マイアミの消防・救急救命士、エディ・アランゴ

マイアミの消防・救急救命士、エディ・アランゴ
一昔前は消防士というと、アメリカではあまり現実的なイメージがなかった。若くてハンサムな男性。派手な色の消防車に飛び乗り、さっそうと出動する姿ばかりが連想
された。しかし、一昨年9月11日の同時多発テロ以後、大惨事と苦悩を経験したアメリカ国民は、人々を救うために尽力する彼らの存在の重さに気づいた。日々危険に挑
み、自らの命を危険にさらして、市民の安全と生命を守る職務を果たしているのだ。フロリダの消防・救急救命士、エディ・アランゴも、そうしたヒーローの一人だ。マ
イアミ市ダウンタウン第1消防署に勤務するエディは、「24時間勤務、48時間休み」という、変則的なシフトで働いている。しかし、変則的なという表現こそ、エディにふ
さわしいのかもしれない。変化に富んだ生活が自分には向いていると、エディはいっている。 「この仕事は最高だ。他の仕事など考えられない。毎日が新鮮で変化に富
漾△い弔皀好螢襪鯡 錣┐襦 爆弾テロや生物兵器によるテロの脅威を身近に感じる仕事は、確かにスリルはあるだろう。エディと彼の17人の同僚たちが勤務する分署は
、マイアミ地域のハズマット(HAZMAT/訳注:危険物質の輸送をあつかう)センターでもある。だから、“スリル”といっても、決して胸躍らせるようなもの
ではない。 「炭疽菌やガスなどの生物化学兵器について、また、それらを利用したテロに関する最新知識を身につけるために、勉強会に参加している」とエディはいう
「危険物の認知・清掃除去・処理についての40時間の研修を終えたばかりだ」 “見えざる敵”を身近に感じながら働くエディに、不安はあるのだろうか?
「いや、それほどでもない。日頃から対処方法を訓練しているし、そのための器具もある。だから危険物に近づくとはいっても、安全性の確保には細心の注意を払ってい
る」炭疽菌の脅威は、一時マスコミ報道を埋め尽くすほどだったが、これに関連する連絡がエディの分署に入ることは極めてまれだ。 「たいていは胸の痛み、発作、自
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確かにエ
ディは、アドレナリンがほとばしり出るような状況に進んで身をおこうとするタイプかもしれない。エディは日常生活でも同様の感覚をあえて求めようとする。そんなエ
ディにとって、スポーツはスリルを求める格好の手段だった。スポーツに親しむマイアミ生まれのエディは、水泳、サーフィン、サイクリングなど、温暖な気候のなかで
楽しめるスポーツに親しんで育った。小学校から大学まではサッカーやフットボールなどのチーム・スポーツも行った。だがエディは、控え目にこう話している。 「自
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学業には確かに真剣に取り組んだが、競技スポーツへの
熱が消えることはなかった。大学時代は、学内のフラッグフットボール・クラブに所属し、トレーニングのためにランニングを始めた。高校時代にフットボールのトレー
ニングとして始めたウエイト・トレーニングも継続していた。そして、大学卒業に際してエディは悩んだ。 「いわゆる“会社人間”のタイプではないので、デ
スクワーカーには絶対になれなかったと思う。運よく消防局に友人がいて消防署に連れていってくれ、仕事の内容を説明してくれた。それで、今ここにいるわけだ」勤務
中にエディが緊張から解放されることはない。彼の勤務地はマイアミ市で最も忙しい署の一つだからだ。 「勤務中は必ず出動がある。1回のシフトで4∼24回の出動要請
がある。もっと多くなることもある」この忙しさは、エディが2つの資格をもっていることにも関連しているようだ。 「消防署に勤務している全員が、私のように救急
潴浸里箸いΔ錣韻任呂覆ぁA完 C MT(緊急医療技術者)だし、基礎的な医療訓練は受けている。だが、救急救命士になることは、大学で修士号を取得するくらい大変だ
。だから、オイル漏れや自動車事故なら全員が対処できるが、心臓発作などのケースとなると、救急救命士の出番ということになる」隊員は全員が消防士の資格をもつ。
つまり、厳しいことで有名なあのファイヤー・アカデミー(消防学校)の訓練を修了しているわけだ。エディは仕事の能力だけでなく、運動能力も平均水準をはるかに越
えている。ファイヤー・アカデミーの試験では、訓練生は50ポンド(22.7kg)の消防用ホースを担いで階段を上ったり、屋根を斧で壊したり、175ポンド(79.4kg)のダミ
ーを引きずって移動したり、ものすごい勢いで水の出ているホースを制御しなければならない。多くの訓練生が不合格をいいわたされるこの試験を「楽しかったよ!」と
、エディはこともなげにいう。挑戦を続ける常に冒険を求めるエディは、仕事の領域を越えて、スポーツへも情熱を注いでいる。 「新しいことに挑戦するのが好きだ。
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「自由時間」といっても、エディの場合は
峙挈椶垢觧 イ屐廚任呂覆ぁ5抛釮詫縦蠅妊 奪轡蠅繁笋泙辰討い襪里澄 「レースは大好きだ。10km、5km、マラソン、トライアスロン、アドベンチャー・レースなど、
すべて参加した」身長5フィート10インチ(約178cm)、体重205ポンド(93kg)のエディは、年間で最高10回ものレースに参加し、夏はトライアスロン競技に出場する。「
出場するのは“クライズデール”(訳注:馬の品種名からきたもので、トライアスロン競技では男性が体重200ポンド=90.7kg、女性は145ポンド=65.8kg以上
の選手の部門)の部だ」とエディは笑う。 「トライアスロンの選手は一般的にほっそりしているが、私たちのように体が大きい選手には特別な部門が設けられているん
澄 最近のレースでは、年齢別カテゴリーで2位に入賞している。 「楽しいから参加しているだけ」というエディだが、向上心は旺盛だ。「1時間を切るのが目標だ。
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出場を控えているイベントやレースの内容によって、エディはトレ
ーニング・スケジュールを変える。だが、自転車の25マイル(40km)走、2マイル(3.2km)の水泳、トラックでの100mダッシュ数本をこなすのは日課になっている。 「
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エディは戸外でのトレーニングが大好きだが、ウエイト・トレーニングも週に3∼4日行っている。 「トレーニングが仕事に役立っていることは間違いない。緊急時
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ウエイト・トレーニングでは各ボディ
パートを週に2回鍛える。かなりの高重量を使うが、無理をして使用重量を増やしたりはしない。 「筋肉はただ大きくするのではなく、機能を高めなければならない。
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脚は、エディがジムで鍛えない唯一のボ
ディパートだ。 「以前、患者を抱え上げたときに背中を少し傷めたことがある。脚のトレーニングが有益でも、鍛えてけがをするリスクが高ければ意味がない。それに
▲┘▲蹈咼奪 Ε肇譟璽縫鵐阿筌薀鵐縫鵐阿乃咾禄淑 「肪辰┐蕕譴討い襦 消防署にもジムは備えつけられているが、エディは勤務中のトレーニングは避けている。 「
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薀屬妊肇譟璽縫鵐阿垢襪茲Δ砲靴討い襦 エネルギー補給のポイント発作を起こした患者を助け、サイレンを鳴らして消防車を走らせ、そして仕事の合間にはトレーニ
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作成: 2017/02/08 PM 21:00
ングやレース……。そんなエディに、健康的な食事をとる暇などあるのだろうか? 「食事は神経質には考えないようにしている。毎日4∼5回食事を摂る
茲Δ某瓦 「韻討い襪 氈。渦鵑 蕕だ櫃蠡擦覆辰討發△泙蟲い砲靴覆ぁしかしエディは、出動要請が続くときのためにポケットにはいつもプロテイン・バーを入れている
。 「食事に対して厳密な計画は立てないが、鶏肉、魚、サラダ、果物など、基本的には健康的な食品を摂っている。だいたいにおいてクリーンな食生活だけど、たまに
侫 璽好肇奸璽匹鮨 C戮襪海箸發△襦 消防署では、誰かが隊員たちのために自主的に料理をつくることが習慣になっている。 「ラザニアやチキン、ライス、ステーキ
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砲靴討い襦 自宅では、精神医療のセラピストをしている妻のリサと、料理を分担している。 「妻は料理がとても上手だ。私も、妻からまだ苦情が出たことがないから
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狙いを定め、目標を片っ端から達成していくエディは、次は何に挑戦するのだろう? 「アイアンマン・トライアスロンにぜひ出てみ
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エディは、ボディビルのステージでも他を凌ぐだけの遺伝的素質にも恵まれている
。しかし、その鋼鉄のような体にオイリングをすることには興味がないそうだ。 「まず、ダイエットで参ってしまうと思う」とエディは笑う。
「それに、性格的にも
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ジムにおいても、ほかの人の役に立つことに熱心だ。「パーソナル・トレーナーの仕事を
始めた。自分がよく知っている分野なので、教えることがとても楽しい。だから、“仕事”という感じではないんだけど……」あるときは高重量
のベンチ・プレスのスポットをし、またあるときは事故の被害者を救う。活躍の場がどこであろうと、彼のような男性が私たちのために働いているということは力強いか
ぎりだ。
エディ・アランゴ生年月日:1970年4月11日出生地および現住所:マイアミ身長:5フィート10インチ(約178cm)体重:205ポンド(93kg)職業:マイアミ市消防局消防士
・救急救命士「世界で4番目にタフな男」だといわれるようになったのはなぜ?:「去年の夏の終わりにインディアナポリスで開かれた『ワールド・ポリス&ファイヤー・
ゲームズ』に参加した。10種競技に似たイベントだが、8種類の競技が行われ、世界中の警察官や消防士が運動能力を競い合うコンテストだ。5km走、砲丸投げ、100m走
、100m競泳、20フィート(約6m)ロープ登り、ベンチ・プレスとチンニング・コンテスト、そして最後に障害物競争が行われる。次から次へと競技が続くので、半分を
終える頃にはくたくたになる! これで4位に入賞したんだ。結構いい成績だと思う。また参加したいが、今度はスペインのバルセロナで開催される予定だ」救急車を運
転してサイレンを鳴らすこともある?:「私たちは“レスキュー・トラック”と呼んでいるが、そう、自分で運転することもある」ドライバーたちは進んで道
を開けてくれる?:「たいていはそうだが、人によっては動揺して道路の中央に止まってしまったり、混乱して救急車に突っ込んでくることさえある!」最高の“チ
ーティング・フード”は?:「チョコレート・アイスクリーム!」ララ・マクグラシャン Lara McGlashan[『マッスル・アンド・フィットネス日本版』2003年4月号
にて掲載]
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