玩具産業 2006 年 2 月 7 日 概要 ・香港企業は多種多様な玩具を製造しているが、特に人形、人形の家やその他の付属品、 アクション・フィギュア、組立ブロック、オモチャのピストル、おしゃれセットやお医 者さんセットなどのままごとセットをはじめ、プラスチック製玩具を特に得意としてい る。その他の重要カテゴリーには、電子玩具やゲーム、無線/リモコン玩具、電動玩具、 金属製玩具などがある。再輸出を合わせると、香港は世界第 2 位の玩具輸出地域である。 ・香港は高品質玩具の製造で高い評価を得ており、海外メーカーやライセンス保有企業か らの生産請負が売上の大きな割合を占めている。香港の大半の玩具メーカーは営業経費 削減と競争力維持のために、中国本土を中心に海外に生産拠点を設置している。そのた め香港拠点の役割は品質管理、経営、マーケティング、製品デザイン、生産計画へと移 行しつつある。 ・コンピュータやテレビゲームなどのインタラクティブ・エンターテインメントが今後も 重要な成長分野であり続けるだろう。また教育玩具と呼ばれる「スマート玩具」もそれ に続く成長分野である。サイバーワールドの人気上昇を受けて、現実の玩具とバーチャ ルな玩具の融合が新たな製品開発トレンドになっている。インターネットに接続でき、 単なる物理的玩具を超えた遊び方のできる製品も登場した。 玩具産業の特徴 製造 (2005 年 9 月) 輸出入 (2005 年 12 月) 企業総数 118 4,608 プラスチック玩具 70 - 金属製玩具 30 - 電子玩具 9 - その他 9 - 雇用者総数 643 30,178 プラスチック玩具 402 - 金属製玩具 181 - 電子玩具 28 - その他 32 - 注記: 産業統計データは香港での企業活動のみを対象にしたものである。 香港企業は、人形、人形の家やその他の付属品、アクション・フィギュア、組立ブロック、 オモチャのピストル、ミニチュア模造玩具(おもちゃのキッチン用品や掃除機など) 、おし ゃれセットやお医者さんセットなどのままごとセットをはじめ、多種多様な玩具を製造し ている。その他の重要カテゴリーに電子玩具やゲーム、無線/リモコン玩具、電動玩具、 金属製玩具などがある。 最新の公式統計データによれば、 2005 年 9 月現在、玩具製造企業は 118 社あり、643 人 を雇用している。その大半が従業員数 100 人未満の中小企業(SME)である。 香港の大半の玩具メーカーが、営業経費の削減と競争力維持のため、中国本土を中心に海 外に生産拠点を設けている。こうした工場移転に伴い、香港の玩具メーカーの多くが輸出 入業者に再分類されたため、香港の玩具メーカーは見かけ上、数が減少した。 2005 年末 現在、香港には玩具を取り扱う輸出入企業が 4,608 社あり、 3 万 178 人を雇用している。 一方、香港の事業拠点の役割は、品質管理、経営、マーケティング、製品デザイン、プロ トタイプ生産、生産管理へと移行しつつある。こうした高価値活動への移行は、香港企業 が移転によって生産能力を拡大しながら競争力を高めるのに役立っている。 中国本土での生産は、効率的な裾野産業やサービス網によって支えられており、生産性、 品質、信頼性、納期などの点で、香港製玩具の競争力が格段に強化された。香港玩具メー カーはプラスチック成形玩具で基盤を築いた上に、アパレル産業、電子産業、金属製品産 業から製造技術を学んできた。 玩具産業では幅広い製造技術が用いられており、コンピュータ援用設計製造システム (CAD/CAM)が広く利用されている。また多くのメーカーが ISO9000 の認定を受けてお り、国際玩具産業協議会(ICTI)の CARE シールを得ている企業もある。 しかし、ライセンスやブランド名などによって保護されていない商品では、特に中国本土 企業との厳しい競争が続いている。香港企業が中国本土で生産能力を急拡大させているこ とも、価格やマージンへの下げ圧力になっている。受注ロットの規模が縮小しつつある一 方、納期は全般的に短縮されつつある。 香港の玩具輸出実績^ 香港の玩具輸出は、2004 年が 2%増、2005 年が 3%増とここ数年やや低迷している。ま た 2006 年 1~9 月には、主要輸出市場である米国と EU の需要の減少ため、前年同期比で 10%減少した。対米輸出は、オフショア貿易の継続的増大が一因となり、21%も減少した。 また対 EU 輸出は 3%減少したが、ドイツへの輸出は 13%と大幅に増大した。対日輸出も 21%減と低迷したが、中国本土への輸出は 37%と急増した。 製品カテゴリー別では、ビデオゲームや携帯ビデオゲーム以外の伝統的玩具は、近年輸出 業績が低迷している。非伝統的玩具も、過去数年間の急成長後、2006 年 1~9 月にマイナ ス成長に転じたが、ビデオゲームだけは例外で、2006 年 1~9 月に 17%の伸びを示した。 生産コストが増大しつつある。電子部品の需給逼迫や労働コストの上昇がコスト増を招い ている。また多くの玩具輸出企業は、原料価格の上昇や急激な変動を懸念している。コス ト増大は海外バイヤーの再注文意欲を削ぎ、香港輸出企業のマージンを圧迫しているだけ でなく、海外市場の小売店の交渉力強化につながっている。 香港玩具産業の輸出は、ビデオゲーム、教育玩具、電子玩具の成長に支えられて、今後も 安定した成長が続くものと予想される。また中国、ロシア、東欧などの新興市場向け香港 製玩具の輸出が急増するであろう。 2004 年 輸出高 (100 万 HK ドル) 国内輸出 再輸出 うち中国本土原産 総輸出高 2005 年 成長率 (%) (100 万 HK ドル) 輸出高 (100 万 HK ドル) 成長率 (%) 成長率 (%) 210 -12 198 -6 165 +12 76,615 +2 78,841 +3 52,552 -10 75,061 +2 75,909 +1 49,993 -11 76,826 +2 79,039 +3 52,717 -10 2004 年 主要市場別 2006 年 1-9 月 輸出高 シェア (%) 2005 年 成長率 シェア (%) (%) 2006 年 1-9 月 成長率 (%) シェア (%) 成長率 (%) 米国 44.6 * 38.0 -12 33.1 -21 EU 25.9 -5 28.2 +12 30.3 -3 ドイツ 6.6 -3 7.9 +23 9.7 +13 英国 6.6 * 6.0 -7 6.1 -8 イタリア 3.1 +9 3.4 +13 3.5 -9 日本 11.5 +21 13.0 +17 11.6 -20 中国 3.4 +34 5.6 +67 8.7 +37 カナダ 3.2 +7 3.0 -4 3.2 -2 ASEAN 2.2 +8 2.4 2004 年 製品カテゴリー別 シェア (%) +13 2005 年 成長率 シェア (%) (%) 2.3 -12 2006 年 1-9 月 成長率 (%) シェア (%) 成長率 (%) 伝統的玩具 77.5 * 72.9 -3 73.7 -9 人形や部品 6.9 -13 7.0 +4 6.5 -11 人形以外の玩具 57.8 +2 55.4 -1 57.0 -7 カーニバル用品、装飾品 10.2 -7 8.4 -16 8.3 -20 2.6 +16 2.2 -13 1.9 -18 非伝統的玩具 22.5 +14 27.1 +24 26.3 -11 ビデオゲーム 8.5 +3 10.0 +20 12.3 +17 14.0 +22 17.1 +26 14.0 -27 ビデオゲーム以外のゲーム 携帯ビデオゲーム 注記: * 僅少 ^オフショア貿易は通常の貿易データに含まれていないため、上記の数値は必ずしも香港企 業による輸出実績を正確に反映していない。 販路 香港は高品質玩具の生産で有名である。米国のディズニー、ハスブロ、マテル、ワーナー・ ブラザーズ、ドイツのツァップ、日本のバンダイ、タカラ、トミーなどの大手海外メーカ ーやライセンス・メーカーとの生産委託契約にもとづいて製造された製品が輸出品の大半 を占める。通常、製品仕様や製品デザインは海外の顧客から提供される。このような方法 を採ることによって、香港メーカーは、製品デザイン、在庫管理やマーケティング関連の リスクを最小化することができる。 しかし、デザイン、エンジニアリング、モデリング、ツーリング、品質管理やその他の技 術ノウハウを顧客に提供する香港企業も増えてきた。その一方で、少数の顧客に限定数の 製品を供給するだけで、顧客側の変化を極めて受けやすい OEM メーカーも依然として残 っている。OEM メーカーが売上を拡大するためには、大手顧客との密接な関係を維持し、 市場トレンドの最先端に立ち続けることが必要である。HKTDC の 2003 年の調査によれば、 質問に回答した玩具メーカーの 88%が OEM に、また 73%が ODM に従事している。香港 玩具メーカーの技術革新力を示す製品としては、ニュルンベルグ国際玩具フェアでイノベ ーション賞(学習玩具部門)を、また米国の国際玩具見本市で「トイ・オブ・ザ・イヤー」 賞を獲得した Vtech 社の V.Smile が挙げられる。 玩具産業のそれ以外の売上は、独自の自社製品を取り扱うメーカーの売上である。このよ うなメーカーは、自社ブランドで製品を開発・販売している。こうしたメーカーには、 Manley、 Playmates、Vtech などがある。また一般的製品をノーブランドで輸出している メーカーもある。商社は、中小企業を中心に、多数のメーカーからこうしたノーブランド 製品を調達している。 ビジネス・ネットワークの拡大、市場機会の探求、製品イメージやブランド普及のために、 香港の玩具メーカーは、影響力のある国際見本市やフェアに出展している。主な見本市に は次のものがある。 国/地域 展示会の名称 香港 香港玩具ゲームフェア(1 月) 米国 国際玩具見本市(ニューヨークで 2 月に開催) マスマーケット・トーイ・エクスポ(ニューヨークで 10 月に開催) 欧州 ニュルンベルグ国際玩具フェア(ドイツで 2 月に開催) 中国本土 上海トーイ・エクスポ(10 月) 中東 中東玩具見本市(ドバイで 5 月に開催) また HKTDC は、随時香港メーカーから構成される視察団やマッチングミッションを組織 し、新たなビジネス関係樹立に向けて海外市場訪問を行っている。 業界の動向 海外市場の小売企業統合に伴い、玩具輸出企業のビジネス環境が変化した。例えば米国で はウォールマートやターゲットなどの量販店が、専門店チェーンや従来型の玩具販売店か らシェアを奪いつつある。その結果、廃業や再編を迫られた小売企業もある。大量調達を 行う量販店は、価格や取引条件に関してメーカーに対して強大な交渉力を持つ。 量販市場は、積極的な広告キャンペーンや販促タイアップに依存している。玩具メーカー は、特にファストフード・チェーンを中心に他の業界の企業と手を組んで、販促キャンペ ーンを展開するようになってきた。また映画制作会社とライセンス契約を結んで、映画の キャラクターを使った製品を製造するメーカーも増えてきた。 海外の顧客は、安全性基準や規制、実施規定に強い関心を持っている。こうした状況に対 応するために、香港の玩具メーカーも積極的に参加している国際玩具産業協議会(ICTI) は ICTI 実施規定や CARE プロセスと呼ばれる関連監査手続を制定した。このような規定 や手続の対象となるのは、ICTI 加盟国の玩具や関連製品のメーカー、流通業者、販売業者 などだ。 玩具のライフサイクルは短くなりつつある。ライフサイクルが短くなれば、それだけ製品 開発のリスクが増し、マージンが圧縮されることになる。また、そのために香港の玩具メ ーカーは、研究開発投資を増大させて、デザイン能力の強化や、競合他社に簡単に真似さ れないような高付加価値製品の開発を迫られている。 現在の子供はこれまでの世代よりも早く成長する。 12 歳以上の子供は、伝統的な玩具で はなく、ビデオゲーム、コンピュータ、音楽、化粧品などの新しい「オモチャ」にすぐに 関心を向けるようになる。こうした動向のために、玩具メーカーは、子供達の関心を引き 付けられる新しいイノベーティブな玩具の開発という課題に直面している。その一方、高 度の創造性が要求され、幼児の知力や運動神経、あるいは知覚の発達に役立つ、未就学児 向けの玩具の開発にも力を入れている。 CEPA 規定 経済貿易緊密化協定の第 3 段階(CEPA III)に基づいて、中国政府は、2006 年 1 月 1 日か ら玩具を含むすべての香港原産品に免税措置を適用することに合意した。施行規則によれ ば、CEPA で原産規則が規定されていない品目は、現地生産者が申請した後に CEPA の原 産地規則に関して合意が成立し、その規則が満たされれば免税措置が適用される。香港原 産以外の玩具を本土に輸出した場合には、16%の関税率が課される。 玩具が CEPA に基づき免税措置の適用を受けるための原産地規則は、香港の玩具輸出に適 用される現行規則と基本的に同じである。一般に繊維素材製玩具の場合、原産地判定のた めの主要工程である裁断と組み立てを香港で行わなければならない。裁断後に縫製/充填 /植毛が必要な場合、それらの工程も香港で行わなければならない。プラスチックシート から製造される玩具の場合には、熱融着や栓の取り付けを香港で行わなければならない。 詳しい情報は、以下のリンクから閲覧できる。 http://www.tid.gov.hk/english/cepa/files/mainland_2006.pdf. 玩具輸出に影響を及ぼす一般貿易措置 伝統的玩具に対する組織的な貿易障壁は極めて少ない。香港製にしろ、本土製にしろ、伝 統的玩具の輸入には量的制限は課されていない。特に EU は 1998 年 1 月に中国製玩具に 対する輸入枠を撤廃した。EU や日本が玩具に課している関税はおおよそ 0%から 5%の範 囲であり、米国は無関税の輸入を認めている。一方、主に安全性や環境保護の分野で、海 外市場では製品基準がしだいに強化されつつある。 1990 年 1 月に発効し、その後改定された EU 玩具指令によると、すべての玩具は必須安全 性要件を満たし、要件適合を示す「 CE 」マークを明示しなければならない。玩具の機械 的・物理的特性を規定した安全性に関する EN71 パート 1 は、1998 年 11 月に大幅に改定 された。この改定には、樹脂製デカールまたは接着剤を使用した玩具の浸漬試験、バルー ン、自転車、 36 か月未満の乳児の体重を支える玩具や、モノフィラメント製玩具の新表 示規定、3 歳未満の幼児が使用する玩具の捻りや圧縮試験基準、口にくわえて遊ぶ玩具の 基準改定、子供が中に入れる玩具に関する規定などが含まれている。 米国消費者安全委員会と米税関は、製品安全基準を強化した。米玩具工業組合(TIA)も、 国際玩具産業協議会(ICTI)の安全基準を遵守するよう加盟企業に呼びかけている。同じ ように日本玩具協会(JTA)も自主的な安全管理制度を導入し、適合製品に対して「 ST 」 マークを発行している。また国際標準化機構(ISO)も、玩具に関する 3 種類の安全性基 準を ISO 8124 として公布した。 EU では、環境や健康問題が依然、重要な関心事になっている。3 歳未満の幼児が噛んだり、 吸ったり、口に入れたりする合成素材製玩具へのタフラート使用を欧州数カ国が禁止した のを受けて、EU は、1999 年 12 月 7 日以降に一部の軟質 PVC 製玩具や子供用品へのタフ ラート使用を禁止する決議を採択した。また欧州委員会は、皮膚や唇に直に長期的に接触 する可能性のあるすべての繊維製品や皮革製品にアゾ系染料を使用することを禁止した。 こうした措置は、玩具、特に繊維素材を用いた製品に影響を及ぼした。 EU は廃電気電子機器指令(WEEE)と有害物質使用制限指令(RoHS)という 2 つの重大 な指令を施行した。これらの措置は製品の開発、生産、消費パターンに重大な影響を及ぼ す。またこれらの指令のために、天然資源の浪費を削減し、重金属や難燃剤関連の廃棄物 管理問題を軽減するための措置の導入が必要になった。電子玩具の輸出企業は、2005 年 8 月 13 日から WEEE、2006 年 7 月 1 日から RoHS への適合を義務づけられた。 製品動向 スマート玩具に依然人気がある。玩具に電子技術や新技術を導入して新しい遊びの可能性 を創り出すことが世界的なメガトレンドになっている。かつて大成功を収めた懐かしい玩 具が、電子機能の追加によってさらに高度な製品に生まれ変わっている。例えばブリオの 有名な木製電車には、赤外線リモコンと電子音が内蔵された。最近市場に登場した人形や ロボット(香港を拠点とする WooWee の Robosapien やハスブロの Furreal Friends など) は、同シリーズの製品とインタラクティブなコミュニケーションができる。 ライセンス製品に対する継続的関心: ライセンス製品の大成功が今後も続くだろう。ヒッ トを願ってライセンス製品の流行に乗じようとする玩具メーカーが増えているが、この種 の製品は短期的な流行が特徴であることに留意すべきである。大手玩具メーカー数社は、 ライセンス製品に頼りすぎないよう、マーケティング戦略の調整をすでに行っている。ビ デオゲームは新キャラクターを次々に生み出しているが、従来のキャラクター製品の売上 も好調である。 教育、創造性、発育を重視した玩具: 高等教育を受けた、所得水準の高い消費者層の拡大 に伴い、業界も消費者も教育玩具市場に関心を向けるようになった。保護者は「全人とし ての子ども」に配慮したアプローチに関心を持ち、人の話を聞いたり、交代で遊んだりす る技能や創造性を重視するようになった。例えばハスブロは、一緒に読書をするよう子供 を促す、動く熊の人形、T.J. Bearytales を開発した。また Toy Quest は、本を読んだり、 物語を伝え合ったりして家族が一緒になって学ぶことができ、遊びを通じて親子の親密さ を理解できるビデオブックを販売している。 製品サイクルの短縮と斬新なデザインの多様化: 奇抜なデザインや新工夫が消費者を惹き つける鍵となるなかで、過去十年間で玩具のライフサイクルは短くなった。ライセンス玩 具の人気復活も、こうした動きに拍車をかけた。実際、組立ブロックのレゴやバービー人 形などのすでに古典とも言える玩具でも、売上を拡大するために新たな機能が定期的に追 加または強化されている。玩具は店頭での展示販売期間が短くなる一方、デザインが斬新 になり多様化しつつある。 マルチメディア機能やウェブ機能のある玩具への幅広い関心: サイバーワールドの人気上 昇に伴い、現実の玩具とバーチャルな玩具の融合がトレンドになっている。玩具メーカー が販売や販促のためにウェブサイトを用意するのはすでに一般化しているが、インターネ ットに接続して、物理的世界を超えた遊び方のできる玩具が登場した。 例えばバンダイは、 インターネットに接続し、そのロボットのアニメーションで遊べるようにした製品を販売 している。 子供用電子製品: 子供は親の真似をしたがる。そのため、大人用の製品を子供サイズにし た子供用電子製品が成長カテゴリーになっている。こうした製品には、子供サイズで手頃 な価格の MP3 プレーヤーやデジタルカメラなどがある。保護者は本物の電子製品を子供 のために購入することにためらいを感じるかも知れないが、こうした子供用電子製品は、 子供たちがこれらの製品を使い始め、その取り扱い方を学ぶための優れた方法となる。ま た高価な本物を購入する前に、その製品を子供たちが本当に好んでくれるのか確認するこ ともできる。 スポーツ玩具: 健康や子供の肥満防止に対する関心が高まる中で、専門家や保護者は、子 供が運動できるようなスポーツ玩具を求めている。例えばプール玩具や用品には大きな需 要がある。こうした動向は、知的発達やゲーム的な遊びを重視してきた、玩具産業の従来 のトレンドから外れた新動向である。 コレクション・アイテムに対する需要増大: 特に米国、ドイツ、日本では、大人や青年が コレクション・アイテムを求めるようになってきた。購買力のあるこのような消費者は、 ソフトトーイや人形、鉄道模型やパーラーゲームに強い関心を示している。実際、同じ製 品を子供用とコレクター用の 2 種類発売するメーカーも増えている。例えばマテルは、バ ービー、マッチボックスのミニカー、ホットホイール・レーシング・システムで、子供用 玩具とは別にコレクター向けのビジネスを強力に展開している。
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