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平成 25 年度第 2 回
初山別川・有明ダム・三毛別川・暑寒別川
( 北海道における初の補助ダム 昭和 46 年竣工; 有明ダム )
第 25 号(H25.9.27-9.28 探訪)
≪事務局後記≫
平成 25 年度第 2 回(通算第 25 回)の探訪会を無事終えることが出来ました。今回は初山別川、有
明ダム(北海道初の補助ダム)、三毛別川、暑寒別川を探訪しました。事前視察の段階で留萌建設管
理部にご挨拶に訪れた際には、大橋副局長、寺崎建設管理部長、田中事業室長、鈴木治水課長から、
いろいろとアドバイスや事業課、出張所への連絡を入れていただくなどのご配慮を頂き、ありがと
うございました。
また、初山別川、有明ダム、三毛別川については探訪当日、羽幌出張所の義達所長をはじめとし
て川村係長、係員の方たちに資料提供や現地説明などをいただき、さらには暑寒別川については、
事前視察の段階で事業課横野係長に現地案内や資料の提供をいただきました。
紙面をお借りまして、留萌建設管理部の皆様に厚くお礼申し上げます。
こうした機会を通じて、現地において現職、OB の垣根を越えて、河川技術者としての意見交換
ができましたことは、本当に有意義なものであったと考えます。
それと、
有明ダムの貴重な資料をご提供いただきました山花さん、
大変ありがとうございました。
最後になりますが、長年事務局として尽力されてこられた外崎さんが今回、事務局を退任される
ことになりました。本当に長い間、お疲れ様でした。
(記 熊倉)
(参加者氏名)
写真に向かって前列左から、義達羽幌出張所長、松澤技師、苅部さん、須藤さん、奈須野さん、
川村係長、小山内さん、外崎さん、後列左から、羽幌出張所倉谷主任、小室さん、中里さん、内田さん、熊倉
(現地探訪には会員 10 名参加。初山別川にて撮影)
-P.S. - 新会員奥山さんは、昼は会社の安全パトロールがあって残念ながら、夜の部のみの参加でしたが、
お疲れ様でした。これからも活動参加、よろしくお願いします。
平成25年度夏期(通算第25回)
水辺空間を探訪する会報告書
留萌建設管理部管内
初山別川、三毛別川、暑寒別川、有明ダム
~河床維持対策、快適な冬の生活環境、ダム管理の簡素化~
小室裕一
年2回の水辺空間を探訪する会も、回を重ねて25回目を迎えた。例年、春期は5月下
旬、夏期は8月下旬から9月上旬に実施してきたが、運動会などの家族行事が重なる時期
のため今年は春、夏とも例年より遅い時期の実施となった。
今回は、過去に訪問したことのない留萌建設管理部管内に探訪場所を求め事前に幹事に
より企画を練り、春の会で真駒内川の河床低下対策について現状を見てきたが、留萌管内
でも同様の事例が起きている初山別川および、道管理ダムでゲート操作が行われている三
つのダムのうちダム堰堤改良事業によりゲートレス化に着手した有明ダム、さらには苫前
町古丹別市街の冬の快適な暮らしを目指した流雪溝事業が実施された三毛別川を選定し準
備を進めてきた。この間、現地の留萌建設管理部の皆様、とりわけ羽幌出張所の皆様には
資料の提供や現地の状況説明など大変お世話になった。また現地打ち合わせ時に留萌建設
管理部から増毛町の急流河川の暑寒別川も是非みていただきたいとの申し出を受け、事前
調査の段階では事業課の案内で現地を確認し、今回は3河川1ダムを訪れることとなった。
年々宿泊の伴う会は参加者の減少がみられてきたが今回は新規会員の那須野さん、奥山
さんの参加も含め久しぶりに二桁になる11名の参加となった。
第1日目は、10時30分に苫前町役場前に集合し、最初の訪問場所の初山別川に向か
う。事前に下見をして臨んだが当日は羽幌出張所の義達所長も集合場所に来ていただき現
地案内をしていただいた。初山別川の河口から約1.3km ほど上流に架橋されている千
代田橋には、担当職員の皆さんも資料を用意して待機していただき会員に丁寧に説明をし
ていただいた。昭和40年代前半に初山別村市街地の洪水対策として河道改修が実施され
この地点までは従来の河道がかなり直線化されている。この間の経年変化で千代田橋付近
から下流にかけてかなりの河床低下が進み、橋の橋脚の基礎部もフーチング部がむき出し
となる状況となっている。現地では対策として今年度から橋の下流3カ所に床止工を実施
しモニタリングによりその効果を検証していく方針との説明を受ける。この対策は橋脚な
どの構造物の維持が重要な目的である。当初はこの地点のみの訪問予定だったが、河床低
下のみられない2kmほど上流の十間橋にも足を伸ばし状況を視察した。この地点では河
道幅も十分あり適度な勾配により河床には砂利の堆積もみられ河床は安定している。下流
の河床低下の生じている区間は、直線化による河床勾配の変化に加え、乾湿による劣化の
起こりやすい河床礫の性質上、渇水期の露岩状況と洪水時の浸食作用の繰り返しにより浸
食が促進されたもの思われるが今回の床止工による対策で橋脚の基礎部が露出しないよう
な適度の水深が確保されれば浸食の促進をある程度押さえられると思われた。
この後、北海道の管理ダムでは最初に建設された有明ダムに向かう。有明ダムは昭和4
2年に国による治水ダム建設に対する補助制度が創設された年に事業採択され、昭和 44
年着工、昭和46年に完成しているが、洪水調節にゲート操作の伴う形式であり洪水時に
-1-
は「ただし書き操作」など複雑な管理を伴うことから現状の管理体制では簡素化が求めら
れること、また既存のダム改築の技術的な向上などを背景に美唄ダムに続き今回ゲートレ
ス化に着手したものである。これにより道管理ダムではゲート操作の必要なダムは様似ダ
ム、矢別ダムの二つとなる。有明ダムには当会会員の山花先輩が建設当初から関わってお
り、当時先輩がまとめた「ダム事業
ことはじめ」としてまとめられた貴重な資料を提供
いただき会員に配布された。現地ではゲートレス化の計画について説明を受けたが、竣工
後40年以上が経過しており当時の技術資料が少ないとの話に、施工会社に資料がある可
能性があることをアドバイスした。会員からは堤体コンクリートの状態の良さに感心する
声もあり道施工第1号のダムの施工管理の優秀さを感じさせた。
ここで昼食の時間となり、ダム管理事務所の部屋を借り各自持参の昼食をとらせていた
だいた。
午後からは苫前町に戻り古丹別川の支流の三毛別川に向かい古丹別市街の国道、道道、
町道沿いの3ルートに「快適な冬の生活環境づくり」を目指した愛称「冬トピア事業」の
一環として市街地を流れる沢川に三毛別から取水した流水を利用する消流雪溝事業の実施
箇所の視察を行った。前記の3ルートに加え、支川である南2号の沢川の一部も4つめの
ルートとして流雪溝の機能を持たせている。流雪溝の運営は順調に行われているとのこと
であったが、住民の高齢化などに配慮して投入口の蓋の軽量化などが順次進められていた。
一日目の、予定箇所の訪問を終えたが、宿泊場所に入る前に時間の余裕もあることから
苫前町の郷土資料館を訪れた。開拓当時の資料や苫前町の歴史に関する資料が展示されて
いるが、苫前町三毛別で大正 4 年の開拓当時に発生した日本最大の獣害として知られるヒ
グマによる惨劇の資料も展示されている。入館後まもなくこの「羆嵐(くまあらし)」と
して小説にもなった事件の映画が放映され会員一同で鑑賞することとなった。映画は 20
分ほどの要約版となっていたが、悲惨な事件の記録に改めて開拓時代の厳しい現実を感じ
させられた。
宿泊は、苫前町の苫前温泉「ふわっと」を予約し懇親会では地元の新鮮か海産物を賞味
しながら懐かしい話や近況に花を咲かせた。
二日目の訪問箇所は、苫前町から 1 時間半ほどの行程の暑寒別川のため 8 時過ぎと若干
早めにホテルを出発した。
二日目も天気に恵まれ暑寒別川下流部の暑寒別公園の駐車場に車を止め河川延長26k
mで水源から河口までの落差が850mとされる急流河川の河道維持の工事状況を視察し
た。河口付近でありながら河床にはかなりの巨石がみられ、このような河川の景観にも配
慮して床止工の工法に採用された自然石の鉄筋による連結が破断している状況も見られ出
水時の状況が想像された。
報告書として簡単に二日間の状況を書かせていただいたが、今回は好天に恵まれた探訪
の会となりました。冒頭にも触れましたが今回の会を実施するに当たり、留萌建設管理部
の皆様には大変お世話になりました。重ねてお礼を申し上げます。
25 年度の会も無事終了しましたが、引き続き 26 年度も事務局で企画し会員の皆様にご
案内する予定ですので、多くの会員の参加を期待します。
-2-
久しぶり留萌探訪
苅部浩也
全く久しぶりの留萌管内探訪とあって大きな期待で参加させていただいた。毎日が日曜日の身に
とって、迎えの車の後部座席で万事お任せの旅はいつもながらまさに至福の時であった。さらに、
年長の故をもって同行参加諸氏に多大の気遣いをいただいていることに感謝申し上げるばかりで
ある。
・初山別川
出張所長をはじめ河川関係技術職員全員の出迎えに一驚した。過去の改修工事による河床低下の
対策について、先輩諸氏の意見をとの意向と知ってやや緊張の思いであったが、そこは文字どおり
経験豊富な諸氏と意見が一致したように思えて安心した。このように現場担当者との直截的な対話
は願ってもないことで、ありがたいことと強く感じ感謝々々の思いであった。
・有明ダム
云わずと知れた道工事最初の治水ダムである。何時かわと思い続けて40年余り、なんとこれが
初対面であった。永久構造物に相応しい圧倒的なコンクリートの大構造物に感銘を覚え感動した。
このダムには多くの思いがあった。工事は全道から選抜された少数の精鋭によって取敢えず着手
された。工事の進捗に伴って技術陣の補強がなされるはずであったが、それは全く期待に反した結
果に終わった・・と信じている・・。例えば直轄ダムとは比べるべくもないとしても、農業防災ダ
ムとの組織や所長以下職員の待遇も全く不本意のまま、少数精鋭諸氏の使命感溢れる懸命な努力の
みに期待されたのであった。
後年他県のダム現場を見学する機会を得た。ダム現場には得る物も多かったが、所長のもと庶務
課工事1課2課に係という組織に驚きと羨望の思いを禁じ得なかったのを今も鮮明に記憶に残る。
朝里や当別を思って暗澹たる思いであった。
ゲートレス化実施の資料収集のためにと、同行諸氏から調査や施工に直接担当した業界各社の固
有名詞を挙げてアドバイスできて満足であった。
・三毛別川
国の施策による「ふゆトピア」事業として、町道、道道、国道に流雪溝を整備したという。有数
の豪雪地区の施設として地域住民のために河川管理者として主体的に参加できたという事は、今後
に多くの可能性を示唆するものと強く感じた。しかし公共事業費削減のトレンドのなかにあって、
多くを望むのは期待薄とも思われるが、たとえ事業費が減っても制度として長く続いて欲しいとし
みじみと強くそう思った。
懸命に堰を越えようとする鮭を目の当たりにして魚道の難しさをまたも思うのであった。
・暑寒別川
名うての急流暴れ川はその面目躍如たる堂々の姿を見せてくれた。巨石を繋ぐ護岸のワイヤーが
事もなく切断の憂き目を見たと聴いて、さもあろうと人知をはるかに超えた自然の厳しさを今更な
がら痛感させられる思いであった。
暑寒別公園は、暑寒別川あっての公園といささかの自負心をもって眺めさせてもらった。親しみ
や和らぎを提供するという河川管理の意義を充分果たす典型を見る事ができて大いに満足であっ
た。
好天に恵まれて有難くも嬉しい2日間を過ごさせてもらった。夜の語りあいもいつもながら楽し
く、有意義に更けるのも忘れる満足感を文字どおり満喫させてもらった。次回やその次も是非にと
皆さんの迷惑にならないようにと、足腰を鍛えなければと考えているところである。
-3-
初山別川・有明ダム・三毛別川・暑寒別川を探訪して
外
崎
靖
男
これまで毎年二回目の探訪は、札幌管内から離れて一泊で計画しており、昨年の総会で土日を
外した日程とすることで参加者も増える事を期待して 9 月 27 日(金)から 28 日(土)としたところ
他の行事等により、今年は 11 名の参加となった。
苫前町役場に集合し、移
動する車の台数を三台にし
て、最初の「初山別川河床
低下対策」から探訪開始と
なった。
この日は天候にも恵まれ、
また、羽幌出張所の義達所
長始め治水係の川村係長、
倉谷主任、松澤技師の4名
今回の参加者と義達出張所長、川村係長、倉谷主任、松澤技師
が事業説明として参加して
いただいた。
初山別川は昭和 39 年の洪水を期に昭和 41 年から 43 年にかけて、市街地付近の約 500m を河
川改修されたが、その後も幾多の豪雨に
より被害を受け、平成 6 年に本格的な河
川改修工事に着手している。
当時
しかし、著しい河床低下により河川管
の計
画河
床ラ
イン
理施設の損傷や、河床の岩盤露出により
魚類の生息場所が減少してきているこ
とから、河床低下対策工を施工して河床
の復元を図ることにしている。
河床低下 H=1.6m
現況の河床には、泥岩と砂岩が露出し
ており、河床勾配が I=1/150 位で、河口
に近い割には、急勾配で産卵に適した砂
利等は流出してしまっている。
工法としては、屈撓性のある帯工を三基程度を予定しているようで、これにより河床の回復
が図られると、魚類の生息や産卵床の回復が図られると期待している。
このあと、上流の十間橋箇所を見てみると、河床礫が栗石から玉石程度と大きく、また、上
-4-
流には取水施設があり、鮭が遡上してい
るのも見られたが、産卵床はもっと上流
になっているのか、確認できなかった。
初山別川の右岸には水田が広がって
っており、既に稲刈りは終了していたが
河床低下が、河岸護岸の破壊に繋がると
耕作地まで決壊が進むことも考えられ
るが、一方で流過断面が広がるために洪
水氾濫がなくなることも考えられる。
帯広管内では、これより河床低下が著
初山別川
しい河川もあり、有効な河床低下対策が
望まれるところである。
次に訪れたのが「有明ダム」で、出張
所治水係の川村係長、倉谷主任、松澤技
師が堰堤改良の事業内容を、パネルを使
用して説明していただいた。
北海道の補助ダムで最初に建設され
昭和 46 年 12 月完成したコンクリート重
力式治水ダムで既に 42 年を経過してお
り洪水調節用ゲートが設置されている。
完成後、これまでに四回の「ただし書
き操作」を行っており、その回数が多い
ことから、ゲートレス化の必要が出てき
説明する川村係長、倉谷主任、松澤技師
ていた。
北海道が管理するダムでは平成 18
年に美唄ダムがゲートレス化されてお
り、現在有明ダム、矢別ダム、様似ダ
ムの3ダムに洪水調節用ゲートが設置
されている。
一般的にはゲート操作を伴わない自
然調節ダム形式には「坊主穴あきダム」
と呼ばれる形式(朝里、栗山、小平ダム)
と、常用洪水吐き部分が2段になる開
水路方式があるが、有明ダムは後者の
開水路方式を採用し、設計洪水位が 1m
有明ダム
-5-
大きくなることから、非越流部のダム天端高の 1m 嵩上げが必要になっている。
今回参加した山花さんが建設当時の資料を作成していただいた。北海道の補助ダム建設に携わ
建設中の有明ダム(昭和 46 年 6 月撮影)
る技術者は本州の補助ダム建設と違い、極端に
少数精鋭で「砂防ダム」に毛が生えた程度の認
識しかなかった様で現在建設中の「厚幌ダム」
でも同じである。
建設中の本体工事では、コンクリート打設、
(骨材、コンクリート配合、打設行程)や基礎処
理、カーテングラウトなどで、いろいろ苦労が
あったようで昭和 46 年 11 月 30 日から試験湛
右端が山花氏
水を開始し、翌年 5 月中旬に常時満水位に達し
た。
基礎排水孔からの漏水量は少なく、サーチャージ水位の中間位で継ぎ目排水から若干の漏水が
あった程度で、貯溜水のうち 64 万㎥を利用して有明地区 220ha に対する潅漑用水の補給が行わ
れることになった。当時のパンフレットによると総事業費 8 億 3 千万円をもって、昭和 46 年 12
月に完成となっている。
ここで昼となったので、管理所に上げてもら
い昼食を取った。完成後 42 年を経過した建物
監査廊へ行くフード
はさすがに古さを感じるが、ダムの監査廊へは
管理所からは入れず、ダムの下流側の階段を下
りて入ることになっていたのを、後から透明の
フードを付けて、冬でも容易に出入りできるよ
うになっていた。
夏はフードの中が相当な高温になると義達
所長が言っていたが階段も急勾配となってお
ダム本体
り、ダブルで苦労するところである。
-6-
次に訪れたのが苫前町古丹
別の「流雪溝」である。
北海道開発庁が昭和 60 年か
ら進めていた「快適な冬の生
←古
活環境づくり」を目指した事
丹別
業「ふゆトピア(愛称)」の一
←
環として、昭和 61 年度から
川
古丹別地区に流雪溝を建設す
三
毛
別
川
る事業が進められ平成 10 年
に完成している。
号
9
3
2
道
国
国道
流雪溝に使用する水は三毛
23
9号
別川から取水し「古丹別新川」
(右図の赤点線)として捷水路
の形を取り、再び三毛別川に
← 流雪溝
戻す様になっている。
←
市街
別
古丹
三
毛
別
川
取水施設
この日訪れたときも、取水
ゲートは起立しており、左岸
側のゲートが少し倒れていた
がこれは遡上する鮭等に魚道
の入口を探すための配慮かなと思った
が・・・
力尽きて、死んだ鮭
三毛別川
取水堰の右岸側の水叩きに鮭の死骸
-7-
があった。これは魚道への入口が判らず、何度か挑戦している内に力尽きて死んでしまった
魚道の入口
ものと思われる。
丁度一匹の鮭が果敢に遡上を試
みていたが、水深が浅く、落差も
大きいため、下まで下がってしま
ったが、見ていると何回か挑戦し
ていた。
果敢に遡上しようとする鮭
なぜ魚道の入口が判らないか?
数年前に魚道について、(株)エコテックの妹尾社長さんに話を聞いたことがある。魚道の入口は
←
水が落下していないと、魚は入口が判ら
石狩川
ないので、落差を付けるように指導され
たことを思い出した。
昨年北海道魚道研究会で、石狩川の
旧花園頭首工(深川市)に設置された魚
道工を見学した。入口には落差があり、
話によれば鮭が魚道を通って旭川まで
入口に段差を設けてある
遡上し、確認されたそうである。
また、この魚道は自然石を積み上げた
台形となっており、鮭のような大型の魚
旧花園頭首工の魚道
から小型・底生の魚にも配慮した形とな
っている。
三毛別川の場合は、鮭が容易に入口を発見できるように右岸のゲートも少し倒し、左右均等の
越流水深として、水叩き下流で滝落ちを小さくするなどの工夫も必要と感じた。
このあと、流雪溝に沿って終点まで移動し、
この日最後の「苫前町郷土資料館」を見学した。
旧役場庁舎跡に設けられた郷土資料館には
当時使用した農業、林業、漁業の用具が展示
されていた。丁度入館時に大正 4 年 12 月 9・
10 日のヒグマ事件を題材にした三國連太郎
主演のビデオ映画が上映されていた。
苫前町三毛別(三渓)で冬ごもり前の一頭の
ヒグマが空腹から凶暴性を発揮し、10 人の
婦女子を殺傷(7 人が殺され 3 人が重傷)したも
ので、中には妊婦も居たそうである。このヒグマはその後山本兵吉老によって射止められたが伸
長は 3.5m の巨熊であったそうである。
-8-
ふわっと」で、奥山さんも合流し 11 人で会食となった。その後部屋
宿泊は「とままえ温泉
で二次会となったか、運転のせいで疲れたか 10 時前に床についた。
翌日も天気に恵まれ早めに暑寒
巨石連結護岸
別川に着いた。
暑寒別川は古くから災害が多かっ
た渓流で昭和 32 年から砂防事業、
昭和 36 年からは治山事業を行い、
昭和 59 年には 1 号砂防ダムが完
成している。
早くから整備事業により取組ん
できたが人家がある下流域は未整
備であったために、豪雨や融雪時
暑寒別川
には決壊・洪水が繰り返されてき
たことから 1 号砂防ダムまでの L=4.4km を砂防事業と災害関連事業により整備されている。
河岸護岸は巨石連結護岸(φ40~60cm)で被覆し、
河床は現地転石・玉石等を有効利用し平滑な河床に
はしていない。まるで転石による自然帯工のよう
な形をしている。
清流橋の左岸下流に転石を連結した線が見えた
ので見てみると、洪水時に流下した転石等が連結線
をちぎった様に見えた。
ちぎれた連結線
線自体に錆は無かったが、見た目で細く感じた。論
値よりもっと太い線を使用しないと、巨石連結護岸がバラバラになる恐れがある。
左岸にはキャンプ場と子供の遊び場が整備された河川公園となっており、よく手入れされてい
る様子がうかがわれた。
今回は初めての留萌管内
の探訪であったが、色々と
参考になった。また、羽幌
出張所の義達所長をはじめ、
治水係の川村係長、倉谷主任、
松澤技師には多忙なところを
整備されている河川公園
説明に来ていただいて、この紙面でお礼を申し上げます。ありがとうございました。
-9-
平年25年9月27日~28日の現地研修会(留萌)に参加して
奈須野裕久
各現場、興味深くまた楽しく研修できました。
感謝申し上げます。
その中で、初山別川の河床低下について興味が引かれました。
全道各地の既改修河川において同様な現象は起こって居ると思われます。
下流地区を洪水防御のため昭和41年頃から500mの直線化改修が行われ
市街地の治水安全度をあげた工事は評価できます。
しかし、河床低下の要因の一つにその改修が上げられています。
現地、千代田橋からの目視では1.5m~2m以上の洗堀となっていました。
河床堆積物が流出し、岩盤の露出が見られる状況です。岩も風化にもろい泥
岩で構成 され、放置すると河床低下は進行することになると思われます。
出張所の担当からも、対策について助言や提案が欲しい旨の話もありました。
現地で配布された資料(平面図)によると、昭和43年の改修により現況1
/200 の勾配から1/150に急勾配化し、その影響で千代田橋上流まで
河床洗堀 が発生し たような記述となっている。
確かに、この改修の影響もあるかもしれないが、千代田橋上流までの河床洗
堀はそれ 以前(昭和31年の平面図)の千代田橋上流までの直線化が強い影
響を与えていると想定する。
根拠として、現地2カ所目の十間橋下流において右に蛇行している本川は河
床に小さな礫の堆積も見られ、鮭の産卵箇所にも適しているかとも思われた。
資料平面図の千代田橋上流500mほどの屈曲部から上流の状況を確認した
かった。
対策としては、根拠が少ないので熊倉さんに怒られるかとも思いますが。
1、まず、横工(自然石)で河床材の移動を防ぐ、暑寒別川で見たような、
ワイヤー(暑寒別より太いものが良い)で連結も仕方がないかもしれない。
2、資料の標準断面図から右岸に高水敷があるようなので、これを掘削し河
道を広げる(築堤法尻は洗堀防止する)。
3、水制設置で流行の変化と河床の変化を誘発させる。
4、すべて画一ではなく、河床状況で検討する。
私たちが、携わってきた事のある河川が全道各地にあると思います。
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治水安全度は上がってきたと思いますが、このように河床低下に悩んでいる
川は、多くあると思います。先輩皆様の経験や知識で今後も後輩たちの力にな
れたらと思います。
初めて参加させてもらい、とても楽しい時間でした。
夜の懇談でもいろいろ聞かせてもらい、こんな話を現役の職員に話せる機会
が出来ればと思います。またぜひ参加させてください。
以上 レポートにはほど遠いものです。
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留萌建設管理部管内
初山別川・有明ダム・三毛別川・暑寒別川を探訪して
熊倉 紹二
平成 12 年 9 月 10 日に第 1 回の水空間を探訪する会が開催され、14 年目を迎え、留萌管
内を今回はじめて訪れる。初山別川(二級水系、初山別村)は、現在も河川整備が行われてい
る最中であるが、河床低下によって護岸などの基礎安全性が課題。有明ダム(二級水系茂築
別川、初山別村)は北海道初の補助ダム、河川事業で流雪溝事業を取り組んだ三毛別川、河
口まで砂防区域として指定されている、北海道有数の急流河川である暑寒別川(二級水系、
増毛町)と、様々な課題や特性をもつ、個性豊かな面々を訪れる。
行程は一泊二日で、初日は羽幌出張所管内の 3 河川(暑寒別川以外)、2 日目は事業課管内
の暑寒別川を視察。苫前町の道の駅「風 W 館(ふぁっとかん)」に集合。会員 10 名による視
察開始。晴天に恵まれ、心地良い風景と空気を満喫しながら、初山別川に向かう。
1.初山別川(初山別川水系、初山別村)
千代田橋地点に立つ。羽幌出張所の方々による工事概要等の説明と河床低下の現状と
について聞く。橋の上下流は視野に入る範囲は、どこまでも直線河道。橋の上下流河床
や河岸に岩盤が露出。岩盤は泥岩が主体で、スレーキングが著しく、河床低下が進行し、
護岸基礎の岩着コンクリートの崩落や護岸基礎の露出、また千代田橋の橋脚基礎(岩着コ
ンクリート面)も河床から 1m 以上突出している。河道形状は平瀬の連続で、砂礫の堆積
もほとんど見られない。コンクリートの三面張装工水路の様相を呈している。
千代田橋上下流の河道; 直線的河道。河床、河岸に岩盤の露出
砂礫の堆積も見られない
出張所の資料で見ると、かつての河道は蛇行しており、きっと瀬や淵、砂州などの健
全な河道形態が維持されていたものと考えられる。近くの工事標柱を見ると、この周辺
は平成 7 年以降の河道整備と考えられるが、施工後、河床低下量が最大で概ね 1.6m で現
- 12 -
在も進行中のようである。河床低下の要因は、昭和 40 年代に局部改良工事が行われた下
流市街地区の 河道の直線化と河床勾配の急勾配化(現況 1/200 を計画 1/150)、また、当
該区間では河岸やみお筋の固定化 、地質的要因(泥岩は特にスレーキングしやすい)、そし
て低水路幅の設定 (曲線部も一定幅による改修)にやや難があったと推定される。
一方、上流十間橋下流の河道状況(右下写真参照)を見ると、低水路幅も広く整備されて
いるため、砂礫も堆積し、良好な河道形態が形成されている。低水路幅の設定にあたっ
ては、大いに参考としたい。
北海道の中小河川における最も重要で今日的な課題は「河床低下の抑制」である。河
川技術者は課題解決に向けて、個々の川に出向き、現場に学ぶ(見つける、感じ取る)こと
を基本に、本来の川づくりの原点に立ち返ること、すなわち、
「川(流れ)に自由度を与え、
川自らに土砂コントロールをさせる、という思想」を大切にすべきと考える。
それと河床低下問題を考える上では地質特性、特に岩盤特性を把握するということが
重要で、計画段階から、河道特性と地質学的特性を踏まえ、整備後の河道変化の予測と
それに伴う課題の抽出、及び対応策検討が必要と考える 。
千代田橋上下流の河岸;河岸に岩盤の露出。岩着コンリートの崩落、護岸基礎の露出
千代田橋橋脚周辺の状況
フーチングが河床から 1m 以上突出
上流十間橋下流の河道状況
川幅も広く、砂礫が堆積。魚類の産卵可能地
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2.有明ダム(茂築別川水系茂築別川、初山別村)
北海道補助ダムとして初めて完成(昭和 46 年竣工)された有明ダム。治水専用の重力式コ
ンクリートダムで堤高 21.7m,堤頂長 250m,堤体積 4.55 万 m3 と比較的小規模である。
また、
集水面積は 16.7km2 で、ダム地点の基本高水流量 100m3/s の内、87m3/s をカットする計
画となっている。
まず、ダムを見たときの第一印象は「昭和 40 年代のコンリート」にしては外観がきれい
だ、と感じたことである。完成から 42 年たった今のその美貌は衰えていないことに感嘆。
材料の吟味や施工管理が行き届いていたせいだろうと想像する。
また、ダム定礎当時の北海道知事が町村金吾氏、完成時には堂垣内尚弘氏となっている。
時代の節目をつなぐ形でこのダムが施工されてきたことにちょっと感慨深いものを感じる。
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山花さんの説明によると、ダム骨材は川砂利を使用。近年、CSG 工法で施工された当別
ダムが最初の川砂利使用のダムかと思っていたが、耳新しい情報であった。原石山だと用
地処理や採取後の跡地処理などでコストもかかるため、川砂利使用のメリットは大きい。
当時はいまほど、詳細な地質調査に費用と時間をかけることもなかったようで、有明ダ
ムは予備調査、実調合わせて 5 年、建設に 3 年、計 8 年というとてつもない短期間に完成
し、途中えん堤改良事業を経て、いまその機能を発揮していることに対して、驚き、かつ
携わられた諸先輩のご苦労を思うと感動もひとしおである。
ダム湖(東山湖)
ダム堤頂の眺望
現在は洪水時にゲート操作を伴うため、さらなるえん堤改良事業により、穴あき方式(自
然調節方式)に変更(堤体嵩上げが伴う)し、操作管理にかかる手間を軽減することで計画が
進められていると、羽幌出張所川村係長よりの説明がなされた。
有明ダムは建設から 40 年以上経過している。堤体、機器類の一部をリニュアルさせて、
長寿命化を図り、地域の防災のためにその役割を発揮し続けてもらいたいと思う。
探訪のヒトコマ;写真左から、義達出張所長、
奈須野さん、苅部さん、小室さん
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説明する川村係長
3.三毛別川流雪溝(二級河川古丹別川水系、苫前町)
苫前町古丹別地区市街地における流雪溝整備は、ふゆトピア事業の一環として延長約
800m にわたり施工された。導水路は、道道、国道、町道を結ぶ 3 ルートが整備され、投入
口は約 10m に 1 箇所設置されている。取水位置は三毛別川、そののち、南の沢川を経由し
て導水され、また三毛別川へ流れ戻る計画となっている。水利権上の取り扱いでいろいろ
苦労され、小室会長曰く、「導水路は、河川・南の沢川」として整理されたようである。
流雪溝についての説明看板と、説明する小室会長及び聞き入る参加者
流雪溝用水取水のための堰(倒伏ゲート)。左岸に魚道が設置されている
路肩に設置された流雪溝
南の沢川導水路
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(閑話 1) 堰に設置された魚道の話し
魚類の大きな特性のひとつとして「向流性」ということがある。読んで字のごとく、強
い流れを感知して、それに向かうという特性のことである。魚は、産卵場を求めて上流へ
遡上するため、至極当然の性質と考える。
写真で見ると、ゲート部から越流する流
れが水叩きから護床工部を射流から跳水状
態で流下する。当然、早い流れは、上下流
方向であるため、魚はゲート部からの流れ
に向かって遡上行動を開始する。現地踏査
の時にもサケが「つがい」で何度もゲート
に向かって遡上チャレンジするが、その都
度、下流に押し戻される光景を確認した。
メスは抱卵しているため、普段の時より、
取水堰全景
さらに体力の消耗度は大きい。
この箇所の最大の問題点は、サケが魚道からの流れを感知できないことである。全道的
に頭首工(堰)に設置されるこのようなバイパス水路の事例においても、同様に魚道からの流
れ込みに配慮しない設計が多くみられる。すなわち、「向流性」という魚類特性の重みを理
解していないためであろう。
赤丸破線は、左岸側の魚道
右岸側の水叩き部を遡上するサケ
左岸水叩き部のサケの死骸
右岸側の水叩き部を遡上するサケ
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4. 暑寒別川の河床低下(二級河川暑寒別川、増毛町)
暑寒別川は流路延長 26km、流域面積 99.2km2 の二級河川で、標高 1000m 級の暑寒別連
峰にその源を発し、河口まで砂指定地に組み込まれている北海道でも有数の急流河川であ
る。川の名の由来は、アイヌ語のショウ・カ(滝の・上)でそこに入る(ウン)、川(ペツ)らし
い。大きな滝はないが、
「川そのものが滝のような早い流れ」というイメージである。
ひとたび出水があれば、だれもが驚くほど、根こそぎ河道形状を変えてみせる大きなエ
ネルギーを日々蓄積している。まるで活火山のような河川で油断してはならない河川のよ
うな気がしてならない。
一方、冷涼で豊かな水量が、
流域の多様な生態系を支え、
地域から愛される川でもあ
る。そんな二面性を理解しな
がら、川とうまく付き合って
行くことを心がけることが、
河川技術者として大切だと
思う。そのためには、行きつ
けの飲み屋さんと同様に足
繁く(少なくとも一年に一度、
融雪出水の後に)、川に通って
あげることで、愛着心を培う
河口部のウライ(国道橋上流)・サケを捕獲
こと、そうすることでいろんなものが見えてくるような気がする。
8 月の事前調査の段階では、事業課横野係長に資料提供と現地説明をいただきました。感謝
申し上げます。また、三毛別川では伊藤河川係長に現地でお会いし、いろいろと意見交換
をさせていただきました。ありがとうございます。
小室会長と横野係長
小室会長と伊藤河川係長
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吊り橋(清流橋)上下流の河道状況と帯工本体の状況
公園内の吊り橋下流の帯工の現状。もともとの帯工構造は、基礎に護床ブロックを置き、金
属性ネットを敷設した上にで自然巨石(径 1m 内外)を連結した二層構造となっている。
護床ブロックには巨石アンカー用の鉄筋を埋め込み、巨石とブロックをワイヤーで固定して
いる。また、巨石同士も、横断方向に「連結用ボルト+ワイヤー」で連結している。
現状では河岸側に巨石が一部、残存しているが、中央部の巨石は流出し、原形をとどめてい
(閑話 2) 自然石連結工法の神話(?)
ない。みお筋中心部は洗掘も著しく、岩盤が露出している。
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近年、多自然川づくりに対する意識の高まりを契機として、水際の多孔性、多様性確保、
また、自然景観への配慮などの観点から、自然石を多用する機会が増えてきた。当初は寄
せ石などのように外力に対しては、流出を許容する形(増水時は下流河道への砂礫供給とい
う観点)で用いられてきたが、昨今では河床低下の抑制や河岸防護を目的とした帯工や水制
工などとして用いられる機会が増加している。
帯工や水制工は、洪水時の外力に対して流出しないことが基本となるため、石材重量及
び連結線の引張強度など設計条件を満足させる必要があるが、いかんせん、その設計手法
が十分確立されていないという大きな課題がある。特に後者については、メーカーの設計
計算に頼るところが大きいが、増水時の外力に対する想定すべき洗掘状況と石材形状(洗掘
によって石材が宙に浮いた状況で常に連結線に引張力が働いた状態で外力がかかることも
ある)の条件設定や、局所流、乱流に対する安全度の考え方、ワイヤーの腐食や石材による
衝突力や摩耗に対する安全度の考え方などの整理が求められる。
自然石連結工法は、石組工法が相当に熟練度の高い石工を必要とするため、「施工の容易
性という観点」に着目し、はじめられた経過がある。
しかし、全道的に見れば、急流河川で玉石大以上の石が流下する河川でも施工されてい
る事例が見られ、非常に多くの河川で増水によって被災を受けている。「美しい山河」の中
でも規定されているが、人頭大以上の石が流下する河川では、篭製の護岸工法(この帯工工
法では、金属製の連結ワイヤー含む)は用いないことを原則としており、渓流河川ではこの
ような工法を採用すべきではないと考える。
要求性能として、環境性、施工性、経済性に
こだわるあまり、本来の治水に対する安全性が
おろそかになっているのではないかと考える。
また、被災の現状からは、せん断された連結
線や下流に流出した金網、連結線は水辺を利用
する動植物に対する安全を脅かし、魚類等の生
息活動に大きなストレスを与えるなど、結果と
して環境(性)に大きな負荷を与えている。
自然石連結工法の被災事例(共に帯工箇所。写真左は札幌市M川、写真右は暑寒別川)
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(暑寒別川における河床低下の現状 ~ 後日、現地踏査による)
暑寒別川の河床低下は、吊橋上流の3基目ほど上流の帯工付近から顕著となり、砂防ダ
ム下流にある頭首工付近まで相当の区間にわたっており、河床に岩盤(泥岩主体)が露出して
いる。一部には、滝(段差)の形成が見られる。以下、写真参照。
上流に設置された石組タイプの帯工(自然石連結タイプ)は、大半が流出している。やはり
石組は、空石タイプにせよ、練り石タイプにせよ、構造的には「石と石の組合せ構造」が
重要で、そのうえで連結や練り石にする必要がある。2m 級の巨石も岩盤にただ並べて連結
しても流出、あるいは移動する(下記、写真参照)。
中流~上流頭首工区間
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帯工周辺の河道状況(河床低下による露岩状況)
帯工周辺の河道状況(河床低下による露岩状況)
床止め落差工下流の河道状況
頭首工直下の河床低下状況
頭首工直下の河床低下状況
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(閑話 3~最後)苫前町・羽幌町郷土資料館
○苫前町郷土資料館
苫前町字苫前 393 番地の 1421 (当日探訪)
町の開拓の歴史や農耕用機器類等の展示ほか、三毛別(三渓)ヒグマ事件について
の説明や当時の集落を模型展示、ビデオ放映などがされていました。
苫前町においては、明治 20 年代の後半
になると原野の開墾が始まり、未開の原野
への入植者が続きましたが、掘立小屋に住
み、粗末な衣服を身につけ空腹に耐えなが
ら原始林に挑み、マサカリで伐採し、開墾
したようです。
(三毛別(三渓)ヒグマ事件)
大正 4 年 12 月 9 日・10 日両日、町内三
毛別(三渓)で冬ごもり前の一頭のヒグマ
が、空腹から凶暴性を発揮し、10 人の婦
女子を殺傷(7 人が殺され、3 人が重傷)した事件が発生(町 HP より一部、引用)
○羽幌町郷土資料館
南町 1 番地の 1
(後日探訪)
羽幌町の開拓の歴史、羽幌炭坑、羽幌炭坑鉄道の資料などを展示している。
羽幌炭鉱は、築別抗 ・羽幌本坑 ・上羽幌抗 の 3 鉱区からなり、1940(昭和 15)年開業
し、羽幌炭鉱鉄道株式会社が経営していた。1961(昭和 36)年、年間出炭量 100 万tを超
え、1968(昭和 43)年には年間出炭量が 114 万tにもなった。その後、石油へのエネルギ
ー転換に伴う特別閉山措置法を受け、1970(昭和 45)年、11 月に羽幌炭砿鉄道株式会社が
閉山(設立から 30 年で幕を閉じる)
。それ以降、急激な人口減少。
また、資料館には北海道の白亜紀層から多
産するアンモナイトを展示。アンモナイト化
石産地としては三笠市、中川町のほか、羽幌
町が有名なようです。アンモナイトは軟体動
物でオームガイ、イカなどと同じ節足類に属
すようです。
羽幌町内で発掘された貴重な化石類が展示
されています。中でも 1 億年ほど前のものと
推定されている花の化石『ハボロハナ化石』
は世界的にも数例しかないという珍しいもの
でレプリカが展示されています(町 HP より、引用)。また、羽幌川の河口漁港からの切替工
事(昭和 4 年)の図面が展示されていました。一度、ご覧あれ。
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