胃ガンリスク健診 may 2016

胃がんリスク検診
はじめに
胃がんは日本人が最も多くかかるがんです。40歳代後半から増加し始め、喫煙
や食塩の過剰摂取、野菜不足などの食生活、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ
菌)も深く関わっているとされます。現在は部位別死因の2位ですが、罹患率
はトップで、患者数はもっとも多いがんです。早期の段階で発見されれば、
100%治癒する治療成績のよいがんです。
早期発見が大事︕
今回当院では、新しく胃がんリスク検診を導入しました。
<検査項目>
ペプシノーゲンⅠ、ペプシノーゲンⅡ、Ⅰ/Ⅱ比
血清ピロリ菌抗体
血液中に含まれるペプシノーゲン
(消化酵素、ペプシンの前駆物質)を測定し、
胃粘膜の萎縮の広がりとその程度、胃液の分泌機能、胃粘膜の炎症の有無を調
べる検査です。またピロリ菌感染の状態について確認します。
血液検査による胃がんリスクスクリーニングで、胃がんになりやすいかどうか
を調べる検査です。
胃がんそのものを見つけ出す検査ではありません。もしハイリスクグループの
診断であれば、胃内視鏡検査を受けていただくことが必要と判断されます。
検査を受けるときの注意
胃や十二指腸の疾患が強く疑われる症状(みぞおちの痛み、嘔吐、血便、体重
減少など)では、この検査を受けずに、最初から上部消化管内視鏡検査などの
精密検査を受けた方がよいでしょう。
また、胃酸分泌抑制剤の中で、プロトンポンプ阻害剤を内服中の人は、ペプシ
ノーゲンが高値になりますので、この検査は適していません。
異常な場合に疑われる病気
胃がん、萎縮性胃炎、ピロリ菌感染、胃・十二指腸潰瘍など
対話があるから医療技術が生きる