中国へ輸出する際の 注意事項 はじめに 中国向けに貨物の輸送を行う場合、中国側の輸入時にどのような規制があり、輸入者が関連する許可書の取得や資 格を有しているかなど確認をしておくことがとても重要です。 1, 中国側の状況の確認 中国での輸入申告は大きく分けて「一般貿易」と「加工貿易」があります。輸入者は対外貿易権を有しているだけで なく、それぞれの貿易方式の申告に必要とする資格を有していなければなりません。 輸入通関に必要な書類 a) 通関委任状・検疫委任状 b) インボイス *輸出者より提供 c) パッキングリスト *輸出者より提供 d) 加工手冊 *加工貿易の場合 e) 包装資材検疫証明(非木材声明、薫蒸証明証など *輸出者より提供) f) その他輸入許可証類(自動輸入許可証(機電証明証)など必要に応じて提出が必要) g) その他税関の要求する書類 ※地域により、必要書類が異なったり、地域の税関によって商品に対する認識の違いから、 より詳細な商品説明を求められることがあり、荷主様のご協力を頂く場合があります。 2, 中国での輸入申告 輸入通関は関連する必要書類を「国際貨物運輸代理業」のライセンスを取得した会社に提供し、検疫や通関手続 きなど輸入通関にかかわる一連の実務を委託することが出来ます。 通関申告は電子化されており、申告されたデータに基づきデータ審査→書類審査→納税→貨物検査など所定の流 れに沿って輸入許可を取得した後、荷受人に配達されます。 (ワンポイントアドバイス) 輸入通関において想定以上に時間が掛かることがあります。チェックポイントは以下の通りです。 NO. よくあるケース ワンポイントアドバイス ① 輸入者が該当商品を輸入できる資格を有 しているか? 輸出入者同士で確認をするか通関を委託する業者を通 じて確認をしておくべきです。 ② 当該商品の輸入にかかわる許可証が必要 か? また取得できているか? 輸入者の準備状況により大きく左右されるため、同上に 事前の確認が必要です。 ③ 輸入申告する商品のHS CODE(統計品目 番号)が正しいか? *特に一般貿易による課税品の輸入は注 意が必要です。 通関が遅延するひとつの理由で、商品説明が税関の理 解を満足させることが出来ない場合、専門職員による協 議プロセスに入ってしまう場合があります。(1~2週間) 一般的なHS CODEで分類がしにくい場合などは、事前に 税関に商品説明しておくなど準備が欠かせません。 現地において確認が必要とされる主な項目および規制 機電証明(自動輸入許可証) 《機電産品輸入管理弁法》と《機電産品自動輸入許可 管理実施細則》に基づき、『機電製品』の輸入の統計 と監視を目的に取得が定められた輸入許可証のこと。 機械設備、電機設備、交通輸送手段、電子製品、電 器製品、機器計器、金属製品など(HS.8407~9504)の なかで該当する製品には取得が義務付けられていま す。 【取得方法】申請は輸入者が行い、商務部または、 地方の対外経済貿易主管部門の機電弁公室に 「自動進口許可証」を申請し取得します。 <主管省庁、機関> 中華人民共和国商務部 http://english.mofcom.gov.cn/ 中古機電産品輸入管理 《機電産品輸入管理弁法》で定める中古機電製品につ いて許可証の取得により輸入を行うことが出来ます。 「中古機電製品」の定義: 1.使用済みであるが、基本性能や一定の使用価値を 従来どおりに備える製品 2.未使用であるが、品質保証期間を過ぎている製品 3.未使用であるが、保管期間が長すぎて部品に明ら かな物質的損耗があるもの 4.新旧の部品が混在しているもの 5.再生を経たもの CCC制度 消費者の健康安全、環境保護、国家の安全保護など を目的として制定された製品の強制認定制度のこと。 英語のChina Compulsory Certificationの頭文字から 【CCC】又は【3C】認証と呼びます。 2002年5月1日より実施されており、電線ケーブル、電 動工具、自動車関連から玩具など多岐に渡る製品が 対象です。 2003年5月1日から新しい認証マーク及び認証書を取 得していない製品に対し、出荷、輸入及び販売は禁 止されています。 <主管省庁、機関> 国家質量監督検験検疫総局 http://english.aqsiq.gov.cn/ 包装資材検疫 中国輸入時に、輸入貨物の木材梱包材料の検疫 が実施されます。 木材を使用した梱包資材を使用する場合、ISPN No.15基準(国際基準No.15「国際貿易における 木材こん包材の規制のための指針」)に従い、 針葉樹、非針葉樹を問わず、消毒(熱処理又は 臭化メチルくん蒸処理)を行い、IPPCマークに よる梱包資材本体への刻印が必要です。 <主管省庁、機関> 植物防疫所 国家質量検験検疫局或いは、所在地の検験検疫総局 へ申請を行う。 http://www.maff.go.jp/ その他注意点 【必要書類項目、規制事項を満たさない場合、中国税関にて差し止め、品物の没収、破棄および返送となる可能性がありま す。】 ※上記記載項目以外にも、輸送上の制限を受ける場合があります。 ※掲載情報につきましては充分に注意して掲載しておりますが、当該サイトにアクセス頂いた時点において、その内容が常に最新 で、かつ、実効性を保有していることを保証するものではございません。当情報が原因にて発生した損害につきましては、弊社では 責任を負いかねますので予めご了承下さい。(掲載情報取得日:2012.12.28) ※掲載情報に関わる最終的な法的解釈判断は、各国当局に帰属します。
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