協働による労使協議会 第 1 回全庁協議会

協働による労使協議会
第 1 回全庁協議会
開催日時
平成 17 年(2005 年)11 月 15 日(火)午後1時~午後2時30分
開催場所
市役所高層棟4階特別会議室
テ ー マ
「期待される職員像」
出 席 者
(理事者)
阪口善雄市長
荒起一夫助役
清野博子助役
椿原正道教育長
冨田雄二秘書長
田口省一総務部長
植良隆文財務部長
仲川 保水道部長
藤川正市民病院事務局長
浜田政夫理事(政策推進担当)
(職
員)
岩根 良吹田市職員労働組合執行委員長
前田博史吹田市職員労働組合副執行委員長
有田八郎吹田市職員労働組合副執行委員長
井口友二吹田市職員労働組合副執行委員長
坂田俊之吹田市職員労働組合書記長
郷原仁美吹田市職員労働組合保育所支部書記長
稲野 朗吹田市職員労働組合書記次長
北野雅一吹田市水道職員労働組合執行委員長
前川幸男吹田市水道職員労働組合副執行委員長
土井 歩吹田市水道職員労働組合書記長
(司
会)
宗安 勉総務部人事室長
議 事 録
(司会)
第一回の協働による労使協議会を開催いたします。
開会に当たりまして、理事者側と職員代表にご挨拶をお願いしたいと思います。まず、理事
者側の代表といたしまして、市長から一言お願いいたします。
(阪口市長)
本協議会の開催にあたりまして、ひとことご挨拶を申し上げます。
本日、第一回目の「協働による労使協議会」の全庁協議会を開催する運びとなりましたこと
を、大変うれしく思っております。
去る10月18日、協議会を立ち上げるにあたりまして、私と岩根執行委員長による共同ア
ピールを行い、記者発表したところでございます。
いま、地方分権、あるいは、地方財政自立改革などにより、改めて地方自治体の役割が問わ
れております。
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新しい時代の、新しい地方自治は、市民・地域・行政がお互いに協働し、自分たちのまち「吹
田」を創っていくことにあると思っております。
そのため、私たち労使は、市民の想いを自らの想いとして、新たな課題に取り組む市役所づ
くりを協働して進め、「市民に喜ばれる仕事がしたい」ということを、共通の願いといたしま
してアピールいたしました。
この協議会を通じまして本市の労使関係が、よりよい市政を目指しまして、切磋琢磨する関
係として、市民に認めてもらえるよう、ガラス張りの話し合いをしていきたいと思っておりま
す。
また、この協議会の中で出ました、いわゆる、上下関係のない、自由な場での率直な職員の
声に耳を傾けまして、市政に反映をしていかなければならないと考えております。
この協議会におきまして、職員自身が積極的にまちづくりに関心を持つきっかけになればと
期待しております。
活発なご意見をよろしくお願いいたします。
(司会)
続きまして、職員労働組合を代表して岩根委員長にお願いいたします。
(岩根執行委員長)
今日は忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
先ほども市長のほうからお話しがありましたので、労使協働のアピールについてはもう私か
らお話しすることはないと思います。労働組合としても、「風通しのよい職場、これがひいて
は職員の働きがいに通じ、さらには、住民の福祉の増進を図るという自治体の役割の発揮につ
ながるのではないか。また、一方では、労働組合の機能として、市政をチェックしていく機能
としての役割を発揮していかなければならないのではないか」という議論を続けてきました。
一年余り内部での検討も含めて行ってまいりましたし、労使での議論も行ってまいりました。
色々紆余曲折あったにせよ、こうして開催されたことは私達にとっても喜ばしいことでありま
す。先ほど市長がおっしゃっていました趣旨をいかせるように魂をこめていくというか、内容
のある会議としていきたいと思っております。ただ、冒頭で一つお願いしておきたいのですが、
開会までの期間が大変短かったこともあって、いわば、テーマの設定についてどういう場で行
うのか、あるいは、どういうスタッフで行うのか、ということについては、具体的には、まだ
詰まっていないのではないかと感じざるを得ないところです。今日のテーマについても、なぜ
このテーマなのかについて、テーマの設定の時点で十分議論すべきでないかなと思います。も
う一つは、職員の代表としてきていますが、市民に期待される職員像という点で言いますと、
職員、非常勤職員、アルバイト、パート保育士といった人々も、市民サービスの最前線にいる
人たちに一緒に仕事させていただいているわけで、できたらそういう人たちの意見も含めて、
お聞きいただけたらと思っていますので、その点の改善もお願いいたしまして、開会に当たっ
ての挨拶とさせていただきます。
(司会)
続きまして、趣旨説明につきましては、先ほどの市長と委員長のご挨拶の中で十分触れさせ
ていただきましたので割愛させていただきます。それでは、本日の出席者の紹介をさせていた
だきます。理事者側は、私から、職員代表側は坂田書記長にお願いいたします。
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<出席者紹介>
(司会)
では、本日のテーマの「期待される職員像」について、討論に入りたいと思います。
先ほど岩根委員長のほうから、本日のテーマについて十分練れていないという話がありまし
たが、一回目にこのテーマを選びましたのは、昨年から新聞に報道されています公務員に対す
る厚遇問題に端を発しまして、もちろん吹田市だけではないのですが、公務員全体に対する市
民の厳しい目があるのではないかということも背景にあります。そのためには市民の皆様に満
足いただける施策を推進していくことは当然のことですが、他方、地方分権が進展している中
で、地方自治あるいは、市民自治の推進が現実に問われています。国の言ったこと、あるいは、
上司の言ったことをただそのまま鵜呑みにして機械的に処理するような職員であっていいの
かということが問われています。主体的に地域の課題に取り組んで積極的に動いていく、そう
いうことが求められているのではないかということで今回このテーマを選びました。見方はそ
れぞれあると思いますが、使用者側から見たもの、あるいは、職員側から見たもの、技術職の
立場で見た場合、専門職の立場で見た場合等、それぞれ職種によって、色々な考え方があると
思います。討論に入る前に若干糸口として、マスコミや学識経験者から言われていることです
が、地域活動に積極的に参加し、地域交流・市民交流を図っていける職員、チャレンジ精神を
持ち何事にも積極的に取り組んでいける職員、あるいは、地域に起きている問題を積極的に探
し出してどのような解決策があるのかを見い出していこうとする職員、市民の苦情を積極的に
改善提案することと捉えて、それを的確に迅速に解決できる職員、これらは一般的に言われて
いることです。
議会の方でいわれていることとして、専門的知識、技術を持った職員、一芸に秀でた職員、
変革力・想像力を持った職員、創造的な発想や主体的な想像力のある職員。
市民の方の意見としては、相談に行っても感心しない答えが帰ってくる。もっと現場を見に
来てほしい。ボランティア精神を持ってやってほしい。地域住民がどんなことに困っているか、
しっかりと情報収集をしてほしい。地元や個人の要望に出前精神で地域の中に入ってきてほし
い。地域の人は横のつながりがあるが、行政は縦割りで横のつながりがない。以上のような意
見が市民から出されています。長くなりましたが、これらの意見に拘束されることなく自由闊
達な意見交換をお願いいたします。
(阪口市長)
テーマを設定するときは、十分時間をかけ協議をしてほしい。
(司会)
お互い十分時間がなかったということです。
(阪口市長)
お互い不満を持たないように十分協議するように。
(岩根執行委員長)
事前にテーマは聞いていましたが、今なぜこのテーマなのかがはっきりしません。何か行政
の中でこういうことを議論しなければならない時期なのか、もう少しはっきりとしていただけ
たらなと思ったのです。
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(阪口市長)
なぜ、期待される職員像なのか。今、議論されるのか。それは、地方分権の時代で、国や府
の言いなりの市役所ではなく、機関委任事務もなくなったことであり、自らのまちのことは、
職員がまちづくり推進機構の事務局となり、自らの力で考えていかなければならないであろう
し、地方分権の時代に入って、自主自立のまちづくりの事務局であるところの職員が求められ
ています。そういうことを協議して、このテーマとしたということになります。
(岩根執行委員長)
われわれのほうもこのような場を持ち、忙しい中、集まっていただいているのでできるだけ
的確な討論をしたほうがいいのかなと思っています。なぜこの問題か、分かった上で討論した
ほうが意見がかみ合うと思ったので指摘させてもらいました。
(阪口市長)
理事者側の思いと職員代表の思いが違ったら、意見がかみ合わないことになってしまうので、
これからは調整したうえで、テーマを決めるように願いたい。
(司会)
分かりました。それでは、本論に入りたいと思います。
では、有田副委員長のほうから資料を基にご意見をお願いします。
(有田副執行委員長)
こういう場で発表させていただく場を持たせてもらったことに感謝しています。それでは、
用意しましたレジュメに従って話をさせていただきます。市民の暮らしの実態や市民の方から
寄せられている意見、願いをもとに、どういう風な自治体を作っていくことが今求められてい
るかをまず考えていかなければならないと思います。期待される自治体像を考えていく中で、
期待される職員像が明らかになるのではないかと考えています。そこで、一昨日、市政研究集
会を行い、421人の参加で吹田のまちづくり・くらし・市政について住民の方と自治体の職
員が一緒になって討論を行いました。市長や議長からメッセージをいただき、あるいは、奥谷
水道事業管理者にごあいさついただき、岡本収入役をはじめ多数の管理職員の皆さんにもご参
加いただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。その中で議論になったことをひと
つ引き合いに出しながら、私の感じている市民の思いについてお話をさせていただきます。
全体会で議論されたテーマは、いま憲法を変えようとする動きが強まり平和な日本が脅かさ
れようとしていること、二つ目には、くらしや福祉をめぐっては、高齢者や障害者の施策につ
いて「受益者負担」が強化され、くらしを支える事業、施策体系そのものが大きく変えられよ
うとしており、さらに増税の論議も進んでいる。つまり、福祉切捨てと国民の負担増が強まっ
ていること。三つ目には、地方自治が進んでいる、「官から民へ」の「自治体構造改革」の動
きが強まっていることなど、市民のくらしにとって重大な問題が今進行しているとの認識のう
えにたって、「平和と福祉の輝くまち、吹田に」を全体会のテーマとして、各分野の市民から
「こんな吹田をつくりたい」という思いを出していただき、ビジョンをリレートークで出して
もらいながら、全体会の大きなテーマとして進めてきました。
リレートークは7人の市民が登壇していただいてお話してもらいました。
まず、吹田の環境やまちづくり問題について、梅田貨物駅問題に取り組む市民から発言があ
り、「地域の住環境の将来にとって、重要な問題は住民の総意で決めるというシステムをつく
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ってほしい」ということをお話しいただきました。
市民のくらしや福祉・子育てをめぐっては、たくさんの話をいただきましたが、まず高齢者に
ついては「重度の認知症の高齢者も安心して住み続けられる吹田をつくりたい」、障害者につい
ては「重度の障害者をもった人も家族の犠牲が大きく、地域の中で自立してくらせる吹田をつく
りたい」、青年からは「青年の暮らしは、長時間労働で苦しむ一方で働けないニートなど、様々
な問題を抱えている、青年が生き生きと暮らせる吹田をつくりたい」、また、保育については「自
分は保育所に支えられているが、地域の一人ぼっちの子育てを支え、子育て文化を育む吹田をつ
くりたい」、業者からは「地域の商店街は高齢者をはじめとした地域のコミュニティの拠点にも
なる、地域経済を育む吹田のまちづくりを進めていただきたい」などの意見がだされ、「福祉の
吹田」、
「子育ての吹田」を多くの市民とともに守り、育んでいきたいということが強調されまし
た。
三つ目の大きなテーマは、平和の問題で、「吹田市は憲法手帳を出したり、平和の塔の取り組
みなど市民とともに様々な取り組みをすすめている、憲法についても行政運営の基本でもあり、
『憲法がくらしに生きる』そんなまちづくりを幅広い市民とともに進めていきたい」ということ
が強調されました。
このような市民の目線からのまちづくりのビジョンを行政はどう受けとめるのかが重要だと
私は思います。市民とともに市民の願いを実現する行政の役割が問われていると思います。
そこで、市民の目線から「期待される自治体像」について、私なりの意見を述べさせていただ
きます。「期待される自治体像」について、午後のまちづくりの分科会のなかで、このような話
がありました。「住民参加、市民が主人公のまちづくりが叫ばれているが、これは、市民に参加
してくださいと呼びかけるだけでは実現しません。自治体が住民参加を進めていくようなシステ
ムをつくること、組織・機構の見直しを進め、市職員が地域の中で住民とともに地域のまちづく
りを進めていくようなシステムをつくらないと、本当の意味での住民参加のまちづくりは実現し
ません。」という指摘です。まさにそのとおりだと私は思います。
先ほど述べました市民のまちづくりビジョンは、いずれも市民と自治体が協同して「住民参加
のまちづくり」、
「福祉・子育てを支えるまちづくり」、
「憲法と平和が息づくまちづくり」を進め
ようとするものですが、これを進めようと思えば、地域の中に行政の拠点をつくり、専門の職員
集団が地域の中で活動をし、住民とともに、福祉や子育ての問題、環境やまちづくりの問題、専
門家が地域の人と一緒にこの地域をどのようにしていくのか地域の人と一緒に考えていく、そう
いうまちづくりができればいいなと考えています。そして、地域経済の問題、地域の中での商店
街の問題、経済循環を進めていくような仕組みが大事であり、専門的な職員が地域の中にあって
地域住民と一緒に進めていく。あるいは、ごみリサイクルの問題、減量やリサイクルを地域の中
で進めていく。住民・事業所・行政の三者協同で進めていくことが大事だと思います。そのため
には、専門的な職員が様々な地域ごとの取り組みを進めるようなシステムが必要だと思います。
私は、これが「市民から期待される自治体像」だと思います。
第三次総合計画のなかで、初めて地域別計画をつくり、自治基本条例の策定で住民参加のシス
テムをつくろうとされ、今進めているということですが、あるいは、地域福祉計画や高齢者計画
でも地域での拠点づくりが検討されているとお聞きしていますが、このようなすぐれた計画作り
を進めようとしている今だからこそ、地域ごとの総合的なまちづくりを自治体がどう支援し、促
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進していくのか、組織・機構の問題も含めた総合的なビジョンを吹田市が示すことが、今求め
られているのではないかなと思います。
そういう点で言いますと、第三の課題ですが、「期待される職員像」は期待される自治体をめ
ざしていくこういう職員像ということになるのではないかと思います。こういう風な職員作りと
いうのは、もう既に立派な実践例があるし、今また、様々な職場の職員が住民と一緒に討論し、
このような取り組みを進めようとしています。
保育所ではもう30年も前から「ひとりぼっちの子育てをなくそう」と子育て支援の取り組み
を職員自らが実践を始めました。フェンス越しに保育園を眺める親子の姿をみて、「あのお母さ
んはどんな悩みをもっているのか、地域のお母さんの子育てに何か役立つことはできないか」と
いう保育士のつぶやきが出発点だったと聞いています。今や全国に誇る、それこそ新聞で「全国
10位、近畿で1位の行政水準」と評価される、優れた子育て支援の取り組みは、ここから始ま
ったと私は思います。
また、これ以外の職場でも、このような保育所の実践に学んで、市民に喜ばれる事業づくりに
向けて取り組みが進められていると思います。地域での福祉施策を住民と討論するヘルパーや福
祉職場の職員の取り組み、体育館での高齢者事業を検討しようという体育館職場での取り組みが
始まっています。図書館でも今後の図書館サービスの研究が始まっています。学校給食について
は、学校給食について市民とともに討論する「給食のつどい」を行っています。清掃職場でも、
ごみ出しが困難な高齢者や障害者への事業ができないかの検討を始めています。病院職場でも、
市民に喜ばれる病院のあり方を検討しています。学童保育は「太陽の広場」の事業に積極的に関
わりながら、地域で信頼される学童保育事業づくりを進めようとしています。児童館職員も児童
館の役割を考える学習会を行っています。様々な職場で市民サービスの向上をめざす実践や検討
が始まっています。また、市の財政問題についても、タウンミーティングで、財政問題と自治体
の役割を市民とともに討論する取り組みも行っています。このような取り組みが積み重なってい
けば、地域の様々なまちづくりの課題を打開していく、そういう職員づくりにつながると思いま
す。
次に「市民との協働・協同」の問題です。市長がいつも強調される「市民との協働」について
ですが、団塊の世代の大量退職される 2007 年問題が指摘される今日、
「協働」の課題は重要だと
私は思います。これまで会社勤めのいわば“パートタイム市民”が“フルタイム”に地域のまち
づくりに関わることのできる状況が生み出されるわけですから、このような市民との「協働」は
重要です。
しかし、他市ですすめられている「協働」は「小さな自治体」をめざして、自治体の業務を「民
間企業やNPO、地域団体に丸投げする」というようなものが目に付きます。このような「丸投
げ」の「協働」では住民参加のまちづくりは進まないと思います。行政が地域の中でも行政とし
ての役割を果たしていくこと、また、市民と一緒に地域のまちづくりを進めていくことが大事だ
と思いますし、そういう風な地域のまちづくりを職員が担っていく仕組みが作られていけば、よ
く指摘されている職員の働き甲斐の減退問題についても、それを打開するような職場づくりが進
んでいくのではないか、働き甲斐をもって仕事を進めていくことがより進められるようになって
くるのではないかと思います。非常に雑ぱくになりましたが、以上で私の発言を終わりたいと思
います。
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(司会)
どうもありがとうございました。
(阪口市長)
分かりやすい話です。職場の若い職員が工夫して市民に喜んでもらえるような職場にしよう
というのが非常に心強く思います。トップダウンではなく、ボトムアップではなく、ライジン
グアップというか、職場から色々な提言をもらうことが私の理想です。活気のある若い職員が
どんどん提案してくれる、今の話しを聞いていて頼もしい。非常にうれしく思います。
(司会)
今、色々具体的な例も含めてお話しをしていただきました。特に市民の目線からみた自治体
像という行政のあり方の問題、役割について個々具体的に挙げておられましたが、個別でも、
トータルにでも職員像についてのお考えについて何かありませんか。
(阪口市長)
自治体のあり方をまず検討しなければなりません。そのために、それを支える組織のあり方
からまず検討しなければなりません。それが、その組織を支えている職員のあり方を検討して
いくことにつながる。例えば、組織が地域の行政の総合的な問題に対応できるような職員を配
置していく必要があるのでは。つまり、ワン・ストップ式の行政のシステムを 6 ブロックに置
くことはどうかと思っています。
(司会)
仮に先ほどのお話しに取り組むとすれば、職員はどうあるべきか、地域のまちづくりを担っ
ていく仕組みができれば職員のやりがいにつながるというお話しがありましたが、その点につ
いてもう少しお話していただけませんか。
(有田副執行委員長)
今、色々な分野や地域で、様々な計画というものが立てられようとしていますが、地域にも
職員がおり、それぞれの地域の問題に関わる職員がはっきりと住民にも認識いただき、そうい
った職員集団が、地域課題に対して取り組んでいく仕組みを作っていくことが非常に大事だと
思います。福祉・子育て・まちづくりの問題だけでなく、地域経済あるいはリサイクルの問題
であるとか様々なところで、コミュニティ作りを担っていかなければならないと思います。地
域でのそういう役割が今職員に求められているのではないかと思います。
(司会)
ありがとうございました。何かご意見があればお願いします。
(有田副執行委員長)
個人的な意見ですが、例えば、保育の問題、地域の福祉、高齢者の問題でも、新しく建物を
作るというのではなく、今ある施設を活用して拠点を作っていくことが大切です。少なくとも
6ブロックが必要ですが、果たしてそれで良いのか。私の住んでいる地域でも、同じブロック
の中でも山田と千里丘では全く異なっており、そういうことでは各ブロック2箇所ぐらいは必
要であると思いますが、具体的には、それぞれの事業の内容との関係で検討することになると
思います。もう一つは、非常に厳しい財政状況で、限られた職員で進めていくことになるので、
必ずしも地域の拠点に全て常駐で職員を置いていかなければならないというものではないと
思います。地域担当制という方法、すなわち、この地域の問題は自分の担当という目的意識を
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職員が持つということも対応の一つと考えます。
(阪口市長)
地区担当職員という整備をして、出前市長室ということで2人を配置していますが、実際は
その日に顔を出すとか、防災の時に対応するとかぐらいになっています。もう少し機能的に対
応できるようなアプローチをしていければという思いもあります。
(有田副執行委員長)
地域に関心を持っている職員はたくさんいると思います。たとえば、市政研究集会では保育
士や学童保育の指導員はたくさん参加している。こういった職員は、地域のことがよく見えて
いる。だから、地域の市民と話をしても、色々な話ができる。先ほど話の出ていました地域担
当制の話でも、こういった地域でがんばっている職員もいるので、地域担当職員を募集すると
「やってみたい」という職員は結構いると思います。そういう工夫をして、職員のやる気を引
き出していくことが必要であり、こういう地域を作っていきたいと思っています。
(阪口市長)
超過労働と言われないかな。
(清野助役)
職員はあくまで業務で、地域の問題に関心があるからといっても、ボランティア的に参加す
るのではなく、行政の一員として役割を担うものです。
(阪口市長)
出前市長室で夜間は、管理職で対応しています。
(冨田秘書長)
コミュニティの体制として、コミュニティ・リーダーというものを輩出していく。その仕組
みをどう考えるか大変問題です。コミュニティをどう考えるか。地域の民主化をどう実現して
いくか。行政がコミュニティに対してどのように関っていくのか大変難しい。コミュニティ・
リーダーが必要なことは間違いありません。そのリーダーの人たちと行政が協働していく。地
域との協働あっての行政ということはその通りですが、地域担当制において、持ち帰った課題
をその担当者が全て解決できるというシステムにはなっていません。その問題を、組織的にど
う集約し、どう返していくのか、そこが大きな問題です。協働といわれる社会においては必要
なことでありますし、民の中へということもありますが、官というか、行政が行うべきこと、
効率性や経済性では関れないものもあります。そういうことになれば、地域と行政との関りに
ついては、拠点方式で行くのがいいのか、担当制で行うのがいいのかこれから議論して、自治
体の役割は何かについて考えていきたい。
(阪口市長)
自分の聞いたことをどう咀嚼して政策に反映できるのか。検討した結果、すぐに反映できま
すとか、何年も掛かるとか、担当部にあげていくのか、それをどう反映していくのか。それを
どのように取り入れていくのか、そういうシステムや組織を作らなければなりません。
(岩根執行委員長)
事業課では、ごみ出しのできない高齢者や障害者を、家まで行き収集することについて個別
に調査を労働組合がしています。需要が住民にある場合、ごみ収集をしている事業課と、他方
で、高齢者や障害者の施策を担当している職員がおり、労働組合がいわばコーディネートして、
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そのコラボレーション、すなわち、高齢者等のヘルパーの担っている仕事とごみ収集の仕事の
実態をそれぞれ情報交換し、そのような施策ができるのか議論しています。他に先ほどもお話
しがありましたが、体育館では高齢者や障害者の事業はどのようなものがあるのかなど、それ
ぞれ高齢者や障害者の施策を担当している職員にどのようなことができるのか意見交換して
います。そういう地域のコミュニティ再生に対して、吹田市が地域に拠点を置いたときに、行
政側でもコラボレート、コーディネートをどのようにしていくか、うまくシステム作りを行う
かということが重要になっていくのではないでしょうか。
(清野助役)
職員が上司にあげて、それからおろすというのではなく、職員サイドでできるものと思いま
す。体育館の例ですと、教育と福祉が関係するから両部長を呼んで検討しておろしていく、と
いった、そういうシステムでは時間がかかりすぎる。そこが弱いと思います。
(岩根執行委員長)
体育館の例ですと、体育館の職員が高齢者施策の担当職員に呼びかけて、お互い意見交換し
ています。職場の中でそういうことはやっていくべきであろうし、実際にもう始まっています。
(冨田秘書長)
まちづくり推進機構というのは、いろいろな市民の方がまちづくり活動をしています。いろ
いろなセクターがあり、いろいろな方がやっていることを総合的に推進していく、コーディネ
ーターの役割が市役所というわけです。地域は地域でやっていることがあり、それをうまく、
プロデュースというか、コーディネーターという役割をするシステムを作っていかなければな
らないと思います。
(清野助役)
現場がプログラムを作ってしまえば、システムというものを変えざるを得ません。しかし、
システムの話となると、そこでいろいろなことが止まってしまう現状があります。
(岩根執行委員長)
先ほどのごみ収集については、
「ふれあい収集」と呼んでいますが、自治会では歓迎して受け
入れてもらっています。環境部の部長をはじめ、担当課に相談して実施しています。先ほど話
がありましたが、職場から始まったことです。
(阪口市長)
他の市でも新聞などの記事にもありますが、難しいことだという感想を持っています。とい
うのも、日常の業務がたくさんある中で、違った制度を導入することは、修正をかけたりする
など調整していくことは大変なことと思います。
(冨田秘書長)
チャレンジすることは簡単なことでありません。今までのことを壊すことにもなります。
(阪口市長)
今、カラスの防護ネットをたたんでいます。手間なことですが、市民からお礼の手紙等が寄
せられています。うれしいことです。
(岩根執行委員長)
住民のニーズに応えることの新しい試みであり、そういう気運が高まっています。
(有田副執行委員長)
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事業課の職員といっしょに、ある自治会長とお話しする機会があり、
「ごみ出しもそうである
が、缶ビンの収集コンテナが重い。そのコンテナを洗う必要があるが、高齢者ではできないの
で、台車を使って対応している」というのです。そこで「軽量のコンテナで対応できないか」
という発想が出てきます。また、体育館の例もありましたが、学童保育の指導員は、教育委員
会の事業の「太陽の広場」との関わりを積極的に行っています。児童館も同じで、保育園や学
童保育と意見交換をしています。職員間では市民のニーズを聞き、横の関係のつながりを既に
始めています。
(阪口市長)
「官から民へ」の話でも、半分賛成で、半分反対です。行財政改革推進室のアウトソーシン
グという表現でありましたが、それは違うと思います。安上がりの行政のための委託ではあり
ません。私の「官から民」の考え方は、
「自助、互助、公助」で、
「自助」に押し付けるのでは
なく、公的責任は何なのか、できるだけ限定していく。それはなぜかというと、
「互助」
、すな
わち、地域に移転できるものはないのか、ということを考える。協働ということは市民と公が
協働するのですが、新たな協働によって創造できるものを、単に株式会社に移転するのではな
く、地域の力に移転、「互助」ということができないのか。株式会社でやるのではなく、例え
ば、シルバー人材センターにやってもらい、それに支援する形で、コミュニティ・ビジネスと
いうか、地域や自治会と協働で行う。つまり、庁内だけで行財政構造改革をするのではありま
せん。まち全体で、仕事の役割分担、見直しができないかということを考えています。「官か
ら民」でなく、「官から地域で」、そういう視点に立って市役所の負担を軽減していく。「小さ
な政府」ではなく、自治体全体が政府なのですから、その中で、仕事が市役所から地域に移る
ことで、自治体全体が政府だから、「小さな政府」と言っていいのか分からない。まちづくり
推進の事務局が市役所になるということです。
(有田副執行委員長)
市政研究集会でも、保育の問題の議論が出されていました。公立保育所が子育て支援をして
いますが、地域の中での保育所の取り組みと地域の取り組みがまったく別のものではなくて、
つながりがあるという話でした。「保育所が地域にあるから、地域のつながりにより、ノウハ
ウを保育園から教えてもらう。地域の子育て支援の取り組みには地域の保育所は必要である」
という福祉委員会の方の話がありました。「これは自治体の役割」、「これは地域の役割」と役
割を分けられないと思うし、有機的につながりを持つものです。「自助、互助、公助」におけ
る自治体の役割は住民の権利を守ることにつながっていくのではないでしょうか。それが公的
な役割になる。例えば、児童虐待において、地域とどのように統合して事業を行っていくのか、
そういうことを進めていく必要がある。そのようなことが自治体の役割ということになるので
はないでしょうか。
(阪口市長)
「自助、互助、公助」については、それを区分するのではなく、NPOでも、指定管理者の
問題でも、それぞれの分野で、行政に頼るのではなく、地域で育てなければできません。育成
するために、「市民交流活動の促進に関する条例」の策定を行っています。ワンサイドで民と
公とか、安上がりだからというようなやり方は通用しません。地域の力がついてくるように支
援する丁寧なやり取りが重要です。何が公的責任なのか、病院を民営化という声が大きいが、
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公的な病院の責任は何なのかを踏まえて議論する必要があります。民間にできること、行政で
すること、それを点検する時期に来ています。そうしなければ、市役所民営化論が出てくるこ
とになります。
(郷原保育所支部書記長)
子育ての水準についていえば、保育現場からみて、例えば、府下ではセンター方式が多いで
すが、吹田の場合はそれぞれの地域において子育て支援をしています。「子育てするならば吹
田」という声も聞きますが、地域の声を聞くと、まだまだやること、課題がたくさんあります。
チャレンジしたいが、新たに何かを削らなければならないなど、財政面など考えると現実的な
問題に直面します。保育は削るものではないと思います。地域の中で子育てネットワークが広
がってきていて、業務の中でも、育児教室や園の行事に民生委員の方に来てもらったりしてい
ます。地域の中での団体や個人のつながりが増えてきています。例えば、民生委員の方が地域
の中に入って児童虐待の対応をしたりしています。開かれた保育になりつつあり、やりがいを
感じる声も上がっています。一時保育についても、育児教室の保護者の方からあがった声で、
「通いなれた公立保育園でできないかな」というのもあります。
(清野助役)
いい話ですが、組合内部だけに留まっていて、全庁で共有されていません。
(阪口市長)
一時保育というのは、在宅の人の対応のことですか。
(郷原保育所支部書記長)
そうです。少し離れることで親子関係に変化があり、よくなることもあります。虐待のケー
スも実態がなかなかつかめません。園に足を運んでもらえるならば、対応できることもありま
す。
(阪口市長)
民生委員の方の話もいい話ですね。もっと市民に PR したらどうですか。
(清野助役)
組合の取り組みというより、仕事の話になると思います。
(北野執行委員長)
市民から投書で「良かった」とか、市民から「ありがとう」といわれたことを共有できるよ
うなことがあれば、広めていただければ、職員の中で共有できるのではないかと思います。
(阪口市長)
カラスネットについても、そのことはその職場の課長には伝え、職員にも伝えるように言っ
ています。
(北野執行委員長)
他の職場にも伝わればと思います。
(阪口市長)
事務改善というのではないですが、他の職場に伝わるシステムを作る必要があります。
(田口総務部長)
「事務なび」などで伝えていくことも可能なのではないかと思います。市民から職員に対し
てどういう内容の文書が、人事課に来ているのか見せてもらいました。窓口応対などで褒めら
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れているものもありますが、実はその何倍も厳しい意見が届いています。ほめられていること
については、職員の励みにもなることと思います。市民相談課にも伝えていきたいと思います。
(司会)
まだまだ、いろいろなご意見もあろうかと思いますが、定刻が来ましたので、第1回という
ことで準備不足ということもありますが、本日の会議はこれで終了したいと思います。
この問題は、更に時間をかけて議論していきたいと思います。お疲れ様でした。
以
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上