同窓会通信vol.5(01年度

2001 年度同窓会通信目次
研究室スタッフ近況報告
海野
道郎
2
原
純輔
4
佐藤
嘉倫
5
木村
邦博
6
近藤
博文
7
須藤
良子
7
同窓会公式報告
決算報告
8
2000 年度予算案
9
同窓会新会員紹介
10
同窓生の広場
山口
明儀
85 年度卒
11
阿部
悌
95 年度卒
12
小林
顕吾
97 年度卒
13
特別企画
14
「心に残ったヒトコマ」
研究室近況
新しい研究室メンバー紹介
三輪
哲
16
太田
香苗
17
3 年生自己紹介
18
2 年生自己紹介
20
大ゼミ近況報告
22
2001 年度修士論文、卒業研究・卒業論文題目
23
1
教官近況報告
◎社会調査士の可能性 ――行動科学卒業生の可能性を求めて―
海野道郎
行動科学講座も、設立されて 20 年近く経った。もはや、可能性で評価されるのではなく、
実績によって評価される時が来ている。しかし、若い卒業生諸君や現役の学生諸君にとって
問題なのは、講座の歴史ではない。問題なのは自分と社会の将来であろう。では、行動科学
の卒業生は、何を武器に、来るべき社会の中で生き、それを創っていけばよいのだろうか。
大阪大学教授だった西田春彦先生が仙台に赴任した経緯から考えても、現有スタッフから
考えても、有力な武器の一つ(そして、おそらくは最大の武器)は、分析法を含む社会調査
法をしっかりと身に付けることであろう。
しかし、
社会調査法を身に付けることが制度化され、
社会的に認められているかといえば、
答えは否である。隣接の心理学が、さまざまな資格を確立しているだけでなく、心理学の専
門コースを卒業したことが実質的に資格として機能しているのと比較すると、その差は顕著
である。
このような現状から、関西学院大学など関西の私立大学を中心に、社会調査士の制度を創
設する大学が出てきた。日本社会学会でも、そのような動きを踏まえて、前期理事会の下の
社会学教育委員会では、この問題に精力的に取り組んだ。原純輔さんがその中心メンバーだ
ったことは、社会学者の中の原さん位置付けからして、いうまでもない。しかし、その努力
にもかかわらず、前期理事会の期間中(3年間)では、はっきりとした成果を上げることは
出来ず、現理事会に扱いがゆだねられている。
では、なぜ、社会調査士の創設は、このように難航しているのだろうか。社会調査士はな
ぜ、専門職として確立しにくいのか。
専門職として確立している医者と比べてみよう。 医師として医療活動をするためには、
定められた大学を出て、国家試験に通り、研修をする必要がある。
「素人」が医療をおこなえ
ば、それは違法行為である。しかし、社会調査は、誰がやっても罰せられない。
「アンケート
調査」という名で、小学生でも行っている。医学教育において生身の人間を扱う前に模型や
死体を扱うように、われわれの行動科学研究室では、
『社会調査演習』などによって基礎訓練
を行っている。しかし、社会調査の場合、そのような訓練の必要性があまねく認められてい
るかといえば、そうではないだろう。何の基礎訓練も無い人が、いきなり生身の人間を相手
に調査することは、珍しいことではない。
2
では、なぜ、医療と社会調査との間に、このような違いが生じているのだろうか。
その理由は、第一に、医療の効果が患者の身体に現れてはっきりする、ということだろう。
素人にとっても、良い医師と悪い医師を区別することは、それほど困難ではないのである。
ある程度可能である。第二に、それが可能なのは、症例がたくさんあり評価も明確だからで
ある。社会調査の場合には、調査の数が限られている上に、評価基準も不明確である。歴史
的に考えてみると、医療においても、従来、民間医療が広範に存在していた。しかし、近代
医学の成果が明らかなために、民間医療は駆逐されたのである。
このように考えると、問題は、社会調査においては、良い調査と悪い調査の区別が定まっ
ていないことであろう。評価方法が定まれば、それに沿って、悪い調査は駆逐されるに違い
ない。しかし、種々の科学観が並存する日本社会学会全体で評価方法を定めるのは、なかな
か難しい。
数理・計量社会科学のメッカを自負するわれわれの責務は、素人を含む広範な人々に納得
できるような・社会調査の評価方法を定めることのように思われる。そのような方法に耐え
る調査が明らかになったとき、
玉石混交の社会調査の中で、
「われわれの調査は玉なのだ」
と、
自信をもっていうことができるとともに、
人々もそれを認めることになるだろう。
そのとき、
行動科学の卒業生は、社会調査を武器の一つとして活躍することが可能となり、また、期待
されるようになるだろう。
〔近況報告〕昨年度は、海野道郎編『日本の階層システム2 公平感と政治意識』
(東大出
版会)と「現代社会学と理論社会学を繋ぐもの」飯島伸子他編『講座環境社会学 1 環境
社会学の視座』
(有斐閣)所収、が刊行されました。両方とも、記した文章の長さの割に大量
の勉強や作業を要した、シンドイ仕事でした。これに対して、高校生調査(HIGH4)とリサイク
ル調査(GOMI2000)については、調査の実務を担当した神林博史(HIGH4)、篠木幹子・荒井貴子
(GOMI2000)など若い諸君の努力で、楽しく分析をすることができました。それぞれ、
「なぜ父
親の不公平感は低いのか」
、
「なぜ地域移動がリサイクル行動の違いをもたらすのか」を分析・
考察しました。今年度は、これまでのデータをいじりつつ、環境問題の解決を見据えた社会
的ジレンマの理論研究に集中したいと思っています。
先日、環境社会学会会長を退任し、舩橋晴俊さんに後を託しました。昨秋から始まった日
本社会学会機関誌・社会学評論編集委員長の仕事は、あと2年半続きます。編集委員諸氏や
事務局が健闘してくれますが、委員長が決断しなければならないことも少なくありません。
(主に)若い人の将来がかかっているだけに、責任は重いのです。東北大学自体は、国立大
学独立行政法人化の圧力の中で、
明日の在り方を模索しています。
「平時」
なら暇な評議員も、
さまざまな企画に狩り出され、無い知恵を絞っています。
3
◎ふるさとを懐う
原 純輔
私の出身地である新潟県長岡市から仙台と東京を眺めてみると、物理的には仙台の方が近
いにもかかわらず、
心理的には東京の方がずっと近い存在である。
とにかく交通の便が悪い。
試みに信越本線―白新線―羽越本線―米坂線―奥羽本線―仙山線という、最短距離に近い経
路で所要時間を計算してみると、乗り換え時間を除いても約5時間40分になる。一方、東
京へは新幹線ならば1時間40分で着いてしまう(費用さえ気にしなければ、大宮廻りで仙
台へくる方がずっと速い)
。
そんなわけで、
故郷とはすっかり縁が切れたつもりでいたのだが、
故郷のことを考えざるをえないできごとが、今年になって身のまわりに持ちあがってきた。
ひとつは、例の小泉首相の所信表明演説で引用された「米百俵」の逸話である。1870
(明治3)年、戊申戦争で敗れた長岡藩に、困窮をみかねた支藩の三根山藩から米百俵が届
けられた。ところが、当時の長岡藩大参事小林虎三郎は、藩を立て直すには人材の育成が急
務だと主張して配ることはせず、この米の売却代金を国漢学校(現在の長岡高校)の設立資
金にあてた。山本有三が戯曲にも書き、高校入学以来、耳にタコができるくらい聞かされて
きた伝説が、私の中にもにわかによみがえってきた。長岡の街も長岡高校も、どこにでもあ
るような街や高校で、とりたてて自慢できるものも多くはないが、この逸話(伝説)だけは
誇りにすべきものだと思っている。
私にとってそれ以上に大きい事件は、経営していた会社の合併で、中学時代の同級生M君
夫婦が、1月早々仙台に移ってきたことである。さらに2月になると、同級生のS君が転勤
で単身赴任してきた。これまで同級生といえば、私の近所に住むKさん一人だけだったのが
急増し、私を加えた5人で同級会仙台支部が作れそうである。わずか5人かと思われるかも
知れないが、1クラスだけの小さな学校だったから、これでも一大勢力なのである。
中学校が1クラスであるから、小学校、幼稚園ももちろん1クラスである。メンバーもほ
とんど変わらない。兄弟姉妹も同じ学校である。こういう世界の人間関係は濃密だ。たとえ
ば、S君の奥さんは同級生T君の妹だが、こんなことは珍しくもなんともない。3月までお
茶の水女子大の学長をしていたS氏は、妹さんが私の同級生だったから、初対面のとき、あ
たかも数十年来の知己であったかのようにして話がはずんだ。ユニークな人柄で知られる慶
應のY教授(社会学)も先輩であるが、東大出の妹さんや私の1年下の妹さんがおられる。
ただそれだけで私のことを「他人とは思えない」といわれてゾーッとした経験がある。もち
ろん、子どもたちだけではなく、その親たちもネットワークの一員である。
M君夫婦やS君と集まって友人たちの噂話などに興じていると、どんどん話が拡がってい
く。私の眼の前に数十年前の生活世界があらわれてくる。懐かしく居心地が好いような、複
雑な人間関係の中に絡めとられてしまったなあというような、妙な気分がときおり私を訪れ
るようになっている。
4
近況報告
佐藤嘉倫
昨年6月にはホノルルで日米数理社会学合同会議のオーガナイズをフィリップ・ボナシッチ氏と一緒に行
った。会議は刺激的な報告が多く、オーガナイズした甲斐があったと思っている。
7月には立教大学で非常勤講師として大学院の講義を行った。拙書『意図的社会変動の理論』を題材にし
て社会変動を合理的選択理論で分析することがテーマだったが、院生はとても積極的で東北大の院生とは違
った角度から質問をしたりして、自分にとっても参考になった。
8月からはアメリカのコーネル大学で在外研究を続けている。研究の目的は、共同研究者のマイケル・メ
イシーが得意とするエイジェント・ベースド・モデルの手法を修得することとその手法を用いて日米の信頼
レベルの格差を説明することである。第1の目的は既に達成したが、第2の目的は現在格闘しているところ
である。マイケルと1日に数時間も議論したり、電子メールを何回も交換したりして、やっと論文になりそ
うな結果が出始めているところである。
マイケルは天才型の研究者でたいへんな集中力の持ち主である。また彼は私に輪をかけて形式にとらわれ
ない人で、自宅からビニール袋に入れてきたスパゲッティを電子レンジで暖めて「一緒に食べるか」と分け
てくれたりする。またある時は、彼から代講を頼まれた。「客員研究員に代講を頼むか、ふつう?」と思い
ながらも、まあ良い機会だと思い、2時間半の講義をこなした。学生にはえらい迷惑だったと思う。
コーネルには旧知のメアリー・ブリントンもいる。彼女の娘のエマとゆり子が同い年であることもあり、
彼女の家に遊びに行ったり彼女とエマを私の家に招いたりしている。また私の研究はメアリーの研究とも関
係するので、ときどき彼女と議論をしている。
コーネル大学のあるイサカは人口3万人の田舎町で、犯罪もあまりない。またいま借りている家には広大
な庭があり、ときどきバーベキューを楽しんでいる。ただし田舎なので刺激に乏しいため、ときどき家族と
旅行に出かけて気分転換をしている。先日はボストンまで車を飛ばして、東北大の同僚の金子義明さんご夫
妻に会ってきた。
昔シカゴに住んでいたときは由紀乃と2人だけだったが、今回はゆり子もいるので、シカゴの時とは違っ
た世界を見ることができた。彼女は昨年8月末から小学校に通っている。英語もできないのに初日から学校
が楽しくてしょうがないようで、毎日喜んで通学ししていた。その甲斐があってか、最近では友達と英語で
かなりの意思疎通ができるようになっている。イサカの小学校は日本の小学校よりもかなり進んでいるよう
だ。私もときどき小学校に顔を出しているが、5歳児なのに足し算や引き算を勉強したり、恐竜の化石につ
いて学んだりしているので、びっくりしている。また生活面では、いかに生徒を自立した個人として育てる
かということに重点を置いている。
7月末に帰国するが、おそらく逆カルチャーショックを受けることだろう。前にシカゴで2年間過ごした
後に帰国したときは、日本語固有の持って回った表現が分かりにくくなっていて、相手が確かに日本語を喋
っているのは分かるが、その意味が分からない、ということがときどきあった。来年の近況報告では、この
あたりから書くことになると思う。
5
◎−学習すること、科学すること−
木村邦博
この1年間の仕事を振り返るとともに、その中で特に感じたこと−「学習」とはどういう
ことか、
「科学」とは何か−について、簡単に書きたいと思う。
2001 年 3 月に『教育と社会に対する高校生の意識−第 4 次調査報告書』が刊行され、片瀬
一男さんを代表者としたこの東北大学教育文化研究会のプロジェクトも、ひとつの区切りが
ついた。1987 年の第 1 次調査以来、行動科学研究室の皆さんの力を借りながら、高校生調査
が継続・発展していることを報告できるのは、喜びである。第 4 次調査で、私は幹事の任に
あたるとともに、立教大学助手の元治恵子さんと共著で「高校生の進路志望」という報告を
執筆した。院生の神林博史さんには、事務局として、日常的な雑務をお手伝いいただいた。
報告書には、海野道郎先生、片瀬さん、元助手の潮村公弘さん、卒業生の土場学さん、阿部
晃士さん、村瀬洋一さん、院生の神林さん、眞田裕子さんの論考も収録されている。調査や
報告書の概要については、次の URL も参照していただければ幸いである。
http://www.behavsci.sal.tohoku.ac.jp/WorkGroups/High̲j.html
さて、この 1 年は高校生調査の仕事の占める位置が大きかったけれども、それ以外では、
以下のような論考を公刊することができた。まず、ジェンダー研究関係では、1995 年 SSM 調
査の成果を収録した論文集『ジェンダー・市場・家族』
(日本の階層システム 4、東京大学出
版会、東京大学・盛山和夫先生の編集)が出版されたが、ここには拙稿「労働市場の構造と
有配偶女性の意識」が収録されている。また、未婚率に関する数理モデルを展開した "Being
Unmarried under Sex Discrimination and Inequality within the Sexes" が数理社会学会
機関誌『理論と方法』15 巻 2 号に掲載された。今田高俊先生(東京工業大学)が編集された
『リアリティの捉え方』
(有斐閣)に、
「数理のめがねで社会を見る」を寄稿し、数理モデル
構築の舞台裏と指針を示そうとした。また、合理的選択理論と実証的・経験的研究とがどの
ように関連しながら発展してきているのかについて、船津衛先生(東洋大学)編『アメリカ
社会学の潮流』
(恒星社厚生閣)の「実証的・経験的研究の伝統と合理的選択理論」でレビュ
ーをした。
以上のような仕事の中で、少しずつ書いていることでもあるが、最近、特に次の 2 つのこ
とが気になっている。ひとつは、
「学習する」とはどういうことか、という問題である。私が
強調したいのは、学習とは知識が教師から学生に一方的に伝授されるというようなものでは
なく、人は何かを学ぶとき、他の人々と共同で何かを作り出すという実践に参加しているの
だ、ということである。人は最初は新参者として「周辺的」な形で参加しながら、次第に古
参者のやっていることを体得し、今度は後から参加した者の手本となりながら「創造的」な
ものをめざしていくのである(レイヴ&ウェンガー [1991] 1993 『状況に埋め込まれた学習』
産業図書)
。院生時代から今に至るまでの、私の高校生調査への関わりを振り返り、この思い
を強くした次第である。
6
もうひとつは、
(私の研究も含め)多くの研究が、
「カーゴ・カルト・サイエンス」
(ファイ
ンマン [1985] 1986 『
「ご冗談でしょう、ファインマンさん」
』岩波書店)にすぎないのでは
ないか、というおそれである。表面的に科学的に見えるような取り繕いをしているだけでは
ないか、はたして知識の発展に貢献しているのだろうか、ということである。
「科学的」とい
うことの意味をあらためて考えながら、研究を進めていきたいと考えている。
◎近況報告
近藤博文
同窓生の皆様、こんにちは。助手を務めて 4 年目になり今年度末で任期満了ですので、
助手として近況報告を書くのは最後になります。務め始めた年度に研究室メンバーとな
った学生達が、現在は卒業してこの同窓会通信を読んでいると思うと、年月が経つのは
速いものです。
今年度から学部用カリキュラムを変更し、大ゼミがなくなりました。同窓生の皆様に
とって思い出深い(と思われる)大ゼミが廃止されたことは残念かもしれませんが、現
在の学生にとってより良い教育環境を提供するための改革です。なお、近年の大ゼミが
担っていた順機能は、いくつかの新設授業に分担して引き継がれています。たとえば、
学生同士の共同研究は 2 年生対象の基礎演習で行い、私が指導担当しています。従来の
大ゼミと異なり 2 年生のみの授業のため先輩からの助言を得難いものの、学生達は主体
的にとりくみ「2 年生だけでも結構やるもんだ」と感心しています。
◎近況報告
須藤良子
みなさま、こんにちは。早いもので、私が研究室に事務補佐員としてお世話になって1年
半が経ちました。おかげさまで、2年目になる今年は、昨年よりも先生方や助手の近藤さん
をはじめ研究室の方々へご迷惑をかけることが少なくなると良いな、と思っています。
7
新会員紹介
今年度、あらためて行動科学同窓会員となった方々を紹介します。
《新会員》
朝岡
誠
伊藤裕子
黒澤晋一
今野早苗
後藤文江
斉藤雄三
佐藤裕大
田子博貴
中川達弘
山口賢一
山田有朋
山本太郎
由井貴子
また新会員の中から、会長の推薦により、新たに次の方に幹事をお願いする
ことになりました。
佐藤裕大(17 期)
また新たに次の方々が準会員となりました。
《新準会員》
三輪
哲
太田香苗
小林洋平
小林綾子
佐々木健太
四戸幸一郎
周藤史裕
庄司
咲
鈴木
高橋
高橋
達
高橋由紀子
淳
田中俊之
千葉哲也
長崎和子
山内雄介
10
舞
中村理恵
同窓生近況報告
◎近況報告
山口明儀(85年度卒)
大学から同窓会通信の原稿の依頼が届いてから、
いろいろと大学時代のことを思い出していた。
15年ほども昔のことである。
『昔のことが昨日のように思い出される…』というのはたまに聞き
そうなフレーズではあるが、それは大げさとしても、かなり近い昔のようには思い出される。今
でもミラ(昔ダイハツが売っていた軽自動車で私の大学時代の愛車であった)で仙台に行くと、
当時のままの街や研究室がそこにあるような気がしないでもない(そんなはずは無いが)
。人間の
感覚というのは、案外いいかげんなものなのか、あるいはそれだけ若い時期のひとこまというの
は、強く記憶に残っているものなのであろう。
今でこそ、私は生命保険会社のシステム部門のSE(システムエンジニア)として勤務してい
るが、私が大学に入学した当時は8ビットのパソコンが初めて発売された頃で、新しいもの好き
の私は早速“FM7”という富士通のパソコンを買ってしまった。今では信じられないが、当時は
ハードディスクなどというものはついておらず、フロッピーディスクも普及前の時代であったの
で、パソコンをカセットテープレコーダに接続して外部保存するという世界であった。
研究室に入る頃にはパソコンは16ビットに進化していたが、周辺環境はそれ程変わっていな
かった。当時、川内の研究室から片平の計算機センターの大型コンピュータに電話回線で繋がる
というので、ピーピーと鳴る受話器を音響カプラーにぶち込んで、研究室のPC9800から計
算機センターの大型コンピューターにログインできたのには大いに感動したものであった。また、
卒論をプリントするのに、研究室で唯一台のワープロであったキャノワードで、インスタントコ
ーヒーを飲みながら、一晩中かかってプリントアウトしていた時の熱転写プリンタのパリパリと
いう音は、今でも妙に耳に残っている。
それが今では、自宅でこの原稿を書いているパソコンが、研究室のホームページに繋がってお
り、また同窓会通信もこのホームページを通じて読むことが出来る。卒業して研究室を去るとき
には、15年も経った今、そして仙台から300km以上も離れている松戸の自宅の2階で、研
究室のホームページを見ながら、ネットを通じで再び研究室をこれほど身近に感じているという
ことなど、想像もしなかったことである。この原稿も、昔のようにプリントアウトさえすること
なくパソコンの“送信”ボタンを押すだけで、研究室に届く。
そんなことを考えていたら、15年前へと繋がった甘いバーチャルな世界から、15年の年月
が流れたのだという、現実へと引き戻されてしまった。
(しかし不思議なことに、会社のパソコン
がLANを通じて仙台支社のパソコンに繋がっているということと、自宅のパソコンがネットを
通じて研究室のパソコンに繋がっているということは、共に現実なのである。ということは、ネ
ットを通じて15年前の研究室に繋がっているという人の感覚がバーチャルだということなので
すね。納得!!)
明日から会社では、背広・ネクタイの着用が不要という、カジュアル出勤が始まります。入社
した頃には、お堅い金融機関としては想像もしていなかったことですが、こんなところでも世の
中は少しづつ変わってきているようです。これから15年後、20年後にどのような世界になっ
ているかはまたわかりませんが、もっともっと楽しいことが実現していてほしいものです。
11
◎近況報告
阿部 悌(95年度卒)
ふるえる手でマイクのスイッチをあげた「初鳴き」からもう5年。気が付けば、後輩4
人を抱える「中堅どころ二歩手前」になりました。その間に、生活ほっとモーニングやひ
るどき日本列島などの「軟らかめ」の番組から、選挙開票速報のキャスターなどいかにも
NHK的な「硬め」の番組まで、一通りの仕事を体験してきた、つもりです。
さてアナウンサーの仕事とは、単純に言えば「放送に出ること」です。ですが出ている
時間は総勤務時間の1割にも満たないでしょう。残りの9割がメインの仕事です。私たち
もネタの取材をします。番組の構成を考えます。映像の編集をします。最近はさらにデジ
タルビデオカメラで撮影もします。NHKの地方局という組織の中で、汎用的に業務を行
っているのがアナウンサーと言えるかもしれません。
もっとも、これが晴れて本部のアナウンス室勤務になると、
「放送に出る仕事」に専門特
化することになります。主な分野としては「報道番組」
「番組制作」
「社会情報」
「スポーツ」
などがあり、それぞれに細分化されたジャンルがあります。スポーツで言うならば、
「野球」
「サッカー」「相撲」が三大ジャンルになります。放送の generalist の経験を積むと同時
に、専門分野を追求する specialist を目指すことになります。
「アナウンサー」であること
は、specialist であることと同義ではないのです。
私たち「中堅どころ」以下の連中は、いつか東京に勤務することを夢見て、「何でも屋」
的な仕事を身につけつつ、自分が勝負できる専門分野を磨いていくことになります。長々
と説明をしたのは、私自身がまもなく最初の転勤を迎え、これから specialist を目指した
勝負の時期にさしかかるからです。今のところ、私の興味の対象は「特許」と「食文化」
の二つです。
さて、行動科学と仕事の関連性について考えてみます。私は行動科学は興味の対象とい
うよりも、放送を通じて社会にアクセスするための基本的なツールであると感じています。
たとえばゴミ問題や選挙など、行動科学が研究対象にする人々の社会的行動は、当然放送
でも大きなテーマです。当然、これは放送に限ったことではなく、社会的な生活者である
私たちにとって、行動科学は基本的ツールになるでしょう。コーヒーを飲みながら朝刊を
読むと、1面からラテ欄に至るまで、行動科学的な興味の対象は山ほど転がっているわけ
ですから。
もちろん、研究室をはじめ、OBのみなさんが革新的なモデル構築を果たされた時は、
ぜひご一報ください。行動科学に深い敬意を抱きつつ、そのネタでしばらく仕事していき
たいと切に願います。
12
◎近況報告
小林顕吾(97年度卒)
早いもので仙台を離れて 3 年が経ちました。遅まきながら社会人としての 4 年目を迎えてい
ます。この間福岡で 3 年生活し、この春から伊丹に転任しているため、皆様にはすっかりご
無沙汰となっており、ご挨拶すらできず申し訳ございません。
現在は三菱電機の半導体事業で資材部に所属し、外部リソースの調達業務に携わっており
ます。換言すれば、自社で設計したものを他社に製造委託し契約を結び、その成果物を購入
調達・価格管理するという業務です。例を挙げれば、カメラ付携帯電話のカメラ付 IC モジュー
ルがありますが、あれをある会社に製造委託し調達するといった仕事をしています。
ここ数年の市況を見ても明白なように、半導体業界の市場動向は物凄い勢いで変化してい
ます。その動きに伴い、他社設計品の製造を受託することを専門に行う会社が増加したりと
分業も進み、従来設計-製造-テストを一貫して行っていた既存メーカーにとって、固定費の
変動費化を狙う外部委託は年々重要になっています。また、交渉術、法律関係の知識、輸出
入の貿易知識(製造専門のメーカーはアジアに多い)も必要とされ、非常にやりがいのある仕事を
していると実感しています。同業他社との接触が多いことも他社の先端技術を知る、業界の
最新情報を収集できるという意味で非常に刺激になっています。
さて、最近折りに触れ思うのですが、仕事のスタンス、問題への対処法のベースになって
いるものは、行動科学研究室で培った力であると感じられます。例えば論理的思考力。職務
上、取引先との商談・折衝が多く、その場面では Win Win と言いつつも自社に有利な結論
を導き出すことが要求されます。
そのためには事前の戦略・ストーリーづくりが必須ですが、
これはまさにディベートの事前準備において行う作業と言えましょう。また、実際の商談で
は学生時代にプレゼンの機会が多かったことが有効になっていると思いますし、アイディア
をまとめる際にはブレーンストーミングを無意識にやっています(KJ 法まではやってませ
んが…。懐かしい!)
。あるいは私は部材購買をしているわけではないのでそこまで突っ込ん
だことをしていませんが、価格分析法のひとつとして多変量解析が用いられることもあるよ
うです。
上記に挙げたことは、ノウハウ・経験であり、会社に入ってからでもいくらでも身につく
ことですが、スタート時点において基本的な素養が身についていたことは、非常にありがた
いものでした。教官、先輩、同窓生の皆さんには改めて感謝です。また、今まさに勉強され
ている学生の皆さんには、専門の科目だけはある程度キチンと勉強されることをお勧めしま
す。どの道に進んでも絶対役に立つものと思います。
今後は更に自分の専門性を高め、私生活と共に充実した人生を歩みたいと思っています。
また皆様にお会いできる機会を楽しみにしています。
13
特別企画
心に残ったヒトコマ
今回は特別企画として研究室の皆様に心に残った映画を紹介していただきました。紹介
された方々のセンスがよく表れているのではないでしょうか。
『幻の馬』
1955 年日本、監督:島耕二
たぶんダービーだったと思うが、優勝した「トキノミノル」(だっかか)が、ゴールにか
けこんだ直後に死ぬ、という劇的な最期を遂げた。
この映画は、この馬の一生を、周りの人々との交流を中心に描いたものである。
映画に感動した水戸市立常磐小学校の飼育部員達は、飼育小屋の前の広場で主題歌を踊
りながら歌い、感動を分かち合った。
(海野道郎)
『暗闇の感動』
杉作少年に迫る危機。白馬にまたがって駆けつける鞍馬天狗・・・・
館内に沸きあがる歓声と拍手。これが私にとっての映画の原点である。白昼、ビデオで
みたらしらけてしまうような場面であっても、映画館の暗闇の中ならば簡単に情緒的一体
化が起きてしまう。群集行動論や集合行動論の格好の題材であろう。私が遭遇した場面と
映画をいくつか紹介してみよう。
『ジョーズ』
(東京・渋谷の映画館で)
巨大サメに追いつめられた主人公(地元の警察署長)が、酸素ボンベをサメに喰いつか
せ、それを銃で撃ち抜いて爆発させることで窮地を脱出しようとする。しかし、難破目前
の警備艇の上からなので、なかなか当たらない。息をのむ中で、館内からオッサンらしい
「しっかりうて」の声。
「オーッ」という共感の声と拍手。次の瞬間、サメは粉みじんに吹
っ飛ぶ・・・・
14
『サウンドオブミュージック』(横浜の映画館で)
マリアがクルップ家の7人の子どもたちにドレミを教えている。マリアに促されて一人
ずつ「ド」
「レ」
「ミ」
・・・・と発声練習した後に、有名な「ドレミの歌」が始まるのだが、
「シー」までいったそのとき、館内から「ドー」という高い澄んだ声が続く。小さな女の
子が思わず発したという感じに、好意的な拍手とざわめき・・・・
私の文章力では、そのときの感動をうまく伝えることはできないが、こんな場面と映画
にまた遭遇したいものだと思う。
(原
『イージーライダー』
1969 年アメリカ
純輔)
監督:デニス・ホッパー
私は子供の頃は真っ当な社会人になるつもりだったが、いくつかの要因が作用して、道
を外れた研究者になってしまった。その一つがこの映画を見たことである。ストーリーは、
麻薬取引で旅費を稼いだ2人の若者がハーレーダビットソンに乗って南部へ向かうという
ロードムービーである。私はこの映画から、あらゆる束縛から精神的に自由になることの
大切さ、しかしそのためにはそれなりの覚悟が必要である、ということを感じた。たまた
ま先日、イサカのテレビでこの映画を放送していたが、昔みたほどの感銘は受けなかった。
それだけ年をとったということか。
(佐藤嘉倫)
『オール・アバウト・マイ・マザー』
1999 年スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
この作品はスペインを代表する映画作家ペドロ・アルモドバルによる、非常に完成度の
高い作品である。アカデミー賞をはじめ 32 の賞を受賞し絶賛を博した、20 世紀最後の傑作
と言えるだろう。自由に生きる様々な女性たちを描き出し、大きな感動を呼ぶこの作品は、
従来の彼の作品とは毛色が違い、変態性が薄まったように感じられるが、テクニックとセ
ンスには非の打ち所がない。何かと慌ただしくしている最中に観に行ったが、とても幸せ
な気分になって映画館を後にすることができた。
『ハンニバル』
2001 年アメリカ
(中川勇士)
監督:リドリー・スコット
見終わってまず思ったことは焼き肉と豆腐はしばらく食えないということであった。前作
『羊たちの沈黙』に引き続きかなりグロテスクなシーンが使われており、デート中に観る
のはお勧めしない。食後に観ようということも付け加えておく。内容は前作とのつながり
もあるが、前作を観てなくても楽しめる。役者さんも変わったが、違和感はそんなに無か
った。本作の中で一番気になったのは最後のあの衝撃的行動である。あれは愛なのだろう
か?あのシーンがひどく気になって困っている。
15
(高橋
淳)
研究室の近況
2001 年度
新しい研究室メンバーから
◎ご挨拶
三輪
哲
行動科学研究室同窓生の皆様、はじめまして。本年度より新たに行動科学研究室の一員と
なりました、博士後期課程1年の三輪哲です。大学を卒業したのは数年ほど前になるのです
が、そこから就職、退職、大学再入学、大学院進学と、紆余曲折いろいろあってここに辿り
着きました。他にも幾つか人生における主要なイベントを経験したため、年齢の割には枯れ
ている(?)というような気がすることも、ままあります。地域移動に着目すると、静岡県から
東京都、神奈川県を経て、宮城県に移り住みようになりました。何故これほど薄着でいられ
るのだろうか、というのが仙台に足を踏み入れての第一印象でした。慣れることによって可
能になるのでしょうか?説明ができる人がいたら教えてもらいたいものです。
研究関心の基軸は社会階層研究にあります。その源をたどるとほぼ 10 年前に遡ります。東
京の私立大学に入学して少し経った頃の、友人との会話においてのことでした。そこで「昔」
の進学に関する状況について、自分の親から聞いていたものとはまったく異なる環境にあっ
た人たちが存在する、という当たり前の事実に気づきました。そしてさらに、私の聞いてき
た話(=「父親の世代では高校進学でさえ負担が大きくそれほど容易なことではなかった」)
の方がそこではむしろ少数派であることにまで気づき、教育機会や世代間移動の問題、とり
わけその趨勢に漠然と興味を持つようになりました。
その関心の種を実際に研究してみようと決意するまでに長い時を要したのが残念でなりま
せん。遅れを取り戻すべく、現在学習および研究に取り組んでおります。行動科学研究室に
は魅力的な授業が多く、またスタッフ・学生とも優れた(かつ個性的な)人たちに囲まれる
という恵まれた環境にあるので、大変刺激になっております。これから私も研究室メンバー
として、ささやかではありますが何らかの貢献をしていく所存です。それでは、今後とも、
お付き合いの程どうぞよろしくお願い申し上げます。
16
◎ご挨拶
太田香苗
今年度、修士課程 1 年に入学した太田香苗です。3 月に奈良女子大学を卒業しました。去
年まで実家のある大阪から毎日満員電車に乗って往復 3 時間以上かけて大学に通っていまし
た。今年は仙台で緑に囲まれた環境の中、自転車で大学に通うという幸せな日々を送ってい
ます。これまで、東京以北には旅行ですら来たことがなかったので、仙台での生活には、さ
さやかな発見、驚きがたくさんあります。例えば、スーパーでは食パンの 8 枚切りが 6 枚切
りよりも多く並んでいることや、公立高校が男女別であること、会話の中で「ウケ」をねら
ったり、
「ボケ・つっこみ」が少ないこと、など例を挙げればきりがありません。毎日、発見
を楽しみにしています。
奈良女子大学では、専攻は「社会情報学」でした。内容は社会学に近く、授業では一応ウ
ェーバーやパーソンズ、ギデンズなどの理論を勉強していました。しかし、先生方の研究分
野が様々だったこともあり、多くのテーマについて社会学的関心を持つための授業が多かっ
たように思います。大学院進学にあたり、計量分析についての知識を得るために、東北大学
の行動科学研究室に進学しました。関心があるのは、価値意識と行為の関係です。人の意識
がどのように行動に結びつくのか、その構造について考えています。また、公共性の問題に
も関心があり、どこまでを公益としどこまでを私益とするのか、またそれはどのように決定
されているのか、といったことについて環境問題を手がかりにして考えています。
勉強不足な点が多いですが、やる気はありますのでがんばりたいと思います。みなさんよ
ろしくお願いします。
(イラスト挿入)
17
います。趣味は、音楽を聞くこととス
ポーツすることです。今年の抱負は、
何事も前向きにがんばることです。よ
ろしくお願いします。
入山 浩一
去年は不健康な一年を過したので、
今年は健康的な一年を送る事を抱負
にしました。そこでとりあえず一日三
食しっかり取ることを目標にしまし
た。が、あえなく挫折しています。早
く人間的な生活に戻りたいです。
遠藤 晃一
お元気ですかー?元気が一番、元気
があれば何でもできる。というわけで、
3年の遠藤です。新世紀になったので、
長年悩まされつづけているアレルギ
ー性鼻炎を完全に直すべく夏休みに
鼻の骨を削るつもりです。あと11月
に八幡に引っ越しまして、今そこの部
屋をカスタム中です。基本的にいつで
もウェルカムなので遊びにきてくだ
さい。今年度もよろしくお願いします。
小原 寿美子
最近習慣となっているのは、コーヒ
ーを飲む事です。徹夜をする事が増え、
いつの間にか中毒になっていました。
おいしいコーヒーを知っている人が
いたら、ぜひ教えてください!もしく
は、おいしいコーヒーが飲める喫茶店
など。でもコーヒーが好きなわりには、
ブラックは飲めません。みなさんよろ
しくお願いします。
木庭 大介
名字は木庭と書いてこばと読みま
す。栃木県の宇都宮高校出身です。サ
ークルで手品やジャグリングをして
18
近藤 厚
こんにちは。近藤厚というものです。
出身は青森県です。最近は事故の恐怖
からも立ち直り、家の前で大根と玉葱
を育てています。皆さんも注意して行
動しましょう。いくら注意を払っても
払いすぎることはありません。宜しく
お願いいたします。それでは、ごきげ
んよう。
斎藤 謙一
最近の私はこんな感じです。
● 床屋で、シャンプーを流すシャワ
ーのお湯が熱くても、自分を鍛えるた
めだと我慢する。
● 車の運転を時、余計にエンジンを
ふかして「ウォーン」と音を立ててか
ら発進する。
● スーツを着ると「プロミスでティ
ッシュ配りしてそうだね」とよく言わ
れる。
まとめれば、普通に暮らしているとい
うことです。
櫻井 健一
皆さん、今晩は。
私は、ケンシロウの兄弟子、ケンイチ
です・・・・・・・寒そうなので、も
うやめます。
今年もよろしくお願いします。
で絶対に充実した日々にすることが
できる、ということです。生き生きと
した毎日を送れるように心身共に鍛
えようと思っています。
鈴木 千鶴
出身地:山形県酒田市
好きな食べ物:海老
好きな飲み物:カルピス全般と豆乳
趣味:ボーっとすること、立ち読み(立
ち読みではない読書もします)、ゲー
ム、舞台鑑賞
以上。
高橋 真也
この前、見知らぬ人にいきなり「せ
きぐっちょ」と呼び止められた。その
人はしばらくの間、私に話しかけ続け
ていたが、私が無視していると急には
っとした表情をして、そそくさとどっ
かに行ってしまった。世の中には 3
人は自分に似ている人がいると言う
が、あだなで呼ぶほど仲の良い人が間
違ったのだから、「せきぐっちょ」は
かなり私に似ているのかもしれない。
「せきぐっちょ」らしき人を見かけた
方は高橋までご連絡ください。
谷 幸枝
出身高校:北海道札幌市立開成高校
3 月に五橋から川内に引っ越しを
しました。通学時間が 15 分から 2・3
分になり、学校に行くのがとっても楽
しい今日この頃です。でも、最近は学
校の勉強、英検の勉強、公務員試験の
勉強と毎日、忙しく肩こりが絶えず、
体が辛いです。そんな忙しい毎日の中
で実感したことがありました。忙しい
日々というのは、余裕がなくなり、精
神的にも肉体的にも辛いと感じるこ
とがありますが、「暇でやることがな
い」という日々と比べて良い点がある
ということです。それは、忙しくて、
余裕がないと感じていても自分次第
19
橋本 陽平
出身高校 石川県立大聖寺高校
私、3年の橋本陽介です。これからは
研究室にちょくちょく顔出すように
して、顔と名前を覚えられるようにし
たいです。
藤沢 英幸
サークル活動の方は中心となるの
は2年生だし、さあ行動科学の勉強に
集中できたらいいなあ、といった気持
ちです。この間引っ越しもして気分も
一新といきたかったのですが新居の
蛇口をひねったら、そんなに要らない
んですってぐらいに鉄分が水に浮い
てました。一階のすし屋からは生臭い
においが時々やってきます。引っ越し
でもして気分を一新したいですが、2
年間がんばります。
吉田夏美
私は富山県出身です。最近は「張り
切る」とか「ウキウキする」といった
ものがめっきりなくなってしまった
ような気がします。今年はぜひワクワ
クしたいものです。どうぞよろしくお
願いします。
でみたいと思っています。粗怱者ですけど、よ
ろしくお願いします。
周藤史裕
あー、みなさん、こんにちは。
小林洋平
初めまして。行動科学は第一志望でしたので
僕は基本的になまけものな人間なのですが、な
こちらにこれて非常に嬉しいです。本当はかな
ぜか行動科学という忙しい専修に来てしまいま
り内気なのですが、無理して話し掛けてますの
した。4年間で卒業できるよう頑張っていきた
で相手してやってください。趣味は音楽鑑賞(J
いと思っています。
−POP、オリコン上位を節操なく)
、TVでの
よろしくお願いします。
サッカー観戦ぐらいです。あとカフェイン中毒
気味です…。
(山形南高校出身)
庄司 咲
宮城県第二女子高校出身です。趣味は街歩き
と音楽鑑賞で、音楽は主に邦楽を聴いています。
小林綾子
こんにちはこばやしりょうこです。出身は新
サークルは楽焼工芸同好会に所属していて、納
潟南高校です。新潟市はとても良い所です。去
得のいく湯のみを作ることが最近の目標です。
年引っ越して今は秋田です。秋田も良い所です。
家では猫を飼っているのですが、しつけがまっ
とても田舎です。コンビニまで車で10分以上
たくできないまま育ってしまったので、猫を飼
かかります。あと、佐渡(島)にも住んでいまし
っている方からアドバイスをいただけたらと思
た。私がいた頃は島にコンビニがありませんで
います。最近出たお茶の中では花々緑茶が一番
した…。暑いのがキライで、寒いのもキライで
好きで、熟茶が苦手です。みなさんよろしくお
す。これからもよろしくお願いします。
願いします。
佐々木健太
鈴木 舞
学部2年の鈴木舞です。宮城県第一女子高校
僕は仙台二高出身で、現在、自宅の塩釜から
出身で、趣味は絵やショートストーリーをかく
通っています。
塩釜はいい所ですよ。中学・高校は剣道部で、
ことです。大学に入って、パソコンを買っても
大学では極真空手部に入っています。
(体育会
らってからは、専らCGになりました。自分の
系?)
。最近中型免許をとったので、バイクを乗
作品の作業は一人でするのが好きなので、それ
り回しています。行動科学では、環境問題その
関係のサークルには入っていません。
”サーク
他分野で、実社会に還元し、かつ実際に役立つ
ル”としては、映画部と護身術同好会に入って
ようなものを考えていければいいなあと思って
います。よろしくお願いします。
います。よろしくお願いします。
高橋 淳
生まれは仙台、幼少期は大阪で過ごし、卒園
四戸幸一郎
と同時に仙台へ戻ってきました。その後現在に
水道橋木の葉高校出身の四戸幸一郎です。志
至るまで仙台に住んでおります。父の影響でい
望の専修に来れてとても嬉しいです。あまりヒ
つのまにか阪神ファンとなりましたが、たまに
マな時間が無いのですが、チャレンジしてみた
勝つので阪神は好きです。趣味は海釣りと映
いことはたくさんあり、文学部以外の本も読ん
画・音楽鑑賞です。主にカレイ、アイナメ、メ
20
バルを泊りがけで釣りに行きます。印象に深い
特にサッカーが好きです。後はあまりしないの
映画は、邦画では『用心棒』
、洋画では『バグダ
ですがキャンプとかバーベキューとかすること
ット・カフェ』です。最近では『ハンニバル』
が大好きです。趣味の割に性格はおとなしい方
を観ました。音楽は洋楽やバロック音楽をよく
で人見知りする方です。しかしとても寂しがり
聴きます。
(泉館山高校出身)
屋なのでどうかみなさん仲良くしてください。
これからもよろしくお願いします。
高橋 達
中村理絵
こんにちは。私の名前は「達」と書いて「い
たる」と読みます。出身は秋田県の湯沢市とい
中村理絵です。岩手県の宮古高校出身です。
う所です。ここあたりは日本三大美人の里と呼
サークルには入っていません。授業のあとは結
ばれています。しかし僕には関係のない話です。
構バイトに励んでいます。学生のうちに自分で
見ためより中身で勝負できるように勉強などが
働いたお金でヨーロッパに旅行に行くのが夢で
んばりたいと思います。よろしくおねがいしま
す。趣味はスポーツ観戦です。これがないと生
す。
きていけない、というくらいはまっています。
あと、カラオケも好きです。よろしくお願いし
ます。
高橋由紀子
岩手県立花巻北高校出身の高橋由紀子です。
長崎和子
高校は花巻ですが、出身は、宮守村という人口
約 5500 人の小さな村です。学友会合気道部に
長崎和子です。出身は青森で、高校は青森高
所属していて、ただいま茶帯です。食べ物の好
校です。趣味はテニスでラクーンというサーク
き嫌いはあまり激しくありませんが、メロンと
ルに入っています。これからよろしくお願いし
セロリが苦手です。最近ヨーグルトをよく食べ
ます。
るようになりました。人見知りするほうなので、
山内雄介
最初はうまく話せないかもしれませんが、気軽
に声をかけてください。よろしくお願いします。
福島県郡山市出身の山内雄介です。私の故郷
の郡山は昔日本のシカゴと呼ばれていました。
そのため街のいたるところに暴力団追放の立て
田中俊行
本年度から行動科学研究室に所属することに
看板が立っています。さらに一年に一回は発砲
なりました。数学ができないために文学部に入
事件が起きます。近頃郡山では警察署が増設さ
学したので、入学時にはまさか、このような数
れ、駅前はかなりきれいになりました。キャッ
学みたいなのを使う学問に興味をもつとは夢に
チフレーズは「水と緑の町」だったように思え
も思いませんでした。ですがこの研究室に所属
ます。大学では、優秀な行動科学研究室の人的
している以上、数学との格闘に日々いそしんで
資源をいかし、多くのことを学んでいきたいと
いきたいと思います。がんばります。多分がん
思います。
ばります。同窓会の恥とならないようがんばり
ます。
(八戸高校出身)
千葉哲也
はじめまして、2年の千葉哲也です。仙台の
泉館山高校出身です。好きなものはスポーツで
21
大ゼミ共同研究
三澤
仁平
2000 年度の大ゼミは 2、3 年生のみで行い、それぞれが興味、関心があるテーマを決め、グループごと
に自分たちで文献を探し、考察することで行動科学的研究方法を実践的に修得しました。ここでは各グル
ープのうち一人にそのときの感想等を書いてもらいました。
<交通環境班>
三年=女子三名、二年=男子三名、エセ二年(四年)=男子一名、で編成されたバラエティ豊かな班。紆余曲
折を経て行き着いたテーマが商店街と郊外大型店の問題。スタートが出遅れて、追い込みがきつかったです。
(K.I)
<中古ソフト問題班>
私たちのグループでは、テレビゲームの中古ソフト販売をめぐる問題について調査をしました。関係のあ
る文献が1冊しかなかったので、主にインターネット上のホームページとゲーム雑誌を参考にして、中古
販売についての活動を行なっているいくつかの団体やそれらの裁判をまとめました。
(T.S)
<少年法改正班>
私の班では少年法改正について調べたのだが、文献を読むだけでなく弁護士や心理学者、検事などが集
まる少年法についての集会への参加、少年法に詳しい教授へのインタビューなど、貴重な体験ができた。
まあ当時はかなり大変だったが。
(K.E)
<児童虐待班>
テーマを決めて、ひとつの問題を本格的に追求していくという作業が初めてだったので、とても、とま
どいました。何から始めればよいのかもわからず、始めれば始めたで次に何をしてよいかわからないとい
うことの繰り返しでした。
けれども、先輩たちにいろいろ教えて頂いたおかげで少しずつ何をすればよいのかわかるようになって
きました。
作業量がとても多くて大変でしたが今となっては、よい経験だったと思います。これからもっともっと
大変なことがあると思いますが、つらいことほど、後の自分の糧になると考えてがんばって乗り越えよう
と思います。
(S.T)
<夫婦別姓班>
今振り返ってみると、大変だったけど素敵な授業でした。あの頃は研究室に入ったばっかりで、右も左
も分らなかったけど、先輩たちが頑張ってました。思えばあれで面食らっていた記憶があります。先輩た
(A.K)
ちと交流持てて良かったです。
最後に、今回この原稿を書くにあたって忙しいなか感想を寄せてくれた学部生の皆さんに、感謝申し上
げます。頼んですぐに出していただけるなんて思ってもいませんでした。
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修論・卒論発表会報告者題目リスト
修士論文
荒井
貴子:ゲーム事態における行動選択メカニズム
眞田
裕子:メリトクラシー社会における「学歴」の意味
卒業研究・卒業論文
伊藤
裕子:日本の児童文学における老人イメージの歴史的変遷
黒澤
晋一:集合行為における異質性の問題
今野
早苗:転職における人的資本と社会的資源
後藤
文江:大衆文化の制度化過程
佐藤
裕大:大衆教育社会における専門学校
田子
博貴:廃娼運動の流れとその意識変化について
中川
達弘:有配偶常雇女性のディストレスと育児サポート
山口
賢一:調査環境と世論調査
山田
有朋:戦後の日本におけるホワイトカラー層の変遷
山本
太郎:日本における自動車広告の分析
由井
貴子:ボランティア活動参加者の意識
−子ども文庫活動に焦点を当てて−
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編集後記
朝岡
誠(M1)
同窓生の皆さま、および研究室のみなさまのお力添えにより、なんとか完成にこぎつけまし
た。この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。この仕事に携われたこと
で私もこの研究室の一員になれたような気がします。このような機会が頂けて(忙しかったけど)
よかったなあと思います。
三澤仁平(学部 4 年)
まあ、途中で保存していたパソコンがなくなったり、なんだかんだで問題が生じたりホント
大変でした。でも 2 年生や 3 年生の意外(?) な一面がのぞけたりして面白かったです。いい機
会だと思ってあきらめてやったわりにはそれなりのものができたのではないでしょうか。
櫻井健一(学部 3 年)
白状しますと、僕は編集の作業をほとんど何もしていません。2、3件電話をかけたくらい
のものです。それも、これも他の編集の方々が優秀なせいです。僕は悪くありません(?)。
同窓会通信 第5号
2001 年 7 月 31 日発行
編集・発行
東北大学文学部行動科学研究室
〒980-8576
仙台市青葉区川内
TEL:022-217-6037
FAX:022-217-5972
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