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The Sadtler NewsLetter
Vol. 44 Jan., 2016 (Japanese)
FAQより ユーザーデータベース作成 編
前号ではユーザーデータベースのメリットやKnowItAllならではの機能の概要を説明しました。今回は先日行われましたKnowItAll
オペレーショントレーニングから関心の高かった項目についてFAQ形式で披露したいと思います。
多くのユーザーの方がいつかは作りたいと思っているユーザーデータベースはコツさえつかめば意外と簡単に作成できます。ただし、
データベースである以上、データの正確さとその維持が必須となりますので、物性情報の追加やメンテナンスに便利な機能を紹介し
ます。
レコード ID はどのように設定されますか?
ファイルインポートについて
☞ 個別にインポートする場合はインポートした順にIDが
設定されます。
ユーザーデータベースに登録したいスペクトルファイル
を一つのフォルダーにまとめました。 一回の操作でイン
ポートすることができますか?
☞ バッチインポートではファイル名順にインポートされ、
自動的にIDが追加されます。最初の番号のみはイン
ポート時に設定することができます。
☞ インポートするユーザーデータベースを開き、<ファイ
ル>→<バッチインポート>を選択します。
☞ ツリーコントロールからスペクトルファイルをまとめた
フォルダーを探し、フォルダー前の□をクリックすると、さ
ぶフォルダーを含んだフォルダー内すべてのスペクトル
ファイルを一度に選択することができます。
レコード ID を付け直すことができますか?
☞ 原則としてレコードIDはレコードに対して一義的であ
るべきで、変更することはおすすめしません。データ
ベースの作成中に削除したレコードを埋めなおす場
合であれば、データベースメニューの圧縮コマンドで
IDを付け直すことができます。
☞ もちろん、個別にインポートしないファイルがあれば、
それをクリックして選択を解除します。
☞ インポートするスペクトルファイルの番号をレコードID
番号にすることができます。ファイル⇒バッチインポー
トで現れるダイアログボックスで<ファイルまたはフォ
ルダ名にある数値をレコードIDとして使用する>に
チェックをいれます。
バッチインポートするときの注意点はなんですか?
☞ バッチインポートを実行すると、スペクトルファイルに
登録されたすべてのプロパティーが同時にインポート
されます。
☞ 各プロパティについてインポートする/しないを設定す
るには、インポートコマンドのファイルを開くコマンドを
実行します。ファイルを開くダイアログボックスで複数個
のファイルを選択することができます。詳細は前号を参
照下さい。
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Sadtler Newsletter Vol.44
メンテナンス
エクスポートとインポート
データの誤編集を防ぐ方法がありますか?
テキスト情報だけでなく、 構造式やスペクトル情報を含
めてエクスポートすることができますか ?
☞ パスワードの設定
データベースメニューのパスワードの設定コマンドで
パスワードを設定/設定解除をすることができます。パ
スワードが設定されたユーザーデータベースはデータ
ベースを開くコマンドを実行することができません。
☞ SDFデータベースでエクスポートすることができます。
SDFファイルは構造式情報とスペクトルファイル、プロ
パティをテキスト情報で書き出すものです。メモ帳や
ノートパッドなどで開き、プロパティの編集、スペクトル
ファイルの置換などが可能です。
ユーザーデータベースレコードと登録されていないスペ
クトルを比較することができますか?
☞ 比較元のユーザーデータベースエントリーを選択して、
スペクトルウインドウにスペクトルを表示させます。ス
SDF ファイルへのエクスポートはどのように実行します
か?
1. ユーザーデータベースを開き、< ファイル > → < エクス
ポート > → <SDF データベース > を実行し、ダイアロ
グボックスに従ってエクスポートを実行するだけです。
2. ステップ 1 でデータベースの解析ダイアログボックスが
現れます。構造式を含まないレコードは空のコネクション
テーブルとして保存するようにし、構造式のカラムを保持
しておきます。
ペクトルツールバーのアイコン
をクリックして、比
較するスペクトルファイルを選択して、スペクトルウイ
ンドウに表示させることができます。
☞ 上記のスペクトル追加コマンドはあくまでも表示のみ
でユーザーデータベースにインポートされるものでは
ありません。
ユーザーデータベースのエントリーリストを作成したいの
ですが、 できますか ?
☞ MineItプラグインでユーザーデータベースを開き、リス
トに必要なテキスト形式のプロパティ
(レコードID、名
称など)を表示させます。
☞ ファイルメニューのエクスポート⇒カンマ区切りテキス
トデータを実行します。
☞ CSVファイルはエクセルで開くと、スプレッド形式で表示
させることができます。
3. ステップ 2 ではエクスポートするプロパティーと SDF
ファイルでのフィールド名の関連つけします。
ユーザーデータベースのプロパティーを修正するいい方
法がありますか ?
4. スペクトルファイルにはフィールド名のほかフォーマット、
ルートファイル名(この名前に ID 番号を付けて、スペク
トルファイルがエクスポートされます。)を指定します。
☞ すべてのエントリーのプロパティーを同じデータに修正
する場合
データベーステーブルにカーソルを置き、CNTL+Aで
すべてのエントリーを選択します。ストラクチャー/プロ
パティウインドウの<追加>または<編集>をクリックし
て、プロパティダイアログボックスでプロパティを選択し
入力値をタイプして<OK>をクリックします。
☞ 大量の修正がある場合にはSDFまたはCSVにエクス
ポートし、修正後ユーザーデータベースにインポート
することができます。
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Sadtler Newsletter Vol.44
5. 指定したフォルダーには Vol1.SDF と Vol1_IR をルート
名とするスペクトルファイルが生成されます。
SDF ファイルのインポート方法を教えて下さい。
1. ユーザーデータベースを開き、< ファイル > → < インポー
ト > を実行し、目的の SDF ファイルを選択します。
2. SDF ファイルのフィールド名とユーザーデータベースの
プロパティ名を関連付けをします。レコード ID は必須で
設定し、ID 番号で他のプロパティにデータがインポート
されます。
SDF ファイルではどのような修正ができますか ?
SDF ファイルは NotePad などフラットテキストファイ
ルで編集できるツールで開きます。下図のように構造式と
プロパティ、プロパティ値がリストされます。SDF ファ
イルを編集する場合、念のためにコピーを作っておくと安
心です。
3. KnowItAll のプロパティにないフィールドは新規ユー
ザープロパティとして登録することができます。プロパ
ティに置き換えることも可能です。
1. プロパティーの編集
テキストを修正するだけです。検索 & 置換コマンドでプ
ロパティーの一括編集も可能です。
インポート時、 何に注意すればいいでしょうか ?
2. 新規プロパティーの作成
下図のように>で始まり <> で括るとプロパティーにな
ります。任意に作成することができます。
☞ まず、バックアップ用にユーザーデータベースのコピーを
作成してください。エクスプローラーからファイルのコ
ピー & ペーストで実行できます。
3. スペクトルファイルの置換
SDF ファイル内のスペクトルファイル内を変更またはス
ペクトルファイルそのものを同じフォルダー内で新しいも
のと置換すれば、ユーザーデータベースのスペクトルを置
換することができます。
☞ すべてのプロパティーはインポートしないが初期値となっ
ています。上記にもありますが、レコード ID は必ずひも
付をしてください。
☞ SDF ファイルを編集する場合、念のためにコピーを作っ
ておくと安心です。
4. SDF ファイルを保存し、KnowItAll でインポートするユー
ザーデータベースを開き、インポートコマンドを実行しま
す。
☞ 既存のユーザーデータベースに SDF ファイルをインポー
トする際、スペクトルファイルは上書きされず、レコード
に追加されます。スペクトルファイルを変更する場合には
新規ユーザーデータベースを作成してから SDF ファイル
をインポートすることをお勧めします。
SDFファイルの中身
エクスポートするとき、 CSV ファイルと SDF ファイル
はどのように使い分ければいいでしょうか ?
CSV ファイル
構造式情報
☞ ユーザーデータベースのプロパティーのみを修正する
場合には、CSVファイルに書き出します。エクセルなど
で編集してから、拡張子CSVで保存し、KnowItAllにイ
ンポートして、プロパティの編集ができます。
☞ CSVファイルは書き出したデータをエクセルなどのスプ
レッド形式で利用できるので、インデックスやリストとし
てレコードの管理するときに便利です。
SDF ファイル
☞ SDFファイルは構造式やスペクトルファイル情報を書き
出すことができます。データベースのスペクトルファイ
ルを置換をするときに便利です。
フィールド名
値
フィールド名
値
☞ 既存のデータベースのSDFファイルに書き出し、必要な
修正をしてから新しいユーザーデータベースにイン
ポートするときにはSDFファイルが便利です。
書き出されたスペクトルファイル名
☞ デフォミュレーションエキスパート
レコード1の終了
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バージョン7.5以降のKnowItAllインフォマティクスシステムはライセンスドングルでソフトウェアやデータベースの仕様をコントロール
しています。ライセンスの更新やKnowItAllの仕様の変更の際には既存のライセンスドングルの返却を条件に新しいライセンスド
ングルが供給されます。この新しいライセンスドングルには既存のライセンスに新規購入分のライセンスをプラスしてプログラムされ
ていますので、既存のものと新しいもの二つのライセンスドングルが所有していることはライセンスを二重に使用していることになり、
KnowItAllの使用契約に違反することとなります。
同じシリアル番号のライセンスドングル、不要なセキュリティーデバイスなどは必ず弊社まで返却ください。
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