環境基本計画概要版(PDF形式 857キロバイト)

厚木市環境基本計画
みんなでつくる自然環境と共生する元気なまち
厚木市環境農政部環境政策課
〒243-8511 厚木市中町3-17-17 TEL:(046)225-2749
E-mail:[email protected]
FAX:(046)223-1668
私たちは、石油や石炭などたくさんの資源を使い、物をつくるために多くの温室
効果ガスを出して、豊かな生活を手に入れてきました。その結果、資源は失われつ
つあり、地球温暖化は進み、生物多様性が失われるなど様々な問題が起きています。
安心して気持ちよく暮らせる環境を守るためには、地球や日本、厚木市の環境に
ついて積極的に学び、できることを実行していくことが必要です。
1 環境基本計画ってなに?
(1) 美しい自然環境や地球の環境を守るための計画です。
(2) おいしい空気や澄んだ水、きれいなまちなど、健康で気持ちよく生活できる環
境を守るための計画です。
(3) 厚木市の恵まれた環境をより良いものにして、将来に引きつぐための計画です。
2 環境を知ろう
(1) 地球温暖化
今、地球の平均気温はどんどん高くなっています。これを地球温暖化といいま
すが、その主な原因は、二酸化炭素が増えすぎてしまったことです。二酸化炭素
は、自動車の排気ガスや工場での製造、発電など人間の活動に伴って発生します。
地球温暖化が進むと、気温や降水量の変化により植物が育たず、食べる物が不
足したり、大雨や水不足がひんぱんに起きたり、デング熱などの病気が流行する
などの危険があります。また、氷河が溶けて、すみかを追われたシロクマが絶滅
(ぜつめつ)してしまう心配や、ツバルという島国が海に沈んで
しまう心配があります。
これらを防ぐために、一人一人が節電や省エネに取り組み、
二酸化炭素を出さない生活を心がけることが必要です。
(2) ごみ・廃棄物
経済を発展させ、たくさんの物に囲まれた豊かな生活を手に入れるために、私
たちは資源を使いすぎてしまいました。その結果、少なくなった資源を大切に、
繰り返し使うことが求められています。
みなさんが資源として出した紙は、新しい紙に生まれ変わったり、トイレット
ペーパーなどになります。ペットボトルは洋服などに、プラスチック製容器包装
は、お弁当の容器などに生まれ変わります。ごみと資源を分ける方法を正しく覚
え、ごみを出すことが必要です。
また、「もえるごみ」は、焼却炉で燃やしていますが、燃やした後に出る灰を
うめ立てる場所が全国的に少なくなっています。特に厚木市は、市内に
灰をうめ立てる場所がなく、県外に運んでうめ立てをしてもらっていること
から、より一層、ごみを減らす努力をしなければなりません。
みなさんが出した「もえるごみ」には、食べないまま捨
てられた食品がたくさん含まれています。「もったいない」
と思う気持ちを大切に、よく考えて物を買い、上手に使い
切り、まだ使えるものは、直して使うことが必要です。
(3) 自然環境
今、地球上では、かつてないスピードで多くの生き物が絶滅(ぜつめつ)して
います。人間が豊かになるために、自然環境をこわしてきたことが原因です。
生き物はみんなつながっています。さまざまな生き物が手をつないで輪に
なっているところを想像してください。ある生き物が絶滅して地球上からい
なくなってしまうと輪が切れてしまいます。すると、となりにいた生き物も
生きていくことが難しくなり、やがていなくなってしまいます。そうして、
輪はだんだん消えていきます。そうならないために、私たちは、森林や農地、
里地、里山、川などの自然環境を守らなければ
なりません。
(4) 生活環境
いつでもおいしい空気や澄(す)んだ水に囲まれて生活できるように、
身の回りの環境を汚さないで生活することが大切です。道路、
河原、林などにごみを捨てたり、電柱や塀(へい)などに落書
きするような犯罪がないまちにしていくことが大切です。
(5) 都市環境
まちなかの気温を下げたり、生き物が移動するためのスポットとして、
まちなかの緑を増やすことや、まわりの環境と調和した美しいまちなみを
つくることが大切です。また、なるべく自動車を使わない
ように、バスや自転車が利用しやすい環境を整えること
や子どもからお年寄りまで安心して歩けるように、自動
車や自転車に乗る人のマナーを向上することが必要です。
3 望ましい環境像と基本目標-目標年度は平成32年度基本目標1 持続可能な地球環境の実現
地球温暖化の防止とごみの減量・分別を進めます。
【望ましい環境像】
みんなでつくる
自然環境と
共生する
元気なまち
基本目標2 生物多様性に配慮した緑と水辺環境の実現
森林・農地・里地里山・川の自然環境を守り、そこにすむ生き
物を守ります。
基本目標3 安心・安全で快適な美しい都市の実現
まちなかの緑を増やします。ごみが落ちていないまち・落書き
のないまちを目指します。バスや自転車の利用を増やします。
基本目標4 連携、協働、情報の共有化による推進
市民や自治会・市民団体・学校、会社・お店など、あらゆる人
が、積極的に環境を守る活動をしているまちにします。
4 重点的に取り組むこと
(1)
地球温暖化の進行を止めるための取組を進めます。
①公民館や学校などの公共施設に太陽光発電システムを設置します。
②太陽光発電システムや災害時などにも電気が利用できる蓄電(ちくでん)システム、電気
がむだに使われていないか点検するためのシステムなどの設置を支援します。
③電気自動車の利用を広めます。
④エコスクール(環境への取組が進んでいると国際的に認められた学校)を増やします。
(平成26年度現在、緑ヶ丘小学校、戸田小学校、相川小学校が認証されています。)
(2)
ごみを減量するための取組を進めます。
①ごみが出にくい社会を目指すとともに、食べ残しなど「もったいない」ごみを減らします。
②ごみを正しく分別できているか調べ、正しく分別できるようお知らせします。
③お店や工場、会社など事業者から出るごみの減量と資源化を進めます。
(3)
生物多様性に配慮した環境の整備を進めます。
①森林を整備し、守り育てます。
②耕せなくなった農地を貸したい人と借りたい人をつなぎ、農地を守ります。
③里地里山(自然と人間の住む場所をつなぐ地域)の自然を守ります。
④川やその周辺にすむ生き物を大切に考えた川の整備を行います。
⑤水辺に自然と親しむ場所をつくります。
⑥緑の豊かな場所を守るとともに、生き物が移動するための緑のスポットとして、公園
や緑地をつくります。
5 計画を進めるためのそれぞれの取組
①自分から進んで環境問題を学び、環境を守る行動を起こしましょう。
②環境を守るために、毎日の生活を見直し、変えていきましょう。
③環境を守るための活動に積極的に参加しましょう。
(学校・自治会・環境団体・環境関連協議会など)
①環境を守る取組の輪を広げましょう。
②環境学習や体験学習、環境に係るイベントを積極的に実施しましょう。
③行政と情報を交換(こうかん)し、環境を守る取組を進めましょう。
(お店・工場・会社など)
①ものを作るときや売るとき、サービスを提供するときなどは、できるだけ
環境に負担がかからないように気を付けましょう。
②市民と一緒に地域を清掃(せいそう)したり、事業所内の緑を増やしましょう。
③技術や知識を生かした学習講座やイベントを実施しましょう。
①環境に関する情報を積極的にお知らせします。
②市民、団体・組織、事業者と一緒に効果的な取組を進めます。
③最新の情報を集め、調査・研究し、効果的な取組を行います。
④行政の事業は、できるだけ環境に負担がかからないように行います。
6 目指すイメージ像 -みんなで協力して実現しましょう-
自然環境
(1) 森林ボランティアの笑い声がひびく中、森林は間ばつや枝打ちが
行き届き、光が木々の間をぬって明るく、さわやかな風が吹き抜
けます。森林では、たくさんの生き物に出会います。
(2) 河川沿いの道は清らかな川のせせらぎが気持ちよく、ごみひとつ
落ちていない河原には、かわいい花が咲き、さわやかな気持ち
で散歩できます。
(3) 里地里山は、稲を収穫する市民の笑い声でにぎわっています。
自然に親しむと心がなごみます。緑も豊かさを増し、小鳥や昆虫の
種類や数も多く見られます。
まちなか
(1) 公園の花だんには季節の花が咲いて、ほっといこえるスペースです。
暑い日には、市民が手にじょうろを持って、花が元気を取り戻す
ように水やりをしている光景をよく目にします。
(2) 徒歩や自転車、バスで移動する人が増え、道ばたで立ち話に
花が咲いています。人とのつながりが強くなり、地域への愛着も
深まっています。
(3) ちょっとしたスペースに、かわいらしい花だんを見かけます。
夏場は、緑のカーテンが揺れ、風流でおしゃれなまちです。
(4) まちなかで、エコカーをよく見かけます。車は安全運転で、自転車
もマナー良く走っているので、安心してのびのびと歩くことができます。
家庭生活
(1) 太陽光発電を利用する家庭が増えています。
(2) キッチンでは、エコ・クッキングを楽しみます。食材もむだなく
使い、ものを大切にする気持ちが育っています。
(「エコ・クッキング」は、東京ガス㈱の登録商標です。)
(3) 長く使わない電化製品のコンセントを抜いたり、誰もいない部屋
の電気は、消すようにしています。
(4) ごみの分別は、家庭で小さい頃からゲーム感覚で教えています。
小学校中学年になる頃にはほとんど正しく分別できます。
お
店
(1) 量り売りや簡易パッケージの商品がたくさん並んでいます。
(2) 市内で育った野菜や果物は人気があるので、すぐに売り切れて
しまいます。
(3) 商品が壊れても、お店で丁寧に修理をしてくれるので、愛着を
もって品物を長く使えます。
(4) お店で積極的にリサイクルをするようになったので、廃棄する
商品はお店に持ち込み、資源化してもらいます。