第11号議案 平成24年度財団法人高山市福祉サービス公社事業計画 1 事業の実施方針 当公社は、平成6年に在宅福祉サービスの拠点として、行政からの受託事業を中心に各 種在宅福祉サービス事業を実施してきましたが、平成12年度の介護保険制度導入に伴 い、介護保険サービス事業者としての側面を持つことになりました。 また、平成17年2月の市町村合併に伴う事業規模拡大や、障害者自立支援法の施行、 指定管理者制度の導入など、公社を取り巻く環境は大きく変化してきましたが、その後 も、公益法人としての使命を果たしながら、様々な状態にある高齢者や障がいのある方 お一人おひとりに応じた在宅福祉サービスを提供してきております。 法人としては、 「公益法人制度改革三法」の施行により法人格の移行が求められ、昨年 3月の理事会において、平成25年4月1日をもって一般財団法人に移行する方針が決 定されております。 一方、経営面では、平成24年度は介護報酬の3年ごとの見直しの年度で介護報酬の改 定が行われ、また、平成21年度から施行されてきました介護職員処遇改善交付金制度 が廃止され新たに処遇改善加算として介護報酬に加算されることとなっておりますが、 全体としては、単位設定などの見直しなどにより、減収が予測されます。 したがって、平成24年度の事業実施にあたっては、介護保険法や障害者自立支援法の 主旨を充分に理解し、法令を遵守し的確に対応するとともに、今まで以上に効率的な運 営に取り組み、安定した事業経営をより一層目指します。また、新法人への移行がスム ーズに行えるよう、今後、本申請に向けて関係機関と的確に協議を行ってまいります。 今後も、職員一同が「お一人おひとりのその人らしい思いや尊厳を大切にする」など経 営理念の趣旨を常に心に置いて、資質向上に取り組み、ご利用者に満足していただける 良質なサービスが提供できるよう努めてまいります。 2 事業の概要 ◇ 一般会計〔受託事業〕 (1)ホームヘルプサービス事業(受託)の実施 介護保険で自立と認定された高齢者あるいは難病患者の方へのホームヘルプサ ービスを提供します。 (2)通所型介護予防事業の実施 家に閉じこもりがちな高齢者や要介護状態になるおそれのある高齢者に対し て、山王福祉センター、きりう福祉センター、各福祉施設及び地区公民館等を利 用し、通所による介護予防のための各種サービスを提供することにより、高齢者 の社会的孤立感の解消、自立生活の助長、心身機能の回復や保持増進を図ります。 (3)高齢者健康教室事業の実施 介護保険の対象とならない高齢者に対して、健康でいきいきとした生活が送れるよ う、山王福祉センター、きりう福祉センター、市保健センター及び地域の公民館 等を会場にして行うひざ腰元気教室を開催し、介護予防のための健康体操や健康 学習会などを行います。また、教室終了後は自主グループ活動につながるようフ ォローアップ講座等の支援を行います。 (4)障がい者生活支援事業の実施 在宅の障がいのある方に対して、在宅福祉サービスの利用援助、社会資源の活 用や社会生活への参加など自立に向けての支援、介護相談及び情報の提供等を総 合的に行います。また、障がい者やそのご家族の地域における生活を支援するた め、障害者自立支援法や成年後見制度等について紹介をするなど、各種制度の円 滑な推進を図るとともに、総合的な生活支援を行います。また、受託事業として 手話奉仕員養成講座を運営します。 (5)高齢者等住宅改造支援事業の実施 日常生活に支障のある高齢者や障がいのある方が住み慣れた住宅で、安心して 穏やかな生活が送れるよう、専門家として助言を行ない、バリアフリーや屋根融 雪装置設置等の住宅改造の相談及び助言等の支援を行います。 (6)施設指定管理業務の実施 施設指定管理者制度は、平成18年度に始まった制度で、公の施設管理を民間 事業者に委ね、そのノウハウを活用して効果的・効率的に運営させようとするも のです。公社は平成25年度まで、下記施設の指定管理者としての指定を受けま した。制度の主旨に基づき、維持管理費等の経費節減を図りながら、施設の有効 活用とより一層の住民サービスの向上を目指すとともに、確実な管理業務に努め ます。 (指定管理施設) ・デイサービスセンター 高山市山王老人デイサービスセンター他11施設 併設施設 福祉センター 7施設 ・高山市きりう福祉センター 併設施設 きりう児童遊園 ◇ 一般会計〔自主事業〕 (1)介護付加サービスの実施 介護保険給付及び措置による公的サービスに該当しない高齢者に対して、公社 独自のホームヘルプサービス及び福祉用具貸与サービス等を提供します。 ◇ 一般会計〔補助事業〕 (1)障がい者雇用促進事業の実施 市からの補助金により、障がい者及び障がい者就労支援員を雇用し、指定管理 施設まわりの清掃業務を通じて、障がい者が一般就労できるように援助します。 ◇ 特別会計〔介護給付事業、予防給付事業〕 介護保険で要支援・要介護の認定を受けられた方等を対象にして、 「介護給付」又は 「予防給付」のサービスを提供します。 (1)訪問介護事業の実施 ホームヘルパーがご自宅に訪問し、24時間・365日身体介護や生活支援の サービスを提供することで、自立生活の助長や身体機能の維持及び介護者の負担 軽減を図ります。 (2)訪問入浴介護事業の実施 デイサービスへの送迎等が困難なご利用者に対して、移動入浴車を利用してご 自宅に訪問し、入浴のほか、健康チェック、介護指導等のサービスを提供し、ご 利用者の身体の清潔保持、身体機能の維持及び介護者の負担軽減を図ります。 (月 曜日から金曜日実施) (3)通所介護事業の実施 市内11ヶ所のデイサービスセンター(山王・向陽園・丹生川・一之宮・清 見・荘川・朝日・久々野・高根・国府・上宝)では、送迎、健康チェック、入浴、 食事、静養、日常動作訓練、生活指導等のサービスを受けていただくことによっ て、自立生活の助長、社会的孤立感の解消、心身機能の維持向上及び介護者の負 担軽減を図ります。(月曜日から土曜日又は月曜日から金曜日実施) デイサービスセンターふれあいでは、地域密着型事業として、認知症のある高 齢者に対して、送迎、健康チェック、入浴、食事、静養、日常動作訓練、生活指 導等のサービスを提供し、心身機能の維持向上と介護者の負担軽減を図ります。 (月曜日から土曜日実施) (4)居宅介護支援事業の実施 介護支援専門員が、要介護認定を受けられた方を訪問し、ご利用者、ご家族と 面談・相談のうえ、介護度に応じた居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、 在宅生活を支援します。 また、地域包括支援センターとの委託契約に基づき、要支援1・2の方への介 護予防計画を作成します。 (5)福祉用具貸与事業の実施 ベッド・車椅子・電動4輪車・エアーマット・歩行器等の多種多様な福祉用具 を貸与します。また定期的な電話や訪問により、福祉用具の適合状態を確認しま す。 (6)認知症対応型共同生活介護事業の実施(きりう福祉センター) 地域密着型事業として、認知症のある高齢者に対して、少人数の家庭的な施設 で共同生活をしていただき、入浴、食事、排せつ等の介護その他日常生活の世話 及び機能訓練を行うことにより、ご利用者がその有する能力に応じ自立した日常 生活を営むことができるよう援助します。 ◇ 特別会計〔障がい者福祉サービス事業〕 障害者自立支援法に基づき、障がいのある方に福祉サービスを提供します。 (1)就労継続支援事業の実施(たかやまコスモス事業所) 障がいのある方に対して、自立した日常生活や社会生活ができるよう就労機会 の提供を行うとともに、一般就労のための職業訓練や自活に必要な訓練指導を行 います。また、資源リサイクルセンターでは、ビンやペットボトルなどの分別作 業を通じて、社会の一員としての自覚と生活意欲の向上を高め、一般就労のため の職業訓練を行います。 (2)居宅生活支援事業の実施 障がい者(身体・知的・精神)に対して、自立した日常生活及び社会生活を営 めるようホームヘルプサービスを提供します。 (3)グループホーム運営(精神)事業の実施 日中就労又は就労継続支援等のサービスを利用している精神障がい者に対して、 共同生活を営むことで住み慣れた地域で自立した生活が送れるよう日常生活を支 援します。 (4)地域生活支援事業の実施 ・身体障がい者訪問入浴サービスは、身体障害者手帳の交付を受け、在宅で寝た きりの状態にあるなどの条件を満たした市民を対象に、ご自宅に浴槽を持ち込 み、入浴サービスを提供します。 ・障がいのある方が身近なところで支援サービスを利用できるようにするため、 デイサービス施設を活用し、心身機能の向上等を図ります。また、生活上必要 な外出や社会参加のための外出時の移動支援として、外出介護サービスを提供 します。 (5)相談支援事業の実施 障がいのある方や児童が、障害福祉サービス等を利用する際に、円滑にサー ビス等が利用できるよう、相談支援専門員が、ご利用者様の相談に応じサービ ス利用計画を作成し、在宅生活を支援します。 ◇ 特別会計〔施設管理事業〕 広大な市内に散在するデイサービスセンターなど12施設を利用される方の、社会的 孤立感の解消及び心身機能の維持・向上並びに利用者家族の身体的・精神的負担の軽減 を図り、また要支援・要介護の状態にある高齢者等に対し、適正なサービスを提供する ために、指定管理事業と並行して、より細やかな管理を行います。 平成24年3月28日提出 財団法人高山市福祉サービス公社 理事長 梶 井 正 美
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