資料 平成 22 年 11 月 22 日 商船高専振興協議会の発足と経過 昭和57年 新春号 和田春生会長の年頭のあいさつより(抜粋) 「商船教育に対する無理解な風圧が勢いを増しそうな現状を想えば、決して安心を許しま せん。増税なき行政改革、ゼロシーリングなど厳しい要件下の財政当局を中心として、船 員政策の見直しや商船学校の在り方を問題視する声もまた、高まりつつあります。 海洋国日本として、日本人船員による優秀な日本商船隊の確保こそは、まさに国家百年 の計と言わねばなりません。ことに商船大学が所謂大学としての指向性を強めつつある今 日、これからの船舶職員の充実にとって、商船高専の存在はますます重要なものとなって くるでありましょう。また、その存在理由を政財界にも普及し、併せて教育の機能をより 一層高めるため寄与していくことが、本会の使命の一つでもあります。 そうした意味において、今年は「全国商船高専後援会」を組織することを、全船協活動 の重要課題として取り組んで行きたいと思います。 」 昭和58年 新春号 和田春生会長年頭の挨拶より(抜粋) 『危機克服のために大結集を』 「第二臨時行政調査会いわゆる臨調が脚光を浴びています。その臨調の部会の中において、 この財政難の折、国立の商船高専五校は多すぎるから「三校か二校に減らせ」という議論 が持ち上がっております。理由とするところは、商船学校教育には他の国立学校に比して 金がかかりすぎる、にもかかわらず海上船舶職員への就職率が低い、よって入学募集定員 と卒業数を絞るべし、5校は不要だ、という点に主眼が置かれています。 (略)ちょうど、このような時期に、私たちの全船協がかねて準備を進めてまいりました、 全国の商船学校を打って一丸とする「後援会組織」が発足の運びとなりました。その手始 めの仕事として最重要な課題の一つが「商船高専五校すべての存続を断固として守る」活 動であります。各校当局も大きな期待を寄せられている次第です。 昭和58年総会 和田会長挨拶 「行政改革を中心とする第2臨調の審議の中で、『商船教育は、非常にお金がかかる、そし て最近の状況を見ると、卒業生なども大半が陸上に就職して、船舶職員としての就職者の 数が少ない。これでは商船大学2校、商船高専5校の存続はムダではないか。全般的な教 育機関の整理統合と言う中で、商船学校統廃合も考えたらどうか』―という有力な意見も 出まわり、このため、かなり学校関係者や同窓先輩などの中に、 「これは一大事」と言う感 1 じがひろがりました。全船協としましても、このことをいち早く受け止め、さまざまな手 段を通じて働きかけてきたわけですが、幸いこの問題は、第2臨調の正式答申の中には含 まれておりません。 (略)当面の差し迫った危機的状況は一応回避されたわけです。」 57年度事業報告 (2)商船高専教育充実のための活動 将来の船舶職員の構成において、商船高専出身者の占める割合の増大が予想される。ま た船員制度近代化の進む中で、精鋭な船舶職員の安定的な排出が望まれる。そのためには、 商船高専に優秀な人材を集め、より良き環境を図り魅力ある商船高専とするために、専門 委員会として、商船教育振興対策委員会を設け、委員会を7回開催、また関係職員との会 合3回を、持ち検討を重ねてきた。 商船高専には後援組織もなく、教官・学生に対しての援助的活動も乏しい実情にあるの で、後援組織の必要が痛感された。そのためまず定款の一部を改正し、また昭和57年9 月16日の第3回理事会で、商船高等専門学校振興協議会、略称「商船高専振興協」の発 足を決議し、5校を一つの環とし、強力な支援体制を整えることにした。今後本会の最重 要事業として鋭意取り組んでいる。 その活動の一環として、昭和57年9月30日、商船高専各校の卒業式には、各々当会 副会長が臨席して新卒業者の前途を祝った。また各学科優等生各1名に(社)全日本船舶 職員協会表彰状と記念品の贈呈をし、また10月23日∼24日に大島商船高専で行われ た、五校対抗の漕艇大会には、運営費の一部を寄付した。 平成5年商船高専振興協議会幹事会・運営委員会合同会議 平成5年1月21日 「後援活動の現状と諸課題を検討」 学校への後援活動の概要 ①入学応募対策 学研「中3コース」 、旺文社「高校合格」の2種類の受験雑誌の夏季増刊 号に、カラーの日本丸と各5校への入学要綱をB五版の頁広告を掲載。 ②全国商船高専 合同漕艇大会は、各校回り持ちで毎年実施している、運営費の支援として 20 万円と参加賞 として3色サインペンセットを贈呈。 ③商船高専(商船学科)の卒業式における表彰と 記念品の贈呈等―5校各クラス1名。卒業生全員にボールペンとシャープペンのセットを 贈呈。 ④卒業式に会長・会長代理として副会長または専務・常務理事が出席。 ⑤航海 訓練所の練習船に「全船協図書コーナー」を設置、図書の購入と整備。20 万円/年 学校側からの要望 ①採用は商船大に偏重なきよう、また女子の採用促進を望む。 学校でとれるようにしたい。 ②小型船舶操縦士免状を ③GMDSSのカリキュラム組込は学生の負担増で反対。 ④船舶衛生管理者教育はやめることになった。 経費節減でやめるが全船協は続けてほしい。 ス1名としてほしい。 ⑤学生募集の雑誌広告について、学校は ⑥学生表彰は各クラス 1 名でなく、各コー 以上 2
© Copyright 2024 Paperzz