戦後に残された警察の課題 1.「 .「 .「警察」の概念 2.占領政策による

戦後に残された警察の課題
平成22年10月16日
山田英雄
1.
「警察
「警察」
警察」の概念
(1)行政警察規則(明治8年3月 大政官達19号)
「行政警察ノ趣旨タル人民ノ凶害ヲ予防シ安寧ヲ保全スルニ在リ」
(2)警察法(昭和29年6月8日 法律第162号)第2条
「警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、
被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつて
その責務とする」
2.占領政策による
占領政策による内務省
による内務省の
内務省の解体と
解体と警察権限の
警察権限の縮小
(1)警察官職務執行法(昭和23年7月12日 法律第136号)の問題点
(ア)第5条(犯罪の予防及び制止)
警察官は、犯罪がまさに行われようとするのを認めたときは、その予防のため関係
者に必要な警告を発し、又、もしその行為により人の生命若しくは身体に危険が及
び、又は財産に重大な損害を受ける虞(おそれ)があつて、急を要する場合におい
ては、その行為を制止することができる。
(イ)第7条(武器の使用)
警察官は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護又は
公務執行に対する抵抗の抑止のため必要であると認める相当な理由のある場合に
おいては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用
することができる。
但し、刑法第36条 (正当防衛)若しくは同法第37条 (緊急避難)に該当する
場合又は左の各号の一に該当する場合を除いては、人に危害を与えてはならない。
一
死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁固にあたる兇悪な罪
を現に犯し、若しくは既に犯したと疑うに足りる充分な理由のある者がその
者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようとする
とき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを防ぎ、
又は逮捕するために他に手段がないと警察官において信ずるに足りる相当な理
1
由のある場合。
二
逮捕状により逮捕する際又は勾引状若しくは勾留状を執行する際その本人が
その者に対する警察官の職務の執行に対して抵抗し、若しくは逃亡しようと
するとき又は第三者がその者を逃がそうとして警察官に抵抗するとき、これを
防ぎ、又は逮捕するために他に手段がないと警察官において信ずるに足りる
相当な理由のある場合。
(2)昭和33年の警察法改正の挫折(大衆闘争により国政が左右されることの始まり)
* 第1次安保闘争(昭和35年)
*
日韓基本条約批准阻止闘争
(改正の内容)
ア.職務質問時の凶器等の提出・一時保管
イ.保護についての取り得べき手段についての規定の整備
ウ.少年の保護についての根拠規定の整備
エ.犯罪の制止についてあらたに公共の安全と秩序が著しく乱されるおそれのある
場合の追加
3.治安上重要な
治安上重要な事柄について
事柄について法制度
について法制度を
法制度を欠いている事例
いている事例
(1)集団示威運動の規制
(2)騒音規制 (騒音規正法の対象は、工場騒音、工事騒音、自動車騒音のみ)
-拡声器騒音の規制なし-
-国会議事堂周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律(昭和63
年12月8日法律第90号)
(3)有害図書の規制
(4)スパイ罪
(5)通信傍受
* 対象罪種(薬物・銃器・組織的殺人)の限定
* 令状請求理由=犯行を疑うに足りる十分な理由
(逮捕令状の場合は、犯行を疑うに足りる相当な理由)
(6)領海警備
2
4.緊急事態法制の
緊急事態法制の欠陥
(1)所轄官庁 → 消防庁
(2)国民保護法において国民の協力義務なし
(3)海外邦人救出における自衛隊の安全確認
(4)PKO等の自衛隊の権限 → 警職法の準用
5.国家警察の
国家警察の必要性
(1)サイバーテロ対策及びグローバル化する国家事象への対策
(2)警察庁の海外支部設置の必要性
(3)日本赤軍調査官及び成田空港警備隊創設時の事情
6.治安機関統合の
治安機関統合の必要性(海上保安庁・
海上保安庁・麻薬取締り
麻薬取締り・出入国管理 etc.)
etc.)
7.警察官の
警察官の増員
8.警察装備の
警察装備の科学化推進
結語
(1)政治家よ、治安を語れ。
(2)国民よ、平和ボケを脱却せよ(領土保全、核(NBC)テロなど)
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