2004.09 作成 手術説明同意書 胸椎・腰椎圧迫骨折(手術療法~コルセット療法) どんな状態? 背骨の椎体部分が潰れてしまい変形しています。ギプスにより矯正していますが、潰 れた骨に空洞がみられ、ギプスを外すとまた空洞部分が潰れてきて痛みが続き、進行 すると後弯変形(亀背)をきたすようになります。また、骨がいつまでもつかないこ ともあります(偽関節)。これらを予防し骨折部の安定化を図るために、その空洞に 人工骨(リン酸カルシウムセメント)を充填します。この人工骨は 3 日目には最高強 度に達するため、数日後にはかなり痛みが軽減することが期待できます。 治療方法 1)ギプス治療(現在の治療) 反張位(背中をそらした状態)でのギプス固定を現在行っています。ギプス治療 終了後も変形が進行する可能性があります。 2)手術(全身麻酔、約2時間) 背中を 5~10cm くらい切開し、レ ントゲンをみながら潰れた椎体に 粘土状の人工骨を充填します。 3)後療法 5日間はベッド上で安静をとりま すが、それ以後はコルセットを装 着し、坐位・立位歩行訓練を積極 的に行って頂きます。術後2週目 くらいで自宅退院が可能です。 コルセット装着は 4~8 週間程度 です。 合併症は 患者さんの多くは高齢者であり何らかの内科的合併症を持っている方が多いため、まれに麻酔や出血の影響で 循環動態が変化し、全身状態が悪化することがあります。まれですが手術により大動脈、肺を傷つけたり、人 工骨が漏れ出ると神経や血管を圧迫して障害を起こすこともあります。また、人工物を使う手術なので感染(化 膿する)をおこすことがあります。下肢の静脈血栓から肺塞栓を引き起こすことがありますので、足にフット ポンプを装着して予防します。 どんな検査をする? 術前の検査は終了しています。術後入院中は血液検査やCT検査、レントゲン検査を2〜3度行います。 入院期間 当院での入院期間は術後約 2 週間です。ほとんどの方は痛みが激減し自宅退院が可能です。しかし、一人暮ら しの方や、種々の事情で自宅退院できない方は転院相談に応じます。 退院後はどうするの? 外来通院になってからは術後1年間、数ヶ月に1度はレントゲン検査、CT検査を受けて頂きます。これは背 骨の潰れが進行していないか、人工骨がなじんでいるかをどうか調べるものです。 コルセットは術後 4〜8 週間つけて頂きます。 費用 平均総医療費 約 125 万円 健康保険・国保 3 割 約 38 万円 高齢・老人医療 1 割 約 8 万円 2 割 約 15 万円と医療費の 1%が限度額になります。 他に食事負担金 1 日 780 円、病衣代 1 日 100 円が御負担となります。個室料金・電話代は別途必要です。 ※ 医療費に御不明な点がある方は、新館 2 階医療相談室に御相談下さい。 病名は現時点で考えられるものであり、今後検査、治療を進めていくにしたがって変わりうるものです。 2004.09 作成 手術同意書 ・私は、自分の体の具合や、今までにかかった病気やアレルギーなどの 有無について知りうる限り全てお話しました。 ・今回の 年 月 日施行の人工骨充填椎体形成術の目的、方法、 術後に予想される経過などについて 医師より十分 説明を受け、納得しましたので手術を受けることに同意します。 ・術中や術後に予測できない異常が発生しうることも承知します。 その際の適切な対応の方法については全てお任せすることに同意します。 20 院 本 長 人 近森 氏名 住所 TEL ご家族 氏名 住所 TEL 正幸 殿 年 月 日
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