12/09 - AKchem.com

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-海外雑誌の主要タイトルとサブタイトル紹介による情報-
*記事の詳しい内容については、各誌をご覧ください。
〈9 月度のトピックス〉
今月のトピックスは、「自動車部品の軽量化に対する樹脂材料メーカー各社の取組み」を取
り上げます。米国で販売される自動車の各メーカーは、企業平均燃費(CAFE)基準を満たす
ことが義務付けられています。昨年オバマ政権は、CAFE 基準を段階的に引き上げて、2025
年には 54.5 mpg(23.2 km/ℓ)とする規制案を発表しました。これは現在の約 2 倍で、自動車
メーカーは燃費を毎年 5%ずつ改善する必要があるといわれています。この基準をクリアする
ために、関連企業は部材の軽量化を懸命に進めています。
一方、アメリカ化学会議(ACC)の発表(2011 年 12 月)によれば、2010 年と 2000 年で、
米国の小型自動車の材料別重量構成は表 1 のようになっています。
表 1 米国の小型自動車の材料別重量構成
年型
スチール
アルミニウム
プラスチック
総重量
2010 年
953 kg(52%) 156 kg(8.5%) 171 kg(9.4%) 1,832 kg(100%)
2000 年
1,155 kg(65%) 122 kg(6.9%) 130 kg(7.3%) 1,778 kg(100%)
2010 年の車は 2000 年の車に比べて、スチールが減少しアルミニウムやプラスチックは増え
ています。しかし安全装置や豪華装備が増加したことで、総重量は増えています。
主な樹脂メーカーが重点的に取組んでいる部材と実用化状況について、以下に紹介します。
*SABIC 社(サウジアラビア)
・グレージング:サンルーフ、ドアの窓、後部三角窓などに透明 PC 樹脂を用いることで、
ガラスに比べて部材重量を 25~50%削減でき、燃費や空力性能だけでなく、重心低下に
よりハンドリング性能も向上するといわれています。Citroen 社(仏)DS5 車の後部三角
窓に、SABIC 社の PC 樹脂 Lexan®が採用されています。
・ボディパネル:PA 樹脂と変性 PPE 樹脂のブレンド樹脂 Noryl GTX® 979 は、外装のボデ
ィパネル材料として、Range Rover Evoque、Ford Kuga、三菱 RVR などに採用されてい
ます。樹脂物性が向上した同 989 樹脂も上市されています。
・ステアリングホイール:通常の PC 樹脂より耐衝撃性が優れた PC/シロキサン共重合樹脂
Lexan® EXL のステアリングホイールは、中空構造の中に電子部品などを装着し、従来の
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軽金属ダイカストに比べて、重量を 40%、製造コストを 20%削減したといわれています。
*DuPont 社(米)
・エンジンルームの部品:脂肪族アミンと芳香族の酸から構成される PA 樹脂 Zytel® HTN
(GF 強化)は、耐薬品、耐湿、高温耐性の物性バランスが良好で、エンジンのダクト、
燃料システム、ターボエンジンのチャージエア冷却システムなどに採用されています。
*Bayer 社(独)
・グレージング:同社の PC 樹脂 Makrolon® は、Smart Fortwo 車や Mercedes Benz SLK
車のパノラマルーフ(各 1.2m2 と 0.7m2)に採用され、Smart Fortwo 用は 25 万ユニット
以上生産されました(European Plastics News, 2010 年 7 月号 p.18)。Bayer 社は、アジ
アでも現代自動車(韓)や Great Wall Motors(中)と共同開発した PC 樹脂のパノラマ
ルーフを持つコンセプトカーを発表しています。
*BASF 社(独)
・エンジンルームの部品:GF50%強化 PA66 樹脂 Ultramid® Endure D3G10 は、220℃で
の連続使用に耐えられるので、インタークーラー・エンドキャップやチャージエアシステ
ムなどに用いられています。また GF35%強化 PA66 樹脂 Ultramid® A3WG7 HRX は、
高温(130℃)での耐加水分解性を有し、VW 車エンジンのサーモスタット・ハウジング
や Chrysler 車 V-6 エンジンのオイルフィルタ冷却モジュールに用いられています。
*Dow Automotive Systems 社(米)
:
・ボディ構造材料:荷台フロアやサンルーフシステムなどに使われるポリウレタン(PRU)
を開発中で、反応射出成形のサイクル時間短縮を進めています。
*Styron 社(米)
・内装材:PC/ABS ブレンド樹脂の PulseTM GX シリーズを内装用に上市し、GX50 グレー
ドが Audi 車の内装トレイに採用されました。
(Plastics Engineering, 7 月/8 月号 p.16-23)
〈主要海外誌記事のディクショナリー〉
【中国・ASEAN・インド・韓国関係】
中国企業の収益が悪化、成形加工業 Deswell 社の売上高は前年比 23%減
中国経済の減速が顕著になり、企業の収益が悪化しています。中国の成形加工業者 Deswell
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Industries 社の売上高は 2 年連続で減少し、今年 3 月 31 日で終わる会計年度の売上高は 6,470
万ドル、前年比 23%減でした。利益は 2 年連続して赤字で、従業員も 2,500 人から 1,880 人
に減らしています。同社は収益悪化の原因として世界経済の減速と中国の労務費増大を挙げ
ています。同社の拠点がある広東省東莞市では、最低賃金が年に 20%上がっており、2015
年まで 2 桁の年率で労務費増加が続くと予想されています。
(Plastics News.com/China, 7 月 30 日)
Lanxess 社の Greater China 事業の今年第 2 四半期売上高は前年同期比 31%増
Lanxess 社(独)は、Greater China 事業(中国本土、香港、台湾、マカオ)の第 2 四半期
売上高が 3 億ユーロに達し、前年同期比で 31%増加しました。 同期間の世界全体の売上高は
24.2 億ユーロで、前年同期比 8.1%増でした。同社によれば、自動車のメガトレンド(燃費向
上、排出ガス削減など)に関連する事業で、継続的に利益が出ています。
(Plastics News.com/China,8 月 14 日)
中国の樹脂パイプメーカーLiansu 社は、各地で新工場を建設して国内需要増大に対応
中国最大のプラスチックパイプ・メーカーLiansu 社は、国内需要の増大に対応するため、海
南省、雲南省、山東省、広東省で新工場建設を計画しています。同社の今年前半の売上高は、
前年同期比 5.6%増の 7 億 2,620 万米ドル、利益は同 11.6%増の 9,400 万米ドルでした。それ
でも昨年同時期の売上高 31%増に比べると成長率が下がっており、今年の厳しい経済状態と住
宅市場の減速を反映しています。しかし同社は今後も、都市化のインフラ整備、低価格住宅建
設、治水投資などで、パイプ需要の安定成長が期待できるとしています。
(Plastics News.com/China, 8 月 21 日)
香港で、地元加工業者のレベルアップのために、プラスチック材料センターを開設
香港プラスチック協会は、プラスチック材料センターを開設しました。その目的は、さまざ
まな樹脂の物性と成形加工条件、及び地元の樹脂サプライヤーなどの情報を検索できる材料デ
ータベースの設置や、同業者間の情報交換などです。関係者によれば、香港のプラスチック産
業は、長い間、中国本土で低コストの労働力を頼りに、汎用樹脂や汎用エンプラの加工事業を
展開してきました。しかし中国の労務費は急速に上昇しており、汎用樹脂の加工事業は利益が
出にくくなっています。そのためスーパーエンプラなどを用いる高付加価値事業への転換が必
要ですが、このような先進材料に関する知識や経験がありません。この状況を打開する方策の
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1 つとして同センターが開設されました。投資額は約 2 億 5,780 万米ドルです。
(Plastics News.com/China, 8 月 21 日)
中国の成形機メーカーHaitian 社の今年前半売上高は、前年同期比 14%減
中国最大の射出成形機メーカーHaitian 社の今年前半の売上高は、前年同期比 14%減の 4 億
9,860 万米ドル、利益は同 19%減の 7,830 万米ドルでした。同業の Chen Hsong 社も売上高
が 24%減少し、Cosmos Machinery 社は赤字といわれています。Haitian 社によれば売上高減
少の主な理由は、中国経済の減速と欧州の信用不安です。中国企業は、労務費上昇や強くなっ
た中国通貨を背景に、生産の一部を海外の拠点へ移しており、Haitian もベトナムやブラジル
(Plastics News.com/China, 8 月 28 日)
など数か国に工場を建設しています。
中国は自動車リサイクル技術の向上を目的とするプロジェクトを大学に設置
中国では 2010 年に 480 万台の自動車がスクラップ化され、廃プラスチックが 48 万トン発
生したといわれています。プラスチック部品の中で、バンパー、燃料タンク、ダッシュボード、
シートクッション材(発泡 PUR)などの大型部品は、人手により取り外されて、何らかの方法
でリサイクルされています。しかし材料別に分離できない複合材料(金属と樹脂など)の樹脂
は回収されず、小型の樹脂部品も回収されていません。また燃料タンクを洗浄した廃水は、浄
化処理されることなく河川に排出されています。
中国の科学技術省は、自動車リサイクル産業の技術向上のために、Shanghai Jiao Tong
University(上海交通大学)に、リサイクル技術や設備の開発を目的とするプロジェクトを設
置しました。同プロジェクトは既に、分光光度計で樹脂の種類を識別する装置や、高圧のクリ
ーナなどで樹脂から汚れを取り除く装置などを開発しています。
(Plastics Engineering,7 月/8 月号 p10-14)
インドは世界第 3 位のポリマー消費国、その需要は GDP より高い成長率で成長
GlobalData 社によれば、2000~2011 年の間、インドのポリマー(プラスチック+ゴム)需
要平均成長率は 9.1%/年で、国内総生産(GDP)の年平均成長率(7.6%/年)より高い成長率
を示しています。インドは、中国、米国に次ぐ世界で第 3 位のポリマー消費国で、2011 年の世
界全体のポリマー消費量に占めるシェアは 5.7%です。
(International Plastics News For Asia, 8 月号 p.10)
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インド企業が、米国の自動車部品大手 Visteon 社の自動車照明事業を買収
自動車部品大手の Visteon 社(米)は、同社の自動車照明事業を、インドの自動車部品メー
カーVarroc Group に売却すると発表しました。Visteon 社の同事業は、世界 26 か所に工場を
持ち、2011 年の売上高は 5 億 3,100 万ドル、従業員は 4,200 人です。一方 Varroc Group の従
業員は 5000 人で、2012 年 3 月期の売上高予想は 340 億ルピー(約 559 億円)です。
(Plastics News.com/China, 8 月 7 日)
インド政府は PP 樹脂紙幣の導入を検討、寿命長期化によるコスト削減などを期待
インドで、PP 樹脂の二軸延伸フィルムを素材とする貨幣(紙幣)の導入が検討されていま
す。政府は同材料の 10 ルピー貨幣を、気候条件が異なる 5 つの都市で試用する予定で、従来
の紙幣に比べて、コスト削減効果(寿命 5 倍)のほか、環境への影響も検証する予定です。
(Plastics News.com/China, 8 月 28 日)
バングラデシュの樹脂製品市場規模は、2020 年には 40 億ドルに成長の見込み
国連アジア太平洋経済社会委員会が行ったバングラデシュの樹脂産業に関するケーススタデ
ィーの報告によれば、同国の樹脂製品の市場規模は現在 10 億ドルですが、2020 年には 40 億
ドルに成長すると予想されています。同報告は、これに対応するためにインフラ整備、廃棄物
処理施設、関連技術の開発などを急ぐべきであると提言しています。
(Plastics News.com/China, 7 月 31 日)
【欧米・中東関係】
MABS、POM、PA12 の各樹脂について、人体への移植材料としての適応性を検討
3 種類のエンプラについて、人体への移植材料としての適応性が、ミュンヘン工科大学のメ
ディカル・ポリマーエンジニアリング研究所で検討されました。用いられたエンプラは、MABS
(メチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、POM 樹脂、PA 12
樹脂です。テストは、多数の微細な突起を持つ樹脂試験片に、人繊維芽細胞をのせて、その成
長挙動を観察する方法で行われ、試験片表面のプラズマ処理や酸化チタンコーティングの影響
も検討されました。細胞成長に最も効果が大きかった要因は、酸化チタンコーティングと突起
の大きさ(100μm)で、好ましい樹脂の順は、MABS、PA12、POM でした。
(Kunststoffe international, 7 月号 p.21-25)
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GF50%強化ポリアリルアミド樹脂の中空フレームをもつ Dorel 社の折り畳み式ベビーカー
Dorel Europe 社(蘭)の折り畳み式ベビーカー「Quinny Yezz」のフレームは、Solvay 社(ベ
ルギー)の GF50%強化ポリアリルアミド樹脂 Ixef® 1022 で作られています。中空のフレーム
はガスインジェクション成形法で成形され、斬新なデザインと軽量化に貢献しています。Yezz
ベビーカーは、今年、世界的に権威があるデザイン賞の iF Design 賞などを受賞しました。
(Kunststoffe international, 7 月号 p.51-52)
SABIC 社のプラスチックを、複数の自動車が外装パネルに採用
SABIC 社のプラスチック(PA 樹脂と変性 PPE 樹脂のブレンド樹脂など)が、複数の自動
車の外装ボディパネルの材料に採用されています。採用理由の 1 つは、この樹脂が導電性フィ
ラーを含み、スチール部品と同じ塗装ラインで静電塗装が可能になったことです。同社によれ
ば、ルノー、プジョー、シトロエン、三菱、Chery(奇瑞汽車、中国)各車のフェンダーなど
への採用が決まっており、米国の自動車メーカーも次期モデルでの採用を検討しています。
(Plastics News.com/China,8 月 14 日)
米国と欧州のプラスチック技術者協会が、それぞれ革新的とされた技術や製品を表彰
米国と欧州のプラスチック技術者協会(SPE)は、それぞれ革新的とされた技術や製品に対
する表彰を毎年行っており、2012 年の表彰製品とメーカーを発表しました。
米国 SPE の大賞は、Ford 社 Escape SUV 車などのインストルメント・パネルでした。この
部品は、2 つの部材からなり、材料はそれぞれ長繊維 GF 強化 PP 樹脂と、タルク 30%充填 PP
樹脂で、発泡成形されています。従来の方法に比べて、部品 1 つあたり 500 g 以上の軽量化と、
成形サイクル時間の 15%短縮を実現しました。
欧州 SPE の大賞は、GM 社 Opel /Astra 車などのドレンパイプでした。このパイプは非強化
PP 樹脂を用いて、水射出技術(WIT)によって成形されました。
(European Plastics News, 7 月/8 月号 p.33-34)
スチールコードの織物で強化された PA 樹脂の自動車部品
BASF 社、スチールコード織物の Bekaert 社(ベルギー)
、射出成型の Voestalpine Plastics
Solutions(オーストリア)の 3 社は、すだれ織スチールコードで強化された PA 樹脂の射出成
形部品を共同開発しました。用途には自動車のバンパービームキャリヤあるいはフロントエン
ドなどが想定されており、GF や CF の連続繊維で強化された樹脂に比べて、クラッシュで破
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損しても、まだエネルギーを吸収できることが特長です。
(European Plastics News, 7 月/8 月号 p.36)
IKV で開催されたセミナーで、BMW や Evonik などが自動車の軽量化技術を発表
アーヘン工科大学(独)のプラスチック加工研究所(IKV)で行われた 2012 年セミナーに
おいて、自動車の軽量化技術に関する関係企業の発表がありました。
*BMW 社:コンセプトカーBMWi(電気自動車)の、アルミニウム・シャーシと CFRP キャ
ビンを結合した車体構造。スチールなどより 30~50%の軽量化を達成。
*Evonik 社(独):ポリメタクリルイミド(PMI)発泡体を芯材層とし、GF 織物強化 PP を
外層とするサンドイッチ構造の、リアシート・バックレスト(背もたれ)など。
*Jacob Plastics 社(独)
:2 枚重ねた樹脂シートの両側から加熱・減圧して、中空の部品を作
る成形方法(Twin Sheet Forming)など。
(European Plastics News, 7 月/8 月号 p.37)
EMS-Grivory 社の透明で紫外線耐性を有する PA 樹脂、用途は自動車部品など
EMS-Grivory 社(スイス)は、同社の透明な非晶性ポリアミド樹脂 Grilamid® TR シリー
ズに、紫外線(UV)耐性を有する Grilamid® TR 90 UV を追加して上市しました。用途は屋
外用品や自動車部品で、Mercedes Benz SLK 車の室内照明システムに採用されています。
(European Plastics News, 7 月/8 月号 p.37)
BMW 3 シリーズ車などは、内装トリムに Styron 社の PC/ABS ブレンドを採用
Styron 社(米)によれば、同社の PC/ABS ブレンド樹脂 Pulse® GX50 は、BMW 1 シリー
ズ車と 3 シリーズ車の内装トリムに採用されました。同材料は Audi Q3 車の内装トリムにも採
用されています。Styron 社は、さらに耐紫外線、耐熱性、低温での靱性を向上させた Pulse®
GX70 と同 GX90 を上市しました。
(European Plastics News, 7 月/8 月号 p.37)
SABIC 社は長繊維 GF 強化 PP 樹脂の生産能力を増強、自動車での需要増に対応
SABIC 社は、自動車用途で需要が増大している長繊維 GF 強化 PP 樹脂 Stamax® 増産のた
め、ベルギーの生産設備を増強します。同社によれば、この樹脂を用いることで PA 樹脂など
と比べて、自動車の炭酸ガス排出量やエネルギー消費量を削減できます。
(PRA E-News, 7 月号)
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Ticona 社は液晶ポリマーVectra LCP に高流動性グレードを追加、用途は携帯通信端末など
Ticona 社(独)は液晶ポリマーVectra LCP に 2 種類の高流動性グレードを追加しました。
これらの LCP は従来品に比べて高い流動性を有しますが、機械的物性の低下はありません。
さらにウエルドライン強度や表面品質も優れています。用途には、コンパクトカメラのモジュ
ールや携帯通信端末などの薄肉で複雑な形状の部品が想定されています。
(Plastics Technology, 8 月号 Web Exclusive)
Invista 社は、アジポニトリルの次世代製造技術による製造設備を米国に建設
Invista 社(米)は、PA66 樹脂の中間原料であるアジポニトリル(ADN)の次世代製造技
術を開発したことを、今年初めに発表しましたが、その製造設備を米国テキサス州に建設する
と発表しました。2014 年半ばまでにフル生産の予定です。
(IHS Chemical Week, 8 月 13 日/ 8 月 20 日号 p.8)
世界の化学系企業、2011 年売上高 TOP 50 社
世界の化学系企業で 2011 年ケミカル事業売上高 TOP 50 社が発表されました。その上位 10
社を表 2 に示します。売上高 1 位は昨年に続いて BASF で、営業利益は SABIC が突出してい
ます。11 位以下の日本企業は、三井化学(14 位)、住友化学(19 位)、東レ(21 位)、信越化
学(27 位)、旭化成(30 位)、DIC(38 位)、東ソー(43 位)、昭和電工(47 位)でした。
表2
2011 年 世界の化学系企業、売上高トップ 10 社
順位、企業名、国籍
1. BASF(独)
2011 年 売上高
(ケミカル事業)
金額
対前年増減
(百万ドル)
(%)
$ 85,600
15.8
2. Dow Chemical(米)
59,985
3. Sinopec(中)
同 営業利益
(ケミカル事業)
金額
対前年増減
(百万ドル)
(%)
$ 9,021
19.3
11.8
4,522
24.7
57,068
29.1
3,915
71.3
4. ExxonMobil(米)
41,942
18.1
4,383
-10.8
5. SABIC(サウジアラビア)
41,730
23.8
14,452
25.8
6. Formosa Plastic(台)
37,612
1.2
4,120
-22.3
7. DuPont(米)
34,763
15.6
5,547
22.8
8. LyondellBasel(蘭)
32,214
16.4
3,301
23.8
9. 三菱化学(日)
29,687
3.6
806
-55.5
10. Total(仏)
27,134
11.4
917
-31.7
%
%
(Chemical & Engineering News 7 月 30 日号 p.15-18)
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