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社会福祉法人
白梅会
御幸南保育所
2014 年 11 月 11 日号
SHIRAUMEKAISHIRAUMEKAISHIRAUMEKAISHIRAUMEKAI
所長だより
SHIRAUMEKAISHIRAUMEKAISHIRAUMEKAISHIRAUMEKAI
「人生時計」
私は人の人生を時計にたとえて話すことがありま
す。1周が 24 時間の時計です。この 1 周を人生 80 年
間とします。
午前0時に生まれたとすると、正午が40歳。
ちょうど人生の真ん中。一番しんどい時です。
腹も減る。炎天下、太陽にさらされる。厳しい試練の
時じゃないかと思います。
夕方6時、60歳。そろそろ静かな生活を送りたい
…、第二の人生の始まりですね。
あるとき、民生委員の方対象の講演会でこの話をし
ましたら、目の前にいたおじいちゃんに怒られてしま
いましたよ。「どうせ、わしら、夕暮れ時じゃ」
(マズイ!?)。
では20歳はいつかというと、午前6時。ここにヒントがあります。20歳を超えた子という
のは、「あれだけやんちゃしていたのに、今どうしてこんなに落ち着いているのか」というような
子、いっぱいいるわけです。いつの時代もそうだと思うのですけれど、20歳を超えると、たいが
いの子は落ち着いてきます。なぜかというと、朝方6時になれば明るくなり出して、世の中が見え
始める。だから落ち着いていくのだと思います。ただこれには個人差があり、たとえば、夏と冬で
は同じ6時でも明るさが違う。4~5時くらいで気がつく子もいれば、7時過ぎないと気がつかな
い子もいる。つまり、15~6歳で気がつく子がいる一方、22~3歳までかかる子もいる。僕が
生活指導で関わった子というのは、これらの、まだ気がつく前の少年たちです。
朝4時半、暗闇の中を子どもたちは歩いているわけです。暗闇の中を
歩いている子どもたちが、つまづいて、道を迷ったとしても、当たり前
だと思いませんか?私や私たちの先輩が過ごしてきた時よりも、はるか
にたくさんの石が落ち、脇道も多いこの時代に、つまづいたり、道に迷
ったりしても、何ら不思議ではないと思います。私はいつもこんなふう
に考えているのですが。これ、名付けて、「喜田三津雄の人生時計」と
言ってます。分かりやすいでしょう?
(参照;喜田三津雄「じゃけどしたんな」より)