要 望 書 2009(平成 21)年 4 月 24 日 中野区教育委員会 教育委員長 大島 やよい 殿 中野区立中央図書館長 小谷松 弘市 殿 件名 : 図書館への防犯カメラ導入について 本町図書館とあゆむ会 会長 本間 裕子 ※連絡先省略 【主旨】 私たちは、2009 年 1 月 31 日開催の中野区図書館運営協議会において突如として報告された< 防犯カメラの設置について>に大変驚いております。 個人情報やプライバシーの保護が強く叫ばれるなか、また、<図書館の自由に関する宣言> を顧みるまでもなく、特にプライバシー保護に鋭敏であるべき「市民の知る自由を保障する機 関としての図書館」への設置は当然、利用者への事前説明がなされるべきと考えます。 【要望】 1.防犯カメラ稼動前に、利用者への設置目的を説明する場を設けること。 ―説明いただきたい事項は以下― ①どのような効果を期待しているのか。 図書の無断持ち去りが相当数ある実態は報告されている が、防犯カメラの録画を後刻チェックするのでは後の祭りとなり抑止効果は期待できない。 同問題へは、本区でも検討されてきたブックディテクションシステム(BDS)が唯一無二となるもので あり、BDS が導入されれば防犯カメラは無駄な設備となる。 ②図書の無断持ち去り以外、例えば、館内での暴挙などどの程度あるのか。今般は、比較的地域 住民が利用主体の地域館にも多数設置される計画であり、地域館でも必要とされる根拠。 ③上記に関連して、録画画像チェックの運用方法。 館当り 8 基ものライブ画像を常時チェックする ことは不可能と考えられ、とくに館長不在の地域館を含めて、誰が何時チェックし、どのような場合 にどのようなアクションをとるのか? 2.地域館のブックポスト対応として外部監視カメラも設置されると聞いています。カメラ設置が周知されな い一般の通行人は避けた画角となることについて十分確認すべきである。 3.「中野区の設置する防犯カメラの運用に関する要綱」に準拠して運用すること。 (設置に関する表示)第 6 条 防犯カメラの設置場所には、次に掲げる事項を掲示しなければ ならない。(1)管理責任者の職名及び連絡先 (2)防犯カメラが作動中である旨 4.年度毎に防犯カメラ運用に関する報告を行い、効果が薄い場合は撤去も含めて見直しする こと。 【補足】 1.図書館問題研究会において実施された防犯カメラアンケートとその結果(『みんなの図書 館』2008/9)においても、若干の導入図書館があるものの全般として、設置目的が不明瞭な点 が指摘されている。 2.図書館への防犯カメラ設置は慎重であるべきというのが図書館界では一般的であるにもか かわらず、十分な検討もされず、事前説明もないまま決定されてしまうのは、やはり専門性が 求められる職員が手薄になってきていることに起因していると考えられる。真因は、図書館業 務の民間委託拡大の弊害によるものであり、「指定管理者」検討等も更に慎重にすべきと思い ます。 3.昨年窓口で配布された「自衛官募集しおり」なども、図書館界の常識では考えられない事 業が堂々と展開されてしまうことも、上記にあわせて危惧される。 4.中央・地域館あわせて 64 基もの大量の設置数は公共図書館の中でも他に類を見ない。中野 の図書館はよほど荒廃しているかのような印象を他に与えることになり区民としても恥ずかし い。 5.本会「本町図書館とあゆむ会」はここ 9 年間にわたって利用者の立場から中野区図書館の あり方を学び提言してきました。また、中央図書館と川島商店街とが共催して実施してきる「親 子への読書のすすめ」イベントは、本会メンバーが中心となって運営しています。 活動概要はホームページに掲載しています。 以 上 ※中央図書館長の小谷松弘市さんとの懇談希望等は省略 2
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