胃がんリスク検診 はじめに 胃がんは日本人が最も多くかかるがんです。40歳代後半から増加し始め、喫煙 や食塩の過剰摂取、野菜不足などの食生活、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ 菌)も深く関わっているとされます。現在は部位別死因の2位ですが、罹患率 はトップで、患者数はもっとも多いがんです。早期の段階で発見されれば、 100%治癒する治療成績のよいがんです。 早期発見が大事︕ 今回当院では、新しく胃がんリスク検診を導入しました。 <検査項目> ペプシノーゲンⅠ、ペプシノーゲンⅡ、Ⅰ/Ⅱ比 血清ピロリ菌抗体 血液中に含まれるペプシノーゲン (消化酵素、ペプシンの前駆物質)を測定し、 胃粘膜の萎縮の広がりとその程度、胃液の分泌機能、胃粘膜の炎症の有無を調 べる検査です。またピロリ菌感染の状態について確認します。 血液検査による胃がんリスクスクリーニングで、胃がんになりやすいかどうか を調べる検査です。 胃がんそのものを見つけ出す検査ではありません。もしハイリスクグループの 診断であれば、胃内視鏡検査を受けていただくことが必要と判断されます。 検査を受けるときの注意 胃や十二指腸の疾患が強く疑われる症状(みぞおちの痛み、嘔吐、血便、体重 減少など)では、この検査を受けずに、最初から上部消化管内視鏡検査などの 精密検査を受けた方がよいでしょう。 また、胃酸分泌抑制剤の中で、プロトンポンプ阻害剤を内服中の人は、ペプシ ノーゲンが高値になりますので、この検査は適していません。 異常な場合に疑われる病気 胃がん、萎縮性胃炎、ピロリ菌感染、胃・十二指腸潰瘍など 対話があるから医療技術が生きる
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