地域産業科学技術情報誌 システックニュース CSTC NEWS The Public Foundation of Chubu Science & Technology Center 公益財団法人 中部科学技術センター No.211 表紙デザインに込めたメッセージ 2014.10 試行錯誤と行動で少しずつ前にすすみます。 秋号 急な坂や平坦な道も、考えながら動くことで変わっていくことでしょう。 特集 海外研究者招へい事業助成 成果紹介 「環境調和型二酸化チタンの作製と太陽 名古屋工業大学 電池応用」 「アラル海の縮小に伴う旧湖底における 人間環境大学 環境問題について」 活動報告 「モノづくり現場体験学習2014開催結果」 Aコース 有機循環農業の里 福津農園 Bコース 新東工業株式会社 豊川製作所 CSTC NEWS No.211 2014.10 秋号 CONTENTS 巻頭言 03 ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ~車のヒューマノイド化~ 中部科学技術センター評議員 萩原電気株式会社 代表取締役会長 萩原 義昭 1 特集 2 Center Guide ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 04 鋳造技術を体験学習 海外研究者招へい事業助成 成果紹介 (センターガイド)・・・・・・・・・・・・・・・・08 ・平成26年度 海外研究者招へい事業助成のご案内 ・「地域オープンイノベーション促進事業」(東海地域) 試験装置等の導入について ・「北陸技術交流テクノフェア2014」、「TECH Biz EXPO2014」 出展 ・平成26年度中部科学技術推進会のご案内(総会・講演会・交流会) 梨のドライフルーツ 3 活動報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 ・平成26年度中部科学技術センター 学術奨励研究助成事業採択結果 ・平成26年度中部公設試験研究機関 機関長会と研究者表彰式・受賞記念講演会の開催 ・モノづくり現場体験学習2014開催結果 ・平成26年度イノベーション推進研究会採択結果 ・「知の拠点あいち」こども科学教室 出展結果 ・「平成26年度戦略的基盤技術高度化支援事業」採択決定 ・CSTC 活動結果 2014.07~09 ・CSTC 活動予定 2014.10~12 萩原電気株式会社 本社別館 4 新技術の広場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 新感覚ドライフルーツの開発 三重県工業研究所 食と医薬品研究課 藤原 孝之 5 Information (関係機関)・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 ・産総研だより ・名古屋市科学館だより ・学会だより ・中部経済産業局だより 矢作建設グループの総合力 6 顕彰 7 Center Network 22 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・第47回(平成26年度)市村産業賞募集要項 (掲示板・会員情報)・ ・・・・・・・・・23 電気自動車用「急速充電器」 ・一般社団法人 産業環境管理協会 ・萩原電気株式会社 ・矢作建設工業株式会社 ・株式会社東光高岳 ・三菱日立パワーシステムズ株式会社 コラム「コーヒーブレイク」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 編集後記・奥付 J型ガスタービン 02 CSTC NEWS No.211 巻頭言 ∼車のヒューマノイド化∼ 中部科学技術センター評議員 萩原電気株式会社 代表取締役会長 萩原 義昭 私達を取り巻く車社会が急速な発展をしている現実 規制化を含めた世界標準の急速な進化が、日本「J: に目を見張るものがあると最近強く感じています。 NCAP」、米国「A:NCAP」を刺激しました。 弊社が自動車関連ビジネスに長年携わっている中 弊社も自動車関連領域での新ビジネス創出を喫緊の課 のトピックスとして、昨年は世界中で「自動運転技 題と考えています。先に述べた「近未来カー」の実現に 術」の IR が盛んに行われ、特に米国の IT 強者である 向けたカテゴリーで将来性あるビジネスの創出に現在取 Google の「自動運転カー」が有名になりました。こ り組んでいます。テーマを「ヒューマノイド化」で最も の 他 IBM・Intel・Apple・Qualcomm な ど 米 国 IT 大 重要な『次世代センシング(高度画像処理技術)とセ 手もこの「自動運転技術」へ積極投資を仕掛け続けて ンサーフュージョン(各種センサー融合化技術) 』と『 「次 います。 世代 AI」に必須なアルゴリズム開発』に置いて、総合 この米国 IT 強者の真の狙いを想像すると、脅威と賢 技術商社としての先端研究・開発に取り組んでいます。 さを痛感します。大型投資の目的を「次世代 AI(人工 夢の車には、忘れてならない重要な『3D 地図』も必 知能) 」と理解すると、我が国においても更なる自動車・ 要となります。上記の3ドメインを核に今月から国プロ 電機の JAPAN 連合の強化が必要であると考える毎日 ジェクトへも積極参加をして行く社長直下のプロジェ です。 クト(スマートモビリティー創出プログラム)を発足 今年、日本の自動車御三家であるトヨタ自動車・本 しました。まさに、ADAS(先進運転支援システム) 田技研工業・日産自動車も17~20年に「自動運転カー」 ドメインへの挑戦です。 の発売を IR し世間を驚かせました。何故この様に世界 日本の ITS 推進体制も強化され、SIP(創造的イノベー 中が次世代スマート社会に向けた車の進化を急速に IR ションプログラム)体制で今年度から大きな進化の一 する必然性があるのかを自問し私が出した結論は、未 歩を踏む出すことに期待が集まっています。車自身の 来予測もありますが、 『コンピュータ技術の進化が更に 進化(電動化と知能化)と広域 ITS(高度交通システム) 加速し、画期的な超高速処理の実現が可能性を持ち始 が融合出来得る時代の到来と考え、17年~20年に向け め、人間の脳全ての機能化が一気に進化する機運が高 た素晴らしいパラダイムへの期待と NEW ビジネス創 まった事により、車が知能を持った「ヒューマノイド化」 出時代がさらに大きく加速し現実化して行くと確信し する』との結論に至りました。 ています。 日本においても、過疎地における老人生活対応問題 コンピュータの進化は人間の生活空間をより利便化・ (安全な移動手段) 、都市部における交通弱者(老人・ 快適化させる環境の提供を可能にします。この進化に 子供)を交通事故から守る歩車間通信・緊急時の車の 携わる事への我々の喜びは、子供達が好きな事・興味 安全回避等全てが「車の知能化による自律化」がもた ある事へ挑戦し続けるエネルギー・行動と同じである らす新たなスマート社会環境と考えられています。 と思います。 未来社会を考えると「自動運転カー」が衝突しない 子供達にはエレクトロニクス技術を通して夢を創る 車として描かれていますが、近未来ではカテゴリー制 ことの素晴らしさを知ってもらい、将来の日本のモノ 限はあるものの現実解(高速道路・専用道路・エリア づくり・経済活動を支える人材に成長してもらえる事 限定過疎地)として存在できると考えるのが普通であ を期待しています。 ると思っています。 未来の夢を子供達と共有し、多くのステークホール ご存知のように自動車業界では「U:NCAP(ヨー ダーの皆さまと共に「より快適なスマート社会の構築」 ロッパ新車アセスメントプログラム) 」の安全基準と法 に携わる事ができるよう心より願っています。 CSTC NEWS No.211 03 特集 海外研究者招へい事業助成 成果紹介 1 環境調和型二酸化チタンの作製と 太陽電池応用 受入研究者:名古屋工業大学 未来材料創成工学専攻 教授 曽我哲夫 海外研究者:インド ソナ工業大学 理学部 教授 シャンムガム・サラバナン 受 入 期 間:平成26年4月1日~平成26年8月31日 1 された手法で色素増感太陽電池を作製し、 はじめに 太陽電池を用いた太陽光発電は、石油や 石炭等の化石燃料に代わるクリーンなエネ ルギー源として期待されている。しかし、 現在主流であるシリコン太陽電池はコスト 結晶型の違いが光吸収特性や太陽電池性能 に及ぼす影響を明らかにすることを目的と した。 2 3 結果と考察 図1はθ-2θ法で測定した二酸化チタ ン ナ ノ 粒 子 のX線 回 折 強 度 曲 線 で あ る。 実験方法 2θが25.4° 、27.5°のピークはそれぞれ 二酸化チタンのアナターゼ(101)、ルチル が高く、太陽光発電の普及には、安価で高 洗浄し乾燥させた花を煮沸・ろ過するこ (110)のピークである。アナターゼの重量 効率の太陽電池の開発が求められている。 とによって抽出液を得た。フィルターでろ 比はX線ピークの積分強度から、x=(1 + 次世代の太陽電池として、これまで様々な 過した後、温度を変化させて三塩化チタン 0.8 IA/IR)-1から求めた。Xはアナターゼの 材料が研究されているが、色素増感太陽電 の水溶液に花の抽出液を滴下し、その後乾 重量比、IAはアナターゼピークの強度、IRは 池はその有力候補である。 燥させることによって二酸化チタンナノ粒 ルチルピークの強度である。アナターゼ型 色素増感太陽電池に用いる二酸化チタン 子を合成した。合成した二酸化チタンナノ 100%、アナターゼ型80%、アナターゼ型 にはアナターゼ型とルチル型があり、通常 粒子はX線回折、走査電子顕微鏡、透過電 42%、アナターゼ型0% (ルチル型100% ) はアナターゼ型のナノ粒子が用いられる。 子顕微鏡、走査電子顕微鏡等で評価した。 と組成比を0から1まで広範囲に制御でき 一方、色素増感太陽電池にしばしば用いら 色素増感太陽電池の作製には、市販のア ていることがわかる。透過電子顕微鏡観察 れる二酸化チタンナノ粒子P25(日本アエ ナターゼ型ナノ粒子ST-21(石原産業製) から、アナターゼナノ粒子の粒径は20~ ロジル製)は、アナターゼ型とルチル型の に本研究で合成したルチル型ナノ粒子を 30nm、ルチルナノ粒子は凝集して200~ 混合物であるが、比較的高い変換効率が報 加えて作製した二酸化チタンを用いた。ナ 400nmになっていることが観測された。 告されている。これまで、色素増感太陽電 ノ粒子をエタノールに分散させて二酸化 また、ルチルナノ粒子にはナノロッドも観 池は非常に多くの論文が報告されている チタンペーストを作製し、ドクターブレー 測された。 が、アナターゼ型とルチル型の違いが色素 ド法により透明導電膜付きガラス基板上 アナターゼ型ナノ粒子ST-21に本研究 増感太陽電池の特性に及ぼす影響について に薄くコーティングし、450℃の温度で大 で合成したルチル型ナノ粒子を20%添加 は、まだ不明な点が多い。 気中にて熱処理を行うことにより、二酸化 して二酸化チタン薄膜を製膜した。透明導 二酸化チタンナノ粒子の結晶型は、製造 チタン多孔質光電極を得た。これにルテニ 電膜付FTOガラス基板上に、図2で示すよ 方法やその条件によって決まる。通常、二 ウム系N719色素を吸着させ、白金を担持 うに3種類の構造を作製した。S1はアナ 酸化チタンの合成には、高温での熱処理や した金属電極との対極 化学薬品の使用が不可欠であり、その工程 の間に電解液を入れ は複雑である。しかし、将来の二酸化チタ て、色素増感太陽電池 ンの利用拡大を考えると、熱処理温度の低 を作製し、擬似太陽光 温化や化学薬品の使用量を抑えた合成法が (AM1.5)の下で、開放 好ましい。 電 圧、短 絡 電 流、変 換 本研究では、インド側で蓄積されたナノ 効率等の太陽電池特性 粒子合成技術を活用し、従来の化学薬品に を評価した。 代わり天然の花の抽出液を用いて、低温で 二酸化チタンナノ粒子を合成する。次に合 成されたナノ粒子を用いて、日本側で蓄積 04 CSTC NEWS No.211 図1 二酸化チタンナノ粒子のX線回折強度曲線 1 特集 ターゼ型とルチル型の混合した薄膜を3層 図5はS1, S2, S3, SRを用いて作製し かし、図6(b)のように上部だけにルチ 積層した試料、S2はアナターゼ型の薄膜を た色素増感太陽電池のAM1.5疑似太陽光 ル型ナノ粒子を添加すると色素の吸着 1層製膜した後に混合膜を2層積層した試 下での電流電圧特性である。開放電圧はサ 量を減らすことなく透過してきた光を 料、S3はアナターゼ型の薄膜を2層製膜し ンプル間に大きな違いは無いが、短絡電流 散乱させることが可能となり、短絡 た後に混合膜を1層積層した試料である。 はルチルナノ粒子の添加によって大きく変 電流が増加し、太陽電池エネルギー 比較のためにアナターゼの薄膜を3層製膜 化している。すべてにルチルナノ粒子を添 変換効率向上につながったものと考えら した試料(SR)も作製した。膜厚はどれも 加すると若干短絡電流は下がるが、上部だ れる。 10~12μmである。 けルチルナノ粒子を添加した試料(S3)で 図3は、二酸化チタン薄膜の走査電子顕 は短絡電流は大幅に増加し、エネルギー変 微鏡像の一例である。ナノ粒子の集合から 換効率も高くなっていることがわかる。こ 多孔質が形成されていることが、明瞭に観 れは吸収スペクトルとも傾向が一致してお 花の抽出液から作る環境にやさしい方 察される。特に丸の部分は、大きさよりルチ り、二酸化チタン薄膜の上部の部分だけル 法で二酸化チタンナノ粒子を合成し、色素 ルナノ粒子の凝集であると考えられる。 チルナノ粒子を添加することによって光吸 増感太陽電池への応用を行った。本研究で 4 まとめ 図4は、色素吸着をする前の試料SR、及 収が増え、短絡電流が増加することを表し はアナターゼ型とルチル型を作り分ける び 色 素 を 吸 着し た 後 の 試 料SR、S1、S2、 ている。 ことが可能となり、両者が混合した薄膜を S3の吸収スペクトルである。色素吸着前は 以上の結果を簡単に考察する。ルチル型 用いることにより太陽電池の変換効率向 二酸化チタンのバンド間の吸収が観測され ナノ粒子はアナターゼ型ナノ粒子より粒 上につながった。しかし、ルチル型ナノ粒 るだけであるが、色素の吸着後は530nmあ 径が大きく、屈折率が大きいため光を散乱 子の添加効果が太陽電池特性に及ぼす影 たりに色素由来の吸収が観測される。また、 させるためにより効果的である。一方、ア 響についてはまだ不明な点が多く、今後の アナターゼ型の薄膜よりルチル型ナノ粒子 ナターゼ型ナノ粒子に粒径の大きなルチ 課題である。最終的には環境にやさしい二 を添加した方が光吸収は大きい。薄膜中の ル型ナノ粒子を均一に添加すると、膜厚が 酸化チタンナノ粒子だけで色素増感太陽 どの部分にルチル型を添加するかにも依存 同じなら色素の吸着量は減少して太陽電 電池を作製することを目標としていたが、 し、上部の層だけにルチル型を添加したS3 池の短絡電流は減少することが予想され 研究期間中には行うことができなかった が最も大きな吸収を示すことがわかる。 (図6(a))、実験結果とも一致している。し ので、今後も検討を進める必要がある。 図2 作製した試料の構造 図3 二酸化チタン薄膜の走査電子顕微鏡像 図4 二酸化チタン薄膜の吸収スペクトル (a) (b) 図5 色素増感太陽電池の電流電圧特性 図6 アナターゼ型ナノ粒子とルチル型ナノ粒子の混合状態 CSTC NEWS No.211 05 特集 海外研究者招へい事業助成 成果紹介 2 アラル海の縮小に伴う旧湖底における 環境問題について 受入研究者:人間環境大学 人間環境学部 准教授 長井 正博 海外研究者:ウズベキスタン 地質資源省水文地質学工業地質学研究所 研究主幹 アパーリン ヴィアチェスラブ 受 入 期 間:平成25年12月21日~平成26年3月24日 1 第3位になり、そのうち中央アジアでの生 を行っている。アラル海の回復のためにこ 産量が95%を占めていた 。 れらの国家で、農業を放棄することは農民 このように、旧ソビエト連邦時代の大規 の生活保護の観点からみて困難である。ま 地球は水の惑星といわれ、表面の7割を 模潅漑農業の計画時には、湖沼の環境を保 た、上流域のキルギス、タジキスタン、トル 水でおおわれている。しかし、そのうちの 全することは考慮されず、生産性の向上の クメニスタンでは、自国内に問題がおよば 97.5%は海水で、淡水は2.5%しかない。 みに重点を置いて砂漠の農地化を進めた。 ないため、できれば問題を先送りにしたい さらに、人間が直接利用できる河川、湖沼 その結果、年間5万トン近くあったアラル と考えている。このようにアラル海問題は 等の水は、地球上の水のわずか約0.01%と 海の漁獲量は、減少し続けた2)。そして、さ 国際問題となり、解決への道はさらに複雑 いわれている 。地球上の人口増加に伴い、 まざまな環境問題が起こり、ソビエト連邦 になっている。そして、アラル海は年々縮 水不足は深刻になっており、21世紀は水 の研究者たちはアラル海の縮小を問題に 小を続け、現在、10分の1にまで縮小して の世紀といわれ、世界各地で水問題による しはじめた。Lapkin & Rakhimov5)は、ア いる(図1)。そして、湖岸線が180km以上 紛争が起こっている。 ラル海が縮小したことにより、1.気候の変 後退し、かつての湖底は干上がり、表面に 4) はじめに 1) 中央アジアのカザフスタン共和国とウズ 化、2.デルタや河川の氾濫源の砂漠化、3. 塩類を堆積し、その塩類を含む砂嵐により ベキスタン共和国の国境にあるアラル海 土壌の塩類化、4.牧草の生産量の減少が 作物への影響など、さまざまな環境問題が は、年間降水量200mm以下の乾燥地にあ おこったとして、問題提起している。一方、 懸念されている。特に、アラル海の湖水が る内陸閉鎖湖である。かつて世界第4位の Babaev6)は、「アラル海の縮小はアムダリ 減少することにより、地下水量が減少し、 湖面積を誇り、漁業が盛んに行われ、海運に アとシルダリアの河川水の過剰な使用が原 現在も地下水を飲料水に用いている近隣住 も利用されていた。しかし、1950年代から 因であり、これを阻止するために、砂漠地 民への影響が懸念される。しかし、アラル 始まった綿花栽培を中心とした大規模潅漑 に運河をつくりシベリアの河川から水を運 海流域では、湖の縮小に伴う、地下水の水 農業の影響で、湖面積が縮小し、塩分が上 んでくるべきである。」と述べている。この 質悪化に関する調査研究があまりなされて 昇し、世界的な環境汚染として、旧ソ連邦の ような、アラル海における「自然大改造計 いない。そこで、本研究では、地下水の水質 みならず、全世界の人が知る問題となった。 画」の破綻を、シベリアの河川から水を運 状況を明らかにするために、アラル海に流 20世 紀 初 頭 の1908年 にA.I. Voeikov んでくるというさらに壮大な自然 が、アラル海に流入する河川水を潅漑用水 改造によって修復しようとするソ に利用し、アラル海を消滅させても、砂漠 ビエト連邦の国家対策には、根本 を緑化し大規模潅漑農業を行おうと提唱し に環境は人間がコントロールしう た。一方、旧ソビエト政府は、アラル海の縮 るもので、保全すべきものである 小によって生じる漁獲高の減少等による という考えはなかった。 損害は、4000万から6000万ルーブルに そして、良い解決策が見いだせ しかすぎず、逆に大規模潅漑農業によって ないまま、ソビエト連邦は崩壊し、 得る利益は、80億から140億ルーブルに アラル海集水域を構成するキル 達すると予測した。この結果から、アラル ギス、タジキスタン、ウズベキス 海を消滅させても潅漑農業によって得る タン、カザフスタン、トルクメニ 利益の方が多い と考え、1950年代に砂 スタンは独立した。これらの国家 漠の農地化を進めた。さらに、大規模潅漑 は、現在もアムダリア、シルダリア 農地が拡大され、1985年には、1950年代 の河川水を用いて大規模潅漑農業 3) の約3倍の潅漑面積となった 。その結果、 2) 1984年にはソ連邦は綿花の生産量が世界 06 CSTC NEWS No.211 図1 アラル海の縮小 出典:NASA Earth Observatory http://earthobservatory.nasa.gov/Features/WorldOfChange/aral_sea.php 1 特集 入するアムダリア川の最下流部であるカラ る 深 さ 7-10mか ら く み 上 げ た 地 下 水 水の総イオン量の変化を比較した(図 カルパキスタン自治州のヌクスで、アムダ (G-Station)も 採 取 し た。試 料 採 取 後、 5)。その結果、アムダリア川は3年間で リア川と地下水を採取し、河川水の主イオ 0.45μmのミリポアフィルターで濾過後、 総イオン量が減少する傾向がみられた ン濃度がどのように変化したかを調べた。 ポリエチレンボトルに入れ保管した。これ が、逆に地下水は上昇する傾向がみ そして、アラル海の縮小よる近隣地域の地 らの試料を日本に持ち帰り、人間環境大学 られた。アムダリア川の水量の減少 下水への影響について、流入河川のアムダ のイオンクロマトグラフィーで測定し、主 とアラル海の縮小は、最下流域のカラカル リア川の河川水と比較検討し、その影響に 要イオン濃度を求めた。 パキスタン自治州の地下水の悪化を招いて ついて検討した。 2 試料と実験方法 3 いる可能性が高いことが明らかになった。 結果 アラル海の縮小によるかつての湖底地域の 拡大は、地域の地下水の水質にも影響を与 A-Stationで の ア ム ダ リ ア 川 の 採 取 え、塩類の拡散以上に、地域住民の健康に アムダリア川の最下流部にあたるウズ 地 点 の 主 要 イ オ ン 濃 度 の 変 化 を 図3に、 影響があることが示唆された。今後、さら ベキスタン共和国カラカルパック自治 G-stationでの地下水の主要イオン濃度の に調査を続け、住民への影響を評価する必 州 の 州 都 ヌ ク ス で、2008年 か ら2011 変化を図4に示す。 要がある。 年 の3年 間、毎 月 ア ム ダ リ ア 川 の 河 川 この地域では、米作が盛んで、ヌクス米と 水(A-Station)を 採 取 し た(図 2)。同 日 いうブランド米として中央アジアで知られ に、住 民 の 飲 料 水 と し て 使 用 さ れ て い ている。しかし、2008年の春、少雨だったた め、米作禁止令が出た。 1) UN Economic and Social Council, Comprehensive Assessment of the Freshwater resources of the World Re- しかし、夏季に灌漑水路 port of the Secretary-General, 1997 に水がなく、ほかの作物 2) Mamedov, E.D.: Paleoclimatic model, もほとんど収穫できず、 In: History of Lake Sevan, Issyk-Kul, 農家は大被害を受けた。 Balkhash, Zaisan, and Aral, Academiya その影響で、2008年秋 から2009年初めにかけ て、アムダリア川の主要 イオン濃度が高くなっ 図2 試料採取地点 参考文献 Nauk, Leningrad, pp.225-226 (1991) (in Russian) 3) ゴ-ルドマン,ソ連における環境汚染― 進歩が何を与えたか― ,都留重人監訳, 岩波書店,pp.93(1973) たと考えられる。2009 4) Pryde, P.R.,The water crisis in Soviet 年以降、水量が増加した Central Asia, In: Environmental man- ため、水質も改善したと agement in the Soviet Union, Cam- 考えられる。 bridge University Press, Cambridge, 一方、地下水には、ア ムダリア川ほどの大き な変化は見られなかっ た。しかし、アムダリア 川より濃度が高く、飲料 水として使用するには、 New York, 213-232 (1991) 5) Lapkin, K.I. & Rakhimov, E.D., Socioeconomic evaluation of the after effects of the drying-up of the Aral Sea, USSR, Problemy Osvoyeniya Pustyn, 2, 84-90 (1979) 6) Babaev, A.G., Environmental protec- 塩分濃度が高いことが tion in the Aral Basin, USSR: A prob- 分かった。 lem of state importance, Problemy アムダリア川と地下 Osvoyeniya Pustyn, 2, 3-7 (1979) 図3 アムダリア川の主要イオン濃度の変化 図4 地下水の主要イオン濃度の変化 図5 アムダリア川と地下水の総イオン量の変化 CSTC NEWS No.211 07 Center Guide センターガイド 中部科学技術センターからのご案内です 平成26年度 海外研究者招へい事業助成のご案内 中部科学技術センターでは、財団法人2005年日本国際博覧会協 外の環境技術に関する研究者との共同研究に助成を行うこととして 会からの寄附金を原資とし、愛・地球博の基本理念の継承と発展に おります。 向けて、中部地域(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、長野県、富 つきましては、関係する機関の多くの方に本助成制度をご利用い 山県、石川県、福井県)の大学・研究機関等からの申請に基づき海 ただきたく、ご案内申し上げます。 助成事業概要 1.趣 旨 本事業は、海外の環境技術に関する研 5.採用予定数 平成26年度募集分 6件程度 究者を中部地域(愛知、岐阜、三重、静 6.採用期間及び来日時期 岡、長野、富山、石川、福井の8県をい う。)の大学・研究機関等に招へいし、 『愛・ (1)採用期間は3ヶ月から12ヶ月以内と ウ その他 ・国内研究移動旅費 (上限100,000円) ・研究費 (上限200,000円) ・来・離日及び採用期間中に係わる 保険料 (上限100,000円) 地球博』の成果継承・発展を目的として、 する。 国内研究者との共同研究、交流会及び成 ②受入機関又は研究室に対する経費 注:採用期間とは、入国日の翌日から出国日の前日ま 受入事務経費 果発表会等を通じ、広く環境に係わる最 でを最大とし、共同研究を実施する期間をいう。 新技術の国際的普及活動の一環として行 (2)今回の募集は、下記の時期に来日す うものである。 2.対象分野 環境技術に関する分野 3.申請資格 中部地域に所在する以下の大学等で、 本趣旨に賛同し、海外研究者を受入れ共 る予定の外国人研究者を対象とする。 平成26年度募集分 平成27年9月1日~平成28年8月31日 7.経費(消費税、各種税金を含む。) の経費は負担しない。) ア 渡 航費 実費(国際航空券(エ コノミークラス)) 注:渡航費については本事業のための来・ 離日に係る費用に限る。 イ 滞在費 研究機関等 教授クラス 設けていない。ただし、過去3年間に公益 准教授クラス 財団法人中部科学技術センター(以下「こ の法人」という。 )から本事業の助成金交 ポスドククラス 月額 300,000円 付を受けた受入研究者は対象外とする。 (日額 13,000円) (日額 10,000円) 注:1 課税対象となるか否かは税務当局の 判断に従うこと。 注:2 月額の対象となるのは、その月の1日 該国の学界で活躍している者を含む。 08 CSTC NEWS No.211 する。申請に当たっては、所定の様式を ム ペ ー ジ(http://www.cstc.or.jp/) の 「平成26年度 海外研究者招へい事業助 成公募要領」からダウンロードできます。 (1)申請書類 様式1の申請書に基づき必要事項を記載 のうえ、提出すること。 (2)申請受付期間 平成26年12月1日(月)から平成26年 12月19日(金)(17:00)まで 9.選考結果の通知 選考結果は、この法人の会長から申請機 関の長に文書で通知するとともに、この法 人のホームページに掲載する。 から末日までを通して滞在する場合 通知時期は、平成27年3月末を予定。 である。 なお、不採択の場合は、通知しない。 注:3 1ヶ月に満たない場合は、日額で支給 注:4 滞 在費の対象は、共同研究期間で ある。 ただし、日本国籍を有する者であって も、外国におおむね10年以上在住し、当 月額 330,000円 (日額 11,000円) 則として海外の学術研究機関の常勤研究 有する者。 な お、 使 用 す る 用 紙 は 全 て A4 判 と 提出部数 正本1部 写し10部 月額 390,000円 なお、同一機関からの申請数に制限は 者)で、我が国と国交がある国の国籍を の法人の会長宛に提出すること。 書の様式は、中部科学技術センターホー ①招 へい研究者に対する経費(同伴者 行う独立行政法人及び地方公設試験 優れた研究業績を有する海外研究者(原 成26年12月19日(17:00) ま で に こ 使用し、必要事項を記載すること。申請 ・中 部地域に所在する研究開発活動を 4.招へい研究者の要件 申請者は、下記(1)の書類を整え、平 (2)助成対象経費 大学共同利用機関法人、短期大学、 高等専門学校 8.申請手続 (1)助成金の上限 400万円 同研究の実施を計画している機関 ・中 部地域に所在する国公私立大学、 (定額400,000円) 問合先 公益財団法人 中部科学技術センター 総務部 竹内、高須 〒460-0011 名古屋市中区大須1-35-18 一光大須ビル7階 電話:052-231-3043 FAX:052-204-1469 E-mail:info@cstc.or.jp 2 センターガイド 「地域オープンイノベーション促進事業」 (東海地域) 試験装置等の導入について 平成25年度補正予算事業「地域オープンイノベーション促進事業」 (東海地域)により、試験装置等を公設試験研究機関へ導入します。 福井と名古屋で開催される展示会(下段を参照)に出展して、企業の方々への広域的な利用を促進します。各設置場所での講習・見学 会等も予定しています。 各機器の設置場所は以下のとおりです。 機器名 設置場所 粗さ形状測定装置 あいち産業科学技術総合センター 産業技術センター(愛知県刈谷市) 高速高出力非破壊検査装置 岐阜県工業技術研究所(岐阜県関市) 広帯域赤外分光分析装置 三重県工業研究所 窯業研究室(三重県四日市市) 航空機搭載機器向けノイズ耐性試験装置 三重県工業研究所(三重県津市) 光学特性評価システム 名古屋市工業研究所(名古屋市熱田区) この事業では、 「自動車関連産業」 、 「航空機産業」等 の戦略産業を強化するとともに、これらの戦略産業を下 支えする「ものづくりマザー機能」の充実を図るために、 企業の技術開発活動を支える開放機器を東海地域の公 設試験研究機関に整備しました。 設備の詳細、イベント情報については、Web サイトでご確認下さい。 http://www.cstc.or.jp/cicn/opn/ 事業実施者(事務局) 公益財団法人中部科学技術センター 一般財団法人ファインセラミックスセンター 事業期間:平成26年3月28日~平成27年3月31日 事業委託:中部経済産業局 「北陸技術交流テクノフェア2014」、 「TECH Biz EXPO2014」 出展 「北陸技術交流テクノフェア2014」と「第4回次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2014」に出展します。当日は、中部イノベネットのブース出展と研究機関の技術シーズ集である「産業 技術の芽」による技術シーズのプレゼンテーションを行います。 研究機関のもつ幅広いシーズを発表していただき、企業の皆様との共同研究の橋渡しとなることを期 待しています。 また、 「地域オープンイノベーション促進事業」 (東海地域)により、東海地域の公設試験研究機関に 導入した試験装置等についても、紹介を行います。 是非、お立ち寄り下さい。 【福 井】北陸技術交流テクノフェア2014 ◆日 時:10月16日(木)10:00~17:00、17日(金)10:00~16:00 ◆会 場:福井県産業会館 ・ 「産業技術の芽」シーズ発表会:10月16日(木)、17日(金) 各日13:00~14:15、各4件の発表 ・ 「地域オープンイノベーション促進事業」導入機器の紹介:10月16日(木) 14:30~15:45 【名古屋】第4回次世代ものづくり基盤技術産業展 TECH Biz EXPO 2014 ◆日 時:10月22日(水)~ 24日(金)10:00~17:00 ◆会 場:ポートメッセなごや ・ 「産業技術の芽」シーズ発表会:10月22日(水)、23日(木) 各日12:30~13:30、各4件の発表 ・ 「地域オープンイノベーション促進事業」導入機器の紹介:10月24日(金) 10:45~12:00 CSTC NEWS No.211 09 Center Guide センターガイド 2 センターガイド 平成26年度中部科学技術推進会のご案内 (総会・講演会・交流会) 当センターでは、賛助会員のみなさまとの交流・意見交換の場として、 「中部科学技術推進会」を年1回開催しております。 総会では、今年度の事業進捗状況・来年度事業に向けた取り組みをご紹介するとともに、講演会では、愛知淑徳大学ビジネス 学部長 真田幸光教授をお迎えし、最新の国際情勢をご講演いただきます。みなさまのご参加をお待ちしております。 1.開催日時 4.参加申し込み 平成26年11月28日(金) 14:30~ 「①出席者氏名、②会社名(機関名) 、③役職、④連絡先 TEL、⑤メー ルアドレス、⑤参加区分(総会、講演会、交流会) 」を記入のうえ、 FAX またはメールにてお申込みください。 2.会 場 締切:平成26年11月5日(水) KKR ホテル名古屋 3F 芙蓉の間 他 申し込み先: (公財)中部科学技術センター 担当:総務部 高須 名古屋市中区三の丸1-5-1 TEL:052-201-3390 TEL:052-231-3043 FAX:052-204-1469 メール [email protected] 3.スケジュール(予定) 〈講師ご紹介〉 14:30 ~15:30 総 会 ◆平成26年度事業進捗状況および 27年度事業に向けた取り組み 他 15:40 ~16:50 講演会 ◆テーマ:「混沌の国際情勢/現状と今後の展望 そして日本の在り方 ◆講 師:愛知淑徳大学ビジネス学部長 真田 幸光 教授 17:00 交流会 ~18:30 (交流会 会費:2,000円) 昭和32年、東京都出身 昭和56年、慶応大学法学部政治学科卒業後、東京銀行に入行。 韓国延世大学への留学や東京三菱銀行ソウル支店、名古屋支店、 ドレスナー 銀行東京支店企業融資部部長を経て、平成10年より愛知淑徳大学ビジネ ス・コミュニケーション研究所助教授。 平成12年同大学コミュニケーション学部教授、平成24年より同大学ビジ ネス学部長に就任。 アジアのビジネス事情と経済の動向をはじめとして、世界情勢にも詳しく、 国際分野で幅広く活躍。 “草の根の辻説法師“を目指し、活発な講演活動を展開中。 戦国武将 真田幸村の実兄、真田信之の直系子孫。 3 活 動 報 告 平成26年度中部科学技術センター学術奨励研究 助成事業採択結果 中部科学技術センター学術奨励研究助成事 業について、中部地域8県(愛知、岐阜、三重、 静岡、長野、富山、石川、福井)下を対象に 公募したところ、75件の応募がありました。 平成26年7月14日(月) 、鵜飼裕之選考委 員長(名古屋工業大学学長)の下で厳正に審 査した結果、7件の研究助成事業を採択しま した。 本制度は、中部地域の若手の研究者を対象 に研究助成を行うことで、学術への意欲高揚 を図り、学術水準の向上と中部地域における 科学技術の発展に寄与することを目的として 実施しているものです。 平成26年度の採択者は右のとおりです。 10 CSTC NEWS No.211 公益事業 採択者一覧 氏 名 研 究 題 目 金沢大学 理工研究域 物質化学系 准教授 所 属 井改 知幸 らせん高分子の構造変換特性を巧みに利用した キラル固定相の開発 国立遺伝学研究所 新分野 創造センター 日本学術振興会 特別研究員 吉田 恒太 ゲノム解読による外来種の適応メカニズムの解 明(共同研究) 静岡大学 大学院理学研究科化学専攻 講師 守谷 誠 有機イオン柔粘性結晶を用いた次世代二次電池 向け新規固体電解質の開発 静岡県立大学 薬学研究院 生化学講座 助教 南 彰 早期大腸癌を高感度に検出する新規シアリター ゼ活性イメージングプローブの開発(共同研究) 名古屋大学 大学院理学専攻 情報機構学講座 細胞制御学グループ 助教 進藤 麻子 皮膚創傷修復の新規アッセイ法を活用した治療 シーズの探索 名古屋工業大学 若手研究イノベータ養成センター テニュアトラック 助教 近藤 政晴 多孔質材料のナノ細孔内部で進行する光水素生 産反応の分光学的解析 名古屋市立大学 大学院薬学研究科 薬物送達学分野 講師 田上 辰秋 肺炎部位における酵素反応を利用した機能性ペプ チド送達技術の開発(共同研究) 2 3 3 活 動 報 告 活動報告 平成26年度中部公設試験研究機関 機関長会と研究者表彰式・受賞記念講演会の開催 公益事業 当センターでは、中部地域(愛知、岐阜、三重、静岡、長野、富山、石川、福井の8県)の公設試験研究機関に属し、産業技術の研究 や業界指導に顕著な功績があった研究者の表彰を行っています。 「平成26年度機関長会」の開催に合わせて、 「平成26年度中部公設試験研究機関研究者表彰式」 、並びに受賞者代表者2名による「受賞 記念講演会」を実施しました。 機関長会 研究者表彰式 ■主催者挨拶 ■主催者挨拶 (公財)中部科学技術センター ■議長挨拶 専務理事 神﨑 修三 ■講 演 ■受賞者発表・選考講評 「中部地域のイノベーション強化施策」 (独)産業技術総合研究所 中部経済産業局 地域経済部 中部センター所長 立石 裕 氏 産業技術・人材・情報政策課長 岡本 正弘 氏 ■受賞記念講演会 ■実施アンケートの集計報告 受賞者代表の室田 修男 氏、横山 義之 氏による研究講演 「地域開放型試験・評価機器の中部地域の広域的なデータ を実施しました。 ベースの構築について」 DATA ■各公設試験研究機関からの発表 テーマ「平成26年度の各地域の事業運営について、最近 のトピックス等」 日 時●平成26年10月1日 (水)13:15~18:10 場 所●愛知県産業労働センター(ウインクあいち) 13階 1302会議室 参加者●中部公設試験研究機関の機関長22名 他 〈平成26年度中部公設試験研究機関 研究者表彰 受賞者〉 受賞名 受賞者 業績の名称 産業技術総合研究所中部センター所長賞 [指導功労者] あいち産業科学技術総合センター 副所長 室田 修男 氏 電子機器の動作安定化のための技術力向上支援 産業技術総合研究所中部センター所長賞 [研究功績者] 富山県工業技術センター 主任研究員 横山 義之 氏 温度応答性ゲルの微細加工技術の開発と医療・バイオ 分野への応用 中部科学技術センター会長賞 [指導功労者] 静岡県工業技術研究所 浜松工業技術支援センター 研究調整監 田中 孝彦 氏 地域企業の電磁環境両立性(EMC)評価・対策に関す る技術力向上支援 静岡県工業技術研究所 上席研究員 山下 里恵 氏 分子ふるい炭素による有害物質の選択除去とアロマ製 品群等の開発 岐阜県生活技術研究所 専門研究員 宮川 成門 氏 ヘルスケア市場に向けた木製家具・椅子等の開発 長野県工業技術総合センター 材料技術部門 主任研究員 古畑 肇 氏 パルス通電接合技術に関する研究開発 中部科学技術センター会長賞 [研究功績者] CSTC NEWS No.211 11 活 動 報 告 モノづくり現場体験学習2014開催結果 公益事業 中部科学技術センターでは、次世代層への普及啓発活動として、小学校4年生から中学校3年生を対象にモノづくり現場体験学習を 開催しています。ふだん身の周りにある製品がどのような工程を経て、製品化されているのかを体験できる体験学習として、現場での 体験や、働く方への質疑などを取り入れて、子供達が将来について考え、勉強できるように毎年夏休みの期間に実施しています。本年 度は、夏休み初めの、7月23日(水)と7月28日(月)に実施しました。 豊かな森の中で育む生物多様性を尊重した有機農業 子供達は、スーパーや商店街で見かける多くの農作物に囲まれて生活していますが、実際にどこで出来るのか、生産現場である農業を 体験する機会は少なく、中でも豊かな大地で育まれる有機農法については、その農法を体験したり、学習することはなかなかできません。 そこで、有機農業の第一人者である、松沢政満さんが運営する、有機循環農業の里「福津農園」を訪問させて頂きました。 静岡県との境に近い愛知県新城市中宇利という南向きのなだらかな山腹に有機循環農業の里「福津農園」はあります。 「福津農園」の 特徴は、農地を耕さないで作物を栽培する方法をとっていて、野菜づくりや、野菜と果樹の混植をしています。農園内を常に緑で満たし、 太陽光エネルギーを最大限に活用し、一枚の落ち葉のようなバイオマス《生物資源》が持っている、エネルギーをはじめとする物理的、 化学的、栄養学的な特性を徹底的に利用しています。バイオマスが土に還る過程こそが、生物多様性を代表とする良好な農業環境を具体 的な形にする基となるからです。 到着してすぐに、元気に挨拶。今回は、お父さん やお母さん、お兄ちゃんやおじいちゃんまで、帰っ てからも家族で話せるように保護者の方と一緒に参 加して頂きました。 松沢さんから、水田の中の外部生産物として、命 のにぎわいを土台でささえる微生物や昆虫や野草、 蛙や魚の小生物についてお話を聞きました。 みんなで野菜とニワトリのスープ作り体験をしました。 野菜調理は小学生、薪担当は中学生です。 午後は、松沢さんから現代社会における問題点や、 自然との共存についての貴重な講義を聞いてから、 田んぼに入って稲作での雑草取りの作業を体験しま した。子ども達はみんな、作業はそっちのけで蛙や イモリ取りに夢中になっていました。 有機農業は、子供達の豊かな感性を築くことができる生物多様性を知る場所であり、 農業はエネルギーを消費するだけではなく、生産もできることを教えて頂きました。 DATA A コース 訪 問 先:有機循環農業の里 福津農園 (愛知県新城市中宇利字福津38) 開催日時:7月23日(水) 参 加 者:小中学生17名 保護者11名 子供達からの感想 ~福津農園~ 田んぼのイモリとりやカエルとりが楽しかった。 イモリを103びきつかまえられた。うれしかった。 知らない子とともだちになれた。スープがおいしかった。 12 CSTC NEWS No.211 ~新東工業~ いままでわからないことがわかったから良かった。 かっこいい機械がたくさんあった。工場見学が楽しかった。 技術センターでからくりがおもしろかった。 3 活動報告 モノづくり工業社会の発展を大きく支える鋳造技術を体験学習 中部地域は日本のモノづくりの中心的役割を担っています。子供達は、この恵まれた環境にありながらも、自動車や工作機械など工業 製品の製造過程に触れる機会があるようでなかなかないのが現状です。とりわけ工業製品を作る基幹産業である鋳物製造は、生活の中で 身近な製品は沢山ありますが、その製造工程について想像するのは難しいことです。そこで、様々な産業分野を支える鋳造設備機器のトッ プメーカーである、新東工業株式会社豊川製作所を訪問させて頂きました。 新東工業株式会社は、昭和9年(1934年)に設立された会社であり、現在愛知県名古屋市中区に本社を置く大手鋳造設備会社です。鋳 造に使用する型のことを鋳型と言い、鋳造でできた製品のことを鋳物と言います。新東工業株式会社は、鋳物を作るための鋳造設備機械 を製造するトップメーカーであり、日本、欧米、アジアにおける自動車産業や、造船産業、航空機産業、鉄道や鉄鋼など様々な産業分野 を支えています。基幹産業として産業界を支え、世の中に役立つ技術、機械装置を生み出しています。 まずは、みんなでご挨拶し、新東工業株式会社の概要についての説明を聞きました。3班にわかれて、体験学習に出発。はじめにショー ルームの見学をしました。鋳物はどんなものがあるのか、古くは銅銭や、奈良の大仏、現在では車の部品など多くの製品に使われています。 また開発技術について詳しく説明頂きました。参加した子供達は熱心にメモを取って聞いていました。 鋳物工房で、鋳物工作(豊川のゆるキャラ“いなりん” 作り)を体験させて頂きました。 まずは、木型に鋳物砂を入れます。丁寧に鋳物 砂を詰め込むと、綺麗に鋳型ができるそうです。 みんな真剣に作業しました。職員の方に、溶かし た金属を流し込んで頂き、型から外すと完成です。 次に、サポートセンターを見学。お客様からの 機器トラブルや、緊急時の対応をスピーディーに 対応できる、遠隔支援システムについて学びました。 実際に鋳造設備機械を組み立てている、第―組 立工場内の見学もさせて頂き、技能安全研修セン ターにて、経験の高い職員講師から、危険回避能 力、安全意識の向上のための独自開発装置による、 安全教育を体験学習しました。 見学した箇所以外にも、作る人、計算する人な どいろんな仕事があり、みんな人の役に立つため に仕事をしている。どうしたらより役に立てられ るかを考えているとのメッセージを頂きました。 DATA B コース 訪 問 先:新東工業株式会社 豊川製作所及び新東ショールーム (愛知県豊川市穂ノ原三丁目1番) 開催日時:7月28日(月) 参 加 者:小中学生30名 福津農園様、新東工業株式会社様、 ご協力いただきましてありがとうございました。 CSTC NEWS No.211 13 活 動 報 告 平成26年度イノベーション推進研究会採択結果 公益事業 中部科学技術センターでは、地域の次世代を担う技術開発のための検討課題を公募し、その課題解決のために産学官連携による研究会 を実施しています。 本年度の研究会公募(募集期間:6月2日(月)~ 6月30日(月)において、1件の応募申請に対して、選考委員の書面審査をもって、 7月31日(木)に、鵜飼 裕之選考委員長(国立大学法人名古屋工業大学学長)の下、審議の結果、採択されました。 【採択テーマ】 研究会名称 提案者 高齢者と介護従事者の負担軽減を目的とした泡状洗浄料及び 株式会社フタバ化学 その洗浄料を瞬時に吐出する泡出し機の開発と商品化 取締役・経営企画室室長 志水 大輔氏 「知の拠点あいち」こども科学教室 出展結果 公益事業 8月22日(金)に、あいち産業科学技術総合センター主催の「知の拠点あいち」なつやすみこども科学教室にて工作教室を実施しました。 はじめに挨拶、 「知の拠点」の説明のあと、小学校4、5、6年生の親子18組を対象に「振動で動く昆虫ロボを作ろう!」の工作を教えました。 工作の道具や材料、手順、電池の仕組みや、電子回路、はんだについての講習を行ってから製作を開始し、完成した子供から、手造りのレー スコースで遊んで頂きました。 集中しないとなかなか上手くいかない、はんだ付けでしたが、子供達からは、はんだ付けは、 「難しい」ながらも「とても楽しめた」と の感想を頂きました。 自分で作ったおもちゃで 遊ぶのは、楽しいなあ! 電池の仕組み、電子回路、はんだ等についての講習 工作は1時間! 真剣に取り組む小学生 14 CSTC NEWS No.211 完成したロボで遊ぶ子供達 3 活動報告 「平成26年度戦略的基盤技術高度化支援事業」 採択決定 公益事業 戦略的基盤技術高度化支援事業は、 「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づく支援策の一環として、同法により 「研究開発等計画」の認定を受けた中小企業者が国からの補助金の交付を受け、ものづくり基盤技術(精密加工、立体造形等の11技術分野) の高度化に資する研究開発から販路開拓までの取り組みを支援するものです。 平成26年度事業については、平成26年4月10日から6月12日までの期間、全国で公募を行い、中部経済産業局管内では49件(全国で は387件)の公募提案申請がありました。厳正な審査を経て、7月28日に採択結果が公表され、中部経済産業局管内では23件(全国では 150件)が採択されました。 今年度、当センターから以下の2件の研究開発計画が採択されましたので、ご紹介いたします。 EV バッテリーケースの CFRTP ハイブリッド成形技術と高速成形装置の開発 【研究開発内容】 EV 用バッテリーケースの樹脂化による軽量化を開発のターゲットとして、CFRTP(熱可塑性炭素繊維複合樹脂:連続繊維)のプレス 成形と不連続繊維強化樹脂を用いた射出成型を同一金型内でワンステップ成形を実現するハイブリッド成形技術の開発、及び、CFRTP の加熱・搬送機構、急速加熱・冷却機構を有す金型技術開発、最適製品設計を行う為の解析技術開発など一連の設備開発を行う。 総括研究代表者:半田 真一 氏(株式会社佐藤鉄工所 音羽萩工製造技術部員) 副総括研究代表者:大谷 章夫 氏(国立大学法人岐阜大学工学部 特任准教授) 実施機関: 【産】株式会社佐藤鉄工所 【学】国立大学法人岐阜大学 【官】名古屋市工業研究所 研究期間:3年間(平成26年度~28年度) 大型薄肉ダイカスト部品の洩れ・鋳巣欠陥を解決する、半凝固・低圧力・高速射出充填ダイカスト法の開発 【研究開発内容】 電気・ハイブリッド自動車等の、薄肉大面積で液冷回路を有する電気制御ケース・バッテリーケース類や従来からの機構部品において、 基本肉厚が薄肉であることに加え、液冷回路付近等に厚肉部ができるため、凝固収縮に伴うヒケ欠陥を介しての冷却媒体のモレの発生原 因となり、薄肉・軽量化が一層困難となっている。その解決策として、安価かつ安定的な半凝固スラリー生成技術を用いた低圧力・高速 射出充填ダイカスト法を開発する。 総括研究代表者:浅井 光一 氏(日比野工業株式会社 西尾工場 技術部長) 副総括研究代表者:安斎 浩一 氏(国立大学法人東北大学大学院工学研究科 教授) 実施機関: 【産】日比野工業株式会社 【学】国立大学法人東北大学 研究期間:3年間(平成26年度~28年度) CSTC NEWS No.211 15 活 動 報 告 CSTC活動結果 2014.07~09 事業区分 Ⅰ 公益目的事業 公益事業 3 活動報告 事業名 1.科学技術に関する普及啓発事業 *エネルギー等科学技術広報事業 こども科学教室(あいち産業科学技術総合センター)工作教室 開催:平成26年8月22日 *モノづくり見学会 A コース:有機循環農業の里 福津農園(愛知県新城市) 開催日:平成26年7月23日 B コース:新東工業株式会社 豊川製作所(愛知県豊川市) 開催日:平成26年7月28日 *中部科学技術センター学術奨励研究助成事業 選考委員会:平成26年7月14日(7名への助成決定) *海外研究者招へい事業助成 公募要領の配布:平成26年8月~(申請受付期間:平成26年12月1日~12月19日) *中部科学技術センター顕彰 第1回選考委員会:平成26年9月10日 *中部公設試験研究機関研究者表彰 選考委員会:平成26年7月30日 2.地域産業振興事業 *共同研究開発支援事業 イノベーション推進研究会 選考委員会(書面):平成26年7月31日(1件採択) 共同研究開発事業 平成26年度提案公募型研究開発事業への申請 対象事業:戦略的基盤技術高度化支援事業(2件採択) *インターネット等による情報提供事業 「CSTC NEWS 210号夏号」 平成26年7月発刊 * CSTC フォーラムの開催 第106回東海技術サロン(第94回 CSTC フォーラム)開催日:平成26年9月12日 *名古屋駅前イノベーションハブ 第24回技術シーズ発表会:平成26年7月23日 *地域オープンイノベーション促進事業 (運営協議会の設置及び運営に関する業務) 第4回オープンイノベーション促進運営協議会:平成26年7月16日 (設備機器の導入・利活用事業) 第1回ワーキンググループ:平成26年7月30日 3.グレーター・ナゴヤイニシアティブ(GNI)事業 *ミッション派遣 ファンボローエアーショー(英国):平成26年7月14日~19日 Ⅱ 収益・その他事業 収益事業 *研究会「車載組込みシステムフォーラム」に関する事務局事業 第2回 ASIF スキルアップセミナー:平成26年8月7日 第3回 ASIF スキルアップセミナー:平成26年8月29日 組込み産業地域交流プラザ2014 in 名古屋:平成26年9月2日 *名古屋少年少女発明クラブの業務支援 (デリバリー事業) 第1期テーマ:「ツイーンホバークラフトをつくろう」 西教室:7月2回開催 第2期テーマ:「トレースして走る車をつくろう」 講師試作会:9月20日 (子ども航空宇宙教室)名古屋市工業研究所展示場 A コース:平成26年7月28日~30日 B コース:平成26年8月4日~6日 その他の事業 (自由創作教室) 名古屋科学館工作室 7月2回 8月5回 9月2回 (科学館事業) ロボット工房:7月2回 8月1回 9月2回 ロボット教室:7月1回 9月1回 ものづくり工房:7月3回 9月3回 ものづくり教室:7月1回 9月1回 地球工房:7月7回 8月13回 9月8回 (ロボカップジュニア) 名古屋大会1回 なごやオープン1回 *高校生燃料電池自動車プロジェクト キックオフミーティング:平成26年7月5日 触媒セミナー:平成26年7月23日~25日 水素液化プラント (堺市)研修見学会:平成26年8月1日 北九州工業大学他研修見学会:平成26年8月5日~7日 とよたエコフルタウン及び山梨大学他見学・実験講習会:平成26年8月20日~22日 CSTC活動予定 2014.10~12 事業区分 Ⅰ 公益目的事業 公益事業 Ⅱ 収益・その他事業 収益事業 その他の事業 事業名 1.科学技術に関する普及啓発事業 *青少年のための科学の祭典2014名古屋大会(名古屋市科学館・でんきの科学館) 開催日:平成26年10月4日・5日 *海外研究者招へい事業助成 申請受付期間:平成26年12月1日~19日 *中部科学技術センター顕彰 第2回選考委員会:平成26年10月20日 表彰式:平成26年12月9日 *中部公設試験研究機関研究者表彰 表彰式:平成26年10月1日 2.地域産業振興事業 *中部公設試験研究機関機関長会 開催日:平成26年10月1日 *インターネット等による情報提供事業「CSTC NEWS 211号秋号」 平成26年10月発刊 *中部イノベネット 北陸技術交流テクノフェア2014出展 開催日:平成26年10月16日・17日 第4回次世代ものづくり基盤技術産業展―TECH Biz EXPO 2014― 出展 開催日:平成26年10月22日~24日 *名古屋少年少女発明クラブの業務支援 (デリバリー事業)第2期テーマ:「トレースして走る車をつくろう」平成26年10月~平成27年2月 (あいち少年少女創意くふう展)出展 開催日:平成26年11月1日・2日 (ロボカップジュニア東海大会)開催 開催日:平成26年12月13日 Ⅲ 法人会計 法人会計業務 16 CSTC NEWS No.211 *中部科学技術推進会(正副会長会議・総会・講演会・交流会) 開催日:平成26年11月28日 *アドバイザリー委員会 開催日:平成26年12月4日 3 技術の 新 広場 中部科学技術センターでは、中部地域8県の公設試験研究機関、(独)産業技術総合研究所中部 センターとの連携強化と地域の科学技術振興課題に向けた対応策や、諸情報の相互交流強化に よる地域産業の育成を目的とした「機関長会」を開催しております。このコーナーでは機関長会 に参画する21の公設試験研究機関を中心に、最新の新技術・研究情報をご紹介します。 新感覚ドライフルーツの開発 4 三重県工業研究所 食と医薬品研究課 藤原 孝之 1.概要 が悪くなる欠点があります。 です。一般的な機器と簡単な操作で大き 我々は、試行錯誤の結果、以上の欠点 な効果が得られる手法として、その普及 近年、生活スタイルの変化により食の を克服する技術を確立し、特許を取得し が期待されます。 簡便化・多様化が進展しており、果実に たので紹介します。 ついては加工品の需要が増加傾向にあり ます。果実加工品のひとつとして、ドライ フルーツの人気が高まっており、専門店 なお、この研究を通じて、学んだこと があります。これまで、果樹類の加工品 2.特色 開発は、 「素材の良さを活かす」 「元々の 風味を残す」ということに注力された傾 が増えているほか、量販店でも専用コー 開発したドライフルーツの製造法はと 向がありました。しかし、果樹類は青果自 ナーを見かけます。しかし、我が国で流 ても簡単です。梨であれば、果皮や果心 体が嗜好品で、高級なイメージを与える 通しているドライフルーツの多くは輸入 を除いた果実片をマイクロ波で十分に加 ものが多いため、青果を上回る風味や高 品であるとともに、糖類や油脂を多量に 熱し、後は一般的な熱風乾燥機で乾燥し 級感を加工品に与えることは至難であり、 用いた製品が目立ちます。消費者の安全 ます。この方法によれば、果実の組織が 加工に手間やコストをかけても、付加価 安心志向や健康志向により、国産で、副 破壊され、果実片の中の水分移動が容易 値がつかないことが往々にしてありました。 原料や添加物の使用を控えたドライフルー になるため、乾燥時間が従来の約2/3で しかし、今回の技術による製品は、梨独 ツが求められています。 ドライフルーツが得られます。その結果、 特のざらつく食感など、素材の特徴をわ 一方、国内の多くの果樹園芸産地では、 ドライフルーツ内の水分および硬さが一 ずかに残しますが、外観や味が梨が原料 形状が劣るため生食の規格に合わない果 定になるため、食感が良くなります。また、 とは思えない、しかしそれはそれで美味 実の利用や、六次産業化による経営拡大 乾燥した梨が濃黄色から橙色で、透明感 しい、というものです。今後は、素材と の観点から、果実加工品の製造・販売の のある美しい色彩になるとともに、マイク は全く異なる特徴を持つ製品を積極的に 取り組みが進められています。三重県の ロ波処理によりポリフェノール酸化酵素 作出することも、ひとつの商品開発の方 主要果樹のひとつである梨については、 が不活性化するため、乾燥中に褐変がお 向性と感じられました。 以前にジュースが商品化されたことがあ こりません。以上の特徴により、消費者 三重県は、本製法について特許( 「ドラ りましたが、現在では県内における加工 に対する試食アンケートでも、この手法 イフルーツ、及びその製造法」 、特許第 品の製造はほとんど行われていません。 による試作品は好評を博しています。 5358772号)を取得しました。梨の他に、 梨は、香りや味の特徴が欠けるため、加 本製法は、近年好まれている、柔らか 西洋梨、リンゴ、柿、ブドウ等にも応用 工品の開発が難しいためと思われます。 く食感の良い、水分をある程度残した製 可能です。本技術をお使いの場合は、三 一昨年度に、県内の梨産地より、ドラ 品(セミドライフルーツ)づくりに向いて 重県と特許実施許諾契約を締結する必要 イフルーツの加工に関する問い合わせが います。また、ドライフルーツ商品だけ があります。ご興味のある方は、下記連 ありました。県外では、ドライ梨の商品化 ではなく、このドライフルーツを用いた菓 絡先までお気軽にご連絡ください。 例がいくつかありますが、あまり一般的 子類も期待されています。梨については、 ではありません。そのようなドライ梨の加 現在、県内の事業者により、ドライフルー 工方法は、ほとんどが熱風乾燥です。し ツおよび菓子類の商品化が検討されてい かし、熱風乾燥は、果実片の表面が早く ます。 乾燥・硬化し、内部の水が外側に移行し 本製法は、マイクロ波処理のための電 にくくなるため、乾燥に時間がかかり、食 子レンジと熱風乾燥機があれば実施でき 感が悪くなるとともに、ポリフェノールの るため、小規模の加工場や、6次産業化 酸化による変色(褐変)がおこり、外観 を目指す農業生産者でも容易に導入可能 梨のドライフルーツ (左:従来法、右:特許法) 三重県工業研究所 食と医薬品研究課 藤原 孝之 照会先 〒514-0819 三重県津市高茶屋5-5-45 電話●059-234-8462 FAX●059-234-3982 e-mail●[email protected] CSTC NEWS No.211 17 I n f o r m a t i o n 2014産業技術総合研究所中部センターオープンラボ開催報告 産総研 だより 独立行政法人産業技術総合研究所 中部センター 中部産学官連携センター イノベーションコーディネータ 都築 明博 産総研中部センターでは、従来から6月下旬に2日間 ルギー関連研究を中心としたテーマ(11件)で行いまし にわたり中部センターの研究成果発表と研究室見学(ラ た。講演会、ポスターセッションでは活発な質疑応答が ボツアー)を行う行事を研究発表会・オープンラボと銘 行われ、これらの技術に対する関心の高さが窺われるも 打って行って来ました。本年度は、よりラボツアーに重 のでした。(写真1) 点をおき、名称も研究発表会を外しオープンラボとして、 午後は両日とも、参加者に直に研究現場を見ていただ 名古屋市守山区の中部センターにおいて6月24日(火)、 くラボツアーを行いました。2ヶ所の研究現場を組み合 25日(水)の2日で開催しました。事前に中部センター わせた3コースを設け、各コース時間をずらした3回のツ のホームページ、メールマガジンを中心に開催案内を紹 アーを実施し、全てに参加いただくと6ヶ所を回ること 介し、関係機関にも開催情報の発信にご協力いただきま が可能なプログラムを用意しました。25日には金属材料 した。 と高分子材料関連を中心にしたコース、26日は省エネ建 両日とも、午前中は研究講演会とショートプレゼンテー 材、磁性材料関連を中心にしたコースとし、研究現場で ション付きのポスターセッション、午後はラボツアーの の研究員の説明、参加者との活発な質疑応答、名刺交換 形で実施しました。25日は特別講演として三菱航空機㈱ が行われました。(写真2) 第2設計部長の渋谷氏から「国産ジェット旅客機 MRJ を 多くの方にご参加いただき(講演会 延べ331名、ラボ 世界の空へ-適用技術と機体開発状況のご紹介-」と題 ツアー 延べ152名)、産総研中部センターの研究成果と、 して、今話題となっている MRJ 開発の現状についてご 研究現場での説明及び装置の紹介等で研究開発の現状を 紹介していただきました。ポスターセッションは車両軽 実感していただけたと考えています。2日間フルに参加 量化関連研究を中心としたテーマ(10件)で行いました。 され、ラボツアーでは全12研究室を訪れた熱心な方もみ 26日は研究講演として本年4月に新たに設立されたグ えました。アンケート結果からも多くの方から好意的な リーン磁性材料研究センターの尾崎研究センター長から 感想をいただいており、当センターとの連携についても、 「バルク磁性材料の挑戦~グリーン磁性材料研究センター 従来は行っていないが検討したいとのご希望をお持ちの の設立~」、先進製造プロセス研究部門機能集積モジュー 民間企業もあり、具体化に向けた活動を進めています。 ル化研究グループの藤代研究グループ長から「セラミッ 来年度につきましても6月下旬で開催する方向で予定 ク集積化技術を活用する次世代型燃料電池等のセル・モ をしておりますので、ぜひ中部センターで研究の現場を ジュール部材開発」と題して、中部センターの研究成果 ご覧いただいて、産総研中部センターに対する認識を深 の紹介を行いました。ポスターセッションは環境・エネ めていただけることを期待しています。 写真1 ポスターセッション 18 CSTC NEWS No.211 写真2 ラボツアー 5 関係機関インフォメーション 名古屋市科学館 だより 特別展「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」 円谷英二によって飛躍を遂げた日本の特撮は、精巧なミニチュアで 作られた町や山や海を舞台に、怪獣やヒーローやスーパーマシンたち が活躍し、見る者をワクワクさせてきました。 しかし、現在、特撮は、デジタル技術の発展と共に形を変え、その 価値を見直す岐路に立たされていると言えます。 本展覧会は、特撮のこうした状況を何とかしたいとかねてから考えて きた庵野秀明氏が、 「館長」となって「博物館」を立ち上げた、という コンセプトのもとで開催します。 会場では、数々の映画・TV で活躍したミニチュアやデザイン画など さまざまな資料約500点を一堂に集めて展示し、日本が世界に誇る映 像の「粋」 、特撮の魅力に迫ります。 見どころ (1)特撮作品に登場したミニチュアが集合 ウルトラマンを始めとするヒーロー、スーパーメカ、ゴジラや ガメラなどの怪獣たち…ミニチュアやマスク、着ぐるみから精巧 に作られた町並みまで、かつてない見せ方でこれらを展示します。 (2)特撮美術倉庫が出現 かつて特撮映画を作る撮影所内には、メカや怪獣、ビル群の ミニチュアなどを詰め込んだ宝箱のような美術倉庫がありました。 本博物館では、そんな特撮美術倉庫を再現。撮影現場に訪れた ような、ワクワクする空気を感じ取っていただけます。 (3)特撮短編映画「巨神兵東京に現わる」 映画「風の谷のナウシカ」に登場する「巨神兵」を主人公と した特撮映画と、そのメイキング映像を上映します。特撮技術 を駆使した迫力ある映像と、それがいかにして作られたかを知 ることができ、見応えたっぷりです。 会 場:名古屋市科学館(地下2階イベントホール・サイエンスホール) 会 期:平成26年11月1日(土)~平成27年1月12日(月・祝) 午前9時30分から午後5時まで(入場は午後4時00分まで) 休館日:毎週月曜日(ただし11月3日、24日は開館)、11月4日、25日 毎月第三金曜日、12月29日から1月3日まで 料 金: 大人 高大生 小人 当日券 ¥1,400 ¥900 ¥500 前売券 ¥1,200 ¥700 ¥300 (高大生は要学生証) 主 催:名古屋市科学館、中京テレビ放送 新館来館者が500万人に 達しました! 照会先 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2-17-1 (芸術と科学の杜・白川公園内) 電話:052-201-4486 FAX:052-203-0788 交通 地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」駅下車、4・5番出口から南へ徒歩5分 ホームページ http://www.ncsm.city.nagoya.jp/ CSTC NEWS No.211 19 I n f o r m a t i o n 学会行事案内(2014年10月~12月) 学会 だより 中部科学技術センターでは、科学技術関連団体の業務支援として、化学関係学協会合同事務局事業を 行っています。化学関係14団体の中部支部、東海支部等の合同事務局としてホームページの維持・管 理を行うとともに、学術講演会、講習会等の諸行事の開催を支援します。 各学協会では毎月、多彩な行事を展開しています。ご参加をお待ちいたしてしております。 催 事 名 日 時 第95回講演見学会「金属と樹脂の3D 造形 10月3日(金) ~3D プリンタの最新技術~」 14:30~17:00 会 場 主 催 株式会社 J・3D 化学工学会東海支部 浜岡原子力発電所 日本セラミックス協会 東海支部見学会 10月3日(金) 13:00~17:15 平成26年度 日本接着学会中部支部 工場見学会 10月15日(水) (株)ヤイリギター& 8:30~17:00 (株)松本義肢製作所 日本接着学会中部支部 平成26年度東海地区化学教育討論会 10月18日(土) 10:30~16:30 岐阜大学工学部 日本化学会東海支部 2014年度色材協会研究発表会 10月23日(木) 24日(金) 名古屋市工業研究所 色材協会中部支部 第22回東海高分子基礎研修コース 10月27日(月) 10:00~17:20 10月28日(火) 9:00~17:10 名古屋工業大学講堂2階 高分子学会東海支部 第6回製剤技術講習会「無菌製剤の治験、 10月30日(木) 大垣フォーラムホテル (株) アピ 池田医薬品工場 製造」 31日(金) 化学工学会東海支部 夢・化学 -21 第23回東海地区高等学校 化学研究発表交流会 11月3日(月) 10:00~16:30 名古屋大学 野依記念物 質科学研究館2階講演室 日本化学会東海支部 油化学講演会「EPA と健康への最新の 科学」 11月13日(木) 10:00~15:40 岐阜大学旧早野邸 セミナーハウス 日本油化学会東海支部 東海化学工業会セミナー「炭素繊維複合 11月19日(水) 材(CFRP)技術の現状と動向」 13:00~17:00 今池ガスビル 東海化学工業会 接着若手フォーラム 11月21日(金) 愛工大本山キャンパス 日本接着学会中部支部 11月28日(金) 10:15~19:00 名城大学名駅サテライト 化学工学会東海支部 第45回中部化学関係学協会支部連合 秋季大会 11月29日(土) 30日(日) 中部大学 中部化学関係学協会支 部連合協議会 界面科学実践講座2014-基礎と応用- 12月5日(金) 9:20~17:00 名古屋市工業研究所 日本油化学会東海支部 第2回初歩からの化学工学概論・演習講座 12月11日(木) 12日(金) 名古屋市工業研究所 化学工学会東海支部 平成26年度名古屋コンファレンス 12月12日(金) 10:00~16:40 名古屋工業大学 講堂会議室 日本化学会東海支部 第150回東海高分子研究会記念講演会 12月13日(土) 13:00~16:30 名古屋大学工学部 IB 電 高分子学会東海支部 子情報館2F IB 大講義室 色材アドバンストセミナー2014―話題の セルロースナノファイバー (CNF)開発最 前線:現状・課題・将来像を語る- 12月16日(火) 12:30~17:00 名古屋市工業研究所 色材協会中部支部 第44回東海地区化学教育セミナー 12月23日(火) 10:10~16:30 名古屋大学ベンチャー ビジネスラボラトリー 日本化学会東海支部 第48回化学工学の進歩講習会 「躍進する超臨界流体技術」 ★詳細は学協会合同事務局ホームページ http://www.c-goudou.org をご覧ください。 20 CSTC NEWS No.211 5 関係機関インフォメーション 中部経済産業局 だより 経済産業省の産業人材施策メニューのご紹介 経済産業省では、企業の人材確保・育成・活用を促進するため、さまざまな人材施策を展開しております。 今回は、以下の施策についてご紹介いたします。 照会先 経済産業省 中部経済産業局 産業技術・人材・情報政策課 電話:052-951-2774 FAX:052-950-1764 CSTC NEWS No.211 21 C ommending 顕 彰 第47回 (平成26年度) 市村産業賞募集要項 1.表彰の趣旨 リコー三愛グループ各社を統轄した創 業者、故市村清氏の昭和38年4月29日紺 綬褒章受賞を記念して、市村賞を創設し、 科学技術の普及啓発に資するとともに科 学技術水準の向上に寄与することを目的 としています。 本表彰はわが国の科学技術の進歩、産 業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野 の進展に多大な貢献をされた個人または グループを表彰し、 「市村産業賞」を贈呈 いたします。 2.対象技術 (1)独創的・画期的で世界的に見て高い 水準にあるもの (2)その技術の実用化で新たな産業分野 の創生や市場の拡大に効果が顕著なもの (3)産業・社会の発展に先導的な役割を 果たし波及効果が大きく期待できるもの ただし、すでに顕著な賞を受賞しているも のは対象外とします。 3.表彰の対象者 (1)上記対象技術の開発に中核として係 わり、功績のあった技術開発者(3名以内) 。 (2)大学及び公的研究機関関係者は産業 界の関係者と連携して功績のあった技術 開発者。 (3)市村産業賞本賞の場合は企業代表者 とともに表彰します。 4.賞の種類・内容 〈市村産業賞〉 ○本賞(原則1件) 賞金(2,000万円) 、本賞記念牌 ○功績賞(原則1件) 賞金(500万円) 、功績賞記念牌 ○貢献賞(原則5件) 賞金(300万円) 、貢献賞記念牌 5.応募方法 応募は、自薦、他薦にかかわらず受け 付けます。申請には申請書類の Web 登録 と、紙文書2部の送付が必要です。 推薦者がいる場合は、市村産業賞受賞 候補推薦書も送付してください。 22 CSTC NEWS No.211 ●申請書の作成と登録 申請書は本ホームページの Web 登録 システムで作成してください。 登録した申請書を印刷し、以下の 「提 出書類」 に従い提出してください。Web 登録だけでは申請は受理できませんので ご注意ください。 ●提出書類 下記の順に書類を整理し、正1部、副 (コピー可)1部の計2部提出してください。 貴重な資料はコピーを提出してください。 (提出資料は A4サイズに統一し、ホチキ ス留めはしないでください。 ) (1)市村産業賞受賞候補推薦書(新技術 開発財団所定の様式) 推薦者(他薦)がいる場合のみ提出し てください。推薦者は、各種の学会、協会、 工業会、振興会、商工会議所、工業技術 センター、研究・技術開発支援機関など であり、個人や自社は含みません。 (2)市村産業賞申請書(新技術開発財団 所定の様式)Web 登録システムで作成し た基本情報と申請書〈本編〉を2部印刷し てください。基本情報は、2部とも社印と 社長印を押印し、申請書〈本編〉の表紙 にしてください。 (3)参考資料 補足説明資料(どこの補足説明なのか 明確に記載のこと) 、論文、特許明細書、 参考文献、新聞記事、カタログなどをこ の順に添付してください。 (4)申請者の履歴書(様式は自由) (5)会社概要と現地案内図 (必要に応じ、当該技術に関するヒアリング や実地調査をさせていただくことがあります) ●受付期間 平成26年11月1日~11月20日 (締切日当日消印有効) ●募集要項等ダウンロード 最新の募集要項等は、新技術開発財団 HP よりダウンロードできます。また、財 団概要、市村賞贈呈一覧、前回の市村賞 受賞業績概要をご希望の場合は、所属機 関名・住所、役職・氏名、電話番号を記 入のうえ、新技術開発財団まで E-mail か FAX で請求してください。 6.審査および結果の通知 受賞者は新技術開発財団に設けた審査 委員会において、慎重かつ厳正な審議の 上、理事会において決定されます。審査 6 結果は、申請者及び推薦者に文書により 通知いたします。 なお、審査の経過や内容に関するお問 い合わせには一切応じることはできません。 7.受賞者の発表 受賞者の発表は平成27年3月中旬に、 新聞掲載等により発表する予定です。 なお、新技術開発財団のホームページ にも順次掲載します。 8.個人情報の取り扱い (1)市村産業賞申請書及び受賞候補推薦 書に含まれる個人情報は、受賞者の選考 及び選考結果の通知のために使用します。 (2)利用目的の範囲内で、個人情報を委 託業者が使用することがあります。 (3)受賞が決定した場合は、受賞者のお 名前、勤務先、役職、顔写真、受賞題名 及び業績概要を公表いたします。 9.市村賞贈呈式 贈呈式は、平成27年4月23日(木) 、ホ テルオークラ東京において行う予定です。 10.申請書送付先・連絡先 公益財団法人 新技術開発財団 〒143-0021 東京都大田区北馬込1-26-10 電話(03)3775-2021 FAX(03)3775-2020 E-mail [email protected] ※推薦書の作成について 「市村産業賞受賞候補推薦書」 ( 「募 集要項」の下線部)について、 (公財) 中部科学技術センターから推薦を行う ことができます。 当財団からの推薦を希望される方は、 下記までお問い合わせください。 公益財団法人 中部科学技術センター 総務部 竹内、高須 〒460-0011 名古屋市中区大須一丁目35番18号 一光大須ビル7階 TEL 052-231-3043 FAX 052-204-1469 メールアドレス [email protected] 6 Center Network 7 センターネットワーク 掲示板・会員情報 一般社団法人 産業環境管理協会 (JEMAI:Japan Environmental Management Association for Industry) 一般社団法人産業環境管理協会は、1962年9月に任意団体「大気汚染防止工業協会」として発足し、 翌年8月に「社団法人」として国から設立を認可されて、本年9月には創立52年を迎えました。 当協会は、我が国において産業公害が大きな問題となった時代には、環境に関わる技術開発や調査研 究、環境アセスメント等を中心に活動し、1987年からは公害防止管理者等国家試験の指定試験機関と なり、海外における公害防止管理者制度の構築支援についても積極的に推進してまいりました。 近年は、環境マネジメントシステム審査員の評価登録やエコプロダクツ展示会の開催のほか、企業の 環境マネジメント全般に業務を拡大して、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法の開発・普及や国 際的な化学物質管理の普及など、産業界等の環境保全活動の支援に注力するなかで、2012年には財 団法人クリーン・ジャパン・センター及び社団法人産業と環境の会の主要業務を継承することにより、 さらに活動の幅を広げることとなりました。 このように、半世紀以上にわたり、産業界における環境に関する諸問題の解決を支援すべく産学官の プラットフォームとしての役割を果たしてきたところですが、昨年4月からは一般社団法人として新た なスタートを切ったことから、環境管理における総合的な団体を目指してこれまで以上に環境保全技術 の普及に力を入れ、また、公益活動につきましても一層の充実に努めてまいります。 入会のご案内 会員になるには 当協会は、会員を基盤にして成り立ち、会員 当協会の趣旨目的に賛同する法人(企業の本 は、会の諸活動に参加・参画し、当協会からの 社、支社、工場や各種法人) 、個人又はこれら 情報提供サービスや各種の割引などの特典が受 で構成する団体及び地方公共団体は、いつでも けられます。 会員になれます。 〈主な特典〉 ・月刊機関誌「環境管理」の無料配付。 以下にご連絡下されば、詳しいご説明を申し 上げます。 ・公害防止管理者(国家試験)資格取得のため の受験講習会、当協会が主催する研修会、見 学会等の受講料・参加費の30% 程度の割引。 ・会員向けウェブサービス「JEMAI CLUB」で の環境法規の改正情報などの情報提供。 ・会員が主催する研修会・説明会等へ、講師・ 指導者として協会の専門家の派遣。 問合先 一般社団法人 産業環境管理協会 中部支部 〒460-0008 名古屋市中区栄2-10-19 (名古屋商工会議所ビル6階) 電話:052-221-1457 FAX:052-231-8219 CSTC NEWS No.211 23 Center Network 掲示板・会員情報 現会員紹介 中部科学技術センターでは、広く皆様のご支援・ご協力により、科学技術の向上・産業の発展に関する諸事業の拡充強化を図り、 中部地域の経済発展に貢献する為、賛助会員制度を設けています。 会員企業をご紹介いたします。 萩原電気株式会社 「創造」と「挑戦」 企業 1948年、無線機の製造・修理を手がけるメーカーとして創業した萩原電気。 紹介 その後、NEC 製半導体製品の販売店として、今日の事業の基盤を築きます。 現在では連結従業員数450名、連結売上高876億円(2014年3月期) の企業となりました。社員の約3割が技術系職種に従事し、お客さまの 製品企画・設計段階から参画できる確かな技術提案力を持つ商社として、 また、自動車電装に求められる品質やジャストインタイム納入などのビ ジネススタイルを熟知した企業として、自動車業界を中心とするお客さ まから高く評価いただけた結果だと自負しております。 これからも萩原電気では、経営理念である「創造と挑戦」の姿勢を変える ことなく、各事業や3つのドライビング・フォースの連携による相乗効果に より「デバイスからシステムまで、お客さまに対してベストプラクティス を提供する、ワンストップ・ソリューションサプライヤー」をめざす決意です。 経営 私たち企業活動のベースにあるのは、「つねにお客さまの視点に立つ」 理念 というスタンス。 お客さまのニーズに応えるだけでなく、商社の情報力を活かし、お客さ まの期待を超える提案を行い、確かな技術力とノウハウを駆使して、ベ ストなソリューションを提供してきました。 デバイス事業・ソリューション事業・開発生産事業という3つの事業が 融合する中で、暮らしを支えるあらゆる領域へと活躍の舞台は大きく拡 がっています。 萩原電気株式会社 本社別館 会社 会 社 名 萩原電気株式会社 概要 本 社 名古屋市東区東桜二丁目3番3号 代 表 者 岩井 三津雄 創 業 1948年(昭和23年)3月31日 資 本 金 33億121万6千1百円 (2014年3月末日現在) 矢作建設工業株式会社 建設の優れた技術により、お客様にご満足頂くこと。それが矢作建設工業の願いです。 企業 矢作建設工業は、東海圏に基盤としつつ全国各地で工事を手掛け 紹介 る総合建設業です。建築・土木事業を中心としながらも、鉄道事 業や耐震事業など独自技術を活かした事業展開も得意としており ます。さらには不動産事業、コンサルティング事業などを営む関 連会社7社と連携することにより、 「矢作建設グループ」として建 物のライフサイクルのあらゆる場面でお客様をサポートしています。 建設ビジネスの専門家として、そして「かけがえのないパートナー」 として、お客様・社会から必要とされ続ける企業となることを目 指しています。 『デザイン C』の追求です。デザイ 企業 矢作建設工業の企業理念は、 理念 ン C とは、お客様の最終目標を最もよく実現するために矢作建設 工業がご提案をする「建設の優れた技術」のことです。そのため 矢作建設グループの総合力 会社 会 社 名 矢作建設工業株式会社 概要 本 社 〒461-0004 名古屋市東区葵三丁目19番7号 代 表 者 取締役社長 藤本 和久 電 話 052-935-2351 に私たちはお客様の最終目標とは何であるのかをいつもお客様に 創 立 1949年(昭和24年)5月14日 問いかけ、学びたいと考えております。 資 本 金 68億8百万円 従業員数 単体789名、グループ連結1088名 (2014/3/31現在) 24 CSTC NEWS No.211 7 センターネットワーク 株式会社東光高岳 未来が輝く、東光高岳ソリューション 企業 2014年4月1日、高岳製作所と東光電気は正式に合併し、株式会社 東光 紹介 高岳が誕生しました。 電力流通システムを一貫してカバーする製品とサービスを提供してきた 両社の完全統合により、発電所から社会の隅々にいたる、電力ネットワー クの構築と運用をトータルにサポートしてまいります。 また、スマートグリッドをはじめとする次世代ネットワークの分野でも、 蓄積した技術とノウハウを最大限に発揮して、その実現をリードしてま いります。 私たちはこれまで、電力流通という総合技術の中で、伝送・計測・制御 をはじめとする多様なコア技術を培ってきました。 これらを組み合わせ、シナジー効果を発揮することで、エネルギーマネ ジメントサービス・エレクトロニクスなど先端分野で新しい事業を切り ひらき、世界を舞台に独自のソリューションを提供してまいります。 東光高岳は、両社がそれぞれに事業運営していた時代から、お客さまの 信頼と技術への情熱に基づく企業理念を大切にしてきました。 この企業の心を受け継ぎながら、お客さまと共に新しい時代に挑み続け ていきます。 会社 会 社 名 株式会社東光高岳 中部支社 概要 住 所 〒490-1111 愛知県あま市甚目寺流80番地 T E L 052-444-4281(代表) F A X 052-444-4282 設 立 2012年10月1日 代 表 者 取締役社長 高津 浩明 企業 ・お客様と共に新たな価値を創造します。 理念 ・限りない変革への挑戦を続けます。 ・ものづくりを究めます。 三菱日立パワーシステムズ株式会社 電気自動車用「急速充電器」 左:50kWタイプ、右:20kWタイプ (支社長 山田 哲朗) 資 本 金 80億円 火力発電・環境技術で地球の未来を明るくする。 企業 三菱日立パワーシステムズ株式会社は、2014年2月1日に三菱重工 紹介 業株式会社と株式会社日立製作所が両社の火力発電システム事業を 統合し誕生した会社です。 「優れた技術・製品によって社会に貢献する」という企業理念を共 有する両社の火力発電システム事業を統合することにより、高い品 質と信頼性を備えた製品を生み出す技術力、世界のあらゆる地域で プロジェクトを纏め上げるエンジニアリング総合力、きめ細やかな 営業・サービス力等、あらゆる面での対応能力を一層高めて、電力 の安定供給と環境課題の解決というお客様と社会の期待に迅速かつ 確実にお応えしていきます。 企業 火力発電・環境技術で地球の未来を明るくする。 理念 1+1=無限大 三菱重工業と日立製作所が持つ、多彩かつ経験豊富な人材、高い 技術力、幅広い製品ラインナップ。 両社統合によるシナジーを最大限に引き出し、火力発電システム 分野におけるグローバル No.1プレイヤーを目指す。 徹底したお客様ニーズの追求と実現 お客様と真摯に向き合い、安心して長くつきあえる製品ときめ細 やかなサービスを提供し、社会に信頼される存在になる。 地球規模の環境課題の解決に貢献 実績に裏付けられた、世界一の環境技術と高効率な火力発電技術 を通じて、エネルギーと環境という地球規模の課題解決に貢献する。 J型ガスタービン 会社 会 社 名 三菱日立パワーシステムズ株式会社 概要 本 社 神奈川県横浜市西区みなとみらい 三丁目3番1号 三菱重工横浜ビル (中部支社 愛知県名古屋市中区栄4-1-8 電話 052-265-1300) 設 立 2014年2月 代 表 者 取締役社長 西澤 隆人 資 本 金 1,000億円(2014年2月1日現在) 従業員数 11,000名(会社設立時) CSTC NEWS No.211 25 賛助会員入会のご案内 公益財団法人中部科学技術センターは、広く皆様のご支援・ご協 力により、科学技術の向上、産業の発展に関する諸事業の拡充強 化を図り、中部地域の経済発展に貢献するため、賛助会員制度を 設けております。ご賛同のうえ、ご入会くださるようにご案内申 し上げます。 ◎会費/年会費 団体一口10万円(一口以上) 個人一口 1万円(一口以上) ◎入会手続き/センター事務局へご連絡ください。 「入会申込書」を送付させていただきます。 ◎主な特典・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・中部科学技術センターが実施する講演会・フォーラム・セミ ナー・技術交流会等へ無料または実費でご参加いただけます。 ・公設試、大学等の試験研究機関の利用に関し、仲介・助言が受 けられます。 ・調査報告書等の配付が受けられます。 ・情報誌「CSTC NEWS」の配付が受けられます。 ・新製品・新技術のPRができます(「CSTC NEWS」に無料で掲 載いたします)。 〒460-0003 名古屋市中区錦1-11-11 名古屋インターシティ10階 26 CSTC NEWS No.211 ・叙勲・国家褒賞を始め科学技術に関する各種表彰の推薦が受け られます。 ・科学技術に関する施設の「無料入館券」の配付が受けられま す。 ◎賛助会費の税法上の優遇措置について・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 当財団は、内閣総理大臣より「公益財団法人」の認定(平成24年 3月19日付け認定、平成24年4月1日に法人登記)を受けておりま す。このため、従来の「特定公益増進法人」の証明書は必要がな くなりました。当財団が発行する賛助会費の領収書が、税法上の 優遇措置を受ける証明書となります。 また、制度改正で個人からの協賛金に関しても税法上の優遇措置 が受けられますので、別途お問い合わせください。 ▶照会先 公益財団法人 中部科学技術センター 総務部 竹内 〒460-0011 名古屋市中区大須1-35-18 一光大須ビル7階 電話●052-231-3043 FAX●052-204-1469 広告掲載の募集 ●中部科学技術センターは、中部8県をエリアとする広域的・総 合的な科学技術振興を目的とする公益財団法人であり、普及啓 発・地域産業振興・研究開発促進・学協会等団体協力等の諸事 業を幅広く展開しています。 ●その一環として機関誌「CSTC NEWS」を季月発行して賛助会 員企業、中部地域の大学・公設試験研究機関・学協会・関係団 体及び関係行政機関に配布し、ご活用頂いています。 ●当紙面に、ぜひ貴社の広告をご掲載頂き、本誌面の充実に特段 のご協力・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。 詳細は、下記へご照会下さい。 ▶照会先 公益財団法人 中部科学技術センター 総務部 竹内 〒460-0011 名古屋市中区大須1-35-18 一光大須ビル7階 電話●052-231-3043 FAX●052-204-1469 CSTC NEWS 広告料金表 広 告 紙 面 回数・契約 料 金 1 A4 全 面 1回・単 発 30,000円 2 A4 全 面 3回・年契約 75,000円 3 A4 全 面 4回・年契約 96,000円 4 A4 1/2面 1回・単 発 20,000円 5 A4 1/2面 3回・年契約 50,000円 6 A4 1/2面 4回・年契約 64,000円 7 A4 1/3面 1回・単 発 15,000円 8 A4 1/3面 3回・年契約 40,000円 9 A4 1/3面 4回・年契約 48,000円 備 考 全号掲載 全号掲載 全号掲載 【注】 ※年契約の場合は割引料金 左記の料金表のように年3回の場合は約10% の割引、年4回一括契約の場は20%の割引と なります。 ※なお、料金合計額は、上記表の額に消費税を加 えた額となります。 ※掲載費については、当該年度の掲載がすべて完 了後の3月に請求させて頂きます。 ※CSTC NEWSの発刊は、季刊〔4.7.10. 1月〕です。 ✂ ご記入の上、切り取るかコピーして ファクスでお送り下さい。送付書は不要です。 申込書 FAX(052)204-1469 申込内容 平成 年 月 日 公益財団法人 中部科学技術センター 御中 掲載紙面サイズ A4 A4 A4 全面 1/2面 1/3面 掲載色 モノクロ 掲載内容変更 する ・ しない (社名) 掲載回数 年 回の掲載 ( 4 月 ・ 7 月 ・ 10 月 ・ 1 月 ) (該当個所に○印をしてください) 連絡先 情報誌「CSTC NEWS」への当社広告の掲載 について、右記のとおり申し込みます。 部署 担当者 TEL FAX CSTC NEWS No.211 27 Coffee Break イク ーブレ コーヒ 大須界隈見聞録1 中部科学技術センターは、平成22 街として栄えた。しかし、第二次世界 年5月、ここ大須に事務所をかまえた。 大戦末期、大須は壊滅的な被害を受け 大須といえば、昔、ラジオで午後3時 た。戦後は、栄に百貨店が出来たこと に流れていた「ぼんぼんぼん、時計が もあり、客足は栄へ。1970年代に入 3つ…」が頭をよぎるのは私の世代だ り、第1・第2アメ横ビルが出来、家 けだろうか。私は出身が姫路のせい 電店・パソコンショップが集まり、日 か、大須について、印象が薄い。大須 本三大電気街の1つとして名を馳せ はいつからあるのだろうか?夫に聞く た。 と、昔、名古屋のにぎわいは、栄でな 現在はご承知のとおり、 「お帰りな く大須が中心だったという。せっかく さいませ、ご主人様」で有名なメイド 大須に毎日出勤しているのだから、こ 喫茶を初め、他の電気街と同様オタク こで大須について、歴史をさかのぼっ 街としても発展している。最近、有名 てみよう。 なのは毎年8月に開催される「世界コ Wikipedia によれば、1610年名古 スプレサミット」ではなかろうか。今 が通っている「互楽亭」という食堂が 屋開府の際、現在の中区錦にあった萬 年も世界22カ国・地域から代表が集 ある。ランチは、かなりの人気。とに 松寺が大須に移転、さらに1612年、 い、盛大に開催された。コスプレイ かく種類が多くボリュームもある。真 徳川家康の命により大須観音が現在の ヤー達は撮影好きなようで、私も一緒 央ちゃんお気に入りの真央チャーハン 地へ移転。その結果、門前町として発 に写真をとった。大須にはコスプレ用 なるものもあるらしい(まだ、試して 展したそうだ。幕末には遊郭が出来た 衣装を扱う店も多く、見ているだけで いないが)。 が、敷地が狭くなり、現在の中村区に も結構、面白い(とても着れないが)。 *グルメは大須通である隣席の竹内主 移転し中村遊郭となった。その後、大 我がセンターは大須観音の表参道近 幹(7月着任)から教わった。 正時代には、萬松寺が寺領を開放、劇 くに位置しているが、その入り口に 地域再生が叫ばれる中、しばらく大 場や演芸場など名古屋市内随一の歓楽 は、スケートで有名な浅田真央ちゃん 須をウォッチしたい。 ☞公益財団法人中部科学技術センター事務局長 竹村 初美 CSTC NEWS No.211 2014.10 秋号 システック ニュース 発 行 日 平成26年10月(季刊発行) 編 集 公益財団法人 中部科学技術センター 事務局長 竹村 初美 発 行 公益財団法人 中部科学技術センター 〒460-0011 名古屋市中区大須1-35-18 一光大須ビル7階 電 話 052-231-3043(代表 総務部) F A X 052-204-1469 E - m a i l info@cstc.or.jp ホームページ http://www.cstc.or.jp/ 印刷・製本 株式会社荒川印刷 編集 後記 ■7月より着任し、初めての編集作業となりましたが、211号を無事発行することができました。関係者 のみなさまに心からお礼申し上げます。今後も地域の産業科学技術情報誌として、タイムリーかつ有効 的な情報提供を目指して頑張ります。 (総務部 竹内) ■近年、夏の猛暑や豪雨災害が増え野菜の値段が高騰するニュースを何度も耳にするようになりました。 「実りの秋」という素敵な言葉がありますが、自然の恵みを口にすることはとても幸せで贅沢なものであ ることを忘れずにいたいですね。 (総務部 木本) ■小学生や中学生、また高校生と共に研修・見学会に参加しながら普段聞くことのできないお話を聞くこ とができ貴重な経験をさせて頂いています。今年は夏に得たものを吸収する学習の秋にしていきたいです。 (科学技術普及部 松岡) ■8月に行った体験学習の見学会には、大勢の子供たちが参加してくれました。夏休みの貴重な一日になっ たのではないでしょうか。子供たちが楽しんでいる姿をみるとうれしいですね。(研究開発推進部 宮島) ■今年度より少し体制をかえた東海技術サロン(CSTC フォーラム)が盛況で終了できました。ご協力い ただいた皆様への感謝を忘れず、次回につなげたいです。 (学協会合同事務局 犬飼)
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