バンベルク交響楽団 - KAJIMOTO

真
の
感
動
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ぶ
プロフィール
2006
バンベルク交響楽団
5.22∼5.30
バンベルク交響楽団
ジョナサン・ノット 指揮 庄司紗矢香 ヴァイオリン
渋く重量感のある弦、無骨に太い金管、
その弦
と金管にぴったり調和する木管・
・
・
ドイツの伝統的
なオーケストラの音色を想う時、浮んでくるイメージ
そのものが今もこのオーケストラには残っている。グ
ローバル化がますます加速するオーケストラの世
界にあって、不器用なまでに伝統を固持するバン
ベルク交響楽団の個性こそ新鮮に思える。
バイエルン州の小都市バンベルクは人口わず
か7万人。何とその一割にあたる7千人もの定期会
員を擁するバンベルク響に、
2004年、バイエルン
州立フィルハーモニーという、
さらなる正式名称が
与えられた。
まさにバイエルン州の音楽文化大使と
いう名誉ある使命を担う存在だ。
そして、
カイルベルト、
ケンペ、
クラウス、
ヨッフム、
シュタインらドイツの名匠たちに鍛えられ、創り上げ
られたこの独特のジャーマン・サウンドに、今新たな
伝統が加わりつつある。現代音楽への深い共感
と鋭い感性で名声を高めてきたジョナサン・ノット
が2000年首席指揮者に就任。今回のツアーで
は両者の6年にわたる充実した共同作業の成果を
披露する。
さらにゲスト・ソリストに庄司紗矢香を迎
え、圧倒的な感動への期待が高まる。
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バンベルクに移って来た、
プラハ・ドイツ・フィルハーモニー
の元メンバーやカールスバードやシュレジアからの音楽家
たちによって結成。最良の音楽の伝統の発祥地であるボヘ
ミア気質を受け継ぎ、行き届いた訓練、卓越した技術と感性、
洗練された響きでたちまち成功を収める。ヨーゼフ・カイル
ベルト、ルドルフ・ケンペ、ハンス・クナッパーツブッシュ、
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Ba oji, Violin
1946年、第二次大戦後避難民としてバイエルン州の古都
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Jonatha
レメンス・クラウス、
オイゲン・ヨッフム、
ホルスト・シュタイン、
インゴ・メッツマッハーら著名な指揮者たちが独自のサウン
ドを磨き上げた。
冷戦の終結によって、バンベルクは地理上でも政治面で
もドイツのそしてヨーロッパの中心の位置を占めることと
なり、
1993年には「ヨーロッパ有数の名オーケストラ」
(オ
イゲン・ヨッフム談)にふさわしい優れた音響のバンベルク・
コンサートホールも完成して、世界一流と評価の高い夏の
コンサートシリーズ(1994年∼)を開催するなど更なる飛
躍を遂げている。
2000年首席指揮者にジョナサン・ノットを
予定される曲目
マーラー:交響曲第1番「巨人」
ドヴォルザーク:交響曲第8番
R.
シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 など
迎え、将来を見据えたオーケストラが彼の手に委ねられた。
現在ドイツで最も多忙なオーケストラであり、年間約120
回の演奏会をバンベルクはもとよりドイツ各地や外国で開き、
ラジオ・テレビ放送やCD録音も盛んに行っている。
コンサート評から
昨夜のジョナサン・ノット指揮によるバンベルク交響楽団のR.シュトラウ
ス《アルプス交響曲》の演奏会は、
この音楽祭を20年間聴き続けてきた
批評家の一人として、
最も素晴しくこの世のものと思えない体験となった。
(中略)
演奏に関してコメントすることが何かできるだろうか。最高度に円
熟し、
豊かで深みのある、
些細な変化が表現された演奏。
このオーケスト
ラは、
250年前にモーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》を初演した歴史を持っ
ている。それは伝統と経験に満ち、
厳格にバランスがとれ磨き上げられた
黄金のアンサンブルとして君臨している。
マイケル・
トゥメルティ
(ザ・ヘラルド 2003年8月25日)
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c篠山 紀信
庄司紗矢香 (ヴァイオリン)
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ジョナサン・ノット (音楽監督)
16歳でパガニーニ国際コンクールに史上最年少
1962年イギリス生まれ。ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ、およびマンチェスターのロイヤル・
かつ日本人初の優勝を飾る。メータ指揮イスラエル・
ノーザン音楽大学で声楽を学び、ロンドンのナショナル・オペラスタジオの副指揮者を経て1989年からフ
フィルとの共演によるデビューCDをドイツ・グラモ
ランクフルト歌劇場の指揮者に就任。
フォンからリリース。これまでにメータ、
テミルカー
1992から1993年にはヴィースバ−デン州立歌劇場の指揮者を、
1995から1996年にはヴィースバーデン
ノフ、
ビシュコフらの指揮のもとイスラエル・フィル、
市の音楽総監督を務める。
サンクトペテルブルグ・フィル、ケルン放送響等の
2000年にパリのアンサンブル・アンテルコンタンポランの音楽監督に迎えられ、また、ベルゲン・フィル、ストッ
国内外の主要オーケストラ、
およびルツェルン音楽
クホルム放送響、WDR放送響(旧ケルン放送響)、シュトゥットガルト放送響楽団など数々のオーケストラに客演。
祭など国際的な音楽祭からも度々招かれている。
1997年から2002年までルツェルン交響楽団の音楽監督を務め、
2000年からバンベルク交響楽団の音
1999年度都民文化栄誉賞受賞。ケルン国立音楽
楽監督に就任。ベルリン・フィルを指揮したリゲティ作品集(ワーナー・ミュージック)が非常に高い評価を
大学卒業。
得ている。
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