(参考)食品ロス関連の映画紹介

資料 7
(参考)食品ロス関連の映画紹介
ドキュメンタリー映画「もったいない!」
(原題“Taste the Waste”)
2011/ドイツ制作/独、仏、日、英、伊、各国語/日本語字幕/88分/16:9/© SCHNITTSTELLE Film Köln ,THURN FILM
監督:ファレンティン・トゥルン
撮影:ロラント・ブライトシュー
編集:ビルギット・ケスター
音楽:プルラモン
プロデューサー:アストリッド・ファンデカーコーヴェ、ファレンティン・トゥルン
世界的な食料廃棄の驚くべき実態、そして私たちが出来る事とは?
信じがたい真実だが、私たちが日々食べる食品は、その半分が食卓に届く前に捨てられている。
そのほとんどは消費者に届く前に、生産の過程で、流通の過程で、小売販売の過程で廃棄されている。
食品大量廃棄の原因を探るため、映画ではスーパーマーケットの店員や店長、パン屋さん、農家、卸売市
場の審査官、仲買業者、廃棄現場の作業員、バイオガス工場の職員、廃棄物研究者、欧州委員会の担当官、
そしてごみ箱を物色する“ごみ箱ダイバー”たちまで、食料が辿るあらゆる段階に関わる様々な人々の話を聞く。
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スーパーの陳列棚は満杯で、新鮮でなければいけない。パン屋に並ぶ全てのパンは、その日の夕方遅くま
で出来たてであり続けなくてはならない。どんな食料も手軽に入手可能な先進国の小売店では、消費者の欲求
を先取りするあまり、食品は記載された賞味期限より幾日も早く棚から姿を消す。日本のスーパーでも弁当、総
菜は短時間で棚から降ろされ、大量の廃棄食品を前に作業員は「もったいない」と呟く。
そういった事には私たちの消費行動が関与しているが、その影響について私たちは普段深く考えることはない。
曲がったキュウリは店頭に並ばない。曲ったキュウリは出荷用の箱に入らないからだ。葉が一枚萎れたレ
タス、形の悪いジャガイモ、少しだけ小さなリンゴ...これらは全て“規格外”という理由ではじかれる。品質に問
題が無くても、形が、色が、大きさが揃わないだけで、出荷時点で廃棄される――まるで工業製品のように。
ドイツの農業従事者は収穫の現場でその事態を嘆き、欧州委員会の官僚は規格規制について語る。
温室効果ガスの3割以上は、多くのエネルギー、化学肥料、土地を必要とする農業に責任があると云われる。
更に、廃棄されて埋められた食物から発生するメタンガスは、二酸化酸素の25倍もの強さで大気を汚染する。
食品廃棄を半分に減らせば、自動車の数を半減した場合と同程度温室効果ガスを抑制できると、埋め立
て現場で廃棄物研究者は語る。
流通途上でも大量の食品が失われる。パリの国際卸売市場では、8トンものオレンジが、輸送途中に一部
が傷んだことを理由に目の前で廃棄処分にされる。検査官はよくあることだと語る。
消費者の過大な要求は、生産者を圧迫する。
映画ではカメルーンのバナナ農園を取材し、産地での廃棄の実態や、多国籍企業と国家が結託して土地が収
奪され、小規模農家が貧困に沈む様子が、関係者へのインタビューと共に映しだされる。
大量消費・大量廃棄の現代、2008年に起きたような世界的な食料危機は、いつまた起こるかわからない目
前の危機だと、ヨアヒム・フォン・ブラウン教授(ボン大学/開発研究センター)は警鐘を鳴らす。食糧の取引相場は
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高止まりするようになり、食品廃棄が世界の飢餓を拡大する大きな要因となっていると語る。
食品廃棄に対抗する試みや、「もったいない」を生かす活動にもカメラは向けられ、人々は語る。
― CSA(地域支援型農業)を活用し生産者から直接、安価に野菜を購入する人々。
― 生産者と拾得者の暗黙の了解のもとに息づく、“落ち穂拾い”の伝統。
― バイオガス工場でエネルギー化される廃棄食品。
― 日本では、排出する残飯の一部は家畜の飼料として再資源化されている。
飼料化工場の作業員や、養豚業者、高級レストランのシェフ、さらに専門家へのインタビューが行われる。
― 廃棄食品の再分配を行うフード・バンク活動。
― 廃棄食品を使って調理実習を行い、子供たちに食の大切さを伝える試み。
― ごみ箱をあさり食品を助け出す、確信的な“ごみ箱ダイバー”たち
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本作は2011年のベルリン国際映画祭でプレミア上映が行われ、その後世界
各国30以上の映画祭で上映されている。
ドイツ国内では2011年9月に封切られ、半年間でドイツ国内では12万人、オ
ーストリアでは2万5千人以上の観客動員を記録した。
AWARD
本作は以下の賞を含め12の賞を各国で受賞している。
・ドイツ環境支援(Umwelthilfe)2011 TV/映画部門 環境メディア賞
・EKOFILM 環境·自然・文化遺産国際映画祭(チェコ) ドキュメンタリー映画賞
・アトランティス環境-自然-映画祭(ドイツ・ヴィースバーデン) 最優秀映画賞
・サンチャイルド映画祭(アルメニア) 環境部門特別賞
・EKOTOPFILM 2011(スロヴァキア) グランプリ
・エコロジーと環境保護国際映画祭(ルーマニア) グランプリ
・“イメージ・サンテ”リエージュ国際健康映画祭(ベルギー)環境部門最優秀賞
2013年秋公開予定
順次全国ロードショー
配給:株式会社ティアンドケイテレフィルム
担当:水木 [email protected]
Tel 03-3486-6881 Fax 03-3486-6882
東京都渋谷区東 3-15-7 鶴間ビル 5F
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