平成26年二級建築士試験 問 題 集

平成26年二級建築士試験
試 験 場
受
験
問
番
号
題
氏
名
集
学科Ⅲ(建築構造)
学科Ⅳ(建築施工)
次の注意事項及び答案用紙の注意事項をよく読んでから始めて下さい。
〔注意事項〕
1.この問題集は、学科Ⅲ(建築構造)及び学科Ⅳ(建築施工)で一冊になっています。
2.この問題集は、表紙を含めて14枚になっています。
3.この問題集は、計算等に使用しても差しつかえありません。
4.問題は、全て五枝択一式です。
5.解答は、各問題とも一つだけ答案用紙の解答欄に所定の要領ではっきりとマークし
て下さい。
6.解答に当たり、適用すべき法令については、平成26年1月1日現在において施行さ
れているものとします。
7.解答に当たり、地方公共団体の条例については、
慮しないことにします。
8.この問題集については、試験終了まで試験室に在室した者に限り、持ち帰りを認め
ます(中途退出者については、持ち帰りを禁止します)。
禁無断転載・複製
学科Ⅲ (建築構造)
〔 N o .1〕 図のようなL形断面において、図心の座標( , )の値として、正しいもの
は、次のうちどれか。ただし、 =
、 =
であり、
、
はそれぞれ
軸、
軸
まわりの断面一次モーメント、 は全断面積を示すものとする。
(mm)
(mm)
1.
15
20
2.
15
25
3.
18
20
4.
20
18
5.
25
15
40
20
O
20
20
(単位はmmとする。)
〔 N o .2〕 図のような等分布荷重を受ける単純梁に断面 75mm×200mmの部材を用い
た場合、A点の最大曲げ応力度が1N/mm となるときの梁の長さ
の値として、正しい
ものは、次のうちどれか。ただし、部材の断面は一様とし、自重は無視するものとする。
1. 1,000 mm
2. 1,200 mm
=4N/mm
3. 1,500 mm
200
4. 1,800 mm
A
5. 2,000 mm
1
2
1
2
75
部材断面
(寸法の単位はmmとする。
)
構造
1
〔 N o .3〕 図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとし
て、正しいものは、次のうちどれか。
1. 8 kN m
=3kN/m
2. 10 kN m
2kN
3. 12 kN m
4. 14 kN m
A
5. 18 kN m
4m
4m
2m
10m
〔 N o .4〕 図のような外力を受ける静定ラーメンにおいて、支点A、Bに生じる鉛直反
力
、
の値の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方
向は、上向きを +」、下向きを −」とする。
6kN
1.
+7kN
−1kN
2.
+4kN
+2kN
3.
+3kN
+3kN
4.
+2kN
+4kN
5.
−1kN
+7kN
3kN
2m
B
8m
6m
A
3m
3m
6m
構造
2
〔 N o .5〕 図のような外力を受ける静定トラスにおいて、部材Aに生じる軸方向力の値
として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、軸方向力は、引張力を +」
、圧縮力を
−」とする。
1.+2 2 kN
6kN
2. + 2 kN
3.
0 kN
4. − 2 kN
5.−2 2 kN
A
2m
2m
2m
2m
〔 N o .6〕 図のような断面を有する長柱A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれ
、
としたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全
、
ての柱の材質は同じで、座屈長さは等しいものとする。
16cm
12cm
8cm
18cm
12cm
9cm
A
B
C
1.
>
>
2.
>
>
3.
>
>
4.
>
>
5.
>
>
構造
3
〔 N o .7〕 構造計算における建築物の地上部分の地震力と最も関係の少ないものは、次
のうちどれか。
1.建築物の高さ
2.建設地の地盤の種別
3.建築物の重量
4.建設地の地表面粗度区分
5.建設地の多雪区域の指定の有無
〔 N o .8〕 構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なもの
はどれか。
1.屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が 60度を超える場
合においては、零とすることができる。
2.風圧力を計算する場合の速度圧は、その地方において定められた風速の2乗に比例
する。
3.建築物の屋根版に作用する風圧力と、屋根葺き材に作用する風圧力とは、それぞれ
個別に計算する。
4.同一の室に用いる積載荷重の大小関係は、一般に、 地震力の計算用」> 床の計
算用」> 大梁及び柱の計算用」である。
5.暴風時における建築物の転倒、柱の引抜き等を検討する場合においては、建築物の
実況に応じて積載荷重を減らした数値によるものとする。
構造
4
〔 N o .9〕 木造建築物の地盤及び基礎に関する次の記述のうち、最も不適当なものはど
れか。
1.基礎は、建築物が水平力を受けた場合に横移動・浮上がりをしない根入れ深さを確
保する。
2.直接基礎の底盤の位置は、原則として、支持地盤以下とし、かつ、表土層以下で土
の含水変化・凍結のおそれの少ない深さとする。
3.独立基礎は、布基礎やべた基礎に比べて、不同沈下の抑制に有利である。
4.鉄筋コンクリート造の基礎に換気孔・点検口・人通口などによる断面欠損がある場
合、欠損の度合いに応じて鉄筋による補強等を行う。
5.基礎は、土台又は柱脚と構造耐力上有効に配置されたアンカーボルトなどによって
緊結する。
〔 N o .10〕 木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、
次のうちどれか。
1.ぞうきんずり
床の間の地板と三方の壁とが接する部分に用いる細い部
材
2.ささら桁
階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜め
に架ける部材
3.広小舞
垂木の振れ止め及び軒先の瓦の納まりを目的として、垂
木の先端に取り付ける幅の広い部材
4.隅木
寄棟、入母屋などの小屋組において、隅棟部分を支える
斜めに登る部材
5.方立
柱と横架材の交点の入隅部分において、柱と横架材を斜
めに結んで隅を固める部材
構造
5
〔 N o .11〕 木造軸組工法による平家建の建築物(屋根は日本瓦葺きとする。)において、
図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちど
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
れか。ただし、全ての耐力壁の倍率は1とする。
1.
2.
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
3.
4.
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
1.8m 1.8m 1.8m 1.8m
5.
構造
6
〔 N o .12〕 図に示す木造建築物に用いる接合金物とその用途との組合せとして、最も
不適当なものは、次のうちどれか。ただし、図の寸法は一例である。
接合金物
1.
240mm
用 途
隅部の通し柱と胴差の接合
240mm
かね折り金物
2.
310mm
小屋梁と軒桁の接合
羽子板ボルト
3.
360mm
筋かいと柱の接合
短ざく金物
4.
165mm
トラスと 頭つなぎ及び上枠」
の接合
60mm
あおり止め金物
100mm
5.
トラスを構成する部材同士の接合
メタルプレートコネクター
(注)No.12については、著作権法上の関係から、その出所等を明示しています。
図の出典:<枝1、枝2及び枝3> 平成25年版フラット35対応木造住宅工事仕様書(住宅金融支援機構)
<枝4> 平成25年版フラット35対応枠組壁工法住宅工事仕様書(住宅金融支援機構)
<枝5> 建築学用語辞典第2版(日本建築学会編)
構造
7
〔 N o .13〕 壁式鉄筋コンクリート造2階建の住宅に関する次の記述のうち、最も不適当
なものはどれか。ただし、壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造ではないものとする。
1.構造計算によって構造耐力上安全であることを確認したので、1階部分の耐力壁の
縦筋及び横筋の鉄筋比を 0.15%とした。
2.各階の階高を 3.2mとしたので、耐力壁の厚さを 15cmとした。
3.壁梁は、主筋にD13を用い、梁せいを 45cmとした。
4.耐力壁の実長を、45cm以上、かつ、同一の実長を有する部分の高さの 30%以上
とした。
5.構造耐力上主要な部分のコンクリートに、軽量コンクリート1種を使用するので、
設計基準強度を 15N/mm とした。
〔 N o .14〕 鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.耐力壁の壁板のせん断補強筋比を、縦筋と横筋のそれぞれについて 0.25%とした。
2.柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が 10cmであったので、
接合部内の帯筋の間隔を 15cm、帯筋比を 0.2%とした。
3.柱の靱性を増すために、端部に 135°フックを有する帯筋よりも効果が大きいスパ
イラル筋を用いた。
4.有効長さの短い大梁において、せん断破壊よりも曲げ降伏のほうが先行するように、
梁せいを大きくした。
5.普通コンクリートを用いた柱の小径を、その構造耐力上主要な支点間の距離の
とした。
構造
8
1
15
〔 N o .15〕 図のような鉄筋コンクリート構造の大梁主筋の定着長さ として、最も不適当
なものは、次のうちどれか。
梁
梁
柱
柱
L形接合部において、
上端筋を柱内に定着する場合
L形接合部において、
下端筋を柱内に定着する場合
1.
2.
梁
梁
柱
柱
ト形接合部において、
下端筋を柱内に定着する場合
十字形接合部において、
上端筋を直線定着する場合
3.
4.
梁
柱
十字形接合部において、
上端筋を柱内に定着する場合
5.
構造
9
〔 N o .16〕 鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、幅厚比が大きいので、局部座屈を起こしやすい。
2.山形鋼を用いた引張筋かいを、ガセットプレートの片側だけに接合する場合は、山
1
形鋼の有効断面から、突出脚の
の断面を減じた断面によって引張応力度を算出
2
してもよい。
3.圧縮材の中間支点の補剛材においては、圧縮力の2%以上の集中横力が補剛骨組に
加わるものとして検討する。
4.冷間成形角形鋼管(厚さ6mm以上)を柱に用いる場合は、原則として、その鋼材の
種別並びに柱及び梁の接合部の構造方法に応じて、応力割増し等の措置を講ずる。
5.根巻形式の柱脚においては、一般に、柱下部の根巻き鉄筋コンクリートの高さは、
柱せいの 1.5倍以上とする。
〔 N o .17〕 鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.異種の鋼材を溶接する場合における接合部の耐力は、接合される母材の許容応力度
のうち、小さいほうの値を用いて計算する。
2.柱梁接合部において、スカラップは、応力集中により部材の破断の原因となること
があるので、ノンスカラップ工法が推奨されている。
3.重ね継手の隅肉溶接において、溶接する鋼板のかど部には、まわし溶接を行っては
ならない。
4.構造耐力上主要な部分である鋼材の接合をボルト接合とする場合には、ボルトが緩
まないように、戻り止めの措置を講じなければならない。
5.柱の継手の接合用ボルト、高力ボルト及び溶接は、原則として、継手部の存在応力
1
を十分に伝え、かつ、部材の各応力に対する許容力の
を超える耐力とする。
2
構造
10
〔 N o .18〕 建築物の耐震設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.建築物の偏心率は、計算しようとする方向について、各階の偏心距離を当該階の弾
力半径で除した値である。
2.建築物の剛性率は、計算しようとする方向について、各階の層間変形角を建築物全
体の層間変形角の平 値で除した値である。
3.建築物の外壁から突出する部分の長さが2mを超える片持ちのバルコニーを設ける
場合、当該部分の鉛直震度に基づき計算した地震力に対して安全であることを確か
める必要がある。
4.エキスパンションジョイントのみで接している複数の建築物については、それぞれ
別の建築物として構造計算を行う。
5.建築物の耐震性は、一般に、強度と靱性によって評価されるが、靱性が乏しい場合
には、強度を十分に高くする必要がある。
〔 N o .19〕 建築物の構造計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.建築物は、一般に、床や屋根の面内剛性を高くし、地震力や風圧力などの水平力に
対して建築物の各部が一体となって抵抗できるように計画する。
2.ピロティ階を有する建築物においては、一般に、ピロティ階で層崩壊しないような
架構形式を採用する。
3.鋼材のヤング係数は、一般に、引張強さに影響されないことから、引張強さの小さ
い鋼材から大きい鋼材に変更しても、梁のたわみは小さくならない。
4.同じ高さ・形状の建築物の場合、一般に、鉄筋コンクリート構造より鋼構造のほう
が、建築物の固有周期が短い。
5.免震構造は、一般に、積層ゴム支承やダンパー等により、地震時の入力エネルギー
を低減し、振動エネルギーを吸収する構造である。
構造
11
〔 N o .20〕 建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も
不適当なものはどれか。
1. すぎ」
や ひのき」
などの針葉樹は軟木と言われ、一般に、加工がしやすく構造材に
適している。
2.木材を大気中で十分に乾燥させ、木材中の結合水と大気中の湿度が平衡状態に達し
た時点を、繊維飽和点という。
3.日本工業規格(JIS)において、繊維板は、密度と製法によってインシュレーション
ボード、MDF、ハードボードに分類される。
4.木材の乾燥収縮率は、年輪の接線方向より繊維方向のほうが小さい。
5.木杭は、通常の場合、腐朽を避けるため常水面下に設置する。
〔 N o .21〕 セメントとそれを使用するコンクリートとの組合せとして、最も不適当なも
のは、次のうちどれか。
1.早強ポルトランドセメント
マスコンクリート
2.低熱ポルトランドセメント
高強度コンクリート
3.中庸熱ポルトランドセメント
高強度コンクリート
4.フライアッシュセメントB種
マスコンクリート
5.高炉セメントB種
海水の作用を受けるコンクリート
構造
12
〔 N o .22〕 コンクリートの一般的な性質等に関する次の記述のうち、最も不適当なもの
はどれか。
1.コンクリートの圧縮強度は、水セメント比が大きいものほど低い。
2.コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が高いものほど大きい。
3.コンクリートの中性化速度は、圧縮強度が低いものほど大きい。
4.コンクリートの調合管理強度は、設計基準強度よりも小さい。
2
5.コンクリートの短期許容圧縮応力度は、設計基準強度に
を乗じた値である。
3
〔 N o .23〕 鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.鋼材は、瞬間的に大きな負荷がかかったり、低温状態で負荷がかかったりすると、
脆性破壊しやすくなる。
2.鋼材の比重は、アルミニウム材の比重の約3倍である。
3.長さ 10mの棒材は、常温においては、鋼材の温度が 10°
C上がると長さが約1mm
伸びる。
4.一般の鋼材の引張強さは、温度が 200∼300°
C程度で最大となり、それ以上の温度
になると急激に低下する。
5.鋼材を焼入れすると、硬さ・耐摩耗性が減少するが、粘り強くなる。
構造
13
〔 N o .24〕 ガラスに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.倍強度ガラスは、フロート板ガラスの2倍以上の耐風圧強度を有する加工ガラスで、
加工後の切断はできない。
2.型板ガラスは、ガラスの片側表面に型模様を付けたガラスで、光を柔らかく拡散し、
建築物の間仕切りや家具などの装飾用などとして使用される。
3.合わせガラスは、通常、2枚の板ガラスを専用のスペーサーを用いて一定の間隔に
保ち、その内部の空気を乾燥状態に保ったガラスで、フロート板ガラスに比べて、
断熱効果が高い。
4.熱線吸収板ガラスは、鉄、ニッケル、コバルトなどを加えたガラスで、太陽光線中
の熱線を吸収するため、室内の温度上昇を抑える効果がある。
5.強化ガラスは、ガラスを 650∼700°
Cに加熱して
等に急冷したもので、フロート
板ガラスの約3∼5倍の強度を持ち、割れても破片は鋭角状にならない。
〔 N o .25〕 建築材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ロックウールは、吸水しても断熱性能が低下しないので、湿度の高い場所において
も断熱材として用いられる。
2.花こう岩は、耐久性に優れているので、外装材として用いられる。
3.ステンレスシートは、屋根や庇の防水層に用いられる。
4.テラコッタは、大型のタイルの一種であり、装飾用の外装材として用いられる。
5.テラゾブロックは、壁や床などの内装材として用いられる。
構造
14
学科Ⅳ (建築施工)
〔 N o .1〕 下に示すネットワーク工程表に関する次の記述のうち、最も不適当なものは
どれか。
A
5日
F
6日
E 1日
B
2日
C
5日
G
4日
D
4日
H
6日
I
2日
(注) は、ダミーを示す。
1.この工事全体は、最短 16日で終了する。
2.A作業のフリーフロート(後続作業に影響せず、その作業で自由に使える余裕時間)
は、3日である。
3.C作業の所要日数を3日短縮すると、この工事全体の作業日数は、3日の短縮とな
る。
4.D作業の所要日数を2日延長しても、この工事全体の作業日数は、変わらない。
5.F作業の所要日数を2日短縮すると、この工事全体の作業日数は、1日の短縮とな
る。
施工
15
〔 N o .2〕 建築工事に関する申請書・届とその提出先との組合せとして、最も不適当な
ものは、次のうちどれか。
1.特殊車両通行許可申請書
道路管理者
2.建築物除却届
都道府県知事
3.道路使用許可申請書
警察署長
4.クレーン設置届
労働基準監督署長
5.危険物貯蔵所設置許可申請書
建築主事
〔 N o .3〕 工事現場における材料の保管に関する次の記述のうち、最も不適当なものは
どれか。
1.巻いた壁紙は、くせが付かないように、立てて保管した。
2.鉄筋は、直接地面に接しないように、角材の上に置き、シートで養生して保管した。
3.シーリング材は、高温多湿や凍結温度以下とならない、かつ、直射日光や雨露の当
たらない場所に密封して保管した。
4.セメントは、吸湿しないように、倉庫内に上げ床を設けて保管した。
5.打放し仕上げに用いるコンクリート型枠用合板は、直射日光に当て、十分に乾燥さ
せてから保管した。
〔 N o .4〕 建築等の工事現場から排出される次の廃棄物のうち、 廃棄物の処理及び清
掃に関する法律」
に基づく特別管理産業廃棄物に該当するものはどれか。
1.共同住宅の基礎工事に伴って生じた汚泥
2.事務所の解体工事に伴って取り外したPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれている
蛍光灯安定器
3.使用済みの発泡スチロールの梱包材
4.一戸建住宅の解体工事に伴って生じたガラスくず
5.場所打ちコンクリート杭の杭頭処理で生じたコンクリート破片
施工
16
〔 N o .5〕 仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.単管足場において、高さ2mの位置に設ける作業床の幅を、40cmとした。
2.架設通路を設けるに当たって、勾配が 30度を超えていたので、階段とした。
3.単管足場の建地の間隔を、桁行方向 1.5m、はり間方向 1.8mとした。
4.ベンチマークは、木杭を用いて移動しないように設置し、その周囲に養生を行った。
5.鉄筋コンクリート造2階建の建築物の新築工事に当たって、工事現場の周囲には、
危害防止のために、地盤面からの高さ 1.8mの仮囲いを設けた。
〔 N o .6〕 土工事及び地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.地下水位が低く、良質な地盤であったので、山留め工法として、親杭横矢板工法を
採用した。
2.特記により、砂利地業の厚さを 150mmとした範囲においては、一度に締固めを
行った。
3.断熱材がある土間スラブにおいて、防湿層の位置は、断熱材の直上とした。
4.敷地に余裕があったので、山留め工法として、法付けオープンカット工法を採用した。
5.地盤沈下を防止するため、地下水処理の工法として、リチャージ工法を採用した。
〔 N o .7〕 杭工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.場所打ちコンクリート杭の杭頭処理は、コンクリートの打込みから 48時間経過し
た後に、本体を傷めないように平らにはつり取り、所定の高さにそろえた。
2.場所打ちコンクリート杭の施工に当たっては、近接している杭を連続して施工しな
いようにした。
3.場所打ちコンクリート杭に用いるコンクリートの構造体強度補正値(S)は、特記が
なかったので、3N/mm とした。
4.打込み工法による鋼管杭の先端部の形状は、特記がなかったので、開放形とした。
5.打込み工法による作業地盤面以下への既製コンクリート杭の打込みにおいて、やっ
とこを用いて行った。
施工
17
〔 N o .8〕 鉄筋コンクリート工事における鉄筋の継手・定着に関する次の記述のうち、
最も不適当なものはどれか。
1.梁の主筋にD29を使用したので、主筋の最小かぶり厚さを、その主筋径(呼び名の
数値)と同じとした。
2.杭基礎のベース筋の末端部には、フックを付けた。
3.隣り合う重ね継手の継手位置は、1箇所に集中しないよう相互に継手長さの 0.5倍
以上ずらして設けた。
4.ガス圧接に先立ち、冷間直角切断機による鉄筋の端面処理を行った。
5.ガス圧接継手の超音波探傷試験は、1組の作業班が1日に行った圧接箇所のうち、
無作為に抽出した 30箇所で行った。
〔 N o .9〕 型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.型枠は、作業荷重、コンクリートの自重及び側圧、打込み時の振動及び衝撃、水平
荷重等の外力に耐えられるように設計し、組み立てた。
2.型枠の組立てに当たって、柱の型枠下部に掃除口を設けた。
3.上下階の支柱は、平面上において同一位置となるように、垂直に立てた。
4.計画供用期間の級が 標準」であったので、コンクリートの圧縮強度が5N/mm に
達したことを確認し、柱及び壁のせき板を取り外した。
5.コンクリートの圧縮強度が設計基準強度の 95%に達したので、梁下の支柱を取り
外した。
施工
18
〔 N o .10〕 コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.コンクリートの圧送において、粗骨材の最大寸法が 20mmであったので、その寸
法に対する輸送管の呼び寸法は 100Aとした。
2.圧送中のコンクリートが閉塞したので、その部分のコンクリートは廃棄した。
3.締固め用機器として、コンクリート輸送管1系統につき、棒形振動機を2台配置し
た。
4.片持ち形式のバルコニーにおいて、跳出し部分に打継ぎを設けず、これを支持する
構造体部分と一緒にコンクリートを打ち込んだ。
5.数スパン連続した壁において、ホースの位置を変えずに、コンクリートを横流しし
ながら柱を通過させて打ち込んだ。
〔 N o .11〕 コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.同一打込み工区に、2つの工場で製造されたレディーミクストコンクリートを打ち
込んだ。
2.調合管理強度の管理試験用供試体の数は、1回の試験につき、3個とした。
3.レディーミクストコンクリートは、荷卸し直前にトラックアジテータのドラムを高
速回転させ、コンクリートを 質にしてから排出した。
4.コンクリートの打込み後、コンクリート表面を養生マットで覆い、湿潤養生を行っ
た。
5.構造体コンクリート強度推定試験結果が不合格となったので、監理者の承諾を受け、
構造体コンクリートからコアを採取し、強度確認を行った。
施工
19
〔 N o .12〕 鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.鉄骨の建方において、建方の進行とともに、小区画に区切って、建入れ直し及び建
入れ検査を行った。
2.ターンバックル付き筋かいを有する構造物において、その筋かいを用いて建入れ直
しを行った。
3.トルシア形高力ボルトの締付け作業において、締付け後のボルトの余長は、ねじ山
の出が1∼6山のものを合格とした。
4.ナット回転法による摩擦接合用高力六角ボルト(JIS形高力ボルト)の締付け作業に
おいて、ナットの回転量が許容範囲を超えたので、ボルトセットを取り替えた。
5.吹付け材による鉄骨の耐火被覆工事において、吹付け厚さを確認するために設置し
た確認ピンについては、確認後もそのまま残した。
〔 N o .13〕 鉄骨工事における溶接に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.溶接部の清掃作業において、溶接作業に支障のない溶接部のミルスケールは、除去
せずにそのまま残した。
2.作業場所の気温が4°
Cであったので、溶接線から 50mmまでの範囲の母材部分を
加熱して、溶接を行った。
3.隅肉溶接の溶接長さは、有効溶接長さに隅肉サイズの2倍を加えたものとした。
4.スタッド溶接後に打撃曲げ試験を行い、15度まで曲げたスタッドのうち、欠陥の
ないものについてはそのまま使用した。
5.不合格溶接部の手溶接による補修作業は、径4mmの溶接棒を用いて行った。
施工
20
〔 N o .14〕 外壁のALCパネル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれ
か。
1.パネルを取り付ける下地金物は、構造体に堅固に取り付けた。
2.取り付けるパネルの最小幅は、300mmとした。
3.パネルの取付け後、使用上支障のない欠けや傷があったので、補修用モルタルを用
いて補修した。
4.パネルの短辺小口相互の接合部の目地幅は、耐火目地材を充塡する必要がなかった
ので、5mmとした。
5.出隅及び入隅のパネル接合部の縦目地は、伸縮目地とした。
〔 N o .15〕 木造住宅における木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれ
か。
1.床板は、木表を上にして取り付けた。
2.柱には、背割りを入れた心持ち材を使用した。
3.土台には、ひばを使用した。
4.柱は、末口を土台側にして取り付けた。
5.梁は、背を上にして取り付けた。
〔 N o .16〕 木造住宅における木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれ
か。
1.1階及び2階の上下同位置に大壁造の面材耐力壁を設けるに当たり、胴差部分にお
ける構造用面材相互間のあきを6mmとした。
2.土台の継手は、腰掛け鎌継ぎとした。
3.胴差と通し柱との仕口は、大入れ蟻掛けとした。
4.真壁造の面材耐力壁は、厚さ9mmの構造用合板を用い、N50の釘を 150mm間隔
で留め付けた。
5.和室の畳床において、根太の間隔を 450mmとした。
施工
21
〔 N o .17〕 防水工事及び屋根工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木造住宅の屋根の下葺きに用いるアスファルトルーフィングの棟部分の張付けは、
250mmの左右折り掛けとし、棟頂部から左右へ一枚ものを増張りした。
2.木造住宅の屋根用化粧スレートの葺板は、1枚ごとに専用釘を用いて垂木に直接留
め付けた。
3.木造住宅の屋根の瓦棒葺の釘留めにおいて、瓦棒(心木)を、垂木の位置と一致させ
た。
4.アスファルト防水工事において、出隅・入隅等へのストレッチルーフィングの増張
りを行った後、一般平場部分へのストレッチルーフィングの張付けを行った。
5.アスファルト防水工事において、アスファルトプライマーを塗布した翌日に、次の
工程の施工を行った。
〔 N o .18〕 左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なも
のはどれか。
1.コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、下塗り → 中塗り → むら直し →
上塗りの順で行った。
2.壁のモルタル塗りにおいて、上塗りには、下塗りよりも貧調合のモルタルを使用し
た。
3.壁のタイルの改良圧着張りにおいて、タイル下地面とタイル裏面の双方に張付けモ
ルタルを塗り付けた。
4.壁のモザイクタイル張りにおいて、表張り紙の紙はがしは、張付け後に時期を見計
らい、表面に水湿しをしてから行った。
5.外壁湿式工法による石材の取付けにおいて、石材の裏面とコンクリート躯体面との
間隔を 40mmとした。
施工
22
〔 N o .19〕 塗装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木部のクリヤラッカー塗りにおいて、下塗りにウッドシーラーを用いた。
2.鉄鋼面の 止め塗料塗りにおいて、見え隠れ部分については、特記がなかったので、
研磨紙ずりの工程を省いた。
3.コンクリート面の耐候性塗料塗りにおいて、下塗りに2液形エポキシ樹脂ワニスを
用いた。
4.せっこうボード面の合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、下塗りに合成樹
脂エマルションシーラーを用いた。
5.シーリング面の塗装仕上げにおいて、シーリング材を充塡した後、直ちに塗装を
行った。
〔 N o .20〕 建具工事、ガラス工事及び内装工事に関する次の記述のうち、最も不適当な
ものはどれか。
1.外部に面した建具への網入り板ガラスのは め 込みにおいて、下端のガラス溝に径
6mmの水抜き孔を2箇所設けた。
2.建具の保管において、障子・ふすまは種類別に立てかけとし、フラッシュ戸は平積
みとした。
3.ガラスブロック積みにおいて、特記がなかったので、平積みの目地幅の寸法を 10mm
とした。
4.フローリングの施工において、割付けは壁際から行い、寸法の調整は室の中心で
行った。
5.タフテッドカーペットを、グリッパー工法により敷き込んだ。
施工
23
〔 N o .21〕 木造住宅における設備工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはど
れか。
1.メタルラス張りの壁にスイッチボックスを設置するに当たり、スイッチボックスが
メタルラスに接しないように木板を用いて絶縁した。
2.給水管と排水管を平行に地中に埋設するに当たり、両配管の水平間隔を 300mmと
し、給水管が排水管の上方となるようにした。
3.給水管は、断面が変形しないよう、かつ、管軸に対して直角に切断した。
4.雨水用の排水ますには、深さ 15cmの泥だめを有するものを使用した。
5.空気よりも軽い都市ガスのガス漏れ警報設備の検知器は、その下端が天井面から下
方 30cmの位置となるように取り付けた。
〔 N o .22〕 改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.アルミニウム製建具の改修工事において、既存建具の枠に著しい腐食がなかったの
で、既存建具の外周枠を残し、その枠に新規のアルミニウム製建具を取り付けた。
2.合成高分子系ルーフィングシート防水の既存防水層撤去後のコンクリート面におい
て、幅2mm以上のひび割れに対しては、ポリマーセメントモルタルで補修した。
3.内装改修工事において、ビニル床タイルの接着剤には、特記がなかったので、ホル
ムアルデヒド放散量による区分の等級が F☆☆☆☆」
のものを使用した。
4.天井内の既存壁の撤去に伴い、取り合う天井の改修範囲は、特記がなかったので、
壁面より両側 600mmとした。
5.外壁改修工事の高圧水洗工法による既存塗膜の除去において、高圧水洗機の加圧力
は、試験施工を行い決定した。
施工
24
〔 N o .23〕 建築工事又は測量と、それに用いる工法又は機械・器具との組合せとして、
最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.根切り工事
クラムシェル
2.耐震改修工事
連続繊維補強工法(炭素繊維補強)
3.杭地業工事
地盤アンカー工法
4.水準測量
自動レベル
5.トラバース測量
セオドライト
〔 N o .24〕 建築積算の用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.所要数量は、定尺寸法による切り無駄及び施工上やむを得ない損耗を含まない数量
である。
2.計画数量は、設計図書に表示されていない施工計画に基づいた数量である。
3.複合単価は、材料費や労務費など、2種類以上の費用を合わせたものの単価である。
4.工事原価は、純工事費と現場管理費を合わせたものである。
5.設計数量は、設計図書に表示されている個数や設計寸法から求めた正味の数量であ
る。
施工
25
〔 N o .25〕 請負契約に関する次の記述のうち、民間(旧四会)連合協定 工事請負契約約
款」
に照らして、最も不適当なものはどれか。
1.発注者および受注者は、相手方の書面による承諾を得なければ、契約から生ずる権
利または義務を、第三者に譲渡することまたは承継させることはできない。
2.施工のため第三者に損害を及ぼしたときは、発注者の責めに帰すべき事由により生
じたものを除き、受注者がその損害を賠償する。
3.受注者は、工事を完了したときは、設計図書のとおりに実施されていることを確認
して、監理者に検査を求め、監理者は、すみやかにこれに応じて受注者の立会いの
もとに検査を行う。
4.受注者は、発注者に対して、工事内容の変更(施工方法等を含む。)に伴う請負代金
の増額を提案することはできない。
5.契約を解除したときは、発注者が工事の出来形部分ならびに検査済の工事材料およ
び建築設備の機器(有償支給材料を含む。
)を引きうけるものとして、発注者、受注
者および監理者が協議して清算する。
施工
26