東北地方の地熱エネルギー - 東北大学 大学院 環境科学研究科

東北大学大学院環境科学研究科
震災フォーラム
東北地方の地熱エネルギー
日本地熱学会 会長
松永 烈
産業技術総合研究所
2011/7/7@東北大学片平さくらホール
今後のエネルギー展望

近年は地球環境問題対策から二酸化炭素発生量削減 +
エネルギーの安定供給
⇒原子力発電を重視

東日本大震災で誘起された福島原子力発電所大事故に
より我が国のエネルギー政策の見直し…..?
⇒ 自然(再生可能)エネルギー重視
⇒ 分散型電源、グリッドシステム、ベストミックス

日本地熱学会
⇒ 我が国のエネルギー安定供給に貢献する地熱エネルギー利用促進
についての緊急提言 (2011.4.15)
⇒ 地熱エネルギー利用促進(地熱発電)に係る政策的提言(2011.5.20)

将来はエネルギー(資源の)安定供給
⇒ 化石燃料(石油、天然ガス)の枯渇
⇒ 省エネルギー・省資源 電力、熱(冷暖房+プロセス)
地熱エネルギー
 太陽エネルギーに支配
 太陽放射 S=1.37kW/m2
 地熱や潮汐エネルギーが僅
かな例外
太陽放射
5.4x1024J/y
S/4
240W/m2
内核
地殻
マントル
赤外線放射
反射
紫外線放射
1.9x1024
3.5x1024
大気の加熱
1024
1022
光合成
2.4x1024
地表面加熱
化石燃料
<1018
1021
核元素崩壊熱
外殻
重力ポテンシャル
風
3x1023
波
3x1022
地熱の利用
 地熱発電
 蒸気発電:高品質( 高温)の熱エネルギーが必要
 近年、中低温の熱水を利用したバイナリー発電も普及
 多量の地熱流体が必要:熱エネルギーだが流体資源→能動的
地熱開発
 地熱流体の熱利用
 温度・規模等多様
 深部からの熱水利用
 従来、プロセス、養殖等への利用
 温泉の熱利用←バイナリー発電
 地盤の利用
 地中熱利用
地熱資源
石炭
5%
風力
10%
67%
太陽
18%
バイオマス
14%
地熱
10%
石油
0%
ガス
20%
原子力
8%
水力(揚水)
水力
14%
5%
自然エネルギー
2050年自然エネルギービジョンにお
ける地熱の貢献(JREPP,2008)
 日本では2000年以降新たな発電所建
設が無い
 一方で、地熱資源賦存量は多い
 地熱学会の試算では適切な方策に
よって大幅な増加が見込まれる
2050年地熱発電シナリオ(ベストケース)
(日本地熱学会,2008)