国際機械安全関連情報 No.7-21/2007.07/Ni-Ka DGUV:法的損害保険 DGUV(ドイツ法的損害保険組合)によると、労災事故のリスクは引続き低下とのこと、詳細は以下の通り。 ○ 2006 年保険料率は 1.33% 昨年度、ドイツ職業保険組合(BG)と公的損害保険機関による職場と学校での事故・発病データに基づき、就 労時に事故を被るリスクは更に減少したと DGUV が発表した。報告義務のある労災事故の割合がフルタイム労働 者 1,000 人毎に 26.9 件で、事故リスクは昨年比 0.7%(2005 年:27.1%)減少したが、報告義務のある事故の絶対数 は 1.8%増え 948,546 件に達した。(2005 年:931,932 件)DGUV 会長 Joachim Breuer 博士によると、景気上昇も理由 の一つであり、昨年、より多くの就業者が、また、平均的により長い時間労働していた。既に着手済の損害保険 改革上、予防方策は強化されるべきであり、好景気を背景に経営側の事故予防低下に対する改革が必要とさ れる。特に建設、管理、木工・金属加工部門で数多くの事故が生じる一方、化学、電気技術、公的サービスなど の経済部門では減少している。また、健康管理部門では、絶対事故数は 850 件増えたが、事故リスクは 4.7%減 少した。継続的な就業能力の低下と事故年金を余儀なくされた事故数は、ほぼどの部門においても減少し、新 規事故年金加入は 18,639 件となった。(2005 年:19,237 件)特に建設部門では約 11%減少し、フルタイム労働者 1,000 人毎の新規労災事故年金加入の割合にも該当したが、死亡労災事故数は、前年比で増加し 711 件となっ た。(2005 年:656 件) ○ 通勤時の事故:後遺症のある健康損害を伴う事故の増加 職場往復の通勤時の事故は、昨年計 191,186 件となったため、昨年比(2005 年:185,146 件)3.3%増えた。また、 被保険者が後遺症のある健康損害を負う通勤時の事故数も増加した。被保険者が初めて通勤時の事故年金を 得た件数は 2006 年 7,142 件となった。(2005 年:7,001 件)前年比(2005 年:525 人)17 人少で、通勤時の事故が原 因で被保険者が 535 人死亡した。 ○ 職業上の損害保険での保険料率の継続的な安定 職業上の損害保険における平均的な保険料率は引続き安定したままであり、昨年 1.33%(2005 年:1.31%)に達 したため、雇用者は、従業員の保険(労災・通勤時の事故・職業病)に対し、医療リハビリテーションなど高額な 費用負担のため、BG へ約 1950 億ユーロを支払わなければならなかった。保険料全額である分担金借方は 89 億 7 千ユーロに達した。 ○ 職業病:皮膚保護の必要性 BG と損害保険組合によると、昨年、職業病の疑いのある事例は計 61,236 件で、前年比(2005 年:59,762 件) 2.5%増えた。また、認定された職業病の疑いは 22,641 件となったが、その大部分を占める 39.4%(8,925 件)は職 業に起因した皮膚病が原因であった。Breuer 博士によると、皮膚病は緊急問題視され、DGUV の皮膚予防キャン ペーンにより、雇用者と従業者に皮膚保護により注意を払うようにすべきである。職業病として認定された件数は 13,935 件に達し、その内 4,725 件は職業病年金加入という結果となった。また、8,706 件は、職業上の発病が確認 されているが、認定時の特殊保険法上の条件により満たされていないが、被保険者は個別方策及びリハビリテ ーション等のサービスを受けることが出来る。 ○ 学校での事故数の減少 昨年は、学校での安全も更に強化された。報告義務が必要な学校での事故(結果的に医学治療処置)は、学 生 1,000 人毎平均 73.6 件であった。(2005 年:74.3 件)また、報告義務のある学校での事故の絶対数は、1,279,771 件に減少した。Breuer 博士によると、このような傾向は望ましいが、事故保険組合は 2011 年までに学校での事故 数を 2005 年比 30%減少と目標としているため、より良い結果を望んでいた。また、通学時の事故数は若干増え 124,824 件であったが(2005 年:124,650 件)、リスクは学生 1,000 人毎約 7.2 件の事故と変わらないままである。学校 での死亡事故数は 2005 年比 16%減少し 65 件となった。 ○ DGUV DGUV は、BG のトップクラスの組合であり、公的損害保険機関である。ドイツにおける 7 千万人以上が、労働・ 学校・通勤事故、職業病について保証され、保険は法的損害保険機関が医学・職業病のリハビリテーションの 費用を負担する。保険事例に従って、継続的な就業能力の低下となる場合は、損害保険は年金支払を行なう。 出典:DGUV 04.06.2007 (http://www.dguv.de/presse/zahlen_2007.html) 本件、お問合せは SCHMERSAL 日本支社迄。 Ⓒシュメアザール日本支社 〒167-0054 東京都杉並区松庵 3-39-8 Tel. 03-3247-0519 Fax. 03-3247-0537 http://www.schmersaljp.com
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