わたしたちの県のまちづくり

第4学年1組
社会科学習指導案
<10月8日(木)指導案検討会用>
1
単元名
わたしたちの県のまちづくり
~
県の地図を広げて
<単元を通して付けたい力>
ウ(ア)多様なテキストに対応した読む能力
秋田県の地形や産業の概要,交通網の様子などを調べ
る学習を通して,問題点に気付き,必要な資料を収集し
てデータを読み解いたり,複数の資料を関連付けてまと
め,考えたことを表現したりする力
2
~
<主な言語活動>
秋田県の特 色ある地形と産
業 の概要・交 通網の様子につ
い て調べ,そ れらの関連につ
いて考え,話し合う。
目標
○ 47 都道府県の名称と位置や,国内における秋田県の位置に関心をもって調べようとする。
○秋田県の様子に関心をもち,地形や産業の概要・交通網などについて調べようとする。
【社会的事象への関心・意欲・態度】
○秋田県の地形や産業の概要・交通網などから,県の特色を考え表現することができる。
【社会的な思考・判断・表現】
○秋田県の地形や産業の概要について必要な資料を収集し,選択しながら活用したり,調査したり
して調べることができる。
【観察・資料活用の技能】
○都道府県の名称と位置や国内における秋田県の位置を理解することができる。
○秋田県の地理的位置,地形や主な産業の特色,交通網の様子,主な都市の位置を理解することが
できる。
【社会的事象についての知識・理解】
3
単元の評価規準
社会的事象への
関心・意欲・態度
・都道府県の名称と位
置,秋田県や横手市
の地理的位置に関心
をもって調べようと
している。
・秋田県の様子に関心
をもち,地形や産業
交通網の概要などに
ついて調べようとし
ている。
社会的な
思考・判断・表現
・自分たちの住む県の
地形を概観して感じ
た疑問を基に学習問
題や予想,学習計画
を考えている。
・秋田県の地形や主な
産業とその分布,交
通の広がりを,地形
的な特色や主な都市
の位置と関連付けて
考え,適切に表現し
ている。
観察・資料活用の技能
・八方位を使って自分た
ちの市の地理的位置を
表したり,地形図を使
って県の地形の特色を
読み取ったりしてい
る。
・地図や資料などを活用
して秋田県の主な産業
とその分布,交通の広
がりを調べ,白地図な
どにまとめている。
4 児童と単元
(1)児童の実態
<
略
>
社会的事象についての
知識・理解
・都道府県の名称と位
置,秋田県や横手市
の地理的位置を理解
している。
・県の地形の特色,主
な産業とその分布,
主な都市と高速道路
や新幹線などの交通
網の様子を関連付け
て理解している。
(2)単元について
本 単 元 で は , 学 習 指 導 要 領 第 3 学 年 及 び 第 4 学 年 の 内 容 ( 6 ) ア と イ を 扱 う 。 は じ め に , 47
都道府県の名称と位置を調べ,日本全体から見た秋田県の位置や隣接する県との位置関係などに
ついて捉えさせる。その後,秋田県全体の地形や主な産業の概要,交通網の様子や都市の位置に
ついて地図を読み取ったり,資料を収集・活用したりして,白地図にまとめ,秋田県全体につい
て考える内容である。
秋田県は,日本の東北地方に位置し,北は白神山地,東は奥羽山脈,南は鳥海山と三方を山に
囲まれ,西は,日本海に面しており,河川の流域には平野が広がっている。地図帳などの資料か
ら,県内の産業の特色として,農業,特に稲作が盛んであること,沿岸部では漁業が盛んである
ことを読み取ることができる。
秋田県には国道や秋田自動車道が整備され,自動車での移動が容易になっている。秋田新幹線
をはじめ鉄道も秋田市を中心に整備され,他地域への移動も短時間でできるようになってきた。
秋田空港や大館能代空港,秋田港も他の都市や海外への玄関口として機能している。このような
多様な交通網を学習することで,他地域ともつながっていることを意識できる単元でもある。
(3)指導にあたって
・社会が好きになり,主体的に表現したり理解したりする意欲を高めるための工夫
日本地図や日本地図のパズルなどを教室に常備し,都道府県の名称と位置を楽しみながら理解
できるようにする。また,地図や土地利用図などの具体的資料を活用することを踏まえて,児童
が意欲的に調べ学習に取り組めるように指導したい。
地図のおもしろさに気付かせ,自分の経験と地図とのつながりをイメージさせたり,地図や地
図帳,資料を活用して学習内容の定着を図るために,作業的な学習を多く取り入れたい。地形図
や土地利用図などを比較することで,関連させて考える力を身に付けさせることを効果的に取り
入れながら学習を進めるようにする。
・相手や目的,意図に応じて生き生きと伝え合う力を育てる指導の工夫
「広島県の4年生に,秋田県のことを紹介しよう」という単元のゴールを設定する。次単元「特
色 あ る 地 域 の 人々 の 生活 を 調べ よ う( 男 鹿市 , 湯沢 市)」で , 自然 環 境, 伝 統や 文 化な ど の地 域
の資源を保護・活用している地域や,そこに見られる人々の生活について調べ,その特色につい
てもまとめて秋田県のガイドブックを作り,本校職員との交流のある広島県の4年生に送る。ビ
デオレターやテレビ電話での交流も取り入れることで,意欲的に学習に取り組めると考えている。
調べて分かったことを根拠を明らかにして伝えたり,自分の考えと比べながら聴いたりするこ
とで,考えを深めることができるようにしていく。その際,各時間で使用する資料を,比較した
り関連付けたり,総合したりすることができるように,資料の提示の仕方を工夫する。
考えを伝える際に,地形図や土地利用図,交通網,主な市の位置などの具体的資料を基にさせ,
どの資料から分かるかを示しながら表現することができるようにする。
・読解力向上を図るために
今回身に付けさせたい力は,多様なテキストに対応した読む能力である。都道府県の名称と位
置を白地図に書き込む作業などを通して,地図や地図帳の活用に慣れさせるようにする。
秋田県の地形や産業の概要,交通網の様子などについて調べる学習を通して,共通点や問題点
に気付き,必要な資料を収集してデータを読み解くことができるようにしたい。一人一人が調べ
たことを白地図に書き込むことで,秋田県の特色についてしっかりと理解できるようにする。
複数の資料を関連させてまとめ,考えたことを表現する力を育成したい。そのために,透明シ
ートを利用して,重ね合わせて比べることができるような地図を作成するなどの工夫をしたい。
5
単元全体計画(全11時間)
時
次
ね
ら
い
学
習
活
具体的な評価規準
動
間
第
一
次
・地図帳を活用し,日本地
図の中に秋田県を位置付
けるとともに,47都道府
県の 名称と位置に関心
をもち 工夫して習得す
る意欲をもつことができ
るようにする。
・秋田県の地形や産業,町
の様子などに特徴をもつ
場所の写真や,県の特色
ある産物の実物などを基
に学習問題をつかむこと
ができる。
1
・
2
3
関心・意欲・態度
・日本地図を見て,秋田県の位置につい
て気付いたことを出し合う。
・都道府県の名称を捉え,秋田県から見
た他の県の位置や,日本全体における
各都道府県の位置関係について言い表
す。
・秋田県以外の県で知っている場所や,
行ったことのある場所の位置を,地図
帳を使って調べ,白地図に記入し,
「日
本の都道府県地図」を作る。
・横手市の産業や地形について3年生で
の学習を基に話し合う。
・秋田県のことで知っていることを発表
し合い,地形,自然,産業,行事など
に分類する。
・学習問題をつくり,学習の見通しをも
つ。
わたしたちの住む秋田県は,どんなところなのだろう。
第
二
次
・秋田県の土地の様子を地
図帳を基に調べたり,地
形図を作成したりして,
地理の特色を考え,県の
地理の概要を捉えること
ができる。
・秋田県の農産物の産地の
分布を調べて白地図に表
し,その特色を捉えるこ
とができる。
・地図帳や統計資料などを
活用し,主な産業の分布
を調べ,その特色を捉え
ることができる。
第
三
次
・秋田県の主な道路や鉄道
の広がり,空港や港の分
布を調べ,その特色につ
いて考えることができ
る。
・「地形図」「土地利用図」
「 交 通 網 」「 主 な 市 の 位
置」などの資料を関連さ
せて,秋田県の特色につ
いて自分の考えをまとめ
ることができる。
4
・
5
6
7
8
・
9
10
本
時
・
11
社会的な思考・判断・表現
(
)は評価の方法
資料活用の技能
・47都道府県について関
心をもち,どのような
県があるのかを意欲的
に調べようとしている。
(発言・白地図)
・秋田県の地理的位置や
地形の特色に関心をも
ち,意欲的に調べよう
としている。
(発言・ノート)
努力を要する
子どもへの手立て
社会的事象についての知識・理解
・日本における秋田県の ・日本地図や秋田県の地
地理的位置や,主な都
図をクイズ形式で掲示
道府県の名称と位置,
し,関心を高める。
日本が47都道府県から ・日本地図パズルを準備
構成されていることな
し,楽しみながら47都
どを正しく理解してい
道府県に親しめるよう
る。
にする。
(白地図・ワークシート)
・地図のほかにも写真や
ビデオなどの視聴覚資
料を準備し,他の市町
村や,秋田県の地理的
な特色への関心を高め
る。
~秋田県のガイドブックを作って,広島の4年生に届けよう PART1~
・横手市の位置について,県の地図を使
って確かめ,他の市町村の位置を方位
を使って言い表す。
・「秋田県の山・川・平野ベスト3」を
地図で調べ,白地図に書き込む。
・県の地形図をつくり,地図と見比べて
県の地形の特色について話し合う。
・県のどこで,どんな農産物が作られて
いるのかを地図帳で調べ,土地利用図
に表す。
・県の農業の特色について分かったこと
を話し合う。
・主な伝統的な技術を生かした製品を地
図帳で調べ,地図にまとめる。
・統計資料から秋田県の№1を調べ,産
業の特色をワークシートや地図にまと
める。
・県内の主な道路や鉄道,空港や港の分
布について地図を見て調べる。
・県の交通の様子について調べたこと
を,主な都市の位置と関連させて,交
通の特色について考える。
・県の様子についてそれぞれの項目ごと
に分かったことを振り返る。
・県の「地形図」「土地利用図」「交通
網」などから複数の資料を関連させ,
秋田県の特色を考える。
・伝え合いの中で出た意見を参考にして
「秋田県の特色」について自分の考え
をまとめる。
・土地の高低や山地・平
野等に着目しながら,
秋田県の地理的な特色
について考え,適切に
表現している。
(発言・ワークシート)
・秋田県の伝統的な技術
を生かした製品や,主
な産業に関心をもち,
意欲的に調べようとし
ている。
(ワークシート・地図)
・秋田県の主な市町村の ・グループでベスト3を
位置や名称,主な山や
確かめさせる。
川などを理解している。 ・土地の高いところ,少
(発言・白地図)
し高いところ,低いと
ころというようにおお
まかな区別で色分けを
させる。
・地図や統計資料から秋 ・県の農業生産について
・地図帳や統計資料で収
田県の農業の特色につ
統計資料などを読み取
穫量の多い農産物を調
いて考え,適切に表現
り,分かったことを地
べ,カードに書き,地
している。
図にまとめている。
図上において確かめさ
(発言・ワークシート) (地図・ワークシート)
せる。
・県の主な産業の分布の ・地図帳や統計資料で主
特色と地形との関連を
な産業を調べ,カード
理解している。
に書き,地図上に置い
(ワークシート・地図)
て確かめさせる。
・県の交通の特徴や広が
りを,主な都市の位置
と関連させて考え,適
切に表現している。
(発言・ワークシート)
・「 地 形 図 」「 土 地 利 用
図 」「 交 通 網 」「 主 な
市の位置」などから複
数の資料を関連させ
て,秋田県の特色を考
え,適切に表現してい
る。
(発言・ワークシート)
・県の交通網について, ・透明シートに交通網を
主な都市の位置と結び
書き,前時までに作っ
付けて理解している。
た地図に重ねて考えさ
(発言・ワークシート)
せる。
・ 秋 田 県 の 特 色 を ,「 地
形 図 」「 土 地 利 用 図 」
「交通網」などから複
数の資料を活用して表
現している。
(ワークシート)
・前時までに活用した資
料や作成した地図を掲
示し,それぞれの資料
から分かった秋田県の
特色を確かめさせる。
6 本時の実際(10/11時間)
(1)ねらい
「地形図」「土地利用図」「交通網」「主な市の位置」などの資料を関連させて,秋田県の特色について考えることができる。
(2)学習過程
学習活動
1
2
形態
前時の学習を振り返る。
秋田県の様子について,それぞれの
項目ごとに分かったことを出し合う。
全体 ・秋田県の三方は山に囲まれ,西側は日本海に
面しています。
・平野は水田,低い山は畑や果樹園などに利用
されています。
本時の課題を捉え,ゴールを見通す。
・県の南北に高速道路が通っています。
めあて
複数の資料を関連させて,秋田県の特色を考えよう。
ゴール
秋田県の特色について複数の資料を関連させて文章にまとめる。
3
県の地形図や土地利用図,交通網, 個
主な市の位置などの資料を重ねたり見
比べたりして,秋田県の特色を考える。
4
複数の資料を関連させると見えてく
ることを伝え合いながら,自分の考え
を広げ,深めていく。
5
予想される児童の反応
本時の振り返りをする
・土地利用図を見ると秋田平野は,市街地が多
い。橫手盆地は,田畑が多い。
・横手市では平らな土地では米を作り,山の斜
面などでは果物を作っている。収穫された物
は,高速道路を使って出荷するのかな。
・平らな土地は人口が多いけれど,山の方は人
口が少ない。
教師の支援・評価〈評価方法〉
・これまでに学習したワークシート,作成した地図
などの資料を使って確かめさせる。
・「地形」「土地利用」「交通網」の学習でまとめた
資料を並べて掲示する。
・前時までに学習した地形図や土地利用図などと重
ねて考えることができるように,透明シートに交
通網と主な市の位置を書き込ませておく。
・疑問や分からないこともワークシートに書き込ま
せる。
全体 ・人口の多い市に高速道路や鉄道が集まってい ・どの資料から考えたのか,根拠を明らかにして話
る。インターチェンジが大雄にもできると新
させる。
聞に載っていたよ。
・疑問に思ったことを出し合い,どの資料から解決
・平らな土地に高速道路のインターチェンジや
できるかを考えさせる。
駅が多くて,他の道路ともつながっているよ。 ・友達の考えに共感しながら聴かせ,自分の考えと
・高速道路があるので,野菜は新鮮なうちに関
似ていることをや付け足せることを話させる。
東地方に出荷できると,農家の方が教えてく
れた。お米も高速道路で運ぶと思う。
個
・伝え合いの中で出た友達の考えを参考にして,
全体
「秋田県の特色」について自分の考えをまと
める。
「地形図」「土地利用図」「交通網」「主な市
の位置」などから複数の資料を関連させて,秋
田県の特色を考え,適切に表現している。
【社会的な思考・判断・表現】
(発言・ワークシート)