中国ビジネス相談 Q&A 提 供 高温手当の支給基準について 上海華鐘投資 コンサルティング有限会社 Q 上海市に本社を置き、蘇州市や広州市に分公司がある生産型企業です。 高温手当の支給基準や対象者が各地で違うそうですが、その現状を教 えて下さい。 A URL:http://www.shcs.com.cn E-mail:[email protected] 上海市淮海中路 755 号 新華聯大厦東楼 23F TEL:021-6467-1198 FAX:021-6467-9155 高温手当については、2007 年 利厚生費として給与総額に算入せず、企 費基準の調整に関する通知』( 蘇労社蘇薪 6 月 8 日付で、衛生部、労働社 業の原価費用に計上し、税前で控除する [2007]18 号 ) ことが可能です。 2007 年 7 月 9 日公布 会保障部、 国家安全監管総局、 全国総工 会の 4 部門共同で通知が出され、その 具体的な基準については各地方に委ね 最大の問題は、 『本通知』によって、 「高温日 ( 日中の最高気温が 35℃以上 ) の 【浙江省】 露天作業者および作業環境を 33℃未満 支給基準:高温作業者 160 元 / 月・人 にできない職場で働く対象従業員に対 非高温作業者 130 元 / 月・人 し、高温手当を支給しなければならない」 一般作業者 110 元 / 月・人 2007 年 6 月 8 日付けにて『職場におけ としているにもかかわらず、 「高温手当の 支給対象:当年 6 ~ 9 月在職全従業員 る夏季の防暑降温作業を一層強化するこ 具体的な基準は省級政府又は省級労働保 法律根拠: 『企業従業員の夏季防暑降温清 とに関する通知』( 衛監督発 [2007]186 障部門にて制定する」ともあるために、 涼飲料費基準の調整に関する通知』( 浙労 号 )( 以下、『本通知』という ) が出され、 一部地方では、非高温作業者、一般作業 社労薪 [2007]99 号 ) 各地方の労働関連部門に夏場の防暑降温 者にも夏季高温手当てを支給すべきとす 2007 年 6 月 27 日公布 対策の強化を求めました。 る表現があることで、実際にはそれぞれ られています。 1 .4 部門の通知について 『本通知』の第 4 条にて夏季期間中の の企業で当地の具体通知に準拠して、会 企業側の労働保護義務につき、以下のと 社の労働関連規定を明確に定めて、あい 支給基準:露天作業者 60 元以上 / 月・人 おり定められています。 まいな状況が起こらないようにすること 高温作業者 45 元以上 / 月・人 が必要であると考えられます。 支給対象:当年 6 ~ 8 月在職全従業員 ①会社は女子従業員と未成年従業員に 法律根拠: 『職場の夏季防暑降温作業を 対する保護を強化しなければならない。 妊娠中の女子従業員に日中の最高気温が 35℃に到達する露天作業および作業環 【上海市】 いっそう改善することに関する通知』( 京 支給基準:10 元 / 日 労社資発 [2007]123 号 ) 2007 年 7 月 17 日公布 境を 33℃未満にできない職場での仕事 支給対象:高温作業者 を手配してはならない。未成年従業員に 法律根拠: 『上海市企業の高温季節手当基 日中の最高気温が 35℃に到達する露天 準に関する通知』 (滬労保総発[2007]30号) 作業又は 「 高温作業分類 」 の国家基準に 2007 年 7 月 11 日公布 3. 実施する際の注意点 上記 2. の通り、一部地方では支給対象 者を高温作業者、非高温作業者、一般作 おける第三級以上の高温職場での仕事を 手配してはならない。 【北京市】 【広東省】 業者、露天作業者と区分しており、ここ 支給基準:高温作業者 150 元 / 月・人 でいう高温作業者とは、 『本通知』が定 間短縮について、それを理由に従業員の 非高温作業者 100 元 / 月・人 義する 「35℃以上の高温日における露天 給与を控除又は減額してはならない。 支給対象:当年 6 ~ 10 月在職全従業員 作業者又は温度が 33℃以上の職場で働 法律根拠: 『広東省高温手当基準の公布に く労働者 」 と理解することができます。 ②高温による業務一時停止又は業務時 ③高温日(日中の最高気温が35℃以上) の露天作業者および作業環境を 33℃未 関する通知』(粤労社 [2007]103 号 ) 満にできない職場で働く対象従業員に対 2007 年 9 月 5 日公布 省級労働保障部門にて制定する。 2. 一部主要省市の高温手当基準について 上記 1. ③の規定に基づき、各地方では 独自の高温手当に関する通知を公布して おり、地域によって、高温手当の支給基 準、支給対象、支給期間はさまざまです。 一部主要省市の高温手当の関連基準を以 下のようにまとめました。高温手当は福 クーラーの効いたオフィスでの事務作業 の両方がある等、実際の状況はもっと複 し、高温手当を支給しなければならない。 高温手当の具体的な基準は省級政府又は ただ、一部の社員は高温下での作業と 【江蘇省】 雑である一方、いずれの通知にも上記以 支給基準:高温作業者 160 元 / 月・人 上のことは定義されておらず、実情に応 非高温作業者 130 元 / 月・人 じて各社で高温手当の詳細な支給基準案 支給対象:当年 6 ~ 9 月在職全従業員 を設定し、従業員側の意見も聴取したう 法律根拠: 『企業従業員の夏季防暑降温 えで会社が最終決定することになります。 お知らせ このコーナーは、弊社が会員向けに毎日配信している『日刊華鐘通信』の中国ビジネス相談 Q&A の中から転載してお送りしています。毎日の中国ビジネス相談 Q&A は一般公開の弊 社ホームページ( http://www.shcs.com.cn)でご覧いただけます。またウィルス情報につ いては、弊社システム部専用ホームページ(http://www.itomo.net)でご覧いただけます。 2008 年 9 月号 Whenever CHINA 28
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