こんにちは、太宰府ロータリークラブからカナダ、ペンティクトンに派遣され

 こんにちは、太宰府ロータリークラブからカナダ、ペンティクトンに派遣されました、
筑陽学園高校の小野芽唯です。こちらカナダもすっかり春になり、暖かく過ごしやすい日
が続いております。4月の終わりにはホストファミリー宅のチェリーの木も花をつけ、日
本の桜を思い出しました。日本の皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
今月はイースターのロングウィークエンドにホストファミリーと一回、4月28日∼5
月1日にかけて、学校のコンサートバンドでの演奏旅行に一回、合計2回バンクーバーに
行きました。今回はそのコンサートバンドでの演奏旅行の事を中心にお知らせしようと思
います。
バンクーバーへは、イースターの週末を利用してホストファミリーと行ったのが初めて
でした。今回の旅行の目的は、ホストブラザーのバイオリンのレッスンで、一泊二日と時
間もなかったためあまりゆっくりはできなかったのですが、緑がとても綺麗な街で驚きま
した。ここペンティクトンは、とても空気が乾燥しており、雨もほとんど降りません。
降っても本当に少量ですぐに止んでしまうため、誰も傘を持っていない程です。(ペン
ティクトンで傘を使っている人を見たことがありません!)そのため、サボテンなど、乾
燥地帯に生息する植物が多く、木々はあまり青々としていません。が、バンクーバーはそ
の逆で、とても雨量が多いようです。そのため日本に似ていて湿気が多く、緑も多いとの
ことでした。ホストファミリーとの旅行では、ダウンタウンまで行く時間はなく、ダウン
タウンとは離れた北バンクーバーのみの観光になりました。
4月28日からの学校のコンサートバンドでの演奏旅行は三泊四日、時間もたくさんあ
りました。朝7時半にバスでバンクーバーへ出発、バンクーバーまではバスで約5時間。
その途中でオリバーという町で小学校により、小学校でコンサートをしました。約一時間
のコンサートで曲目もジャズからクラシック、映画音楽までさまざまでした。約一時間の
準備リハーサルの後、本番を迎えましたが、どの子もみんな真剣に演奏を聴いてくれ、無
事に終えることが出来ました。カナダの子供たちはみんな本当に素直で、明るくてとても
積極的。演奏を聴きながら楽しくて踊りだす子などもいて、演奏しているこっちまで楽し
くなりました。
オリバーを出発後、ホープタウンと言うところで一度休憩し、バンクーバーに着いたの
は4時過ぎでした。その日はブリティッシュコロンビア大学で5時からクリニックでし
た。クリニックと言うのは、音楽の指導者の方に自分たちの演奏を評価してもらう、とい
うものです。ブリティッシュコロンビア大学のホールを借りて行われたそれでは、3曲程
普段練習している曲を演奏し、その演奏をベースに、椅子の座り方から、息遣い、細かい
演奏のテクニックなど、本当に色々なことを指導していただきました。その御指導の中
で、何度も言われたのが、“Breath together, play together.”。私は日本でも吹奏楽を
やっていたのですが、その時も指導者の方からいつも全く同じことを言われていたので、
この言葉はとても印象に残りました。やっぱり日本でもカナダでも、音楽は一緒なんです
ね。とはいえ、カナダの音楽は日本のものに比べてとても自由です。国民性の違いなの
か、日本のように細かい音程を合わせたりしませんし、ミスをしても気にしません。その
代わりみんなとにかく積極的で、小さなミスなど恐れずにバリバリ(?)演奏します。そ
して最終的にとても迫力のある演奏になります。話はそれましたが、今回のこのクリニッ
クは、いつもの授業で先生がおっしゃる事とはまた違った視点から色々なことを学べ、私
たちにとってとても貴重な体験となりました。
演奏旅行二日目はバンクーバーの隣にある、スカミッシュという小さな町での演奏会で
した。スカミッシュハイスクールでの演奏会だったのですが、観客が同じ高校生と言うの
もあって、妙な緊張感がありましたが、この演奏会も無事終了。午後は時間が余ったの
で、スカミッシュを観光しました。
演奏旅行三日目、この日は自分たちのコンサートはなく、午前中はバンクーバーのダウ
ンタウン観光、夕方からはダウンタウンのバンクーバーシンフォニーホールで行われた、 オーケストラのコンサートを鑑賞しに行きました。オーケストラの演奏を聴く機会はあま
りなく、久しぶりだったのでとても楽しみにしていました。演奏は本当に素晴らしいもの
で、コンサートの間に何度もスタンディングオベーションが起きた程でした。私も最初か
ら最後まで感動しっぱなし、音楽はいいな、と改めて思いました。
四日目は、朝8時にバンクーバーからペンティクトンへ出発、1時に学校に到着しまし
た。三泊四日のこの演奏旅行は本当にあっという間に感じました。コンサートバンドのク
ラスは二クラスあり、演奏会の時は合同で演奏するものの、普段の練習は完全に別なの
で、今回のこの旅行では他のクラスの子とも仲良くなれ、とても有意義なものでした。ま
た、音楽をやっていて本当に良かった、と感じました。
コンサートバンドでの演奏は、残すところ、5月にペンティクトン内のコミュニティー
センターで行われるコンサートのみとなってしまいました。気がつけば残りたったの2ヶ
月でスクールイヤーも終了してしまうかと思うと、本当にあっという間で、少し寂しい気
もします。が、5月にはロータリークラブ5060地区でのバストリップや、サーベー
ションアーミーでの旅行など、たくさんの行事が待っています。いつも大変お世話になっ
ている、ロータリークラブの皆様、学校の先生方、親切なカナダの方々、そして両親に、
心からお礼申し上げます。私がこのような素敵な日々を送れているのも、多くの方々の支
えがあってこそだと実感する毎日です。残りの二ヶ月半、より充実した日々を送れるよう
に、色々なことを吸収しつつ、精一杯楽しみたいと思います。
小野 芽唯