Page 1 Page 2 本日は上越交響楽団の演奏会にお越しくださいまして

ごあいさつ
上越 交響楽 団
団長
古 海 )去 雲
本 日は上越交響楽 団の演奏会 にお越 しくださ いま して、真 にあ りが とうございます。今年 は全 国的 に天候が
不順で 、全 国で風水害 、山崩れな どが しき りに起 こつています。 しか し上越地方 は幸 いなが ら何事も無 く、オー
ケス トラの演奏 を聴 いていただ く事が出来 ま した。被害地域 に申 し訳ない と思 うほ どです。だか ら私達 に出来
ることは上越交響楽 団 と して精 一杯 の演奏 をする ことだ と思 つています。
オ ーケス トラ と言 うの は実 に不思議な団体で、仕事思想信条宗教 その他色 々大勢の人が集 まつて 一つの 曲を
練 習や本番 を通 して、音楽 という時間を共有 します。弦楽器 、
演奏 します。それぞれ忙 しい時間をや りくりし、
木 管楽器 、金管楽器 、打楽器 、撥音楽器等 、性格の違 う楽器 を性格や経験の違 う大勢の人 々が 音を和 する。そ
こにお客 様 も共有 して くださる事が 、週 一 回の練 習 と、年二回の演奏会 の大 きな推進力 になっています。世界
を見渡せば紛争や戦争 しか見えな い時代 にな つて来 ま した。世界が平和 になつて欲 しい、わずかな力 にな りた
い と身近な所 に有 るいさかいも含めて感 じている次第であ ります。
指 揮者
Hasegawa Masano百
長谷 川 正規
を専攻。学部在学中に安宅賞を受賞。同大学
東京藝術大学音楽学部器楽科 にてテューノヾ
大学院音楽研究科修士課程修了。
ソリス トとして、松尾葉子指揮藝大フィル八 ―モニア、故岩城宏之指揮オーケス トラア
ンサンブル ・金沢 と R.V.ウ イ リアムスのテューバ協奏曲を共演。近年 は指揮の機会も多
く、上越交響楽団、新潟市 ・北区フィル八―モニー管弦楽団、上越市民吹奏楽団等で活動
を行 う。上越文化会館での創作音楽劇 「くびき野の歌」、北区オ リジナルミュージカリレ「春
のホタル」、南区音楽祭プロジェク ト「ヘ ンゼル とグ レーテル」等の指揮も務める。現在、
上越教育大学大学院学校教育学研究科専任講師。
コンサー トマスター
Samレ o
hi三 溝健 一
Ken― に
長野県松本 市 にて 4歳 よ リヴ アイオ リンを始め 、正 岡紘 子 、天満敦子 、山岡耕篠の各 氏
にヴアイオ リンを、東京音楽大学 にて丼上 H守 興氏 にヴ アイオ リン及び 室内楽 を師事す る。
また、肥沼 きよ、竹 内邦光、丸 山嘉夫 、松本 紀久雄 、汐澤安彦 の各 氏 に ピア ノ、ソフレフェー
ジュ、音楽学 、
指揮法 を師事 す る。大学在学 中か ら、ソロ、室内楽 、オ ーケス トラ、オペ ラ等 、
″
幅広 い分野 で演奏活動を行 う。殊 に室 内楽で は 「ENSEMBLE″ 藝弦 」(弦 楽合 奏 )と 「室
″
″
内楽 EA∪ 」 (ピ ア ノア ンサ ンブル )を 中心 に研鑽 を積 み 、現在 は 「音泉 室 内合奏 団」を
主軸 に活動を展 開、編 曲も多数手掛 けて いる。また、関東 ∼信越各地 の市民 ・学生オ ーケ
ス トラにお いて指導者 と して活動の発展 に尽 力 、初 心者か ら専門課程の学生及び演奏 家の
個 人 レッス ンや 室内楽のグル ープ指導 な ど広 く後進 の育成 にもあた つて いる。
足立 シテ ィオ ーケス トラ /常 任 コ ンサ ー トマスタ ー ′副指揮者 。松本 交響楽 団 /客 演 コ
ンサ ー トマス タ ー ′副指揮者 。上越 交響楽 団、柏 崎 フィル八 ―モニ ー 管弦楽 団、他 /客 演
コ ンサ ー トマスタ ー ′トレーナ ー。音泉 室内合奏 団 /ソ ロ・コンサ ー トマス タ ー ′
音楽監督 。
″
池袋音楽学 院講 師。 GruppO Violini″ 主任講師。
プログラム &
■サ ン =サ ー ンス /交 響詩 「死の舞踏 」
フランスの詩人 ア ン リ 。カザ リの詩 か ら着想 され 1874年 に
作 曲され た、サ ン =サ ー ンスの 3番 目の交響詩 です。
ハ ロウ ィンの夜、教会の鐘 を現 す ハー プが 12の 音符 によ り
「亡 霊の時間」を告 げる と、暗い墓場 に死 に神 が現れ、かか とで墓
石 を叩きます。死 に神 が手 に した ヴ ァイオ リンの音頭 で、あた り
の墓 の 国が 開 いて 大勢 の 骸 骨が集 ま って き ます。低 音 か ら引 き
出された数小節の後、奇 々怪 々な踊 りが始 ま ります。踊 りが高揚
して くる と、グ レゴ リオ聖歌の終末 (死 )を 表す「怒 りの 日 (Dies
irae洵 の旋律 が現れ クライマ ックスに達 した後、オーボ エの表す
一 番 鳥 に よ り夜 明 けが告 げ られ る と死 に神 は崩れ 去 ります。一
息 つい て静 ま り夜 明けの微光 のなかで墓 場 の悪夢 は消 えてゆき
ます。
独奏 ヴァイオ リンの変則調弦 (E線 を半音低 くす る )の 音色
によ り死 に神 の 不気味 さを際立 たせた り、骸 骨同士の 当たる音
を木琴で表現 した りするなどの描写的な工夫が凝 らされています。
■チヤイコフスキー/バ レエ音楽「くるみ割り人形」作品71か ら
三大バ レエ音楽 のひ とつ であ り、作 曲者 晩年の作風 が しつか
りと表現 され て い ます。バ レエの 構想 は ロシ ア帝室劇 場 に よる
もので、 ク リスマスの晩 に主人 公 クララの家で繰 り広 げ られ る
人形 のパー テ ィの様子 を綴 つた 夢物語 です。チ ャイ コフス キ ー
は 当初 バ レエ にあ ま り気 が乗 らなか った よ うです。子供 ばか り
が登場す る上、第 2幕 は喜遊 曲中心 で劇 的な展 開がな く、しかも
台本 には主人 /ANが お菓子 の王 国 に行 つた後 の結 末 が書かれ てい
ないためです 。ところが 2か 月 間の欧米旅行 を挟んで、帰国後
か月足 らずでバ レエの 下書 きを終 えて しまい ます。そ れ には深
い理 由があ りま した。
旅行 中に 目に したパ リの新 聞記事 で、実妹 ア レクサ ン ドラの
死 を知 ります。彼女 は早 くに亡 くな つた母 親代 わ りに家族 を支
えてきた人物 であ り、嫁 ぎ先の家庭 はチ ャイ コフスキー に とっ
て第 2の 故郷 で した。彼 は手紙 に こう書 い てい ます。「彼女 の死
について考 える と、遠 い過去の記憶 の よ うに苦痛 を感 じる」。14
歳 で最愛の母 を失 ったチ ャイ コフス キ ー は、その想 い 出をア レ
クサ ン ドラの死 に重ね合わせたので した。第 2幕 に「悲愴」交響
曲の よ うな下行音 階が現れ るの は偶 然ではな く、ア レクサ ン ド
ラヘ の追 悼 であ り、幸福 だ つた幼 年 時代 へ の思いを秘め ている
と言われ ています。
本 日はバ レエ音楽 か ら次 の 7曲 を抜粋 して演奏 します。
1
<小 序 曲 >
編成 か ら低 弦 が除かれ てお り、バ レエ 全体 のかわ い ら しい曲
想 を感 じさせ ますЭ
<第 6曲 情景 クララと くるみ割 り人形 >
時計 が夜 12時 を打つ と魔法が始 ま り、クララの体 が人形 ほ ど
の大 きさにな つて しま う様子 を表 します。
<第 12曲 d)ト レパ ー ク ロシアの 踊 り>
ロシアの 男性の踊 りで、短 い リズムが無限 に繰 り返 され最後
は熱狂 的な プ レステ ィ ッシモに達 します。
<第 13曲 花の ワル ツ >
木管 による序奏 とハー プのカデンツ ァやホル ン 4本 による高
貴 な主題 な ど色彩 的で優雅 な ワル ツに対 して、 中間部 で悲痛
な旋律 が切 々 と歌われ ます。
く第 14曲 a)パ・ ド・ ドウー/イ ン トロダクシ ョン >
全奏 による下行音 階の反復 が特徴 的です。
<第 14曲 c)パ・ ド・ ドウー/第 2変 奏 こんぺ い糖 の 踊 り>
お菓子 の 国の女王の踊 りがチ ェ レス タの音で表現 され ます。
<第 15曲 終わ りの ワル ツ と大詰 め アポテオ ー ズ >
パ ーテ ィの参加者全員 による豪華 な ワル ツで 幕が閉 じられ よ
うとす る瞬 間、突然オル ゴールの よ うな音色 で美 しい夢 か ら
醒めた後 の切 な く名残惜 しい気分 と共 に結 ばれ ます。
休憩
■
■チヤイコフスキ ー/交 響曲第 4番 へ 短調 作品 36
この交響曲は 1876年 冬から翌年 12月 までの約 1年 をかけ
て書 き上 げ られま した。この時期はチ ャイコフスキーの人生 に
おいて劇 的な出来事が続 い てお り、作 曲に少なか らず影響が
あつたと考えられています。
まず、モス クワ音楽院でチ ャイコフスキーの講座の受講生
ヨーゼフ・ コーテクの溺愛、そ してコーテクを通 じて、資産家の
未亡人ナジェーダ・ フォン・ メック夫人 と交流を持ち始めたの
もこの時期です。ほどな く互いによき理解者 とな り、パ トロネス
と作曲家の親 しい関係が築かれま した。一方、メック夫人 との手
紙のや り取 りが盛んになつた頃に面識を持 つた、アン トニーナ・
ミリュコーバ と 3ヵ 月後に結婚。そ してわずか 20日 後 に別居、
逃げるように国外に出て、そ こでようや く頓挫 していた第 4交
響 曲を仕上げることができま した。こう した時期に味わ つたで
あろう悲喜 こもごもを想像すれば、冒頭か ら終楽章への流れに
「運命の克服」を感 じ取 ることができます。チ ャイコフスキーは
第 4交 響曲の出来に大いに満足 し、完成後にメック夫人へ送 っ
た手紙で「この作品は質感や形式の点で飛躍の第―歩 となった
と確信 します」と自覚 しているように、後期作品の端緒を開 く作
品になつています。
チ ヤイコフスキーは 6曲 の交響曲の中で唯―作品の標題を明
らかに しています。初演後 に献呈者のメ ック夫人に宛てた手紙
の中で、
次のように大まかな流れを説明 しています。
第 1楽 章 アンダンテ・ ソステヌー ト 3/4拍 子 へ短調
冒頭のフアンファー レは「全体の核 となる楽想 <運 命 >。 幸福
に向かお うと してもその実現 を阻む運命 の力。
」 半音階的に
下行する第 1主 題は「憂鬱で希望を失 つた感情が激 してゆ く。
」
第 2主 題では「もはや現実逃避 し夢想する しかな く、どこからと
もな く甘美な白昼夢が漂 う。」 しか し終盤で再び 「運命が自昼
夢か ら目覚めさせる。か くして人生は幸福のはかない夢 と、過酷
な現実 との果て しない交代なのである。
」
第 2楽 章 アンダンティーノ・ イン 。モー ド・ディ・カンツォーナ
2/4拍 子 変 口短調
「悲 しみの別の顔。
」「仕事に疲れ本 を手にひ と り座 つている
が、知 らぬ うちに落 として しまう。そんな夕暮れの感傷。
」 中間
部では「血気盛んな若か りし頃の幸福を思い出す。」
第
3楽 章 スケルツォ :ピ チカー ト・ ォステナ ー ト・ ア レグロ
4拍 子 へ長調
この楽章では「特別な感情は表されていない。
「 自由な想像力
」
で、眠 りかけたときに明減するようなイメージを思い浮かべる。
」
2ノ
第 4楽 章 終曲 :ア レグロ・ コン・ フォー コ 4/4拍 子 へ長調
「自分な りの喜びを見出せないのな ら、周 りを見渡 し民衆の中
に入 りなさい。
彼 らはなん と楽 しげであろうか。民衆の祭 りのイ
メージ。
再び運命の力で我に返 らされても、誰もその悲哀に気付
かない。この世の全てが悲 しいな どと言 つてはな らない。喜びを
分かち合 いなさい。そうすれば生き続けることができる。」祝祭
的な序奏を挟みなが ら、第 1主 題 (ロ シア民謡「白樺は野に立て
り」)と 陽気な第 2主 題が交互に繰 り返され、一瞬「運命」の楽想
が影を投 じるが、
続 く華やかなコーダが―切を払拭 し幕 となる。
出演 者
*は 賛助 出演な らび に団友
コンサー トマスター
三溝 健 ―
第 1ヴ ァイオ リン
上野
小菅
坂口
田村
橋本
平原
横田
岩田
熊田
寺島
圭子
宏造
和久
さや か
士郎
良晃
幸恵
貴守 *
美也 子 *
さつ き *
第 2ヴ ァイオ リン
青木 由美子
泉
紀子
加藤 昌子
高松 理恵
竹澤 敏江
田中 教生
藤原 満
石津 忠 *
本 間 久貴 *
八 國生 紗也乃 *
ヴイオ ラ
岩下
清水
古海
渡辺
大木
大庫
宮入
横田
律子
哉子
法雲
みほ
理絵 *
るい *
徹*
裕祐 *
チェロ
池 田 なつ き
稲丼 進
上野 敦子
大坪 美樹
笠野 恭子
加藤 史子
佐藤 1真悟
高橋 文子
水澤 由紀
コン トラバス
秋 山 雅央
吉崎 須 賀子
渡辺 光
庭 山 佳代 *
松原 直之 *
山崎 康正 *
フリレー ト
齊藤
丸山
森澤
森田
オーボエ
羽賀
橋本
皆川
皆川
孝久
恵理
拓
真衣
純子
直子
正弘
未央
ク ラ リネ ッ ト
齊藤 直美
鈴木 和久
富田 洋加
渡辺 英雄
ファゴッ ト
福嶋 梓
宮口 弘明
ホリレン
笹川
島岡
須田
森
綿貫
修一
美沙
孝義
真人
英紀
トランペ ッ ト
菅野 徳嗣
海野 匡代 *
西山 岳志 *
トロンボ ー ン
笠野 光雄
松 田 彰英
柳澤 )享
テユーバ
若丼
一也 *
―カ ッシ ョン
ノく
稲 田 善智
加藤 正之
中原 健 二
綿貫 佳子 *
チェ レスタ
横尾 亜希 *
ハープ
上田
智子 *
楽 団紹介
1972年 (日 召和 47年 )糸 吉成 。毎年 2回 開催 して いる定期演奏会 、
各方面か らの依頼演奏や行 事 へ の参加 を通 じて 、広 く市民 に愛 さ
れ ています。
上越市 を中心 に、県 内各地 か ら音楽 を愛する仲 間が集 い、質 と
達成度の高 い音楽 を表現 すべ く、
様 々な楽 曲に挑戦 して います。
こ とに近 年 は上 越 市 ゆ か りの 方 との 共演 を果 た して い ます。
2012年 、大越 さ とみ氏を招 き、白鳥の湖 (ナ レーシ ∃ン付 )を 、
`
翌 2013年 は牧 田由起 氏を招 き、フル ッフの ヴアイオ リン協奏 曲
を披露 、
好評を博 しま した。
現在 は指揮者 に上越教育大 学の長谷川正規 氏 、コ ンサ ー トマス
ター に三溝健 ― 氏 を迎 え、
充実 した活動を展 開 して いま す。
■次 回 演 奏 会 の ご 案 内 ■
74回 定期 演 奏会
:2015年 3月 8日 (日 )14:00開 演
第
日時
会 場 :上 越 文化 会館
大ホ ール
ワーグナー/「 □一エング リン」
第 1幕 への前奏曲
第 3幕へ の前奏曲
ブラームス /悲 劇的序曲
ブラームス /交 響曲第 2番
`
■団員募 集の ご 案 内 ■
上越交響楽 団で は団員 を募集 してお ります。
通常オーケス トラで演奏される楽器であれば、どなたでも入団できます。
素敵で愉快 な仲 間達 と素晴 ら しい音楽 を創 りま しょう。
団員 ― 同、心 よ り歓迎 いた します。
連絡先 Mail:[email protected]
Tel:090-1606-1254(1天 木 )
ホームページ http:〃 wWW5a.bigiobe.ne,jp/∼ jsoVn/