アレクシス・ド・トクヴィル(Alexis de Tocquevill, 1805-1859) 略 年 譜 1805年 ノルマンディーの貴族の家に生まれる 1824年 パリ大学(法律学)に入学、卒業は1826年 1827年 ヴェルサイユ裁判所判事修習生になる 1830年 7月革命で成立した新政権に対して忠誠宣誓 1831年 親友のボーモンとともにアメリカ長期旅行(1832年まで) 1832年 判事補を辞職 1833年 イギリス旅行 1835年 『アメリカのデモクラシー・第1巻』を公刊、イギリスに旅行しJ・S・ミルと知り合う。イギリス人 女性メアリー・モトリー(プロテスタント)と結婚 1837年 国会議員に立候補するが落選 1839年 国会議員に当選 1840年 『アメリカのデモクラシー・第2巻』を公刊 1841年 ボーモンとともにアルジェリア旅行 1848年 革命を予想する議会演説、その直後に2月革命。革命後は憲法制定議会に参加、ルイ・ナポレオンが大 統領に当選 1849年 外務大臣に就任(病気のため5ヶ月弱で辞任) 1851年 ルイ・ナポレオンのクーデタで身柄拘束、その後、政界を引退 1856年 『旧体制と大革命』を公刊 1859年 死去 著書(邦訳のあるもの) 『アメリカのデモクラシー・第1巻』松本礼二訳、岩波文庫、上下2巻 『アメリカのデモクラシー・第2巻』松本礼二訳、岩波文庫、上下2巻 『旧体制と大革命』小山勉訳、ちくま学芸文庫 『フランス二月革命の日々――トクヴィル回想録』喜安朗訳、岩波文庫 関連文献 アンドレ・ジャルダン『トクヴィル伝』大津真作訳、晶文社 小山勉『トクヴィル――民主主義の三つの学校』 、ちくま学芸文庫 小川晃一『トクヴィルの政治思想――政治における知性』、木鐸社 松本礼二『トクヴィル研究――家族・宗教・国家とデモクラシー』、東京大学出版会 河合秀和『トックヴィルを読む』 、岩波書店 宇野重規『デモクラシーを生きる――トクヴィルにおける政治の再発見』、創文社 『アメリカのデモクラシー・第1巻』目次 第1部 第1章 北アメリカの地形 第2章 出発点について、またそれがイギリス系アメリカ人の将来に対してもつ重要性について 第3章 イギリス系アメリカ人の社会状態 第4章 アメリカの人民主権原理について 第5章 連邦政府について語る前に個々の州の事情を研究する必要性 第6章 合衆国における司法権とその政治社会に対する作用について 第7章 合衆国の政治裁判について 第8章 連邦憲法について 第2部 第1章 合衆国では人民が統治するとまさしく言える事情 第2章 合衆国の政党について 第3章 合衆国における出版の自由について 第4章 合衆国の政治的結社について 第5章 アメリカの民主政治について 第6章 アメリカ社会が民主政治から引き出す真の利益は何か 第7章 合衆国における多数の全能とその帰結について 第8章 合衆国で多数の暴政を和らげているものについて 第9章 合衆国で民主的共和政の維持に役立っている主な原因について 第10章 合衆国の国土に住む三つの人種の現状と予想されるその将来に関する若干の考察 時の試練に耐える政治的英知(思慮の格言)◆10月9日分 ①不可避的・不可抗的な歴史的趨勢に対しても、望ましい対策・適応方法がある。 ②望ましいすべての価値が、同時に実現できるわけではない。実現可能なより悪くない状態を探るべき。 ③政治や法律の仕組に絶対の善が体現されることはありえない。 ④行動が論理の法則を逸脱せざるをえないことがある。(実践状況には論理化・概念化しきれない複雑さ・個 別性がある)
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