【小規模企業共済に加入して節税する方法】 【中村】 こんにちは、税理士

【小規模企業共済に加入して節税する方法】
【中村】
こんにちは、税理士の中村です。
今日は無料音声ということで小規模企業共済を利用した節税について税理士の秋山さんと
お話していきます。宜しくお願いします。
【秋山】
宜しくお願いします。
【中村】
まずはこの節税について簡単に説明してもらってもいいですか?
【秋山】
はい、この小規模企業共済という制度なんですけれども、本来は中小企業の経営者が退職
金を積立てるための制度なんです。
では、なぜそれが節税になるかというと、その積立てた金額が個人の所得税の計算上、経
費のような扱いになって個人の所得から差引かれます。
【中村】
所得が少なくなると、当然、所得税や住民税が安くなりますよね。
【秋山】
そうですね。
そして、何十年後かに退職するときには、その積立てた金額が退職金として返ってきます。
【中村】
では、積立てた金額が全額戻ってくる上に、毎年の税金が安くなるということですね。
【秋山】
そうなんですよ。
ただし、戻ってくるときに所得税はかかりますけれども、退職金というのは税法上、所得
税が安くなるというように優遇されています。
【中村】
民間の生命保険の年金型保険みたいなものですか?
【秋山】
そうですね。
基本的には同じようなイメージですね。
但し、大きな違いとしては、民間の生命保険の保険料は、いくら払っても5万円までしか
経費になりませんが、この小規模企業共済は支払った金額が全額経費扱いになります。
【中村】
掛金の上限ってあるんでしょうか?
【秋山】
そうですね。
ありますね、年間84万円が上限です。
【中村】
それでも5万円と7万円×12ヶ月の84万円とを比較すると、ものすごい差があります
ね。
【秋山】
そうですね。
【中村】
具体的には、どの位の節税になりますでしょうか?
【秋山】
そうですね。
では、具体的な例を考えてみましょう。
月に100万円の役員報酬を貰っている経営者の方が、月7万円の小規模企業共済を20
年間掛けた場合を考えてみましょう。
この場合7万円×12ヶ月で年間84万円の所得が引かれますので、所得税が約27万円、
住民税が約8万円、合計で35万円もの節税ができます。
【中村】
ということは、20年間、まぁ続くってことですので、35万円×20年間ということで
700万円位の節税ができるということですね。
【秋山】
そうなんですよねぇ。
但し、20年後に、受け取る退職金に所得税と住民税がかかります。
退職金として、受け取る額は約1850万円となり、それに所得税と住民税が115万円
程かかっちゃいます。
【中村】
でもその115万円を引いても、20年間でだいたい600万円位の節税が出来ながら、
ま、積立てた額が全部返ってくるという効果の高い節税ですね。
【秋山】
そうなんですよねぇ。
ちょっと、あの、長期的な節税方法なんですが、確実に効果がありますね。
また、実際に老後の生活資金としても、心強いんですよね。
経営者っていうのは、誰からも退職金も貰えないですからね。
【中村】
支払った金額は必ず支払った額以上に返ってくるんでしょうか?
【秋山】
そうですね。
基本的には、6ヶ月以上積み立てれば、積立てた金額以上の退職金が戻ってきます。
但し、この場合、あくまで退職とした時のみに返ってくるものですので、退職せず、単純
に解約した場合は、80%程しか返ってきません。
【中村】
まぁ、その場合でも、それまで得た節税効果を考えると十分元は取れてますよね。
【秋山】
そうですね。
【中村】
他に注意するところっていうのはありますか?
【秋山】
うう~ん。
この制度に加入できる経営者の方なんですけども、従業員が20人以下の事業主となって
います。また、サービス業に関しては5人以下となっています。
但し、これは加入時の人数ですので、ええっと、会社が将来的に大きくなると思われる方
は早めに入っておくことがいいでしょう。
後から大きくなる分には問題ない様です。
【中村】
他にもありますか?
【秋山】
そうですね。
後、積立金額なんですけども、1千円から上限の7万円までは自由に積立金額が設定する
ことが出来ます。
また、途中で積立金額変更することができますので積立金額がきつくなった時などは解約
をせずに1千円に変更すればいいと思います。
【中村】
わかりました。
小規模企業共済を使った節税は毎年の節税という面と将来の老後の資金を貯めるというメ
リットのある節税で、実は私達2人も加入している税理士も使っている節税ということで
積極的に活用してみて下さい。
では、今日はありがとうございました。
【秋山】
ありがとうございました。