Novartis HSE Policy Japanese

健康・安全・環境(HSE)方針
ノバルティス・グローバル方針
01.03.14
Version HSE 001.V1.JA
1.
始めに
ノバルティスは、健康、安全、および、環境(HSE)におけるリーダーになることを目標とします。
私たちは長期的かつ持続可能な事業を構築して、信頼される企業を目指します。 これは、ケア(介
護)とキュア(治療)という私たちの目的と緊密な関係があります。
HSE はノバルティスの長期的な事業戦略の基盤となる構成要素です。 私たちは、世界各地のヘルス
ケア活動すべてにおいて HSE を重視して、従業員、地域社会、患者さん、企業資産、天然資源、そ
して、環境を保護します。 私たちは、あらゆる活動でこの取り組みを推進します。科学者が調査研
究を開始する段階から、生産および流通、そして、お客様と患者さんが最終製品を使用して廃棄する
まで、私たちは HSE を考慮して活動します。
この方針は、原則と管理方法について説明します。これらの原則と管理方法を遵守することで、ノバ
ルティスの行動規範に明記されているとおり、労働衛生、安全、環境保護のあらゆる面でリーダーと
なることができます。 この方針では、健康、安全、環境の危険と影響を最小限に抑えるためのノバ
ルティスの取り組みについて取り扱います。 この方針には、すべての従業員が遵守しなければなら
ない事項が定められています。これらの遵守事項は必須社内 HSE ガイドラインに従うための基礎と
なります。
HSE は一人一人の責任です。管理部門には、それぞれが担当する領域における健康、安全、環境につ
いての正しい措置を導入および維持する責任があります。
1.1 適用範囲と適用性
この方針は、ノバルティス AG 社の従業員およびアフィリエーツ(「グループ」)を対象とします。
この方針の原則は、ノバルティスに経営責任のある場所、例えば、ノバルティスが経営または管理す
る場所(所有する場所または賃貸している場所)、および、ノバルティスに経営責任のあるジョイン
トベンチャーに適用されます。
この方針では、ノバルティスのグローバル原則および管理方法について取り扱います。この方針は、
適用法、および、国際環境管理標準(ISO 14001)および国際労働安全衛生標準(OHSAS 18001)など
の業界倫理規定に整合します。
この方針は、グループ全体でグローバルに導入されます。現地の法律や規制が厳しい場合は、必要に
応じて改訂します。
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2.
原則、規則、定義
2.1 私たちのコミットメント
2.1.1
私たちは持続可能性を追求します
原則
と規則
–
私たちの企業文化の中核となる価値は、従業員、地域社会、および、私たちの事業活動
の影響を受けるその他の人たちの健康と安全を確保し、環境を保護することです。これ
らの中核価値はその他の主要目的と同様に重要です。
–
管理部門には、健康、安全、環境についての正しい措置を導入および維持して、手本を
示す責任があります(安全、健康、および、環境についての責任ある行動など)。従業
員は、HSE の重要性を理解して、その他の主要目的と同様に重視して対応しなければな
りません。 従業員は、社会的責任として、その義務を常に遂行しなければなりませ
ん。
2.1.2
私たちは従業員の健康と安全を大切にします
原則
と規則
–
私たちは、例えば、世界的にタバコの煙のない職場を導入するなど(法的に可能な場
合)、従業員の健康と福利を維持および改善するプログラムを推進します。
–
従業員が自主的に健康プログラムに参加して、次のような健康的な行動を習得すること
を推奨します:

定期的に運動する

日常業務に動きを追加する

健康的な食べ物を選ぶ

健康検診を受ける

従業員支援プログラムや職場復帰プログラムがある場合は活用する
–
管理部門は従業員が健康的な生活を送る努力を支援しなければなりません。
–
私たちは、従業員に安全な労働条件を提供し、潜在的な健康上の危険や怪我から保護す
ることに取り組みます。 潜在的に危険な作業を行う前には、プロセスリスク分析や職
場の健康リスク評価などのリスク評価を実施しなければなりません。
–
管理部門は、従業員と協力して、リスク評価を推進し、保護措置を開発する責任があり
ます。 従業員は、現地の安全要件を熟知して遵守しなければなりません。
例:

必要な場合は適切な個人用防護具を着用する

安全警告記号とアラームを遵守する

義務付けられているサイトの安全講習や運転者向け安全講習などの講習を受け
たり、遵守プログラムに参加して、安全プログラムに基づいて行動する

危険な行動、状態、および、安全上のリスクに気付いたら報告する
–
従業員は、同僚に配慮して、危険な行動について同僚の注意を促さなければなりませ
ん。
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2.1.3
私たちは環境を保護します
原則
と規則
–
私たちは、責任を持って天然資源を使用し、私たちの活動、および、私たちの製品がそ
の製品寿命を通して環境に及ぼす影響を最小限に抑える努力をします。 気象変化に対
応する全体的な取り組みの一環として、業務におけるエネルギー効率の最大化を図り、
可能な場合は、研究、開発、および、製造活動において、持続可能な梱包材やグリーン
ケミストリー(環境に優しい化学)を採用します。
–
従業員は、階層的な廃棄物抑制措置を施すなど、毎日の業務に置いて環境フットプリン
ト(環境への影響)を最小限に抑える努力をしなければなりません。 例の範囲:
エネルギーの効率的な利用

従業員は、常に、最も効率的にエネルギーを使用することを考慮して、使用し
ない場合に電気を消したり、事務所や研究所の装置の電源を切るなど、 職場に
おけるエネルギー消費低減に努めなければなりません。

品質担当マネージャーと施設担当マネージャーは、効率的にエネルギーを使用
することを考慮して、クリーンルームやその他の部屋の条件(温度、湿度、空
気交換速度など)を確立して管理する場合は、規制または準拠標準に基づいて
許容範囲内で設定しなければなりません。
 エネルギー効率および再生可能エネルギーの利用についてプロジェクトを評価
して見直します。 エネルギー効率を改善するプロジェクトへの投資を優先し
て、製品寿命を通して投資資金を回収できるように取り組みます。
温室効果ガス排出の削減

従業員は、可能な限り出張を最小限に抑えて、業務で許容される場合は、利用
できるビデオオプションやテレカンファレンスオプションを活用します。

販売担当の従業員は、低燃費の自動車を安全かつエコ効率(環境効率)良く運
転して、二酸化炭素の排出を最小限に抑えなければなりません。
廃棄物の再利用または最小化

従業員は、廃棄物を出さないように努力して、現地の再利用スキームがある場
合は廃棄物を再利用しなければなりません。 従業員は、電子メール、電子メー
ルの添付文書、または、その他の仕事で使用する文書を印刷する場合は、環境
を考慮しなければなりません。

梱包設計担当者は、梱包の簡略化および小型化、さらに、環境的に無害な材料
を考慮しなければなりません。

プロセス開発担当者は、溶剤を低減および再利用する技術を採用しなければな
りません。

生産に携わる従業員は、廃水排出に含まれる中間体と作用物質を低減する措置
を施さなければなりません。
水の効率的な利用

従業員は、常に、水を最適利用して、職場における水の使用量の削減に努めな
ければなりません。
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2.1.4
私たちは製品および技術の開発過程に HSE を導入することを考慮します
原則
と規則
–
従業員は、最先端の HSE リスク分析や影響評価などの明瞭な処理に従って、残存リス
クを軽減して、事業活動、プロセス、患者さん、および、環境へのメリットを確保しな
ければなりません。
–
従業員は、製品およびプロセス開発、調達、製造、および、資本プロジェクトの初期段
階から、HSE を考慮しなければなりません。
–
従業員は、製品開発プロセスでグリーンケミストリー(環境に優しい化学)を採用し、
梱包設計プロセスに持続可能な梱包を導入しなければなりません。
–
私たちは、科学的なピアレビュー(査読) に取り組み、構造的、科学的、および、透
明な方法で革新技術のメリットとリスクを考慮します。
2.1.5
私たちは信頼されるビジネスパートナーのネットワークを構築します
原則
と規則
–
第三者サプライヤーは、ノバルティスのサプライヤー行動規範に定められた HSE 事項
を満たさなければなりません。ノバルティスのサプライヤー行動規範は、国際標準に基
づいており、標準がない場合は、ベストプラクティス(優れた実践)を取り入れていま
す。
2.2 遵守、継続的な改善、コミュニケーション
2.2.1
私たちは、現地の法律と規制を遵守して、国際的な要件に準拠します
原則
と規則
–
管理部門は、ノバルティス HSE ガイドラインを設定し、監査と管理システム評価・見
直しを定期的に実施して、これらのガイドライン、および、適用される現地の法律と規
制に準拠していることを確認します。
–
サイトは、認知された国際標準(ISO14001 および OHSAS18001)に従って認定を受ける
ことを推奨します。
–
従業員は、業界のネットワークに参加して、ベストプラクティス(優れた実践)につい
て情報を交換します。
2.2.2
私たちは HSE 管理システムとその性能の継続的な改善に取り組みます
原則
と規則
–
管理部門は年次目標とターゲットを設定し、目標およびターゲットと照らし合わせて成
果を定期的に評価および見直します。 従業員は、逸脱がある場合は、早期に対応しな
ければなりません。従業員は、HSE の主要達成指標を正直に報告する義務があります。
–
私たちは事故や出来事から学び、学んだことを活用して基準を高めて改善し、それを徹
底することで、事故や出来事の再発を防止します。
–
従業員は、新しい製品、プロセス、技術に関連する HSE リスクを評価および緩和し
て、固有リスクを軽減し、メリットを確保しなければなりません。 これらの評価は、
関連する産業標準による外部ベンチマークなど、新しい課題や事実を考慮して、定期的
に見直します。
2.2.3
私たちは従業員を教育し、従業員が HSE の活動に積極的に参加できるように支援します
原則
と規則
–
HSE 能力は、適切な社員募集、講習、および、開発を通して確保します。 従業員は、H
SE 能力の向上に取り組み、参加しなければなりません。 また、従業員は、HSE の義務
と責任を理解して、その義務と責任を果たすために最大限の努力をしなければなりませ
ん。
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–
管理部門は、HSE に関係する課題が発生した場合は、それを重視して対応し、HSE の成
果を改善しなければなりません。
2.2.4
私たちは透明な意思疎通を図ります
原則
と規則
–
2.2.5
定義
定義
–
健康・安全・環境(HSE)は、労働衛生、労働安全、および、環境保護を取り扱いま
す。取り扱う内容には、ヘルスプロモーション(健康増進)と健康保護、生物学的安全
性、プロセス安全性、化学的安全性、および、火災安全性と輸送安全性、空気および水
への排出の削減、廃棄物の最小化、天然資源、水、エネルギーの保護などが含まれま
す。
–
この方針にある従業員とは、第三者企業の人員を含むノバルティスの敷地内のすべての
人、および、販売担当者など、ノバルティスの敷地外で勤務するノバルティスの従業員
を意味します。
私たちは、ノバルティスのウェブサイトやノバルティスの年次報告書などで、HSE の成
果について社内および社外に対して明瞭に公表します。 私たちは、革新的な国際報告
イニシアティブに基づいて HSE の成果を透明に報告します。 私たちは、コミュニティ
と関係者のHSEについての関心事を認知して対応することを重視します。
2.2.6
参照
参照
–
–
–
企業 HSE ガイドラインとガイダンス・ノート、サポートツールを含む
ノバルティス調達方針
ノバルティス供給業者規範
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3.
実施
3.1トレーニング
従業員はこの方針を熟知するとともに、現地で定期的に開催される HSE 講習に参加しなけ
ればなりません。
3.2 不正の可能性がある行為の報告/報復禁止
従業員は、関連する法律と規制、および、ノバルティスに適用されるガイドラインと手続き
を厳守しなければなりません。 適用法またはこの方針に違反する可能性のある行為に気付
いた従業員は、『ノバルティス行動規範』に記載されている「不正の可能性がある行為の報
告方法」のセクションに従って、直ちに報告しなければなりません。
適用法または本方針に違反する可能性のある行為を報告したすべての人物は、いかなる形の
報復からも保護される。
3.3 本方針への違反
この方針に記載されている義務に違反することは許容されません。義務に違反した場合は、
懲戒処分、または、雇用終了など、その他の処分につながることがあります。
3.4 例外
この方針に例外はありません。 HSE の分野に最新の変更があり、方針の改訂が必要になっ
た場合は、企業 HSE 部門が変更を促進します。
3.5 実施
ノバルティスの各マネージャーは、それぞれの職能的責任領域内にこの方針を導入して、率
先して手本を示し、安全、健康、環境について責任ある行動を取って、従業員の報告を促進
する責任があります。
管理部門は、この方針が準拠されるように、十分かつ適切なリソースを提供しなければなり
ません。
3.6 モニタリング
HSE の実施状況は、グローバルデータ管理システムを使用して毎月報告されます。これらの報告は、
ディビジョン部門と企業 HSE 部門がグローバルに監視します。
さらに、HSE 管理部門は、部門毎の四半期 HSE 報告書および会社全体の年次 HSE 報告書を作成しま
す。
拠点では、それぞれの HSE リスクプロファイルに従って定期的に監査を実施します。 監査結果は、
ノバルティス HSE 運営委員会に報告されます。監査結果のまとめは、ノバルティス執行委員会およ
び役員会の監査およびコンプライアンス委員会に提出されます。
HSE 方針の所有者は企業 HSE 部門です。
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