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2008.07
2004.07
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-海外雑誌の主要タイトルとサブタイトル紹介による情報-
海外雑誌:
Modern Plastics Worldwide;
Plastics Technology ;
Plastics Engineering ;
Kunststoffe International ;
その他
*記事の詳しい内容については、各誌をご覧ください。
〈7 月度のトピックス〉
近年、種々の特性、機能を持たせた複合加工成形技術の重要度が増していますが、同時に顧
客のニーズに合わせた迅速な製品開発と製品提供が求められています。この市場動向を踏まえ
て Kunststoffe International
5 月号は、ラピッドプロダクションを含むラピッドプロトタイ
ピング技術について特集(8~22 ページ)しています。
今月は、この特集記事の中からエルランゲン・ニュルンベルグ大学(Erlangen Nuernberg
University) の プ ラ スチ ッ ク 技 術研 究 所 ( LKT) に お け る 溶 融 堆積 モ デ リ ング ( Fused
Deposition Modeling:FDM)による熱伝導性樹脂のラピッドプロトタイプ成形をとりあげて
紹介します。FDM システムは樹脂フィラメントを供給するコイルと溶融押出ノズル、および 3
次元造形を制御する CAD からなり、装置とシステム費用が他の方法と比較して安いと言われ
ています。
FDM 向けの熱伝導性 PA6 樹脂コンパウンドの開発にあたり、
LKT は最初に Stratasys 社
(米)
の FDM 向け ABS 樹脂コンパウンド(ABS P400)と Lanxess 社(独)の ABS 樹脂(Lustran○R
H702)を使用した自家製の ABS 樹脂コンパウンドを用い FDM プロセスで使用する樹脂コンパ
ウンドのワイヤー(直径:約 1.8mm)に要求される特性を検討しています。
次いで BASF 社(独)の PA6 樹脂(Ultramid○R B3)に球状とフレーク状のアルミニウムを
10%、20%および 30%(vol)添加して熱伝導性を持つ PA6 樹脂コンパウンドを作り、これら熱
伝導性 PA6 樹脂コンパウンドを用いた FDM システムのプロセス条件を確立したと述べています。
その上で、FDM で作製した試験片でアルミニウム添加量およびその形状による機械的強度
と熱伝導特性を測定した結果を詳しく報じています。測定結果からフレーク状アルミニウムを
30%添加した PA6 樹脂コンパウンドは、機械的強度が射出成形品より劣り、熱伝導性に異方性
があるものの、高い熱伝導性(4W/mk 弱)が得られ、熱伝導性や電気伝導性が求められるエ
レクトロニクス部品およびメカトロニクス部品などの迅速な製品開発と製品の製作に活用でき
ると述べています。
なお、アルミニウム 30%(vol)PA6 樹脂コンパウンドを用い FDM で作られた複雑な表面
形状のヒートシンクの写真が掲載されています。
(Kunststoffe International 5 月号 16~19 ページ)
本件についてのお問い合わせは、(株)旭リサーチセンターhttp://www.asahi-kasei.co.jp/arc/までお願い申し上げます。
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〈主 要海外誌 記事のデ ィクショ ナリー〉
自動車の樹脂部品成形金型の製作に活用されているラピッドプロトタイピング技術
自動車部品の金型メーカ Element 社(独)は、金型製作に際し、事前にラピッドプロトタ
イピング技術による部品の外観および破壊試験による機械特性などの情報を得て的確な金型
を短納期で製作していると、ラピッドプロトタイピング技術の活用状況を詳しく紹介してい
ます。
(Kunststoffe International 5 月号 p.8-10)
射出成形品と同等の品質が得られるレーザシンタリング・ラピッドプロトタイピング成形
レーザシンタリングによるラピッドプロトタイピング成形「Selective Laser Sintering
(SLS)」は、金属・樹脂粉末を CAD により逐次積層成形し、レーザで焼結成形する手法で、
従来は強度と耐久性に問題があるとされていました。V.G.Kunststofftechnik 社(独)は、
3D Systems 社(米)の VanguardTM システムと PA12 コンパウンド樹脂(Duraform○R
PA-HD)を使用し、優れた寸法精度と機械強度および耐久性を持つ成形品の成形条件(シン
タリング成形時の温度とレーザ強度)を見出したと報じています。その結果、約 8 気圧の圧
力容器の製作に成功したと述べています。また製作数が 1,000 個以下では SLS 法は射出成形
よりコスト的に有利であると述べています。 (Kunststoffe International 5 月号 p.11-14)
2007 年のラピッドプロトタイプ成形品の総出荷量は前年比 16%伸びて約 1,200 億円に
なった
Wohlers 社(米)の報告書は、2007 年の総出荷量は 11.41 億ドル(約 1,200 億円)に達し
たと報じ、今後も高い伸びを続け 2012 年に 23 億ドル(約 2,400 億円)になると予測してい
ます。
(European Plastics News 6 月号
p.27)
Stratasys 社(米)はラピッドプロトタイピングシステム向けの生体適合性樹脂コンパウンドを
上市した
この生体適合性の樹脂コンパウンド(ABS-30i)は同社の FDM400 システム向けで、FDA
と ISO10993 規定に適合しており、エチレンオキサイドおよびガンマ線による殺菌処理に耐
え、その用途は、外科用器具のほか食品・医薬品などの容器や器具などであると述べていま
す。
(European Plastics News 6 月号
本件についてのお問い合わせは、(株)旭リサーチセンターhttp://www.asahi-kasei.co.jp/arc/までお願い申し上げます。
p.27)
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医療分野の樹脂製品の成形で活躍する Delcam 社の CAD/CAM ラピッドプロトタイピング
加工総合ソリューション
医療分野の樹脂加工を専門とする Oscor 社(米)は、Delcam 社(英)の CAD 設計モデ
リングソフトウェア PowerSHAPE と PowerMILL を導入し、迅速な製品開発と量産立ち上
げを実現していると述べています。なお、日本には㈱デルキャムジャパンがあります。
(European Plastics News 6 月号
p.27)
EOS 社(独)はレーザシンタリング・ラピッドプロトタイピング向け素材の拡充を進めている
EOS 社は、従来品の 2 倍の機械的強度を持つ PA 樹脂グレード PrimePart○R DC、フレキ
シブルで破壊時の伸びが 250%の PrimePart○R ST、および新メタル素材の MaragingSteel
MS1 など、レーザシンタリング向け素材の拡充を進めていると報じています。
(European Plastics News 6 月号
p.27)
アーヘン工科大学のプラスチックス加工研究所(IKV)の第 24 回第 24 回 International
Plastics Engineering Colloquium でのトピックス
2008 年 2 月 20 日~21 日に開催された第 24 回 International Plastics Engineering
Colloquium では「Today’s Ideas-Tomorrow’s Technologies」をモットーに、IKV における
研究開発の報告が数多くなされました。射出成形及び射出・圧縮成形による「Free-Form
Surface 光学部品」、IKV と Siemens 社が共同開発している「PA66 樹脂と低融点金属アロ
イの複合射出成形による電気回路を持つ樹脂部品」、炭酸ガスを用いた「標準的押出成形機に
よる発泡樹脂成形技術」
、短繊維強化樹脂の長期耐荷重負荷に対する変化、衝突破壊時の挙動
および音響特性に関する「繊維強化樹脂の荷重負荷時のシミュレーション技術」などをトピ
ックスとしてとりあげて紹介しています。
(Kunststoffe International 5 月号 p.32-35)
防爆型懐中電灯のハウジングに採用された導電性 PA66 樹脂
PA 樹脂コンパウンドメーカーの Vamp Tech spa Advanced Modified Polymers 社(独)
が開発した Vampamid○R 66 0675 VO は、導電性で表面インピーダンスが 103~104Ω/㎡と
小さく、帯電防止効果とガラス繊維の添加で機械的強度が高く、Mellert SLT 社(独)の防
爆型 LED 懐中電灯のハウジングに採用されたと報じています。
(Kunststoffe International 5 月号 p.71)
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自動車の樹脂部品などの複合成形における樹脂間接合に活躍しているオープンエアープ
ラズマ技術
Plasmatreat 社(独)の大気中でプラズマ処理ができる Openair○R Plasma 技術は年間 300
システムが販売され、70 システム以上が自動車分野で使われ、100 システム以上が新しい用
途で使われていると報じています。自動車ダッシュボードの PP 樹脂と PUR 樹脂のインモ
ールド接合のほか、PP 樹脂と PA 樹脂あるいは ABS 樹脂とのインモールド接合も可能であ
ると述べています。なお、日本では日本プラズマトリート㈱が Plasmatreat 社(独)のシス
(Modern Plastics Worldwide 6 月号 p.34)
テム・技術を販売しています。
中国の樹脂加工産業で労働力の不足と急速な賃金の上昇が起こっている
中国の樹脂加工産業の動向を伝える記事では、人口が 13 億もある中国で、労働力不足に
より上海の樹脂加工メーカが 100%稼動できない状況になり、急速な労賃の上昇が起こって
いると報じています。これには多くの要因があるが、最大の原因は、2008 年 1 月 1 日に発
効した「改定 The Law of the People’s Republic of China on Employment Contracts」にあ
ると述べています。
(Modern Plastics Worldwide 6 月号 p.46-50)
注目されている最近のプラスチック溶接技術
従来のヒートステーキング溶接(Heat Staking)、ホットプレート溶接(Hot-plate)、超
音波溶接、バイブレーション溶接などに加え、最近は赤外線、レーザ、あるいはマイクロ波
などによる溶接が注目されていると述べ、最近のレーザ溶接、赤外線溶接および新しいバイ
ブレーション溶接を紹介しています。レーザ溶接では、透明な PMMA 樹脂の溶接などに好
適な Gentex 社(米)の「The Clearweld プロセス」、自動車のエアバッグ・システム部品
の溶接に採用されている Jenoptik 社(独)の「Votan W レーザ溶接システム」、その他
Optotool 社(独)および LPKF Laser & Electronics 社(独)の技術とシステムをとりあげ
て紹介しています。
(Plastics Engineering 4 月号
p.10-16)
自己修復特性を持つプラスチックの基礎と最近動向
イリノイ大学(米)の Scott White 教授が開発した世界初の自己修復特性を持たせた樹脂
コンパウンドを始めとして、4 つの水素共有結合による自己修復機能を持つ最近の自己修復
性樹脂について、オランダのデルフト工科大学(The Technical University Delft)の Sybrand
van der Zwaag 教授が詳しく解説し紹介しています。
(Plastics Engineering 4 月号
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p.36-41)
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射出成形と押出成形を組合せた長尺品の成形技術
Engel 社(オ-ストリア)は昨年の K2007 で「Exjection」技術をベースにした長尺品射
出成形機を発表しましたが、Arburg 社(独)も「Exjection」技術をベースにした Allrounder
成形機により、長さ 66cm、重さ 50g のリブつきで穴の空いた ABS 樹脂(Terluran○R GP35)
製部品の成形をオープンハウスで実演し、ウエルドラインの発生がなく、分子の配向も、残
(European Plastics News 6 月号 p.18)
留応力も低い成形ができると発表しました。
スペシャリティー・ケミカルズの分野に触手を伸ばす世界の大手基礎化学企業
基礎化学企業はエネルギーと原油価格の高騰に加え、中東とアジアの新しい石油化学プラ
ントの稼動を控え、業績の低迷が続くと予想されています。このため業績が比較的に安定し
ているスペシャリティー・ケミカルズの分野に BASF 社(独)、Dow Chemical 社(米)な
どの大手基礎化学企業は、強い事業のグローバルな展開と同時にスペシャリティー・ケミカ
ルズ領域への投資を進めていると報じています。BASF 社の Engelhard 社(英)買収、Dow
社の顧客密着型のポリウレタン・システムハウス事業やエポキシ樹脂システム事業の買収な
どの例を紹介していますが、スペシャリティー・ケミカルズの領域は幅が広く、買収にあた
ってはよく検討する必要があると述べています。
(Chemical Week 6 月 9/16 日号
p.25-30)
温室効果ガス排出量の積極的な公表が化学企業に求められている
世界の大手化学企業が公表している 2006 年の温室効果ガス排出量(二酸化炭素換算)を
一覧表(20 社)で示し、大手化学企業の温室効果ガス削減ヘの取り組みについて詳しく報じ
ています。日本の複数の化学企業がベストな報告書を公表していると述べていますが、消費
者の製品に係わる温室効果ガスに対する関心に応えるためには、中小企業を含む世界の化学
企業は社会的責任(Corporate Social Responsibility)として温室効果ガスの排出量の削減
と排出量の公表を積極的に進める必要があると述べています。
(Chemical Week 6 月 23 日号
p.21-23)
BASF 社における総合的な二酸化炭素排出量の削減に向けた挑戦と温暖化防止活動の
管理責任者の任命
利益と温暖化防止の両立を目指し、顧客が享受できる省エネ効果を考慮した革新的なソリ
ューション及び製造技術の開発をゴールとした総合的な二酸化炭素排出量の削減に挑戦して
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いると述べています。同社の PS 樹脂発泡断熱材や樹脂製品による自動車の軽量化の省エネ
効果など、同社製品による 2006 年度の温室効果ガス削減量は二酸化炭素換算で 2 億 5,200
万トンに達していると報じ、今後も開発中の有機 EL および有機太陽電池などにより省エネ
と温室効果ガスの削減に取り組む述べ、同社は温暖化防止活動の管理責任者(Climate
Protection Manager)を任命したと報じています。
(Kunststoffe International 5 月号 p.28-29)
エレクトロケミカルズの新材料開発はユーザーの電子デバイス製造部門を含む広範囲なネ
ットワークの構築が不可欠である
成長が続いている携帯電話やポータブルな音楽機器などでは、より小さく高機能の電子デ
バイスが求められており、この市場ニーズを満たすため、半導体業界ではムーアの法則に則
り 45nm ノードを下回る 32nm および 22nm ノードの次世代プロセスに向けた開発が進めら
れています。米国の Sigma-Aldrich Fine Chemicals(SAFC)社は厚みが極めて薄い金属あ
るいは金属酸化膜を形成する Atomic Layer Deposition(ALD)向けの新しい素材、次世代
リソグラフィー向けの反射防止材料、ウエハーレベルの新しいパッケージ材料など、次世代
プロセスが必要とする素材の開発を行なっています。このようなエレクトロケミカルズの新
材料の開発と事業の創出には、ユーザーであるエレクトロニクスの製造部門を含む関連する
産学が緊密に連携したネットワークの構築が不可欠であると述べています。
(Chemical Week 6 月 30 日号
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