DGUV:皮膚予防キャンペーンNo.2ドイツ

国際機械安全関連情報
DGUV:皮膚予防キャンペーン No.2
No.8-26/2008.07/Ni-Ka
BG の皮膚予防キャンペーンについて Schmersal Informaiton No.7-6 で紹介したが、DGUV(ドイツ法
的損害保険組合)の皮膚予防キャンペーンでは、車椅子利用者が運動時に曝される健康上のリス
クとして、圧迫による潰瘍、たこ、擦り傷を挙げているが、運動は、多くの車椅子使用者にとっても
重要で、積極的な体を作り、血行を促し、自信や活力を得られる。ベルリン労災病院院長 Axel
Ekkernkamp 博士と皮膚予防キャンペーンの専門家で自身も車椅子利用の皮膚科医 Peter Schulz
博士は、車椅子利用者が運動時に皮膚を保護する方法について以下の通り助言している。
手は、車椅子利用者にとって最も大切な器官のため、毎日クリームを塗って手入れされるべき
であり、運動時には、手袋またはテープ類で保護され、皮膚に負担をかけず、たこ、まめ、擦り傷
を生じさせないようにするべきである。
圧迫による潰瘍は一箇所に長時間座ることなど継続的な圧迫効果により生じる。座りによるずれ
傷は、体重による圧力を分散させ、温度をこもらせない空気・ジェル状などの座布団により軽減さ
れる。
体温調整は重要であり、横断麻痺のある人の皮膚は発汗しないため大切な調整機能を失う。
車椅子利用のスポーツ選手は、運動など体がほてる場合、定期的に体を冷やしたり、水をかけた
り、可能であれば涼しい場所での休憩時間を間に挟むべきである。
屋外練習を行なう障害のあるスポーツ選手も太陽の紫外線から保護されなければならない。特
に、顔・唇・耳・首・腕などの露出部分には、紫外線吸収機能のある衣服、高い光線への保護機能
のある耐水性日焼け止めクリームなどが効果的である。また、帽子は熱射病を保護するが、ヘルメ
ットは放熱可能な通気孔のあるものが好ましい。紫外線保護機能 UV400 のサングラスにより目の保
護が可能である。
毎日のシャワーは皮膚に負担をかけるためシャワー後のクリームでの手入れが必須であり、車
椅子利用者も日々きちんとクリームで手入れし、しなやかに保つべきである。また、シャワー時には、
皮膚用 ph 中性石鹸(ph 5.5)の使用が好ましい。
車椅子利用のスポーツ選手は、毎日のケアとして皮膚の手入れとチェックが必要である。赤くな
った皮膚は座りによるずれ傷の最初の兆候であり、必ず圧迫箇所から頻繁に解放すべきである。
皮膚予防キャンペーンと大切な 2 ㎡の車椅子チームは法的疾病・損害保険と協働したものであ
り、約 100 の疾病・損害保険被保険者が、「あなたの皮膚。大切な 2m2 の生命」をモットーに、人の
最大の器官の保護を訴えている。また、2008 年 9 月 28 日開催予定の第 35 回ベルリン・マラソンの
公式パートナーとして、競技出場予定の車椅子利用スポーツ選手 14名の参加を支援している。大
切な 2 ㎡の車椅子チームは、ベルリン労災病院(ukb)のスポーツ医学センターの付き添い支援の下、
パラリンピックで 4 回に亘り金メダル授与された Heinrich Koeberle 氏の指導を行なっている。
出所:DGUV Newsletter (27.05.2008) 参考: www.2m2-haut.de(ドイツ語)
本件、お問合せは SCHMERSAL 日本支社迄。
Ⓒシュメアザール日本支社 〒167-0054 東京都杉並区松庵 3-39-8 Tel. 03-3247-0519 Fax. 03-3247-0537 http://www.schmersaljp.com