トラブル事例から ~こんな手口にご用心! 2013 年 5 月 事例 No.1 健康セミナーに誘われて参加したら、健康食品販売ビジネスの勧誘だった。 知人に健康セミナーに誘われ、友人と連れ立って参加したところ、「毎月一定額の健康食品 を購入し、再販売するとともに人を入会させれば、人数に応じてボーナスが出る。誰でも簡単 に高収入を得ることができ、儲かる。」と何時間も聞かされた。商品である健康食品について、 「ガンに効く、アトピーが治る。」など、効能効果を謳うことを禁じている薬事法に違反するよう な説明もあった。最寄りの消費生活センターに問合せてみたら、問題がある販売方法だと分 かった。私は強く反対したが、友人は勧誘者の説明や知人の言葉を信じ、販売組織の会員に なってしまった。 【アドバイス】 本事例の友人のように、ビジネスをしたいと思って参加したわけではないのに、長時間にわ たり言葉巧みに勧誘され、「簡単に儲かる。」との説明を信じ込み、連鎖販売取引契約をしてし まう例があります。 このように、何の心構えもなく不意に勧誘を受け、知らないうちに販売組織に引き込まれて しまうことを防ぐため、特定商取引法では、勧誘に先立って、ビジネスの勧誘目的であること や、事業者の名称、商品の種類などを相手に告げることが義務付けられています。本事例で は、健康セミナーに誘う際に、これらのことを告げる必要があります。 最近では、SNSなどで知り合いになった人から「いい話がある。お茶でも飲みましょう。」と 呼び出されるなど、ネットを使った誘いも多くなっているようですので、注意してください。 事例 No.2 「遺産を受取って欲しい。」「お金をあげるので振込先を連絡して欲しい。」などのメー ルが届き、やり取りするために出会い系サイトに登録した。 携帯電話に「多額の遺産が入ったので受取って欲しい。」というメールが来た。相手とやり取 りするには出会い系サイトに登録する必要があったが、「無料ポイント進呈」と書いてあったの で軽い気持ちで登録した。無料期間が終わる頃、「どうしてもお金を贈りたい。振込先を教えて 欲しい。」と言われたので、1 万円分のポイントを買って、やり取りを続けた。しかし、お金が振 込まれることはなく、ポイントが無くなった後も、頻繁にメールが届き続け困っている。 【アドバイス】 突然、「宝くじが当たっている。」「相続財産をあげる。」など、お金の受取を勧めるメールが 届くことがあります。ちょっとした興味から軽い気持ちで登録し、メール交換が始まります。無 料ポイントを使い終わる頃には、話を続けたいと思うよう巧みに誘導され、有料ポイントを購入 することになります。メールの開封や送信のたびにそれぞれポイントが消費され、結果、多額 のポイントを買うことになります。こうしたサイトの多くで、ポイントの購入はクレジットカードで 決済でき、気がついた時には数十万円を越える高額な請求になってしまう例もあります。 最初に届いたメールは、出会い系サイトへの入口になっています。迷惑メールの受信拒否 設定をするなどして無視してください。 また、当協会ホームページの迷惑メールモニタリング『らくちん決済・・・出会い系サイトの現 実』で、出会い系サイトの決済の仕組みを紹介していますので、参考にしてください。 (一財)日本産業協会 相談室 電話(03)3256-3344
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