で
あると診断。
左下葉の経気管支生検
及び気管支洗浄
咳嗽の悪化
労作性呼吸困難
悪寒戦慄を伴う発熱
(38度)
酸素療法開始
感染性肺炎と診断
抗菌剤※開始
左下葉の腫瘍、
局限性のすりガラス様陰影
及びコンソリデーションを確認
232日目
CRP
SpO2
11.4
4.7
88
14.6
8.5
KL-6
SP-D
389
92.1
ステロイドパルス開始
急性間質性肺疾患
と診断
シベレスタット開始
重度の呼吸困難
非侵襲性陽圧換気
にて管理
モルヒネ持続注入開始
死亡
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
233日目
WBC
重要な副作用とその対策
230日目
患者への説明
本剤投与
223日目
タグリッソによる治療の流れ
症例2 : 間質性肺疾患(国内)
間質性肺疾患
主因:間質性肺疾患、
副因:肺癌
病理解剖実施
参考資料
【病理解剖】
<主病変>肺癌
右肺に癌の残存はなかったが、左肺上葉に腺癌、左肺下葉に小細胞癌を認めた。癌の分布を列挙すると、
まず右中葉に線維性瘢痕
(5mm)
を認めた。癌の遺残はなかったが、
びまん性肺胞障害をきたしていた。次に左上葉25mm結節には線維性瘢痕の一部に
腺癌を認めた。その近傍に5mmの結節が2個あり、一方は腺癌、他方は腺癌と小細胞癌の成分を有していた。前者は免疫染色で
synaptophysin
(+)
、CD56
(+)
の成分とEGFR
(+)
とMET
(+)
の成分をそれぞれ有していた。小細胞癌の成分にEGFRとMETの
発現はみられなかった。MIB-1 indexは小細胞癌で腺癌より高値の傾向を示した。最後に小細胞癌が左下葉で気管支血管束に
沿い、癌性リンパ管症と閉塞性肺炎を合併し、広範に増殖していた。
肝にはS2/3、
S4に瘢痕状線維化と少量の残存腺癌を認めた。
小弯リンパ節、傍大動脈リンパ節に小細胞癌の転移を認めたが、左肺門部のリンパ節には腺癌も少量ながら含まれていた。
※:アジスロマイシン、
タゾバクタム・ピペラシリンの静脈内投与
【所見・評価を含む経過の記載は臨床試験における治験医師より報告された記録に基づく。】
15
症例3 : 肺臓炎(国内)
投与開始後日数
80歳代女性 非小細胞肺癌
CT所見/X線所見
臨床検査値・症状
治療
診断
−4日
本剤投与
投与開始
【既往歴】
関節障害、脊椎圧迫骨折、上肢骨折
【本剤投与開始時の治療歴】
ゲフィチニブ
【合併症】
白内障、不全麻痺
22日目
自覚症状なし
尿中レジオネラ抗原陰性
尿中肺炎球菌抗原陰性
肺臓炎と診断
β-D
SpO2 WBC CRP KL-6 グルカン
すりガラス様陰影を確認
23日目
94
7.15 3.37 452 <6.0
抗菌剤※1開始
(28日目まで)
94
気管支鏡
検査
体温
37.0
24日目
94
8.01 7.41
37.5
胸部X線にてすりガラス様
陰影の増悪を確認
酸素投与開始
(25日目まで)
ステロイド※2開始
以降漸減し中止
抗菌剤※3開始
28日目
97
30日目
100
ギムザ 染 色にて 気 管 支 肺
胞洗浄液はリンパ球優位で
あったため、発現した肺臓炎
は薬剤性の可能性が高いと
考えられた。
ニューモシスチス肺炎
予防のため
7.24 0.37
36.0
すりガラス様陰影は顕著に改善
37日目
43日目
127日目
胸部CTにて
右肺のすりガラス様陰影の
わずかな増悪を確認
胸部X線にてすりガラス様
陰影の改善を確認
胸部CTにて間質性肺疾患の
回復を確認
※1:ミノサイクリン100mg×2回/日静注
※2:プレドニゾロン25mg/日経口投与 以降漸減し中止
44日目:20mg/日→50日目:15mg/日→65日目:10mg/日→72日目:5mg/日→86日目:2.5mg/日→106日目:中止
※3:スルファメトキサゾール・トリメトプリム1錠
(400mg/80mg)
×1回/日経口投与
【所見・評価を含む経過の記載は臨床試験における治験医師より報告された記録に基づく。】
16
回復
対象患者の選択
● QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者への投与は慎重に判断してください。
タグリッソによる治療の流れ
QT間隔延長
● QT間隔延長が起こるおそれがある先天性QT延長症候群のある患者には、
投与を避けること
を考慮してください。
延長の発現リスクを有する患者は除外されています。詳細は
「国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA
試験)
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
における心機能関連の除外基準」
(19ページ)
を
対象患者の選択
● 国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)及び国際共同第Ⅱ相試験(AURA2試験)
では、QT間隔
ご参照ください。
投与期間中の経過観察
カルシウム等)
を行い、患者の状態を十分に観察してください。また、必要に応じて電解質補正
を行ってください。
患者への説明
● 本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査
(カリウム、マグネシウム、
● QT間隔延長があらわれることがあるので、
患者の状態を十分に観察してください。重篤な
不整脈の症状/兆候を伴うQTc値延長を含め、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量
又は中止等の適切な処置を行ってください。詳細は「対処方法」
( 19ページ)
をご参照くだ
● QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤の併用により作用が増強するおそれがあり
ます。併用には注意してください。詳細は
「相互作用」
( 28ページ)
をご参照ください。
● QT間隔延長の診断及び処置については、
循環器専門医にご相談ください。
重要な副作用とその対策
さい。
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
参考資料
17
●発現状況
対象
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例
結果
トルサード ド ポアント/QT延長
(SMQ※)
に含まれる副作用は
「心電図QT延長」
のみでした。QT間隔延長の
臨床上の重大な影響
(トルサード ド ポアント、突然死、心室性頻脈、心室細動、心室粗動、失神等のリスクの増加
との関連性)
は認められていません。また、不整脈
(SMQ※)
に属する副作用は報告されていません。
トルサード ド ポアント/QT延長(SMQ※)
に含まれる副作用の発現状況
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
副作用
(MedDRA 基本語)
心電図QT延長
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
12
(2.9)
5
(1.2)
3
(0.7)
4
(1.0)
0
0
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
※:MedDRA標準検索式
投与期間中のQTcF間隔
例数
(%)
AURA試験の第Ⅱ相部分※1
AURA2試験※2
日本人患者
(n=35)
全症例
(n=201)
日本人患者
(n=45)
全症例
(n=210)
>450msec※4
13
(37.1)
55
(27.4)
18
(40.0)
63
(30.0)
>480msec※4
1
(2.9)
7
(3.5)
1
(2.2)
9
(4.3)
0
0
0
1
(0.5)
>30msec※4
17
(48.6)
83
(41.3)
18
(40.0)
87
(41.4)
>60msec※4
2
(5.7)
5
(2.5)
2
(4.4)
6
(2.9)
0
0
0
2
(1.0)
QTcF>450msecかつQTcF延長>30msec※4
8
(22.9)
32
(15.9)
12
(26.7)
41
(19.5)
QTcF>500msecかつQTcF延長>60msec※4
0
0
0
1
(0.5)
>30msec※4
3
(8.6)
13
(6.5)
2
(4.4)
10
(4.8)
>60msec※4
0
1
(0.5)
0
0
>90msec※4
0
0
0
0
投与期間中のQTcF値
※4
>500msec
※3
投与期間中のQTcF延長
※4
>90msec
※3
投与期間中のQTcF値及びQTcF延長
※3
投与期間中のQTcF短縮
補正QT間隔
(QTc)
はFridericia法により補正した。
本剤投与開始日から投与終了後28日以内に測定したQTcF値を集計した。
※1:FAS
(最大の解析対象集団)
。ベースラインはベースライン評価の平均値である。
※2:QTc解析対象集団。ベースラインはスクリーニング時の時間を一致させたベースラインの値とした。
※3:AURA試験ではベースラインから投与期間中の各測定時点までの変化、
AURA2試験では時間を一致させたベースラインから投与期間中の各測定時点までの変化とした。
※4:例数は各分類とも累積数とした。
18
(2015年5月1日データカットオフ)
4. 重要な副作用とその対策
● 3回の心電図測定から得た平均安静時補正QT間隔
(QTc)
が470msecを超える患者
● 安静時心電図の心拍リズム、
伝導、波形において、臨床的に重大な異常が認められる患者
例)
完全左脚ブロック、
第3度房室ブロック、
第2度房室ブロック、PR間隔250msecを超える患者
タグリッソによる治療の流れ
● 国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験(AURA試験)及び
国際共同第Ⅱ相試験(AURA2試験)
における心機能関連の除外基準
QT間隔延長
● QTc延長又は不整脈誘発のリスクを高める因子を有する患者
・第一度近親者内でQT延長症候群の家族歴を有する患者又は40歳未満での原因不明の突然死の
家族歴を有する患者
・QT間隔を延長させることが知られている併用薬を使用する患者
対象患者の選択
例)
・心不全、低カリウム血症、先天性QT延長症候群が認められる患者
●対処方法
患者への説明
QT間隔延長による休薬・減量・中止の基準
タグリッソの投与開始
(80mg1日1回)
重篤な不整脈の症状/兆候を伴う
QT間隔延長
休薬
3週間以内に
未回復
タグリッソの投与再開
(40mg1日1回)
タグリッソの投与中止
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
481msec未満又は
ベースラインに回復
重要な副作用とその対策
QTc>500msec
参考資料
19
参考
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験(AURA試験)及び
国際共同第Ⅱ相試験(AURA2試験)
におけるQT間隔延長時の休薬・減量・中止の基準
QTcF>500msec又は
ベースラインからのQTcFの変化>60msec
休薬
ベースライン値に回復するまで
定期的に心電図を測定
3週以内に
Grade 1以下に回復
投与再開
[治験責任医師等の判断により、
同用量
(80mg1日1回)
又は
低用量
(40mg1日1回)
にて投与を再開]
3週以内に
Grade 1以下に回復せず
投与中止
注)
Grade分類の詳細は
「CTCAE ver.4.0 Grade分類」
(30∼31ページ)
をご参照ください。
参考
薬剤性QT延長症候群の治療
[発作急性期
(QT延長に伴うトルサード ド ポワントを認める場合)
]
QT延長の原因となった
薬剤を中止する
硫酸マグネシウム静注
ペーシング
イソプロテレノール
(レベルA)
硫酸マグネシウム2gを数分で静注する。
さらに状態により2∼20mg/minで持続静注する。
(レベルB)
100回/minで心房又は心室ペーシングを行う
(房室伝導が不良であれば心室刺激)
。
(レベルB)
持続点滴投与で心拍数100回/minを目標に投与量を調節する。
基本的には心室ペーシングまでのつなぎである。
(レベルB)
カリウム点滴静注
カリウムが正常範囲でも4.5∼5mmol/Lを目標に点滴投与する。
(レベルC)
リドカイン静注
通常、50∼100mgを数分で静注したあと維持点滴を行う。
(レベルC)
<エビデンスレベル>
レベルA:複数の無作為介入臨床試験又はメタ解析で実証されたもの。
レベルB:単一の無作為介入臨床試験又は大規模な無作為介入でない臨床試験で実証されたもの。
レベルC:専門家、又は小規模臨床試験
(後向き試験及び登録を含む)
で意見が一致したもの。
日本循環器学会 他 : QT延長症候群
(先天性・二次性)
とBrugada症候群の診療に関するガイドライン
(2012年改訂版)
, 2012 p.3,29,30
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2013_aonuma_h.pdf
(2016年2月閲覧)
20
対象患者の選択
● 国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
では、以下の患者
タグリッソによる治療の流れ
肝障害
は除外されています。詳細は「臨床試験における選択基準/除外基準」
( 32∼33ページ)
を
ご参照ください。
肝転移がない場合、ALTが基準値上限の2.5倍を超える患者
又は肝転移がある場合、基準値上限の5倍を超える患者
●
肝転移がない場合、ASTが基準値上限の2.5倍を超える患者
対象患者の選択
●
又は肝転移がある場合、基準値上限の5倍を超える患者
●
肝転移がない場合、総ビリルビンが基準値上限の1.5倍を超える患者
ジルベール症候群
(非抱合型高ビリルビン血症)
と確認されている場合又は肝転移がある
投与期間中の経過観察
患者への説明
場合、基準値上限の3倍を超える患者
● ALT、
AST、
ビリルビンなどの上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与
開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を実施してください。
● 患者の状態を十分に観察し、
異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は中止などの
重要な副作用とその対策
適切な処置を行ってください。
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
参考資料
21
●発現状況
対象
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例
結果
肝障害の副作用の発現状況
副作用
(MedDRA 基本語)
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
肝障害total
32
(7.8)
25
(6.1)
2
(0.5)
5
(1.2)
0
0
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加
20
(4.9)
17
(4.1)
2
(0.5)
1
(0.2)
0
0
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加
18
(4.4)
14
(3.4)
1
(0.2)
3
(0.7)
0
0
高ビリルビン血症
3
(0.7)
3
(0.7)
0
0
0
0
血中ビリルビン増加
2
(0.5)
1
(0.2)
1
(0.2)
0
0
0
肝機能異常
2
(0.5)
1
(0.2)
0
1
(0.2)
0
0
薬物性肝障害
1
(0.2)
0
0
1
(0.2)
0
0
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
●対処方法
● Grade
3以上の副作用が認められた場合はGrade 2以下に改善するまで本剤を休薬してください。
● Grade
2以下に回復した後、必要に応じて本剤の減量を考慮し、投与を再開してください。本剤を減量する
場合には、40mgを1日1回投与してください。
● 3週間以内にGrade
2以下に回復しない場合は本剤の投与を中止してください。
注)
Grade分類の詳細は
「CTCAE ver.4.0 Grade分類」
(30∼31ページ)
をご参照ください。
22
投与期間中の経過観察
● 血小板減少、
好中球減少、白血球減少、貧血等があらわれることがあるので、投与開始前及び
タグリッソによる治療の流れ
血 液 毒性
投与中は定期的に血液検査
(血球数算定、白血球分画等)
を実施し、患者の状態を十分に観察
してください。
●発現状況
対象患者の選択
● 異常が認められた場合には、
本剤の休薬、減量又は中止などの適切な処置を行ってください。
対象
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例
患者への説明
結果
血液毒性の副作用の発現状況
副作用
(MedDRA 基本語)
日本人患者
(n=80)
CTCAE Grade、例
(%)
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
40
(50.0)
13
(16.3)
19
(23.8)
7
(8.8)
1
(1.3)
0
血小板数減少
20
(25.0)
18
(22.5)
1
(1.3)
0
1
(1.3)
0
白血球数減少
20
(25.0)
4
(5.0)
13
(16.3)
3
(3.8)
0
0
好中球数減少
12
(15.0)
2
(2.5)
6
(7.5)
3
(3.8)
1
(1.3)
0
貧血
11
(13.8)
5
(6.3)
3
(3.8)
3
(3.8)
0
0
白血球減少症
6
(7.5)
1
(1.3)
4
(5.0)
1
(1.3)
0
0
血小板減少症
3
(3.8)
1
(1.3)
2
(2.5)
0
0
0
好中球減少症
3
(3.8)
0
2
(2.5)
1
(1.3)
0
0
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
89
(21.7)
37
(9.0)
34
(8.3)
17
(4.1)
1
(0.2)
0
血小板数減少
37
(9.0)
34
(8.3)
1
(0.2)
1
(0.2)
1
(0.2)
0
白血球数減少
27
(6.6)
7
(1.7)
17
(4.1)
3
(0.7)
0
0
好中球数減少
22
(5.4)
2
(0.5)
13
(3.2)
6
(1.5)
1
(0.2)
0
貧血
21
(5.1)
11
(2.7)
6
(1.5)
4
(1.0)
0
0
血小板減少症
16
(3.9)
8
(1.9)
4
(1.0)
4
(1.0)
0
0
好中球減少症
12
(2.9)
5
(1.2)
5
(1.2)
2
(0.5)
0
0
白血球減少症
11
(2.7)
1
(0.2)
7
(1.7)
3
(0.7)
0
0
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
参考資料
全Grade
血液毒性total
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
副作用
(MedDRA 基本語)
重要な副作用とその対策
全Grade
血液毒性total
●対処方法
● Grade
3以上の副作用が認められた場合はGrade 2以下に改善するまで本剤を休薬してください。
● Grade
2以下に回復した後、必要に応じて本剤の減量を考慮し、投与を再開してください。本剤を減量する
場合には、40mgを1日1回投与してください。
● 3週間以内にGrade
2以下に回復しない場合は本剤の投与を中止してください。
注)
Grade分類の詳細は
「CTCAE ver.4.0 Grade分類」
(30∼31ページ)
をご参照ください。
23
その他の主な副作用
● 次のような副作用が認められた場合には、
本剤の休薬、減量又は中止などの適切な処置を行っ
てください。
<休薬、減量及び中止基準の目安>
●
Grade 3以上の副作用が認められた場合はGrade 2以下に改善するまで本剤を休薬してください。
●
Grade 2以下に回復した後、必要に応じて本剤の減量を考慮し、投与を再開してください。
本剤を減量する場合には、40mgを1日1回投与してください。
●
3週間以内にGrade 2以下に回復しない場合は本剤の投与を中止してください。
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において本剤80mgを投与された411例の各副作用の
発現状況は以下のとおりです。
● 心臓障害(QT間隔延長を除く)※
副作用
(MedDRA 基本語)
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
心臓障害total
5
(1.2)
3
(0.7)
1
(0.2)
1
(0.2)
0
0
駆出率減少
2
(0.5)
0
1
(0.2)
1
(0.2)
0
0
動悸
2
(0.5)
2
(0.5)
0
0
0
0
房室ブロック
1
(0.2)
1
(0.2)
0
0
0
0
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
● 血栓塞栓症※
副作用
(MedDRA 基本語)
全症例
(n=411)
CTCAE Grade、例
(%)
全Grade
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
血栓塞栓症total
4
(1.0)
0
2
(0.5)
2
(0.5)
0
0
脳梗塞
1
(0.2)
0
0
1
(0.2)
0
0
深部静脈血栓症
1
(0.2)
0
1
(0.2)
0
0
0
播種性血管内凝固
1
(0.2)
0
1
(0.2)
0
0
0
肺塞栓症
1
(0.2)
0
0
1
(0.2)
0
0
脾臓梗塞
1
(0.2)
0
0
1
(0.2)
0
0
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
※:これらの副作用は、
タグリッソの重要な潜在的なリスクです。
24
感染症が21/411例
(5.1%:結膜炎7例、気管支炎2例、眼感染2例等)
集積されており、そのうちGrade 3以上
が2/411例
[0.5%:インフルエンザ1件、肺感染1件、細菌性肺炎1件、全てGrade 3
(重複あり)
]
で確認され
ています。
タグリッソによる治療の流れ
● 感染症※
● 角膜障害※
おいて角膜上皮萎縮が、
イヌにおいて角膜上皮の潰瘍又はびらんが認められていることから、注意が必要です。
※:これらの副作用は、
タグリッソの重要な潜在的なリスクです。
対象患者の選択
角膜炎が2/411例
(0.5%、いずれもGrade 2)
集積されています。反復投与毒性試験で、ラット及びイヌに
● 高頻度で報告された副作用
必要があります。
● 消化管障害
患者への説明
以下の副作用は臨床試験において高頻度で認められていることから、本剤を投与する際に発現に注意する
下痢が150/411例
(36.5%)
集積されており、そのうち2/411例
(0.5%)
でGrade 3の下痢が認められ
ています。また下痢以外の消化管障害が125/411例(30.4%)
に認められ、そのうちGrade 3以上が
1/411例
(0.2%:悪心、Grade 3)
に認められました。主な副作用として口内炎が44/411例
(10.7%、全て
● 爪囲炎
爪囲炎が68/411例
(16.5%)
集積されており、いずれもGrade 2以下でした。
● 皮膚障害
重要な副作用とその対策
Grade 2以下)
報告されています。
皮膚障害が232/411例
(56.4%)
に認められ、そのうちGrade 3以上が2/411例
(0.5%:紅斑1件、斑状
丘疹状皮疹1件、いずれもGrade 3)
に認められました。主な副作用として発疹が88/411例
(21.4%、全て
Grade 2以下)
報告されています。
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
Grade 2以下)
、皮膚乾燥が87/411例
(21.2%、
全てGrade 2以下)
、そう痒症が48/411例
(11.7%、
全て
参考資料
25
5. タグリッソのご使用に際しての注意点
適切な投与患者の検討
タグリッソを処方いただくにあたっては、
「臨床試験における選択基準/除外基準」
(32∼33ページ)
もご参照
ください。
● 投与に注意を要する患者(慎重投与)
1.間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪し、死亡に至る可能性がある。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意」
「
、重要な基本的
注意」
及び
「重大な副作用」
の項参照)
▶
「間質性肺疾患」
(7∼16ページ)
をご参照ください
2.中等度又は重度の肝機能障害のある患者
血漿中濃度が上昇するおそれがある。本剤は主に肝臓で代謝され、血漿より消失されるため、血漿中濃度が
上昇するおそれがある。
3.QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が起こるおそれがある。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意」
「
、重要な基本的注意」
及び
「重大
な副作用」
の項参照)
注)
QT間隔延長が起こるおそれがある先天性QT延長症候群のある患者には、投与を避けることを考慮してください。
▶
「QT間隔延長」
(17∼20ページ)
をご参照ください
● 妊婦、産婦、授乳婦等
注)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人は禁忌です。
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠可能な女性に対しては、本剤投与
中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
[ラットにおいてAUC比較で臨床曝露
量に相当する用量から胚死亡、胎児重量の減少、胎児及び出生児の生存率低下、並びに成長抑制が認めら
れている。また、
ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量から卵巣の黄体変性、子宮及び
腟の上皮菲薄化、炎症又は変性、並びに雌受胎能への影響が認められている。]
2. パートナーが妊娠する可能性がある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊
を行うよう指導すること。
[ラット及びイヌにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で雄性生殖
器の変化
(精巣の精細管変性、精巣上体の精子減少等)
が認められている。また、
ラットにおいてAUC比較で
臨床曝露量未満に相当する用量で雄受胎能への影響が認められている。]
3. 授乳中の婦人に投与することは避け、
やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
[本剤又は本剤
の代謝物がヒトの母乳中に移行するかどうかは不明である。動物実験
(ラット)
で授乳中の母動物へ本剤を
投与した際、本剤及び本剤の代謝物が授乳された児に検出され、成長及び生存への悪影響が認められて
いる。]
必要な避妊期間
26
妊娠可能な女性
本剤投与中及び投与終了後少なくとも6週間
パートナーが妊娠する可能性がある男性
本剤投与中及び投与終了後少なくとも4ヵ月
● 用法・用量
通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.他の抗悪性腫瘍剤との併用について、
有効性及び安全性は確立していない。
2.副作用がみられた場合は、症状、重症度等に応じて、以下の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。本剤を減量
する場合には、40mgを1日1回投与すること。
副作用
程度
間質性肺疾患/肺臓炎
QT間隔延長
本剤の投与を中止する。
500msecを超えるQTc値が認め
られる。
481msec未満又はベースラインに回復するまで本剤
を休薬する。481msec未満又はベースラインに回復
した後、本剤を減量し、投与を再開する。3週間以内に
回復しない場合は本剤の投与を中止すること。
重篤な不整脈の症状/兆候を伴う
QT間隔延長
本剤の投与を中止する。
Grade 3以上
G r a d e 2 以 下に改 善 するまで 本 剤 を 休 薬 する。
Grade 2以下に回復した後、必要に応じて本剤の減量
を考慮し、
投与を再開する。3週間以内にGrade 2以下
に回復しない場合は本剤の投与を中止すること。
患者への説明
その他の副作用
−
処置
対象患者の選択
本剤の休薬、減量及び中止基準の目安
タグリッソによる治療の流れ
投与開始前・投与開始後の注意事項
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0に基づく。
重要な副作用とその対策
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
参考資料
27
● 重要な基本的注意
1. 間質性肺疾患があらわれることがあり、特に本剤投与開始12週間以内の発現が多いことが報告されて
いる。初期症状
(呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行
うこと。必要に応じて、動脈血酸素分圧
(PaO2)
、動脈血酸素飽和度
(SpO2)
、肺胞気動脈血酸素分圧較差
(A-aDO2)
、肺拡散能力
(DLco)
等の検査を行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、
速やかに医療機関を受診するよう指導すること。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意」
「
、慎重投与」
及び
「重大な副作用」
の項参照)
▶
「間質性肺疾患」
(7∼16ページ)
をご参照ください
2. QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査及び電解
質検査
(カリウム、マグネシウム、
カルシウム等)
を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に
応じて電解質補正を行うこと。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「 慎重投与」
及び
「重大な副作用」
の項参照)
▶
「QT間隔延長」
(17∼20ページ)
をご参照ください
3. 血小板減少、好中球減少、白血球減少、貧血があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中
は定期的に血液検査
(血球数算定、白血球分画等)
を行い、患者の状態を十分に観察すること。
(
「重大な
副作用」
の項参照)
▶
「血液毒性」
(23ページ)
をご参照ください
(GPT)
、AST
(GOT)
、
ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与
4. ALT
開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
(
「重大な副作用」
の
項参照)
▶
「肝障害」
(21∼22ページ)
をご参照ください
● 相互作用
本剤は主にCYP3Aにより代謝される。また、本剤はBreast Cancer Resistance Protein
(BCRP)
を阻害する
ことが示されている。
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
CYP3A誘導剤
本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱する
フェニトイン、
リファンピシン、
カルバマゼピン、 おそれがあるので、CYP3A誘導作用のない
セイヨウオトギリソウ
(St. John’
s Wort)
等
薬剤への代替を考慮すること。
左記薬剤のCYP3A誘導作用によ
り、
本剤の代謝が亢進し、血中濃度
が低下する可能性がある。
BCRPの基質となる薬剤
ロスバスタチン、
サラゾスルファピリジン等
本剤のBCRP阻害作用により、左記
薬剤の血中濃度が増加する可能
性がある。
左記薬剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現
が増強されるおそれがあるので、患者の状態
をよく観察して、副作用の発現に十分注意す
ること。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔延長を増強するおそれがある。
キニジン、
プロカインアミド、
オンダンセトロン、
クラリスロマイシン等
28
機序・危険因子
本剤及びこれらの薬剤はいずれ
もQT間隔を延長させるおそれが
あるため、併用により作用が増強
するおそれがある。
6. 参 考 資 料
注)
本解析では間質性肺疾患の報告件数は少なく、1カテゴリー又は複数のカテゴリーの症例数が非常に少ない潜在的リスク因子もありました。
さらに、調整も行っていないため、他の因子が交絡因子として関与していた可能性があります。
したがって、本解析の結果の解釈には注意を要します。
間質性肺疾患リスク因子解析
(FAS)
(AURA試験の第Ⅰ相部分及び第Ⅱ相部分、並びにAURA2試験)
リスク因子
PS
性別
民族
※1
体表面積
(m2)
喫煙歴
治療ライン
化学療法歴
肺の手術歴
心疾患※2
糖尿病※3
低アルブミン血症※4
初回診断からの期間
胸水※5
0
271
4(1.5)
PS 1 vs 0
2.66(0.90∼7.91)
1
495
19(3.8)
65歳以下
492
11(2.2) 65歳超 vs 65歳以下
2.00(0.87∼4.60)
65歳超
274
12(4.4)
男性
259
8(3.1)
女性
507
15(3.0)
日本人
119
10(8.4) 日本人 vs アジア人以外
日本人以外のアジア人
350
4(1.1)
アジア人以外
297
9(3.0)
小さい
281
11(3.9) 大きい vs 小さい
大きい
485
12(2.5)
軽い
252
9(3.6)
重い
514
14(2.7)
非喫煙者
516
16(3.1) 喫煙者/元喫煙者 vs 非喫煙者
喫煙者/元喫煙者
250
7(2.8)
1次治療
60
3(5.0)
2次治療 vs 1次治療
0.32(0.06∼1.63)
2次治療
181
3(1.7)
3次治療以降 vs 1次治療
0.64(0.18∼2.24)
3次治療以降
525
17(3.2)
あり
59
3(5.1)
あり vs なし
1.84(0.53∼6.38)
なし
707
20(2.8)
あり
454
15(3.3) あり vs なし
1.30(0.54∼3.10)
なし
312
8(2.6)
あり
167
6(3.6)
なし
599
17(2.8)
あり
269
8(3.0)
なし
497
15(3.0)
あり
51
3(5.9)
なし
715
20(2.8)
女性 vs 男性
日本人以外のアジア人 vs アジア人以外
重い vs 軽い
あり vs なし
2.17(0.62∼7.57)
あり vs なし
2.71(0.77∼9.50)
3(7.1)
20(2.8)
3.0g/dL超
703
20(2.8) 3.0 g/dL以下 vs 3.0 g/dL超
3.0g/dL以下
58
3(5.2)
不明
5
6ヵ月未満
59
2(3.4)
6ヵ月以上
707
21(3.0)
あり
313
12(3.8) あり vs なし
なし
453
11(2.4)
2(5.7)
21(2.9)
0.90(0.37∼2.22)
0.98(0.41∼2.35)
42
35
0.76(0.32∼1.77)
あり vs なし
724
731
0.62(0.27∼1.43)
1.28(0.49∼3.29)
あり
あり
2.94(1.16∼7.42)
0.37(0.11∼1.21)
あり vs なし
なし
なし
0.96(0.40∼2.29)
6ヵ月以上 vs 6ヵ月未満
あり vs なし
1.86(0.54∼6.46)
0.87(0.20∼3.81)
1.60(0.70∼3.68)
2.05(0.46∼9.11)
AURA試験の第Ⅰ相部分の場合は2014年12月2日のデータカットオフ時点のデータベース、AURA試験の第Ⅱ相部分及びAURA2試験の場合は2015年
1月9日のデータカットオフ時点のデータベースに含まれる患者データを用いた。これらのデータカットオフ時点以前からタグリッソの投与を受けた患者の
間質性肺疾患発現状況に関する情報は、その後2015年6月1日付けで更新し、本リスク因子解析に含めた。今後、本剤の使用経験が集積された段階で追加
解析を実施する予定である。
参考資料
心嚢液貯留※5
オッズ比
(95%信頼区間)
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
呼吸器疾患※2
比較
重要な副作用とその対策
肺の放射線療法歴
リスク因子の分類間の比較
間質性肺
疾患発現
例数
(%)
患者への説明
※1
体重
(kg)
例数
対象患者の選択
年齢
(歳)
分類
タグリッソによる治療の流れ
間質性肺疾患リスク因子解析
(予備的解析)
「大きい/重い」
又は
「小さい/軽い」
の定義については、
アジア人及びアジア人以外の患者に対して異なるカットオフ値を用いた。
※1:体表面積及び体重が
体表面積:アジア人患者1.5m2、
アジア人以外の患者1.73m2 体重:アジア人患者50kg、
アジア人以外の患者65kg
※2:ベースラインにおける既往歴又は現病歴
心疾患の定義のための検索語:心筋症
(MedDRA 狭域SMQ)
、心臓弁膜疾患
(MedDRA 高位グループ語)
、心不全
(MedDRA 狭域SMQ)
、
及び基本語:急性心筋梗塞、心筋梗塞、心筋虚血、急性冠動脈症候群、梗塞後狭心症、高血圧
呼吸器疾患の定義のための検索語:慢性閉塞性肺疾患、喘息、肺気腫、慢性気管支炎、閉塞性気道障害、肺線維症、気管支拡張症、放射線性肺臓炎
※3:ベースライン時における現病歴としての糖尿病
※4:ベースライン時における臨床検査値に基づく
※5:ベースライン時における疾患の重度に基づく
29
CTCAE ver.4.0 Grade分類
間質性肺疾患様事象の判定基準
有害事象
肺臓炎
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
症状がない;臨床
所見又は検査所見
の み;治 療を要さ
ない
症 状 が ある;内 科
的治療を要する;身
の 回り以 外 の日常
生活動作の制限
高度の症状がある;
身 の 回りの日常 生
活動作の制限;酸素
を要する
生命を脅かす;緊急
処置を要する
(例:
気管切開/挿管)
死亡
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
QT間隔延長の判定基準
有害事象
心電図QT補正
間隔延長
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
QTc 450-480ms
QTc 481-500ms
少なくとも2回の心
電図で
QTc≧501ms
QTc≧501ms又は
ベ ースラインから
>60msの変化が
あり、Torsade de
pointes、多型性心
室頻拍、重篤な不整
脈の徴候/症状の
いずれかを認める
−
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
肝障害の判定基準
有害事象
Grade 1
Grade 2
Grade 3
Grade 4
Grade 5
AST増加
>ULN-3.0×ULN
>3.0-5.0×ULN
>5.0-20.0×ULN
>20.0×ULN
−
ALT増加
>ULN-3.0×ULN
>3.0-5.0×ULN
>5.0-20.0×ULN
>20.0×ULN
−
血中ビリルビン増加
>ULN-1.5×ULN
>1.5-3.0×ULN
>3.0-10.0×ULN
>10.0×ULN
−
ULN:
(施設)
基準値上限
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
血液毒性の判定基準
有害事象
Grade 1
Grade 2
Grade 3
好中球数減少
<LLN-1,500/mm3 ;
<LLN-1.5×10e9/L
<1,500-1,000/mm3 ;
<1.5-1.0×10e9/L
<1,000-500/mm3 ;
<1.0-0.5×10e9/L
<500/mm3 ;
<0.5×10e9/L
−
血小板数減少
<LLN-75,000/mm3 ;
<LLN-75.0×10e9/L
<75,000-50,000/mm3 ;
<75.0-50.0×10e9/L
<50,000-25,000/mm3 ;
<50.0-25.0×10e9/L
<25,000/mm3 ;
<25.0×10e9/L
−
白血球減少
<LLN-3,000/mm3 ;
<LLN-3.0×10e9/L
<3,000-2,000/mm3 ;
<3.0-2.0×10e9/L
<2,000-1,000/mm3 ;
<2.0-1.0×10e9/L
<1,000/mm3 ;
<1.0×10e9/L
−
貧血
ヘモグロビン
<LLN-10.0g/dL ;
<LLN-6.2mmol/L ;
<LLN-100g/L
ヘモグロビン
<10.0-8.0g/dL ;
<6.2-4.9mmol/L ;
<100-80g/L
ヘモグロビン
<8.0g/dL ;
<4.9mmol/L ;
<80g/L ;
輸血を要する
生命を脅かす ;
緊急処置を要する
LLN:
(施設)
基準値下限
30
Grade 4
Grade 5
死亡
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
6. 参考資料
有害事象
Grade 1
Grade 2
−
安静時駆出率
(EF)
が50-40%;ベース
ラインから10-20%
低下
駆出率減少
軽度の症状がある;
治療を要さない
動悸
治療を要するが緊
急性はない
症状がなく、治療を
要さない
治療を要するが緊
急性はない
Grade 4
安静時駆出率
(EF) 安静時駆出率
(EF)
が<40-20%;ベース <20%
ラインから>2 0 %
低下
−
−
症状があり、内服薬で 生命を脅かす;緊急
はコントロール不良、 処置を要する
又は機器(例:ペー
スメーカー)による
コントロールが可能
−
−
Grade 5
−
−
死亡
−
対象患者の選択
−
完全房室ブロック
第一度房室
ブロック
治療を要する
Grade 3
タグリッソによる治療の流れ
心臓障害(QT間隔延長を除く)の判定基準
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
血栓塞栓症の判定基準
血栓塞栓症
脾臓障害
Grade 4
Grade 5
静脈血栓症
(例:合 血 栓 症( 例:合 併
併症のない深部静 症のない肺塞栓症
脈血栓症)
;内科的 (静脈)
、
心内塞栓
(動
治療を要する
脈)
のない血栓症)
;内 科 的 治 療 を 要
する
生命を脅かす
(例:
肺塞栓症、
脳血管イ
ベント、動脈系循環
不全)
;循環動態が
不安定又は神経学
的に不安定;緊急処
置を要する
死亡
−
検査値異常はある
が出血なし
検査値異常及び出
血がある
生命を脅かす;緊急
処置を要する
死亡
偶発所見
(例:ハウ
エル・ジョリー小体)
;軽度の血小板増加
と白血球増加
予防的抗菌薬投与
を要する
−
生命を脅かす;緊急
処置を要する
死亡
静脈血栓症
(例:表
在性血栓症)
Grade 2
Grade 3
重要な副作用とその対策
播種性血管内凝固
Grade 1
患者への説明
有害事象
有害事象共通用語規準 v4.0 日本語訳JCOG版より引用
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
参考資料
31
臨床試験における選択基準/除外基準
本剤の使用にあたり、臨床試験における選択基準及び除外基準をご参照ください。
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
における主な選択基準
(抜粋)
AURA試験
全身状態
WHO基準によるperformance statusが0∼1であり、同意取得前2週間にperformance statusの悪化
がなく、12週間以上の生存が期待される患者
病変
ベースライン時に、CT検査又はMRI検査により正確に測定された、最長径が10mm以上
(リンパ節の場合は
短径15mm以上)
の放射線の照射されていない、かつ、スクリーニング期間中に生検が実施されていない
測定可能病変を1つ以上有する患者
避妊
・妊娠可能な女性の場合、適切な避妊措置を行い、授乳中ではなく、オシメルチニブ投与開始前の妊娠検査
結果が陰性である患者。又は、妊娠不可能と判断できる女性患者
・男性の場合、例えばコンドームを用いた避妊法を使用する意思のある患者
年齢
18歳以上
(日本人の場合20歳以上)
診断
組織学的又は細胞学的に確認された非小細胞肺癌患者
−
治療歴
遺伝子変異
T790M変異
※:Jackman et al 2010
局所進行又は転移が認められ、手術療法又は放射線
療法適応外である患者
前治療のEGFR-TKIの継続投与中に放射線画像診断により病勢進行が確認された患者
その他の前治療歴は問わない
32
AURA2試験
・EGFR-TKIによる治療
(1次治療)
の後、その他の前
治療を行っていない
又は
・EGFR-TKI及び白金製剤を含む2剤併用化学療法
による治療を行っている
・EGFR-TKI感受性(G719X、エクソン1 9 欠 失 、 E G F R - T K I 感 受 性( G 7 1 9 X 、エクソン1 9 欠 失 、
のいずれかが腫瘍に認めら
L858R、L861Qを含む)
のいずれかが腫瘍に認め L858R、L861Qを含む)
れることが確認されている患者
られることが確認されている患者
又は
・EGFR-TKIを継続投与中にJackman criteria※に
基づくEGFR-TKIによる臨床上のベネフィットが
認められた後に、客観的全身進行(RECIST又は
WHO基準による)
が認められている患者
直近の治療で病勢進行が認められた後に採取した生検サンプルをもとに腫瘍EGFR T790M変異陽性が
中央検査によって確認された患者
6. 参考資料
● 下記のいずれかの治療が行われている患者
対象患者の選択
患者への説明
重要な副作用とその対策
タグリッソの
ご使用に際しての注意点
−オシメルチニブ投与開始前8日以内、又は半減期の約5倍以内
(いずれか長い方)
にEGFR-TKI
(ゲフィチニブ、エルロチニブ、
アファチニブ等)
を投与した患者
−オシメルチニブ投与開始前14日以内に、治療又は治験で細胞毒性を有する化学療法、治験薬又は他の抗癌剤治療の投与を受け
た患者
−オシメルチニブ又は第三世代EGFR-TKIによる治療歴がある患者
−オシメルチニブ投与開始前4週間以内に大手術
(血管確保術を除く)
を受けた患者
−骨髄の30%以上の放射線治療を受けた患者。又は、
オシメルチニブ投与開始前4週間以内に広範囲照射の放射線治療を受けた
患者
−シトクロムP450
(CYP)
2C8に対する強力な阻害が知られている薬剤
(天然由来及び植物性のサプリメントを含む)
(AURA試験
のみ)
、CYP3A4に対する強力な阻害又は誘導作用が知られている薬剤
(天然由来及び植物性のサプリメントを含む)
を併用中の
患者
(又はオシメルチニブ初回投与の少なくとも1週間前に中止不可能な患者)
−治験薬による治療を、当該治験薬の半減期の約5倍以内に受けた患者
● オシメルチニブ投与開始時に、
前治療が原因であるグレード2以上の毒性が継続している者
(脱毛症及び、前治療の白金製剤に
よるグレード2の神経障害を除く)
● 脊髄圧迫又は脳転移のある患者。
ただし、
ステロイド治療を必要とせず、
オシメルチニブ投与開始前少なくとも4週間無症状で安定
している場合は組入れ可とする
● 治験責任医師等により、
重度又はコントロール困難な全身性疾患を有すると判断された患者。例えば、治験責任医師により試験へ
の参加が望ましくないと判断される、
もしくは、治験実施計画書の遵守が困難と判断されるコントロール困難な高血圧及び活動性
出血性素因、又は、B型肝炎、C型肝炎、及びヒト免疫不全ウイルス感染を含む活動性感染症。なお、
これらの疾患の有無を確認する
ための検査は必須としない
● 難治性悪心及び嘔吐、
慢性消化器疾患又は製剤嚥下不能、又はオシメルチニブの吸収に著しく影響する可能性のある胃腸切除
等の既往歴を有する患者
● 下記のいずれかの心臓関連の基準に該当する患者
−3回の心電図測定から得た平均安静時補正QT間隔
(QTc)
が470msecを超える患者
−安静時心電図の心拍リズム、伝導、波形において、臨床的に重大な異常が認められる患者。例えば完全左脚ブロック、第3度房室
ブロック、
第2度房室ブロック、
PR間隔250msecを超える患者
−QTc延長又は不整脈誘発のリスクを高める因子を有する患者。例えば、心不全、低カリウム血症、先天性QT延長症候群が認めら
れる患者、
第一度近親者内でQT延長症候群の家族歴を有する患者又は40歳未満での原因不明の突然死の家族歴を有する患者、
QT間隔を延長させることが知られている併用薬を使用する患者
● 間質性肺疾患、
薬剤性間質性肺疾患、
ステロイド治療を必要とした放射線性肺臓炎の既往歴を有する、又は活動期間質性肺疾患の
エビデンスがみられる患者
● 下記の臨床検査値のいずれかを満たすような骨髄機能及び臓器機能が不十分な患者
−絶対好中球数<1.5×109/L
−血小板数<100×109/L
−ヘモグロビン<9g/dL
−肝転移がない場合、ALTが基準値上限の2.5倍を超える患者又は肝転移がある場合、基準値上限の5倍を超える患者
−肝転移がない場合、ASTが基準値上限の2.5倍を超える患者又は肝転移がある場合、
基準値上限の5倍を超える患者
−肝転移がない場合、総ビリルビンが基準値上限の1.5倍を超える患者。ジルベール症候群
(非抱合型高ビリルビン血症)
と確認
されている場合又は肝転移がある場合、基準値上限の3倍を超える患者
−クレアチニンが 基 準 値 上 限 の 1 . 5 倍を超え、かつ 、クレアチニンクリアランスが 5 0 m L / m i n 未 満 の 患 者( 実 測 値 又は
Cockcroft-Gault式により算出した値を用いる)
。なお、
クレアチニンが基準値上限の1.5倍を超える場合にのみ、
クレアチニン
クリアランスを評価する
● オシメルチニブもしくはオシメルチニブと同じ化学構造又は同じクラスの薬剤に対する過敏症の既往歴を有する患者
● 授乳中の女性
● 試験の手順、
制限及び要件を遵守することができず、試験への参加が適切でないと治験責任医師等により判断された者
タグリッソによる治療の流れ
国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
における主な除外基準
(抜粋)
参考資料
33
日本標準商品分類番号
抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤
タグリッソ錠40mg
承認番号
薬価基準収載
劇薬/処方箋医薬品(注意−医師等の処方箋により使用すること)
*
タグリッソ錠80mg
22800AMX00385 22800AMX00386
承認年月
2016年 3 月
国際誕生年月
2015年11月
2016年 5 月
* 薬価基準収載年月
(オシメルチニブメシル酸塩錠)
874291
販売開始年月
2016年 5 月
再審査期間
8年
(2024年3月)
貯 法:室温保存
(外箱に表示の期限内に使用すること)
* 有効期間:製造後2年
効能・効果
【警告】
1. 本剤は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、がん化学
療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、添付文書を参照して、
適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始
に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性
(特に、間
質性肺疾患の初期症状、服用中の注意事項、死亡に至った症例があ
ること等に関する情報)
、非小細胞肺癌の治療法等を十分説明し、同
意を得てから投与すること。
2. 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報
告されているので、投与期間中にわたり、初期症状(呼吸困難、咳
嗽、発熱等)
の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十
分に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処
置を行うこと。また、特に治療初期は入院又はそれに準ずる管理の
下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行
うこと。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意」
、
「慎重投与」
、
「重要
な基本的注意」
「
、重大な副作用」
の項参照)
3. 本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患
の合併又は既往歴がないことを確認した上で、投与の可否を慎重に
判断すること。
(
「慎重投与」
の項参照)
EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1. 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、EGFR T790M変異陽性が
確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断薬を用いて測定
すること。
2.【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外
の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。
3. 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
用法・用量
通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜
減量する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1. 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
2. 副作用がみられた場合は、症状、重症度等に応じて、以下の基準を考慮して、本剤を休薬、減量
又は中止すること。本剤を減量する場合には、40mgを1日1回投与すること。
本剤の休薬、減量及び中止基準の目安
副作用
程度
QT間隔延長
5 0 0 m s e c を 超 える
QTc値が認められる
481msec未満又はベースラインに回復
するまで本剤を休薬する。481msec未満
又はベースラインに回復した後、本剤を減
量し、投与を再開する。3週間以内に回復
しない場合は本剤の投与を中止すること。
重篤な不整脈の症状/兆
候を伴うQT間隔延長
本剤の投与を中止する。
Grade 3以上
Grade 2以下に改善するまで本剤を休薬
する。Grade 2以下に回復した後、必要に
応じて本剤の減量を考慮し、投与を再開す
る。3週間以内にGrade 2以下に回復しな
い場合は本剤の投与を中止すること。
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(
「妊婦、産婦、授乳婦等へ
の投与」
の項参照)
その他の副作用
組成・性状
1. 組 成
販売名
タグリッソ錠40mg
タグリッソ錠80mg
オシメルチニブ 40mg
オシメルチニブ 80mg
成分・含量
( オシメ ル チ ニ ブ メシ ル 酸 塩 として ( オシメル チ ニ ブメシ ル 酸 塩として
(1錠中)
47.7mg)
95.4mg)
添加物
D-マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
フマ
ル酸ステアリルナトリウム、ポリビニルアルコール
(部分けん化物)
、酸化チタン、
マクロゴール4000、
タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、黒酸化鉄
2. 性 状
販売名
タグリッソ錠40mg
タグリッソ錠80mg
剤形
明るい灰みの黄赤の
円形のフィルムコーティング錠
明るい灰みの黄赤の
楕円形のフィルムコーティング錠
直径
約9mm
約14.5mm x 約7.3mm
厚さ
約4.0mm
約5.3mm
重量
約0.26g
約0.52g
識別コード
AZ40
AZ80
外形
表面
外形
裏面
外形
側面
処置
本剤の投与を中止する。
間質性肺疾患/肺臓炎
GradeはCTCAE
(Common Terminology Criteria for Adverse Events)
ver.4.0
に基づく。
使用上の注意
1. 慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
(1)間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
[間質性肺疾患が増悪し、死亡に至る
可能性がある。(
]
「用法・用量に関連する使用上の注意」
、
「重要な基本的注意」
及び
「重大な
副作用」
の項参照)
(2)中等度又は重度の肝機能障害のある患者
[血漿中濃度が上昇するおそれがある。]
(3)QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
[QT間隔延長が起こるおそれがある。]
(「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「 重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項
参照)
2. 重要な基本的注意
(1)間質性肺疾患があらわれることがあり、特に本剤投与開始12週間以内の発現が多いことが
報告されている。初期症状
(呼吸困難、咳嗽、発熱等)
の確認及び定期的な胸部画像検査の実
施等、観察を十分に行うこと。必要に応じて、動脈血酸素分圧(PaO 2 )、動脈血酸素飽和度
、肺胞気動脈血酸素分圧較差
(A-aDO2)
、肺拡散能力
(DLco)
等の検査を行うこと。
(SpO2)
また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導
すること。
(「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「 慎重投与」及び「重大な副作用」の項
参照)
(2)QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心電図
検査及び電解質検査
(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)
を行い、患者の状態を十分に
観察すること。また、必要に応じて電解質補正を行うこと。
(
「用法・用量に関連する使用上の
注意」、
「慎重投与」
及び
「重大な副作用」
の項参照)
(3)血小板減少、好中球減少、白血球減少、貧血があらわれることがあるので、本剤投与開始前
及び投与中は定期的に血液検査
(血球数算定、白血球分画等)
を行い、患者の状態を十分に
観察すること。
(
「重大な副作用」
の項参照)
(4)ALT
(GPT)
、AST
(GOT)
、
ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるの
で、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察す
ること。
(
「重大な副作用」
の項参照)
3. 相互作用
本剤は主にCYP3Aにより代謝される。また、本剤はBreast Cancer Resistance Protein
(BCRP)
を阻害することが示されている。
10%以上
10%未満 1%以上
駆出率減少、動悸、非心臓性胸
痛、房室ブロック
腎臓
クレアチニン増加、頻尿、尿路感
染、膀胱炎、排尿困難、血尿、腎
結石症、腎機能障害
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
CYP3A誘導剤
フェニトイン、
リファンピシン、
カルバマゼピン、セイヨウオト
ギリソウ
(St. John’
s Wort)
等
本剤の血中濃度が低下し、効
果が減弱するおそれがあるの
で、CYP3A誘導作用のない薬
剤への代替を考慮すること。
左記薬剤のCYP3A誘導作用
により、本 剤 の 代 謝 が 亢 進
し、血中濃度が低下する可能
性がある。
BCRPの基質となる薬剤
ロスバスタチン、サラゾスル
ファピリジン等
左記薬剤の血中濃度が上昇
し、副作用の発現が増強され
るおそれがあるので、患者の
状態をよく観察して、副作用
の発現に十分注意すること。
本剤のBCRP阻害作用によ
り、左記薬剤の血中濃度が増
加する可能性がある。
Q T 間 隔 延 長 を 起こすことが QT間隔延長を増強するおそ
知られている薬剤
れがある。
キニジン、プロカインアミド、
オンダンセトロン、
クラリスロ
マイシン等
本剤及びこれらの薬剤はい
ずれもQT間隔を延長させる
おそれがあるため、併用によ
り作用が増強するおそれが
ある。
10%以上
皮膚
10%未満 1%以上
発 疹・ざ 瘡 等 、 脱毛、手掌・足底発
皮 膚 乾 燥・湿 赤 知 覚 不 全 症 候
疹等、爪の障害 群、皮膚剥脱
(爪囲炎を含
む)
、そう痒症
1%未満
皮膚潰瘍、毛髪障害、毛質異常、
多毛症、爪毒性、爪痛、皮膚疼痛、
皮膚変色、皮膚感染、皮膚反応、
皮膚嚢腫、蕁麻疹、黄色板腫、皮
脂欠乏性湿疹、過角化、斑、類天
疱瘡、光線過敏性反応、毛細血
管拡張症、蜂巣炎、裂傷、皮膚擦
過傷、
メラノサイト性母斑
嘔 吐 、食 欲 減 退 、
便 秘 、口 内 乾 燥 、
腹痛、胃食道逆流
性疾患
口唇炎、口唇びらん、舌痛、口腔
知覚不全、腹部膨満、上部消化
管炎症、消化不良、腹部不快感、
心窩部不快感、食道痛、胃腸炎、
呼気臭、便意切迫、肛門周囲痛、
痔出血、放屁
血液
リンパ球減少症
活性化部分トロンボプラスチン
時間延長、内出血発生の増加傾
向、播種性血管内凝固、汎血球
減少症、脾臓梗塞
神経
味 覚 異 常 、頭 痛 、 末梢性感覚ニューロパチー、感
め ま い 、末 梢 性 覚鈍麻、振戦、脳梗塞、回転性め
まい、体位性めまい、記憶障害、
ニューロパチー
異常感覚、構語障害、知覚過敏
眼
眼 乾 燥 、結 膜 炎 、 眼瞼炎、角膜炎、黄斑浮腫、網膜
霧視
出血、眼感染、白内障、流涙増
加、眼刺激、羞明、視力低下、視
力障害、夜盲、眼そう痒症、眼精
疲労、眼の異物感
消化器
呼吸
下痢、口内炎
呼吸困難、鼻乾燥
全身
筋骨格系
疲 労 、無 力 症 、発
熱、ほてり
末梢性浮腫、悪寒、四肢膿瘍、倦
怠感、顔面浮腫
筋痙縮、関節痛
筋肉痛、四肢痛、背部痛、筋骨格
痛、頚部痛、筋骨格硬直、後天性
鉤爪趾、骨盤痛
耳感染、外耳炎、乳頭炎
感染症
4. 副作用
(AURA試験)
の
EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験
第Ⅱ相部分及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績において、安全性評価対象症例
411例
(日本人80例を含む)
中355例
(86.4%)
に副作用が認められ、主な副作用は、発疹・ざ瘡等
155例
(37.7%)
、下痢150例
(36.5%)
、皮膚乾燥・湿疹等117例
(28.5%)
、爪の障害
(爪囲炎を含
む)
96例
(23.4%)
等であった。また、
日本人集団では80例中75例
(93.8%)
に副作用が認められ、
主な副作用は、発疹・ざ瘡等45例
(56.3%)
、爪の障害
(爪囲炎を含む)
31例
(38.8%)
、下痢29例
(36.3%)
、皮膚乾燥・湿疹等24例
(30.0%)
、間質性肺疾患5例
(6.3%)
等であった。
(承認時)
副作用の頻度については、EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同
第Ⅰ/Ⅱ相試験
(AURA試験)
の第Ⅱ相部分及び国際共同第Ⅱ相試験
(AURA2試験)
の併合成績に基
づき記載した。
(1)重大な副作用
1)間質性肺疾患
(2.7%)
:間質性肺疾患
(間質性肺炎、肺臓炎等)
があらわれることがある
ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、ステロイド治療等の
適切な処置を行うこと。
2)QT間隔延長
(2.9%)
:QT間隔延長があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観
察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は中止等の適切な処置を行うこと。
3)血小板減少
(12.7%)
、好中球減少
(8.0%)
、白血球減少
(9.2%)
、貧血
(5.1%)
:血小板減
少、好中球減少、白血球減少、貧血があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観
察し、異常が認められた場合には、本剤の休薬、減量又は中止等の適切な処置を行うこと。
4)肝機能障害
(7.8%)
:ALT
(GPT)
、AST
(GOT)
、
ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害が
あらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、本
剤の休薬、減量又は中止等の適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用
気管支炎、肺感染、細菌性肺炎、
肺塞栓症、
インフルエンザ、鼻出
血、鼻漏、鼻の炎症、鼻咽頭炎、
咽頭炎、鼻炎、鼻粘膜障害、咽頭
出血、咽頭潰瘍、咽喉乾燥、喉頭
痛、気胸、気縦隔症、胸膜炎、咳
嗽、湿性咳嗽、労作性呼吸困難、
しゃっくり、発声障害
1%未満
循環器
代謝及び
栄養障害
脱水、高血糖、高カリウム血症、
低カリウム血症、低リン酸血症、
高コレステロール血症
精神障害
うつ病、錯乱状態、幻覚、易刺激性
血管障害
深部静脈血栓症、静脈炎、高血圧
泌尿器・生殖器
その他
外陰腟痛
体 重 減 少 、A L P
増加
低アルブミン血症、低カルシウム
血症、低ナトリウム血症、血中ク
レアチンホスホキナーゼ増加、高
リパーゼ血症、アミラーゼ増加、
血中コレステロール増加
5. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので、患者の
状態を観察しながら慎重に投与すること。
6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠可能な女性に対し
ては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
[ラットに
おいてAUC比較で臨床曝露量に相当する用量から胚死亡、胎児重量の減少、胎児及び出生
児の生存率低下、並びに成長抑制が認められている。また、ラットにおいてAUC比較で臨床
曝露量未満に相当する用量から卵巣の黄体変性、子宮及び腟の上皮菲薄化、炎症又は変性、
並びに雌受胎能への影響が認められている。]
(2)パートナーが妊娠する可能性がある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間
は適切な避妊を行うよう指導すること。
[ラット及びイヌにおいてAUC比較で臨床曝露量
未満に相当する用量で雄性生殖器の変化
(精巣の精細管変性、精巣上体の精子減少等)
が
認められている。また、ラットにおいてAUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で雄受
胎能への影響が認められている。]
(3)授乳中の婦人に投与することは避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
[本剤又は本剤の代謝物がヒトの母乳中に移行するかどうかは不明である。動物実験
(ラット)
で授乳中の母動物へ本剤を投与した際、本剤及び本剤の代謝物が授乳された児に
検出され、成長及び生存への悪影響が認められている。]
7. 小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない
(使用経験がない)
。
8. 過量投与
臨床試験において、80mgを超える用量を反復投与した際に、発疹、下痢等の副作用の頻度及び
重篤度が高くなったとの報告がある。過量投与が認められた場合には、本剤を休薬し、必要に応
じて対症療法を行うこと。
9. 適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTPシートの誤飲に
より、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を
併発することが報告されている。]
10. その他の注意
ラット及びイヌを用いた反復投与毒性試験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する
用量から消化管(舌を含む)及び皮膚の上皮の萎縮、炎症又は変性、並びに角膜の上皮萎縮、
半透明化及び白濁が認められ、角膜の白濁については回復性が確認されていない。
包装
タグリッソ錠40mg:
[PTP]
28錠
(7錠×4)
タグリッソ錠80mg:
[PTP]
14錠
(7錠×2)
承認条件
1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2. 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集
積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景
情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正
使用に必要な措置を講じること。
3. 本剤の投与が、肺癌の診断、化学療法に精通し、本剤のリスク等についても十分に管理できる医
師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ行われるよう、製造販売にあたって必要な措
置を講じること。
投薬期間制限医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号
(平成20年3月19日付)
に基づき、平成29年
5月末日まで、投薬
(あるいは投与)
は1回14日分を限度とされています。
●詳細は添付文書をご参照ください。
●警告、禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。
*2016年5月改訂
(第2版)
製造販売元[資料請求先]
0120-189-115
(問い合わせフリーダイヤル メディカルインフォメーションセンター)
0120-259-258
(タグリッソ医療従事者お問い合わせ窓口)
総監修
大江 裕一郎
監修
先生(国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 副院長・呼吸器内科長)
(50音順)
加藤 晃史
先生(神奈川県立がんセンター 呼吸器内科 医長)
弦間 昭彦
先生(日本医科大学 学長・日本医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学分野 教授)
清水 渉
先生(日本医科大学大学院医学研究科 循環器内科学分野 教授)
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2016年5月作成
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