放射性医薬品の供給について - chtgkato.com

放射性医薬品の供給について
(テクネチウム製品)
2009年9月26日
放射性医薬品のRI原料
世界の99Mo用原子炉の状況
NRCG:HFR
(オランダPetten)
AECL:NRU
1961年~稼動
(カナダChalk River)
1957年~稼動
IRE:BR2
(ベルギーMol)
IRE:Osiris
新原子炉Maple計画
(2008.5中止)
1961年~稼動
(フランス・Saclay)
1964年~稼動
世界的に原子炉の老朽化が
大きな課題
HEU:高濃縮ウランでの生産
AEC:SAFARI
(南アフリカ・Pretoria)
1965年~稼動
世界の99Moの主なサプライヤー
MALLINCKRODT
(オランダ・Petten)
世界の15~20%供給
IRE
(ベルギー・Mol)
MDS NORDION
世界の15~20%供給
(カナダ・Otawa)
世界のMo生産高
10,000~11,000Ci/w
日本の使用量:1,000Ci/w
NTP
(南アフリカ・Pelindaba)
世界の10~15%供給
世界の50~60%供給
99Mo原料B(U)型輸送容器
カナダ:Nordion 社 B(U)型輸送容器
オランダ:Covidien 社 B(U)型輸送容器
入荷ごとに漏洩線量、汚染の確認及び固縛して輸送
航空輸送:LD3コンテナへの固縛
陸上輸送:輸送前の測定(毎回)
陸上輸送:トラックへの積載状況
99Mo
の輸送に係わる手続き
申請・承認/届出 項目
申請先
申請者
申請時期
新しいサプライヤーから輸送開始する時の手続き
輸送容器の承認(容器設計)
文部科学省
FRI
約3ヶ月前
輸送方法の承認(固縛方法・強度)
国土交通省航空局
国土交通省自動車交通局
FRI/航空会社
FRI/輸送会社
約3ヶ月前
約2ヶ月前
航空輸送の物と方法の申請
国土交通省航空局
FRI/航空会社
原則3週間前
陸上輸送の物と方法の申請
原子力安全技術センター
FRI/輸送会社
陸上輸送経路(公道走行)の申請
千葉県警公安委員会
空港内の運搬に係わる届出
成田国際空港(株)
輸送毎に行う手続き
同上
輸送会社
同上
FRI
同上
ニューロライト注射液製造工程
過テクネチウム酸ナトリウム
放射能濃度調製
2時間
ECDバルク溶液
(事前に必要量小分け、凍結)
反応
無菌ろ過
充填・閉塞
SD生産機
1時間
ニューロライト注射液
出荷管理体制
製造業者(工場)
製造管理責任者
製品サンプル
品質管理責任者
製品
製品保管責任者
品質管理報告
出荷指示
製造管理報告
GMP出荷判定者
製造販売業者
出荷担当者
工場からの
出荷可否報告
GQP出荷判定者
品質保証責任者
製品
輸送会社
市場への
出荷可否連絡
市場
放射性医薬品(短半減期)の生産体制
前日
受注
生産
品質試験
出荷
製造日
8:00 12:00 17:00
到着日
8:00
輸送物のトレーサビリティ
バーコードによる定点チェック
【航空輸送の例】
輸送業者
ターミナル
羽田空港
成田空港
①工場出発時
②到着時/③出発時
輸送業者
配達店
④到着時/⑤出発時
【陸上輸送の例】
輸送業者
ターミナル
①工場出発時
②到着時/③出発時
輸送業者
配達店
④到着時/⑤出発時
⑥お届け時
⑥お届け時
気象異常時の輸送体制
(患者様に予約通りの検査をしていただくため)
工場早出し出荷
早めにご注文を戴いて、通常の出荷時間を前倒して出荷
ダブル出荷
同一貨物(製品)を輸送手段と搭載時間を変えて2ルートで輸送
【近畿・北陸の航空輸送のダブル出荷の例】
羽田空港
成田空港
出発時間
を変える
輸送業者
ターミナル
到着時間
が早い方
を採用
輸送業者
配達店
通常通り
お届け
99Mo
過去の入荷トラブルによる
テクネチウム製品供給制限事例
1997
6
AECL( Atomic En e rgy of Can ada Limite d)の一部
ユニオンによるストライキ
2001
9
米国テロによる米国関連空港閉鎖
2006
5
カナダ原子炉の技術的なトラブルにより、Mo照射不
可
2007
12
原子炉稼働許可条件遵守せず、緊急時動力系の改
善対応
2008
8
オランダ原子炉の一次冷却水トラブルにより停止
※テクネチウム製品への影響はなし
2009
5
カナダ原子炉の一次冷却水トラブルにより停止
世界の99Mo用原子炉の状況 2
NRCG:HFR
(オランダPetten)
AECL:NRU
新原子炉 PALLAS
2015年稼動予定
(カナダChalk River)
新原子炉 Maple
2008年5月計画中止を表明
IRE:BR2
(ベルギーMol)
IRE:Osiris
(フランス・Saclay)
MU:MURR
(アメリカ Columbia)
2012年稼動予定
新原子炉 JHR
フランス Cadarache
2014年稼動予定
HEU:高濃縮ウランでの生産
LEU:低濃縮ウランでの生産
インドネシア
LEUへの転換:2010年予定
ANSTO:OPAL
(オーストラリア Menai)
AEC:SAFARI
(南アフリカ・Pretoria)
LEUへの転換:2010年予定
2008年5月フルパワー運転
2009年7月本格供給計画
99Mo国産化の検討
原子炉
: JMTR
(独)日本原子力研究開発機構所有
ターゲット : 高純度の天然Mo(レアメタル)
製造方法 : (n,γ)法
99Mo用途
: Tc注射製品製造用
検討課題 : 品質の確保、安定供給
Tc‐ジェネレータからの溶出液以外の
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液
(以下パーテクネ注)を用いて標識できる
キットの種類と標識を行う場合の注意点
1.パーテクネ注で標識できるテクネキット
カーディオライト第一、テクネアルブミンキット、
テクネピロリン酸キット、テクネMDPキット、
テクネMAAキット、テクネフチン酸キット、
テクネDTPAキット、テクネDMSAキット
2.標識を行う場合の注意点
添付文書の記載事項を遵守
【用法及び用量】、【使用上の注意】
(例)テクネDMSAキットの場合
①【用法及び用量】
本品に日局「過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液」
約2mLを加えてよく振り混ぜ、・・・
②【使用上の注意】
(2)調製時:本品の調製時に加える過テクネチウム酸ナトリウム
(99mTc)注射液の液量が増加するにつれ腎集積性が低下
するので【用法及び用量】に示す調製液量を守ること。
*加える液量は多くても少なくても駄目
パーテクネ注を使用される場合は、事前に生理食塩液で希釈し
液量を2mLとしてください。
液量が多いと腎集積性が低下、少ないと溶解せず沈殿・白濁
3.標識を行う場合の注意点(調製液量、投与放射能の範囲)
注意:同じキットでも撮像部位や目的等によって放射能・液量が異なりますので
実際のご使用にあたっては必ず添付文書でご確認をお願いいたします。
10
1000
9
900
740
7
1
M
I
B
I
H
S
A
P
Y
P
M
D
P
M
A
A
P
H
Y
D
T
P
A
400
300
185 ~ 37
2
111 ~ 18 5.
370 ~ 37
3
500
555 ~ 74
4
600
555 ~ 185
5
740 ~ 185
555 ~ 370
6
700
D
M
S
A
200
100
放射能
液量
(mL)
800
925 ~ 370
8
(MBq)
パーテクネ注を用いて標識できない
キットの種類とその理由
1.パーテクネ注で標識できないテクネキット
ニューロライト第一、テクネMAG3キット
2.標識できない理由
99Tc量増加による99mTc標識率の低下
パーテクネ注に含まれる99Tcと99mTcの割合(製造日と検定日)
24時間減衰
お届け前日(工場で製造)
検定
日時
放射能約14,800MBq
放射能740MBq
99mTcの割合27%
99mTcの割合1.6%
ジェネレータ
99Tcの割合98.4%
99Tcの割合73%
大きなジェネレータ
から毎日、テクネを
溶出する。
溶出直後の
テクネ溶液
99mTcと99Tc
の比率
99Tcが99mTcの60倍
以上含まれている
ご清聴ありがとうございました
富士フイルムRIファーマ㈱ 千葉事業所全景