HPE Technology Services | ITケーススタディ | Bolagsverket

ケーススタディ
スウェーデン法人登記所
Bolagsverketにおける
起業家を支援するイノベーション
目的
スウェーデン国内の企業支援を効率化し
ながらリスクとコストを抑制
メインフレームからHPEのオープンプラットフォーム
への移行により、維持管理の簡素化とコスト削減を達成
アプローチ
HPE Technology Services Consultingお
よびそのMainframe Migration Center of
Expertiseの専門性を活用して、ミッショ
ンクリティカルな環境をメインフレーム
から HPE のオープンプラットフォームに
移行
ITの成果
• 移行中も移行後も画期的な安定性を実
現し、計画外のダウンタイムを排除
• HPE Technology Services Consulting
からの迅速な対応を利用
•
持続的なイノベーションを推進
• IT専門家のサポートを容易に活用
ビジネスの成果
• 業務の中断を回避
•
テクニカルプラットフォームの長期サ
ポートを確立
•
リスクを低減し、「将来を見据えた」
ソリューションを提供
•
開発およびテストプロジェクト向けの
プラットフォーム機能を向上
•
利便性の高い新しいオンラインサービ
スを構築
メインフレームサポート
のリソースと専門性が不
足し、コスト上昇を認識
したスウェーデン法人登
記所Bolagsverketは、
HPE Technology Services
Consultingと連携し、
Unisys のメインフレームか
ら HPE テクノロジーに移行
しました。
Bolagsverket は、スウェーデン国内での迅
速、容易、効率的な事業の立ち上げと運営を
推進している政府機関で、法人登記、年次報
告書の提出、動産抵当権の登録、起業情報へ
のアクセスなど、起業家のさまざまな手続き
を支援しています。Bolagsverketでは、300
名のスタッフが起業家や会社に対応し、さら
にサポートスタッフが人事や財務などの組織
内のニーズを担っています。
これらすべての業務プロセスは IT に依存して
います。これまで、Bolagsverketではカスタ
ム開発した数種類のCOBOLアプリケーション
を使用したメインフレームによる技術基盤を
採用していました。これらのアプリケーショ
ンは、年次報告書などに対する料金支払いの
オンライン処理から法人登記の支援まで、あ
らゆる業務をサポートしていました。これら
のミッションクリティカルなアプリケーショ
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業界
政府機関
「HPEとの連携は素晴らしいの一言に尽きます。HPE Technology Services
ConsultingのMainframe Migration Center of Expertiseの管理と技術ス
タッフにも、そしてメインフレームの置き換えに使用されたテクノロジー
にも満足しています。メインフレームの移行は予算内で計画どおりに推進
され、卓越した品質も実現しました。BolagsverketのスタッフとHPEのス
タッフの連携によってプロジェクトが成功し、大きな成果を挙げることが
できました。」
̶ Bolagsverket最高情報責任者、Inga Otmalm氏
ンは、Bolagsverketの業務のほぼすべてで使
用するため、ダウンタイムは大きなリスクと
なります。
イノベーションを妨げる老朽化
したインフラストラクチャ
2010年にBolagsverketが実施したITシステム
に関する調査では、メインフレームプラット
フォームをサポートするためのスキルを持つ
専門家が不足してきていることが明らかにな
りました。高度なソフトウェア開発ツールが
ないために革新的な新しいソリューションの
構築に時間がかかり、またオンライントラン
ザクションの処理に使用されるような外部シ
ステムとの統合も困難でした。
BolagsverketのIT事業開発を担当するStefan
Ellström 氏は、次のように述べています。
「開発ツールが不足し、メインフレームプ
ラットフォームに対応するスキルも縮小しつ
つありました。組織を取り巻く環境や他の政
府機関と比べてもイノベーションが立ち遅れ
ており、状況を打開しなければなりませんで
した。そこで必要となったのが、コアの業務
アプリケーションの代替となる、将来を見据
えたソリューションでした。」
予測不可能なコストの増大
メインフレームプラットフォームではトラン
ザクションベースの料金モデルを使用してい
たため、コストの懸念も大きくなっていま
した。組織内外のユーザーがメインフレー
ムでのトランザクションを実行するたびに、
Bolagsverketには一定の金額が課金されてい
ました。
「使用回数」を基にするモデルは、当初は合理
的であると考えられましたが、結果的に負担
が拡大し、予測も不可能になっていました。
ユーザーのトランザクション回数は事前にわ
からないので、たとえば市民が同じ事業情報
を繰り返し要求すると、その分だけ負担が大
きくなったのです。メインフレームを使用す
る操作が行われるたびにBolagsverketの支出
が増え、追加的な補てんもないために組織に
悪影響を及ぼしました。
また、 Bolagsverket はカスタム開発したア
プリケーションの品質向上のために、テスト
と開発用のパラレルコンピューティング環境
を構築することを希望していました。その
ためにはメインフレームをさらに使用する
必要があります。革新的な新サービスや新
機能を起業家に提供しようとすることで、
Bolagsverketの支出がさらに増大しました。
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HPEソリューションの明らかな
メリット
複 数 の ベ ン ダ ー を 評 価 し た 結 果 、
Bolagsverketは組織全体の一致した意向とし
てヒューレット・パッカード エンタープライ
ズ (HPE) を選択しました。スウェーデン政府
は、供給者との交渉による IT システムの新規
調達に厳しい要件を適用しており、すべての
要件を満たしたベンダーは HPE だけでした。
要件には、たとえば、業務運営を中断させな
いこと、運用コストを削減すること、コスト
効果を向上する機能があることなどの項目が
含まれていました。
移行中も移行後も100%の
事業継続性を達成
Bolagsverket の ビ ジ ネ ス ク リ テ ィ カ ル な
アプリケーションを移行するためにHPE
Technology Services Consulting が提供
した新しい HPE プラットフォームは、オー
プンスタンダードに基づき、 SUSE Linux®
Enterprise Server 11 オペレーティングシ
ステム、 Micro Focus Visual COBOL 、お
よび Oracle® データベースを実行する HPE
ProLiant DL380 サーバーを使用します。
Mainframe Migration Center of Expertise
を 活 用 す る H P E Te c h n o l o g y S e r v i c e s
Consultingが実施した移行では、HPEが開発
したツールとフレームワークが使用されまし
た。移行によるエンドユーザーへの影響はほ
とんどなく、またミッションクリティカルな
事業運営が阻害されることもありませんでし
た。
Bolagsverket の CIO 、 Inga Otmalm 氏は次
のように述べています。「HPE Technology
Services Consultingチームは高度なスキルを
持ち、多岐にわたるBolagsverketのニーズす
べてに対応する専門性があるだけでなく、内
部チームとの連携も円滑でした。現在もイン
フラストラクチャの強化のために HPE のコン
サルタントと連携していますが、豊かな知識
と高い応答力で対応してもらっています。」
Bolagsverketの新しい環境は、問題発生とは
無縁です。これには、HPE ProLiant DL380
サーバーの安定性と堅牢なパフォーマンス
も貢献しています。 ProLiant サーバーは、
Bolagsverket のデータベースとアプリケー
ションが比類ないスケールアップを実現する
拡張性も提供します。
ゆるぎない安定性と
イノベーションの実現
新しい環境によって、 Bolagsverket の業務
の俊敏性も向上しました。開発とテストを平
行して実行できるので、今後少なくとも 10 年
間は安心してコアアプリケーションの実行で
きます。メインフレームから HPE ソリュー
ションへの移行では、移行中も移行後もダウ
ンタイムが完全に排除されたのです。「 HPE
ソリューションは並外れた安定性を発揮しま
す。移行に伴うインシデントも発生せず、
移行後のインシデントも皆無です。」と、
Otmalm 氏は評価しています。「 HPE のソ
リューションには感服しました。」
高 度 な イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ は 、
Bolagsverketのイノベーションも推進してい
ます。HPE Technology Services Consulting
が開発した実績ある手法に則った段階的移行
により、 Bolagsverket のソフトウェア開発
チームはコアのビジネスアプリケーションの
強化に継続的に取り組むことができました。
Bolagsverket は、多彩な開発ツールや専門
家のサポートを利用できる HPE の新しいオー
プンプラットフォームで、 HPE と連携してソ
フトウェア環境を改善することにより、古い
ソフトウェアや不要なソフトウェアを入れ替
え、革新的な新しいソリューションを提供で
きました。さらに、 HPE ソリューションによ
りコスト効果がより高いオンラインサービス
を導入し、スウェーデンの起業家を支援でき
るようになりました。オンライン処理を提供
し、料金の引き下げと処理時間の短縮を実現
するこれらのサービスによって、企業にとっ
ての利便性が高まりました。
「移行プロジェクトでは、セキュリティ対策
を強化するためのソフトウェアに特に力を入
れることができました。また、必要がなくな
り足かせとなっていたレガシーのソフトウェ
アや古いドキュメントも排除できました。」
と、 Ellström 氏は振り返ります。「全体を通
して考えると、高品質で堅牢なソリューショ
ンの導入を達成でき、これによって法人ユー
ザーに対する価値が高まったと評価できま
す。」
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企業概要
アプリケーション
• Oracle Enterprise Editionデータベー
ス、バージョン11.2 Oracle Tuxedo
• Oracle Pro*COBOL
• Micro Focus Visual COBOL
• IBM WebSphere MQ
• GNU C/C++/JCC
•
カスタム開発したアプリケーション
(主にCOBOLベース)
• SUSE Linux Enterprise Server 11 SP2
オペレーティング環境
ハードウェア
• HPE ProLiant DL380サーバー
• F5 Networks BIG-IP 1600ロードバラ
ンサー
HPE Technology Services Consulting
• HPE Technology Services Consulting
Sweden
• HPE Mainframe Migration Center of
Expertise
TCOの削減
インフラストラクチャのモダナイゼーション
により、さまざまな面でコストを削減できま
した。 HPE のオープンプラットフォームで
は、トランザクションベースの料金設定によ
る不確実さがないので、コストを予測できま
す。これにより、Bolagsverketはコストを削
減し、年度末の収支バランスをとりやすくな
りました。結果として、将来の総体的運用コ
ストを削減し、オープンシステムに基づく多
様な選択肢を得ることができるので、 IT 調達
がより有利になります。
SUSE Linux 環境をはじめとするオープンシ
ステムへの移行により、 Bolagsverket はコ
スト効果がより高い組織内外の開発リソース
を活用して他のシステムとの統合を実現でき
ます。これにより、スウェーデンの企業をサ
ポートするeサービスなどの新しいアプリケー
ション開発が可能となります。ソフトウェア
アプリケーションは以前のシステムでの操作
性を継承しているので、ユーザーのトレーニ
ングも最小限で済みました。スウェーデンの
起業家をサポートする効率的なセルフサービ
ス型オンラインサービスの導入も、コスト削
減に寄与しました。これらのイノベーション
により、Bolagsverketは総所有コストを削減
し、リスクを低減して開発の可能性を高める
「将来への対応力」がより高いモデルを提供
できるようになりました。品質向上について
は言うまでもありません。
「 HPE との連携は素晴らしいの一言に尽きま
す。 HPE Technology Consulting のメイン
フレーム移行専門の管理と技術スタッフに
も、そしてメインフレームの置き換えに使用
されたテクノロジーにも満足しています。メ
インフレームの移行は予算内で計画どおりに
推進され、卓越した品質も実現しました。
BolagsverketのスタッフとHPEのスタッフの
連携によってプロジェクトが成功し、大きな
成果を挙げることができました」と、Otmalm
氏は語ります。
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4AA5-2871JPN、2015年11月、Rev. 1