パルプの種類

パルプの種類
溶
解
パ
ル
(サルファイトパルプ)
プ
(D P)
亜硫酸法パルプとも呼ばれ,主として広葉樹のチップをかまの中に
入れ,これに硫黄から発生させた亜硫酸ガスと,石灰石を化学反応
させて造った重亜硫酸石灰液を注入して,繊維素の純度を高めるた
め長時間かけて蒸解,精選する。酸性薬品で製造したパルプ。用途
はレーヨン,セロファンなどに使用される。
製 紙 パ ル プ
サ ル フ ァ イ ト パ ル プ
さ ら し
(BSP)
USPを塩素系漂白剤で漂白したパルプで上級紙などに使用される。
〃
未ざらし
(USP)
亜硫酸法パルプとも呼ばれ,主として針葉樹のチップを使用し,製
法はDPとほぼ同様であるが,温度140℃位で8∼10時間程度蒸解す
る。用途は新聞用紙に10%程度混入するなど,下級紙にも少量使用
される。
さ ら し
(BKP)
U K P を二酸化塩素,塩素などで漂白したパルプで用途は B S P と
同様である。
未ざらし
(UKP)
硫酸塩法パルプとも呼ばれ,針葉樹,広葉樹のチップをかまに入れ,
これに芒硝(硫酸ソーダ)より生成した硫化ソーダ及び苛性ソーダの
混合液を注入して,160℃位で約3時間蒸解する。アルカリ性薬品で
製造したパルプで,蒸解方式には連続式とバッチ式がある。用途は
強度があるのでセメント袋,段ボールなどの産業用紙などの原料に
使用される。
ク
ラ
フ
セ
ミ
ケ
ミ
ト
パ
ル
プ
〃
ケ
グ
ミ
ラ
カ
ウ
ル
ン
ド
パ
パ
ル
プ
(SCP)
ル
プ
(CGP)
原木(丸太)又はチップを常温で稀苛性ソーダ液に浸漬,又は亜硫酸
ソーダで短時間(30分∼1時間)蒸煮したあとリファイナー(離解機)
で繊維を離解パルプ化する。なお薬液処理の程度が少なくリファイ
ナー処理(機械的処理)の程度の大きいものが C G P で,これと反対
のものが S C P である。用途は板紙,新聞用紙などの下級紙の主原
料に使用されるもの。
リ フ ァ イ ナ ー グ ラ ウ ン ド パ ル プ
(RGP)
砕木機を使用せずリファイナーだけでチップあるいはのこぎりくず
を磨砕して造った機械パルプでGPと同じ性質のもの。サーモ・メ
カニカルパルプを含む(TMP)
。チップを130℃位に予熱して,その
ままリファイナーで磨砕して造った機械パルプで,歩留りは高く強
度面でもすぐれている。用途はGPと同じ。
砕
(G P)
原木(針葉樹に限る)をグラインダー(回転する円筒形の砥石)に押し
付けて機械的に磨砕して造る下級パルプ。リグニンなどの不純物を
多量に含むので歩留りは良い。新聞用紙,更紙など下級印刷用紙の
主原料に使用されるもの。
そ
木
の
パ
他
ル
パ
プ
ル
プ
木材以外で造ったパルプ。わら,麻,コットンリンターなど。かすパルプも含む。