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神様がちりばめた宝石・・・
モルディブ
「でかっ!!」水深 30mにいることも忘れ、無意識に発した言葉は気
泡に変わり、海面に向かって上がっていった。手を伸ばせば届きそう
な目の前を、体長約5mのマンタが優雅に羽ばたく。
あの姿は、泳ぐというより羽ばたくといった方がしっくりくる。
正直どれぐらい眺めていたか時間感覚が麻痺しており、インストラク
ターから指摘されるまでカメラを構えることすら忘れていた。
ここはモルディブ。インドの南、ス
リランカの西側に位置し、約1,200
もの 島 々からなる総 面 積 わ ず か
300k㎡、総人口約30万人という非
常に小さな共和国。1,200の島々といっ
ても人 が 住んでいるのはそのうち
200ほどで、最大の島でも2時間も
あれば楽に徒歩で1周できる。
モルディブでは、島ごとにマリンスポーツを中心とした様々なリゾート
が展開されおり、特にスクーバダイビングでは、世界屈指の魚影の濃
さと、マンタと遭遇する可能性が高いポイントの多いことで有名である。
ダイバーなら一度は潜ってみたい、世界有数の海のひとつであろう。
モルディブのリゾートは意外と歴史が浅く、現在あるリゾートは、ここ
10年以内にオープンしたものが大半を占めている。リゾート開発は欧
州の企業が中心で、実際観光客の多くは欧州からの人々で、意外と
日本人が少ないというのが印象的であった。
今回訪れたのは「ソネバ・ギリ」
という徒歩40分で1周できる小さな
島で、海とビーチと空に限りなく近
づけるリゾート。
にどこかを補修しなければなりませ
んが、逆に毎日少しずつ補修する
だけで長い期間使うことができるの
です。
金属で作ると、潮風ですぐに使
えなくなってしまいます。ちなみに、
椅 子やテーブルなどの多くは、こ
の島で切った椰子の木を使ってい
ます。椰子の木は25∼30年ぐらい
み
で木 材として活 用できますし、 実
は飲料に、端材はお土産にもなり
ますし、いくらでも生えてきます 。
実はモルディブは、動物系の肉以外、
ほとんど自給自足です。」と、質問
以 上の回 答を、 丁 寧な英 語で答
えてくれた。
2009.7
ミラノサローネ 2009
[特 集]
コテージで一息つき、早速スクー
バダイビングセンターへ向かう。
目的は当然「マンタ」。ジンベイザ
メもいいけど、やっぱりマンタ。
島からボートで約20分。ダイビング
ポイントはその名も「マンタスポット」。
器材の安全確認を行い、いざ海底へ。
海に潜った瞬間から魚の多さに驚いた。珊瑚礁の近くでは、景色
が見えないぐらいの魚達がうろうろしている。見たこともない魚を写真に
納めたい欲求を抑え、噂のマンタスポットへと急ぐ。
海は基 本 的に水 深1mぐらいの
遠浅だが、珊瑚礁の切れ目になる
と一 気に谷 底の様に深くなるのが
特徴で、シュノーケリングでもイルカ
やナポレオンフィッシュ・ウミガメ・マンタ、運が良ければジンベイザメも
見ることができるというから、スクーバダイビングのライセンスを持ってい
ない人でも十分楽しむことができるだろう。
ソネバ・ギリ・リゾートのコンセプトは「NO NEWS NO SHOES」。
島に到着すると、まっさきに靴を脱がされる。テレビや新聞に代表され
る日常生活から離れ、島の中ではどこでも裸足で過ごそう、という意
味である。現地スタッフは、「あなたは日本人なので靴を脱ぐことに抵
抗ないと思いますが、欧州人の中には裸足で家の中にいるだけでも
信じられないぐらい心地が良い!と驚かれる方もいます。」と馴れない
日本語を交えて案内してくれた。
水上コテージまでの桟橋や家の作りは全て木製だったので、どこの
木材を使用しているのかを尋ねると、「基本的に建築資材は全て輸入
しています。樹種までは分かりませんが、切り立ての新材ではなく、伐
採して数年経ったものを使っています。木で作っているので毎日のよう
インストラクターが、この場で待機の合図を出してきた。
一瞬周りが静かになったような気がした。今までいた魚達がいない。
ダイバーの1人がある方向を指さす。その先には…黒く大きな物体が…。
映画「ジョーズ」の登場シーンの音楽が頭の中を駆け巡る。
マンタである。
まるでホバリングするように、私の頭上をグルグルと。
こんな現世から隔絶された桃源郷のような国、モルディブ。しかし、
この国には大きな脅威が、今まさに襲いかかっているのである。
それは温暖化による海面上昇。島国のモルディブは最高海抜2.4mで、
水面があと1m上昇すると国土の80%は沈むそうだ。リゾートの島々で
は現在、「Deep Sea Water Project」という冷たい海底深層水を汲
み上げ、それを客室に循環させることでクーラーを使わず快適に過ごし
てもらおうという計画が急ピッチで実施されている。
日本にいるとなかなか身近に感じることのない環境問題を、モルディ
ブという夢のような国で目の当たりにするとは想定外であった。
海とビーチと空の美しさを堪能した結果、一番心に残ったこと。それ
は「神様がちりばめた宝石を沈めない為にも、日本に戻って自分にでき
ることは何か、考えなければいけない。」という強い想いであった。
〒541−0054 大阪市中央区南本町4−5−10 TEL.06−6245−9505「CUE21」編集長:西村 発行/平成21年7月14日
● クローズアップ:インテリア SHOP に見る
ライフスタイルシーン提案の進化
● セレクト:ブラックウォルナット チーク
● おすすめの一冊:「火天の城」山本兼一
「新・木のデザイン図鑑」株式会社エクスナレッジ
● 木と語り合う:カリン<花梨>
● 森と木と人と:家具モデラー宮本茂紀氏の「ボスコ」のおはなし
No.11
特集:ミラノサローネ2009
特集
ミラノサローネ2009
2009年のミラノサローネは、100年に1度の世界同時不況と
言われている中、151カ国・31万3,385人もの来場者を迎えて
開催された。今年で48回目を迎える世界最大の家具・インテリ
ア見本市の印象としては、昨年までのような華やかな展示という
よりも、むしろ実生活がイメージできるようなライフスタイル提
案型の展示が目立ち、そのため幾分地味には感じられたものの、
本来の商いの場としての役割を期待されている様子が伺えた。実
際、今年の展示ブースは昨年よりも一回りコンパクトなものが多
Cassina モダン家具+クラシック絵画+経年変化のテーブル
く、長大なリビング収納家具などは鳴りを潜め、普通サイズの家
具でコーディネートされた空間は、より現実味のある住空間をイ
いう潮流から、今年は新たな要素として、経年変化による味
えかけて驚きや感動を与える。この他にも今年は、天然木を
メージしやすいものとなっていた。
わいと温かみを感じさせる演出をプラスさせたと言えるので
展示に積極的に取り入れたブースが至る所で見られ、
はないだろうか。つまり、人間が暮らす家に流れる時間をも
SWAROVSKI(スワロフスキー)では丸太を台座にしたも
価値にして訴求するというのが、今年の大きなトレンドの一
のの上にクリスタルを展示することで天然木とのコントラス
つと言えそうだ。例えばCassina(カッシーナ)では、ヨーロッ
トがとても美しく、またVitra( ヴィトラ)では空に向かって
Molteni&C スタイリングが美しいコンパクトなリビング提案
デザイントレンド
パの歴史を感じさせる絵画とモダンな家具との少しずらした
組み合わせが面白く、サビ色のテーブルや古本を使った展示
さて、トレンドを発信するのはトップブランドのみが出展
じられた。
できる展示会場(フィエラサローネ/FIERA SALONE)の
展示全体のカラー傾向としては、白が基調色に使われる
デザインブースや、市内会場イベント(フォーリサローネ/
シーンが最も多く、次にグレーやブラウンと続く。そして全
FUORI SALONE)で独自に出展している有名ブランドであ
体的に穏やかなコントラストでまとめられており、グラデー
る。今年の全体的なデザイン傾向を見てみると、ミックスス
ションで境界線をあいまいにしたシーンなどが多く見られた。
タイルとでも呼ぶべき、モダン+クラシック、シック+ゴー
このような同系色の 2 色以上を用いた穏やかなコントラスト
ジャス、過去+現在といった、相反する要素で構成される空
は、ともすると冷たい印象になりがちな空間に暖かい雰囲気
間が多く見られた。ともするとミスマッチにもなりそうだが、
を吹き込む効果があるようだ。そこにアクセントカラーとし
さすがは伝統と格式のある建築物の中にモダンな室内空間を
てイエロー系、プラム系が使われているのが今年のトレンド
作り出してきたヨーロッパ人ならではのセンスで、実に見事
である。また、今年よく見られたスタイリングに、リビング
に収まっている。そんな中で今年最も目に付いたのは、人と
収納家具の棚に立派な装丁がさ
自然が織り成す経年の味わいを価値として演出に取り入れた
れた古い洋書がセンスよく配置
コーディネートや商品であった。一例を挙げると、DIESEL
されたものがあり、経年で変化
(ディーゼル)とMOROSO(モローゾ)によるコラボレーション
した味わいのあるフローリング
展示では、あえて部分的に毛を抜いて色落ちさせた馴染みが
との組合せなどは、あたかもずっ
良さそうなすり切れたカーペットの上に、藍染風の麻の生地
とそこにあったような何とも馴
でカバーされた座り心地の良いソファ、そして黒、藍、グレー
染んだ空間が演出されていて、
に着色されたアッシュの突き板が天板に貼られたテーブルが
心地よい。このように昨年までの
置かれ、あたかも年月を重ねた空間さながらの落ち着きが感
シンプルモダンにデコラティブと
B&B プラム系のグラデーションがアクセント
ブースなど、あたかもずっとそこで暮らしているかのように
感じさせる手法は見事だった。
特に目立った素材としては、昨年は金属や革、樹脂などに
押され気味だった天然木が挙げられるだろう。ニュージー
ランドの巨木アガチスの巨大ランバーを展示していたブース
では、原木を苦労して何日も掛けて運び出し、それを工場の
職人たちが畏敬の念を持ちつつ真剣に向き合って製品を完成
させるまでの工程がモニターに流され、見るものの感性に訴
SWAROVSKI 天然木丸太の展示台にクリスタルが映える
伸びた樹木から削り出したようなデザインをした樹脂製のイス
が発表されていた。またCappelini(カッペリーニ)からは
牡鹿をモチーフにしたオークのソープフィニッシュのイスが
発表されていたが、今年は動物や植物を模したデザインも多
く見受けられた。どうやら天然木や自然物といったナチュラ
ルな素材を用いることで、シンプルモダンな中にも温かみを
感じさせる手法が取られていたようだ。またミックスモダン
スタイルとの組合せでは金属や大理石といったハードな素材
も使われていたが、ブラウン系着色にマット塗装を施された
B&B 白い壁面収納と黒い椅子に
ナチュラルなフローリングの組合せ
Molteni&C 収納棚にスタイリングされた古い
洋書
オークの天然木突き板と組み合わされたり、網や穴などを開
巨木アガチスのランバーを展示、
モニターでは工程が流れる
Vitra 樹木の枝をモチーフにした樹脂製イス
けることで素材を軽く見せる工夫がなされていた。
Cappelini nendo(ネンド)の牡鹿の椅子は
包まれるような座り心地
Molteni&C スチール素材に穴をあけて軽いイメージに
DIESEL+MOROSO 経年の味わいを演出
1
2
特集:ミラノサローネ2009
ところで日本ではあまり見かけないが、ヨーロッパでは近
年のインテリアからアウトドアというライフスタイルの変化
を受け、富裕層をターゲットにしたアウトドア家具市場が活
気づいているようで、B&B、Alias(エイリアス)、emu(エ
ミュ)他多数のメーカーが出展していた。やはりここでも空
や水の色に美しく映える、穏やかで控え目なコントラストが
印象的な白かベージュが、基調色として展開されていた。
キヤノンによる「NEOREAL」展 幻想的なインスタレーション 原研哉氏による超撥水布を使った水滴のサインが浮き出ては流れ落ちる
喜多俊之氏によるLED照明『あわび』
emu 控えめですっきりした色合いの展示が目立った
B&B アウトドア用ソファ 色温度の低い照明を用いて暖かみを演出
リッツウェルのIbiza Forte(SOZO_COM)
レクサスの「結晶化した風(crystallised wind)」
木質化粧材のトレンド
フォーリサローネと日本企業
次に有名ブランドの採用樹種や色を見ると、昨年、一昨年
とブラックウォルナットやイタリアンウォルナットのクリア
フィエラサローネでは家具の突き板の貼り方向を正面と側
フォーリサローネでも注目度の高いトリエンナーレ美術館
塗装、オークのクリア塗装あるいはグレーかブラウン系の着
面で揃えるといった巧妙さなどに自然と注目が集まり、様々
会場では、今年は日本勢の出展が相次いだ。3 年連続の出展と
色塗装というのが圧倒的に多かったが、今年もほぼ同様の傾
な工夫やこだわりに気付いたバイヤーが係員に尋ねている姿
なる日本産業デザイン振興会は、喜多俊之氏の総合ディレク
向であり、ヨーロッパの正統ともいえる 2 つの定番樹種によ
などは、まさにサロン(談話する場所)として機能している
ションによって「Japan Design Selection 2009」を開催、グッ
うやく落ち着いてきた感がある。Molteni(モルティーニ)
と実感できた。次に、デザインという名のもとに、家具に限
ドデザイン受賞作品80点を一堂に集め、大企業だけでなく中
&Cのブースは、ベージュ、グレー、ブラウンを基調とした
らずあらゆるジャンルのメーカーやデザイナーが出展するフォー
小企業の作品も多数展示し、3 万人の来場者を迎えた。また、
ナチュラルで優しい落ち着いた空間を作り出しており、オー
リサローネについて見て行きたい。フォーリサローネは莫大
圧倒的な迫力を魅せたのはキヤノンによる「NEOREAL」展で、
クの木目の美しさを残したオープンポア仕上げのクリア塗装、
な広告宣伝効果があるといわれており、確かに世界の 4 分の
深海のような暗がりを進むと無数のクラゲがスクリーンに現れ、
あるいはグレーやブラウン系着色を施したものが多く見られ
3 もの国から人々が訪れる展示会など他に例がなく、メディ
人が近づくと光量を増して集まってくる幻想的なインスタレー
た。どのコーディネートを見ても、何が美しくてどこが良い
アの露出度が極めて高いデザインの祭典に、今年も多くの日
ションを展開した。また日本を代表するクリエイター達によっ
点なのかが非常に分かりやすく、例えばリビングシェルフで
本企業が出展し、注目を集めていた。
て人工繊維の様々な応用方法が提案された、原研哉氏の総合
は、突き板の繊維方向を正面と側面で揃えるなどのこだわり
ディレクションによる「TOKYO FIBER '09 SENSEWARE」
を見せる。またソファを向かい合わせにすることで斜め視線
き た としゆき
はらけんや
くまけんご
では、同氏の超撥水織物を使った水のサイン、隈研吾氏によ
が生まれ、会話が弾みやすくなるといった、より実用的なラ
る透過性コンクリートブロックを用いた建造物など、日本の
イフスタイル提案もなされ、作り手と買い手のコミュニケー
最先端の繊維素材の可能性が大きな反響を呼んでいた。また、
ションが活発に行われていた。モダンデザインに定評のある
ブレラ地区のとある画廊では喜多俊之氏によるLEDや有機
Zannotta(ザノッタ)では、ブラックウォルナットのエクス
ELを用いた最新の省エネ照明の発表がなされるなど、夜遅く
テンションテーブルに注目が集まっており、50㎝ほど伸ばし
までミラノ市内の至る所で商談が行なわれ、デザイン談義や
た時に木目が繋がるといったこだわりを見せる。
Molteni&C 見付け部分の突き板は正面と側面で向きを合わせるこだわり
コーディネートの話に花が咲いていた。またフィエラサロー
ネにおいても、経産省が推進する輸出産業育成支援事業であ
るSOZO_COM(ソーゾ−コム)が出展しており、ブースには
2 年連続での出展となるリッツウェルや、カリモクといった
日本を代表する家具メーカーが軒を連ねた。
Japan Design Selection 2009 の入口
3
Molteni&C シンプルモダンに
ナチュラルな着色オークの扉
向かい合わせに置かれたソファで
会話が弾む!?
Zanotta ブラックウォルナットのエクステンションテーブルでは木目も合わせている
4
特集:ミラノサローネ2009
フローリング
FLEXFORM(フレックスフォーム)
、Poliform(ポ
フォーリサローネで著名デザイナー達による大型の作品群
リフォルム)
、PORADA(ポラダ)からもウォルナッ
が並び立ち、中庭がとても美しい由緒あるミラノ大学会場で
トを用いた家具が多数発表されており、いずれもマッ
今年最も目を引いたのは、挽き板フローリングの巨大モニュ
トな塗装によってナチュラルな木質感がよく引き
メントであった。夜になると下からハロゲンが灯り、挽き板
出されていた。またMAGIS(マジス)の大規模な
の自然な木肌の凹凸に浮かび上がる光の陰影が、幻想的な姿
展示ブースからは著名デザイナーがこぞって新作
を映し出す。家具とデザインの祭典であるミラノサローネに
を発表、素材も樹脂やスチールと天然木を組合せ
フローリングが単体で大々的に展示されたことは、床材への
たものが増えてきており、注目を集めていた。
新しいデザインの可能性を示唆しているようにも思える。日
独特の取り組みとして興味深かったのが、
本国内でも近年のナチュラル志向やインテリアへの関心の高
Meritalia(メリタリア)から発表された箱根小田
まりから床材の注目度が増しており、家具や調度品の存在を
箱根小田原の寄木細工がテーブルトップのアクセントに
原の寄木細工をテーブルトップにアクセント的に
引き立てつつも空間全体の価値を上げる床材を選び、コーディ
使用したもので、こうした日本の伝統工芸の現代
ネートする重要性が増している。
今年初めて見られた挽き板フローリングのモニュメント。ミラノ大学内
最後に、今年のミラノサローネは景気悪化の影響を受けて
だった。こういった苦しい時期だからこそ、独自性を持った
全体的に地味で、どちらかと言えば暮らす人の目線に立った
商品を打ち出して果敢にチャレンジしている活気ある展示ブー
ライフスタイル提案型の展示が多かった。その中で活況を呈
スに、より一層注目が集まるのは当然なのかもしれない。日
しているブースもたくさんあったのだが、そういうブースに
本国内では雇用・所得環境の大幅な悪化による消費者マイン
共通していたのは独自性を持ったオンリーワンの商品を展開
ドの冷え込みから、今年度の新設住宅着工数はついに100万
さて、今年は隔年開催のエウロルーチェ(照明展)
していることで、他にはない強みを持ったそれらのブランド
戸を割り込む可能性が出てきている。独自性を持った商品や
の年であるが、いよいよ地球温暖化対策として省
にはより多くの人の注目が集まり、こだわりやコンセプトな
デザインに注目が集まる土壌が整ったと言えるのかもしれ
エネ効果の高いLED照明の実用化に向けた展示が
どについて活発なコミュニケーションが交わされることで新
ない。
始まり、ブース全体の雰囲気としても一昨年前と
しい商いや新商品開発のアイデアが次々と生まれているよう
風アレンジへの挑戦も見られた。
エウロルーチェ
MAGIS スチール+木の組合せが面白い
PORADA 曲線が美しいウォルナットの
新作テーブル
比べると華やかな印象を持った。FLOS(フロス)
、
Artemide(アルテミデ)、Fontana Arte(フォン
タナ・アルテ)といった有名ブランドでは、デザイ
ンブース同様、照明単体を見せるというよりも実
際の室内空間を想定した演出によってライフスタ
水墨画のタペストリーとLED間接照明
光と影を作り出すLEDと樹脂の組合せ
イルを提案する手法が多く見受けられた。FLOSで
は環境配慮をイメージさせる木製パレットと段ボー
ルで囲まれたブースを展開、またここでもアウト
ドア用の照明が多数発表されていた。一方、
Artemideでは、照度に限界のあるLEDと白熱電球
やハロゲン電球を組み合わせて使うといった実用
的な提案がなされており、光と影の演出によって
素材の質感が際立っていた。またフォーリサロー
ネで展開されていた白熱電球に羽が生えたデザイ
ンがトレードマークの ingo maurer(インゴ・マ
ウラー)のブースでは、蛍光灯に対するネガティ
ブキャンペーンが各国の言語で展開されていた。
このように本格的な光源の転換期を迎えようとし
ている過渡期らしい商品や展示を見ることができ、
さらには有機ELといった最新の技術を用いた照明
もいくつか見られたもののまだ数は少なく、やは
り実用化までには道のりが遠いようだ。
有機EL照明もいくつか見られたものの実用化には時間がかかりそう
5
天然木の圧倒的な存在感を感じさせる挽き板フローリング
6
クローズアップ
■インテリアプランニングの流れ
インテリアSHOPに見るライフスタイルシーン提案の進化
inZONE with ACTUS
(インゾーネ ウィズ アクタス)
北海道札幌市西区二十四軒
2条7丁目1-14
Tel : 011-611-3939
営業時間 11:00∼19:00
定休日 不定休
http://www.inzone.jp/
住まい手がインテリアを選びコーディネートするというこ
家具と新しいアイテムを組み合わせてコーディネートしたい
とは、生活そのものをデザインするということ。自分の好み
が、うまくいくのか?」こういった住まい手の不安を解消す
の洋服を選ぶようにインテリアを選び組み合わせることで、
るため、インテリアショップでは、様々なディスプレイやサー
豊かな住まいと暮らしを創造する。かつての日本ではその概
ビスが見られるようになりました。
念さえなかった「インテリアコーディネート」は、今や豊か
なライフスタイル形成には欠かせないものになってきていま
例えば、より生活に近い雰囲気を演出するため、店舗に一
す。“来客をもてなす空間”
、
“ゆっくりとくつろげる家族の空
部、内装用の床材を採用し、あえて靴を脱いで実際の“部屋”
間”、“遊び心のある子供たちの空間”。住まい手は、それら
と同じ感覚でインテリアを見ていただくというディスプレイ。
の理想とする空間を創るためにこだわりを持ってアイテムを
家具選びの際には、「靴を脱いで確認すること」が大切です。
選び、組み合わせて、暮らしを創造していきます。しかし、
特に女性が椅子やソファを試す際には、ハイヒールを履いて
創造していく上で、住まい手が頭の中だけで立体的に空間を
いる時と脱いだ時の感覚が異なるため、ハイヒールを脱いで
描き、そのイメージを具体化させていくことは、容易なこと
確認することで、実際の生活シーンとの違和感を防ぐことが
ではありません。「この床にあのテーブルを合わせると、思っ
できます。
Step1 ショールームへ行く
Step2 商品の選定
Step3 プラン制作
図面を持参し、ショールームへ。
幅広い知識を持ったスタッフが相談
に応じてくれます。
店舗やカタログの豊富な品揃えから
現物を見ながら、アイテムを選びます。
図面をもとに家具や照明をコーディ
ネートし、最適なプランを提案して
もらえます。
また、頭の中だけでイメージすることへ不安を持つ住まい
すのと同じで、5年後・10年後・20年後と歳を重ねると共に
手のために、好みのテイストに応じたインテリアの提案や、
空間全体も深みを増し、住まい手が味わい深い未来の暮らし
パソコンを使ったシミュレーションをしてもらえるサービス
を手にすることが出来るような住空間を創るためには、素材
があります。インテリアショップ ACTUSでは、インテリア
にもこだわってインテリアを選び、コーディネートすること
の相談から商品の選定だけでなく、部屋の図面を持ち込めば、
が必要です。そのためにも、様々な提案を行ってくれるイン
店頭の家具や床材、カーテンまでをコーディネートしたリア
テリアショップに足を運び、デザインや材質、機能性だけで
ルな空間を3D画像で再現し、提案してくれます。「失敗した
なく、写真だけでは分からない素材感や使い心地などのこだ
くない」という住まい手の気持ちを十分に理解してくれてい
わりを五感で感じることで、住まい手とより豊かなライフス
るので、プロユーザーの方でもこういったサービスを行うイ
タイルを創造してみませんか。
ンテリアショップに相談してみるのも、より理想の空間に近
づけるための一助になるのではないでしょうか。
様々なテイストのインテリア・アイテムやイメージが混在し、
溢れている昨今では、自分が本当に求めているものを見失い
がちになります。実際に見て、触れ、感じることがその問題
の解決策でもあります。最近ではエコブームもあってか、良
いモノを手入れしながら長く使用することが求められる時代
になってきました。革製品が年月を重ねることで味わいを増
Living Room
Bedroom
ているようなイメージになるのだろうか?」「今使っている
(3Dプラン)
▲ 4 種類の内装用床材とインテリアをコーディネート。様々なライフシーンを演出することで家具へのこだわりやコーディネート方法が具体的に提案されている。(inZONE with ACTUS)
(完成後)
(3Dプラン)
(完成後)
※プランには1週間ほどお時間がかかります。詳しくはお近くのアクタスまでお問い合わせください。
7
8
■清水総合開発株式会社「ヴィークタワー南堀江」
マンションモデルルーム
ゲストへのおもてなし心を取り入れたキッチン・ダイニングは、ゲストと一緒に共有できるスペースに。ウォルナット調の色合いでまとめられた
キッチンの面材が重厚感を引き出します。 寝室に隣接するウォーターリビング。ヒーリング効果を感じさせるくつろぎのスペースに。
気品あふれる“Retro-Modern”なライフスタイル
大阪市西区に位置する南堀江という舞台に、タワーマンション「ヴィークタワー南堀江」が誕生。
今回は、その上質感あふれる高層階住戸のモデルルームを拝見させていただきました。南堀江と
いう街は、クリエイター達によって創りだされた個性豊かなショップやカフェが並び、トレンド
ゾーンとして幅広い年齢層から支持を得ている人気スポット。こういったクリエイティブな
舞台を背景に、「レトロモダン」をテーマとし、大切なゲストをゆったりとおもてなしできる
迎賓館をイメージした「ヴィークタワー南堀江」のモデルルーム。床材もテーマに沿ってダー
ク系の樹種を選定いただきました。リビング・ダイニングルームは重厚なイメージで個性的な
縞模様が魅力のLive Natural「ブラックウォルナット」
。寝室にはリゾート感を演出するために
Live Natural Limited「チーク」をご採用。ホテルのラウンジを思わせる気品と重厚感が、足
を踏みいれた人すべてをゆったりとした気持ちにさせる洗練されたモデルルームでした。
コーディネートのポイント
お話をうかがった方
エルギャラン株式会社 企画設計部 中居 祥子氏
ご採用樹種
美しい空間を創造するだけではなく、クライアントの要望を、設計からインテリ
アコーディネートまで繊細にプランニングされるエルギャラン株式会社。モデル
ルームのテーマである「レトロモダン」に沿って、アンティークからモダンまで
受容しながらオリジナルテイストを醸し出す空間をコーディネート。今回、
Live Natural をご採用いただき、「木の表情が良く、イメージ通りの居心地のよい
リビング・ダイニングは3人がけのソファが向かい合わせに配置され、ホテルのラウンジのようなゆったりとした空間。贅沢な空間使いが、より
一層上質感を醸し出します。 玄関を入ると、柔らかな間接照明があたたかい雰囲気でお出迎え。まるで迎賓館を思わせるような洗練された空間。
9
空間となりました。」とのお声をいただきました。
10
木と語り合う vol.10
おすすめの一冊
実は、安土城の現存する資料はほぼ皆無で、参照と
して出されている屏風などの絵は、全て後世、想像で
描かれたものだというので驚きです。
公式に残されている資料も宣教師ルイス・フロイス
の「日本史」などごく一部で、日本初の本格的な天守
を持つ城と評されるにも関わらず、その天守がなぜ焼
失したのかすら解明されていないという謎に満ちた城
だということです。
火天の城
山本兼一 著
出版社/文春文庫
価格:¥620(税込)
A:「問題!安土城を建てたのは誰でしょう?」
B:「織田信長?」
A:「違います。大工さんです。」
皆様、このようなフレーズを一度は耳にしたことが
あるのではないでしょうか?
今回ご紹介するこの本は、その安土城を建てた「大
工さん」が主人公の小説です。
新・木のデザイン図鑑
発行:株式会社エクスナレッジ
2009 年 6 月発行
価格:¥5,250(税込)
建築知識で設計・施工のプロの方々に圧倒的な支持
を得ているエクスナレッジ社が発行するムック本。サブ
タイトルで「設計の基本とディテール」「建築・イン
テリア・家具」とあるように、木そのものの知識だけ
この本では、安土城の天守を建てた大工の棟梁と、
またえもんもちとき
またべえもちとし
その息子である岡部又右衛門以言、岡部又兵衛以俊親
子の苦労と歓喜、そして城造りへのこだわりが熱く、
時には切なく伝わってきます。
現代のように、建築基準法や構造計算の公式、トレー
ラーなどの重機が当然のことながらない時代、大工の
棟梁がどのようにして見たこともない絢爛豪華な七重
の天守を建てたのか。石垣に使う3万貫(約114トン)
の石を、どのようにして山の上まで運んだのか。大黒
柱となる元口(下部)5寸(15
. m)、高さ8間(145
. m)と
いう樹齢2500年の檜の大丸太をどこからどのように
して選び、建築現場まで運んだのか。素材選びの場面
こびき
から加工、特に「木挽」と呼ばれる丸太に鋸を入れる
専門の人々の活躍や、仕上げのこまかい作業まで、も
のづくりにかけるこだわりや匠の智恵がいたるところ
で凝縮されたこの本は映画化され、2009年9月に公開
されるようです。
こだわりという表現を一歩間違えると自己満足とも
受け取られる微妙な部分を、嫌みなく共感・感動へと
つなげる著者の表現力には、正直脱帽でした。
読むと人に薦めたくなり、著者の他の作品にも目を
通したくなる1冊です。
でなく、建築との関わりを考えた木の特性と見方や使
い方、木の材料の種類や納め方、仕上げ方まで、基本
的に知っておきたい知識が豊富に丁寧に収録されてい
る。業界のプロの方が教科書として長く保存使用でき
るものであり、またハードな内容でありながら入りこ
みやすいデザインと、文章で構成されているので、素
人の方や初心者であっても興味を持って読むことがで
きる。
目玉はなんといっても、カラーページから始まる木
やその板の写真、それに続く各樹種の特性や産地、用
途の説明であろう。国産から世界の多くの樹種につい
て、整然と、丁寧に、美しく述べられている。例えば
ブビンガという木はカメルーンなどが産地で、気乾比
重が0.94と高く、赤褐色で、乾燥や加工には少し難が
あるが、造作材・装飾材などに使われ、ケヤキの代わ
りに和太鼓の胴にも使われる、というような事がスラ
スラとわかる。
しかしこのような木そのものの話は前半3分の1程
度で、あとは先に述べた実用的な話が続いていく。1
冊で2役3役、いや5役6役にもなってくれる、あり
がたい本である。次にこのムック本が発行されるのは、
おそらく5年くらい後。ぜひこの機会に、業界では定
番といえる本書をお手元に常備いただくことをお薦め
する。
カリン〈花梨〉
産地・分布
東南アジア・パプアニューギニア
学 名
P
t
roca
rpusI
nd
i
cus
分 類
熱帯広葉樹(マメ科)
樹 高
30m
直 径
1∼1.
5m
用 途
高級家具、仏壇、
フローリング、
カウンター材、お椀
唐木のひとつであるカリンは、東南アジアを中心に分布す
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色の幅が大きいため、丸太の割った面に水を塗布し、濡れ
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るマメ科の広葉樹です。日本で果実を砂糖漬けにしたり、果
色にすると、非常に美しい面になります。そして木材自体か
実酒として親しまれているカリン(榠 )はバラ科の植物で、
らバラに似た甘い香りが漂い、見ても良し・香っても良しと
全く別物です。
いう木です。
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カリンには金木犀に似た
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オレンジ色の小さな花が密
集して咲き、非常に香りが
良いことから、東南アジア
諸国の公園や街路樹に好ん
で植えられています。
ちなみにカリンは、リゾー
トで有名なタイのプーケット
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さらに、このカリンの削片を水に浸けると、美しい青色の
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の県樹に指定されていたり、
蛍光色を発します。その昔、欧州諸国では、この水浸出液が
シンガポールのメインスト
利尿薬として効果があるとされておりました。
リートであるオーチャード通
りの並木に使われています。
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材色は黄白色から黄褐色・赤褐色までと非常に幅広く、材
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料を組み合わせて使用する場合は、注意しなければ色がバラ
バラになってしまう危険性があります。さらに木目も交錯し、
肌目も粗いため、突き板として加工するのは一般的に難しい
とされています。素材としては、縦断面に濃淡の縞が入ったり、
ちぢみもく
柾目にとると縮杢や交錯木理が出るなど木目がバラエティー
に富んでおり、床柱や唐木細工等にも多数使用されています。
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非常に特殊な特徴を多く持つこのカリンは、職人の技術を
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こぶもく
また、カリンの瘤杢は非常に美しいとされ、高額で取引さ
組合せることにより個性を十分発揮できる樹種として、現在
れるケースも少なくありません。
でも住宅や店舗の高級内装材に使用されております。
参考文献:木のデザイン図鑑(エクスナレッジ) 原色インテリア木材ブック
木材大事典(新光社)
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森と木と人と vol.3
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家具モデラー宮本茂紀氏の「ボスコ」のおはなし
製作過程
ボスコはどのようにして作られるのか、その過程を取材させていただきました。当社の資材調達・
本誌第9号の特集でもご紹介した家具モデラーの第一人者宮本茂
突板製造部門 朝日銘木が調達してきたゼブラ原木から挽いたランバーの中から、材として使用で
紀氏が、200にも及ぶ樹種で作り続けている椅子「ボスコ」。宮本氏
きるものを宮本氏に選んでいただき、製作いただきました。
は材の個性と魅力を生かすデザインと活用方法をこの「ボスコ」の製
◆材料
作を通じて研究し確認されてきました。「ボスコ」は、骨董の目利
◆割り付け
◆木取り
◆削り
◆サンダー
きとして知られる随筆家白州正子氏が愛用した椅子としても知られ
ています。
今回は、「ボスコ」の製作過程を追いながら、宮本氏のボスコへの
こだわりをご紹介いたします。
ボスコとは、
イタリア語で森を意味します。
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宮本茂紀氏と白州次郎・正子夫婦
最近NHKでドラマ化もされ、日本一かっこいい男として話題の白州次郎氏のところへ出入りし
当社が調達し、2年間乾燥させ
たゼブラのランバーを使用。
◆ほぞ加工
重要な作業で節・腐り・色むら・左右のバランスなど木取った後を考 左右の杢目のバランスを考慮し、 両逆目の強い材などの削りを
慮し、割り付ける。木の持つ意匠力を読み取る鑑識眼が要求される。 調整しながら削る。
注意深くベルトサンダーで削る。
◆組み立て
◆仕上げ
◆骨組みの完成
◆完成
ていたことがある宮本茂紀氏が、その奥様白州正子氏に作って進呈されたタガヤサンのボスコ。
薩摩出身ではっきりした気性の正子氏の性格にとっても似合うだろうとの思いでタガヤサンとい
う樹種を選ばれたとのこと。大変気に入っていただき、いつまでも愛用の椅子として使って頂いた
そうです。
後の工程に影響するので、高い 仮組みを行い、各パーツがしっ
精度を要求する。何度も確認する。 かりと組めることを確認してから
経験と熟練の必要とされる工程だ。 固める。
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吉田茂の側近として活躍した実業家であり政治家白州次郎氏と、当代一の目利き、
“ほん
もの”を知る唯一の人といわれた白州正子氏。
白州正子氏にプレゼントしたタガヤサンのボスコ。今でも東京都町田市の旧白州邸「武相荘」
(写
真左)でみることができる。
写真提供:株式会社こうげい 旧白州邸 武相荘
丁寧に紙やすりを掛けながら整
理し、仕上げる。
熟練の職人技によるここまでの
工程に、約2日間を要します。
ポイント
なめらかな曲線ライン
幅200ミリ足らずの背の曲線ラインは、ランバーサポート位置から
最上部に対して僅かに削り込まれている。それは寄りかかったと
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きに、面で受け止めるのではなく座る人を優しく包み込んでくれる。
ボスコのデザインと各部材構成
また、杢目の美しい変化を更に引き立たせている。(宮本茂紀氏談)
デザイン
ボスコの製作に取り掛かったきっかけは、3年
間に及ぶ迎賓館の仕事も終わり1974年、時間的に
余裕が出ており、椅子を作る主素材である木の魅
熟練の職人技による手作りで、一脚一脚大事に製作されるボスコ。
力を再確認するためであった。個々の材の魅力に
後ろ脚
引きずられ、今日に至った。
後ろ台輪
木材の個性や魅力の多くは板目に有ると位置づけ、
つま台輪
その板目の魅力、美しさが分かりやすいデザインと
座面
白州正子氏も愛したこだわりの一脚は、宮本茂紀氏の株式会社ミ
今回、製作頂いたゼブラのボスコは、リビングデザインセン
ターOZONE6階朝日ウッドテック東京ショールーム及び
本社大阪ショールームにて展示しています。
ネルバで製作していただけます。
(入手困難な樹種など対応できない
ものもあります。)自分だけのオリジナルな一脚を、ぜひ手に入れ
てみられてはいかがでしょうか。
してスタートした。
70ミリ厚、幅200ミリ、長さ1300ミリの柾目の
板でないと切り出す背が板目に表現できない。可
お問い合わせ先
能な限り板目の表情を捉える事とし、オーク類の
ように柾目に個性のある斑を持つ材は柾目面を前
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面に木取る事も試みた。割り付けから、割り返し
前台輪
の工程が最高の快感である。(宮本茂紀氏談)
前脚
株式会社ミネルバ
〒142-0051東京都品川区平塚1-10-7
TEL: 03-3785-2337
FAX: 03-3788-1431
http://www.minerva-jpn.co.jp/
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