第18回 子供に万引をさせない連絡協議会 次 第

第18回
子供に万引をさせない連絡協議会
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意見交換会
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平成28年1月30日(土)
午前11時45分から午後0時15分
八 王子 市立由 井第 一小学 校会 議 室
次
1
開会
八王子市立由井第一小学校
2
第
校長
高
木
東京都における万引き発生状況報告
東京都青少年・治安対策本部総合対策部
3
青少年担当課長
堀
子供に万引きをさせない取組等について
~フォーラム及び授業参観等を踏まえて~
子供に万引きをさせない連絡協議会
4
宏
各委員
講評
子供に万引きをさせない連絡協議会
5
その他
6
閉
会長
藤
野
京
子
会
【配付資料】
(資料1) 刑法犯・万引きの発生状況の推移
(資料2) 平成26年度万引き防止リーフレット活用状況について
川
勝 史
○議事録(概要)
1、開会あいさつ(高木校長)
本校は550名近く児童がおり、市内でも大きな方の小学校になります。京王線
の特急も停まる駅の近くということで大変便利な地域ではありますが、便利という
ことは色々なことがある環境でもあり、児童の家庭環境も様々であります。
子供たちはこのような環境の中で、一生懸命節度を守って頑張って生活していま
す。そのような学校でこのようなフォーラムを開催させていただいたことは大変あ
りがたいことと思っています。
万引きというものは盗らないようにするということも大事ですが、やってしまっ
た後にやはり心が傷ついてしまう。そして周りを非常に気にしてしまう。明るく元
気な自分さえも壊してしまい、心も壊してしまうようなことにもなる。
今回のこともいい学びになってくれればと思います。皆様には先ほどそれぞれの
学級で授業を見ていただき、講話もいただきましたが、子供たちが皆様のおかげで
これから健全に育ってくれればと思います。本日はありがとうございました。
(あいさつ後、高木校長退出)
2、東京都における万引き発生状況報告(堀川青少年担当課長)
私からは都内の万引き発生状況を報告いたします。
それに先立ちまして、本協議会は東京子ども応援協議会の部会として位置づけて
例年開催しています。年2回開催していた年もありますが、近年は年1回、万引き
フォーラムに合わせて開催している状況となっております。
今月17日に警視庁から27年の刑法犯の発生状況について発表がありました。
27年末で14万8千件の発生ということで、平成15年から13年連続で減少、
前年比では1万1千件減です。これまでは1946年が最も少なかったということ
ですが、更に昨年は少なくなっております。
例年、刑法犯の検挙・補導状況、は減少傾向にありますが、平成21年・22年
が例外として横ばいもしくは若干増となっております。万引きも同様となっており
ます。これはこの平成21年11月に、警察が各事業者に万引き被害の全件届出を
呼びかけたことが一つ要因となっているとのことです。今日の音楽劇にもありまし
たが、見つけたら店は警察に通報しましょうよということになっています。
また、本協議会も平成19年度からずっと活動しておりまして、「万引きを、し
ない、させない、見逃さない」活動が、本日のように「道徳授業地区公開講座」と
いうことで万引きに特化した内容でやっていただきましたが、このような形で今後
多くの学校で広がっていけば、道徳という価値観から万引きも減っていくのではな
いかなと、本連絡協議会の意義というのもあるのではないかなと思います。
ただ、少年の刑法犯検挙中、万引き検挙の割合を見ますと、刑法犯の検挙件数が
減っているため万引きの検挙件数も減少していますが、刑法犯検挙件数の約3分の
1を万引きが占めているという実態は変わっておらず、万引きだけが減少している
というわけではありません。
本日の藤野先生の講演にもありましたが、「ゲートウェイ犯罪」と呼ばれる万引
きを、やはり減少させていかなければならないと思います。
また、万引き少年について、昨年は小学生と高校生の件数が増加し、中学生では
減少しているという状況となっております。
東京都としましても、今回のように今後とも各区市及び警察署と連携して万引き
防止の取組を進めていかなくてはならないと考えております。
来年度は昭島市と協定を結びまして活動を展開して参ります。
引続き皆様のご協力をお願いいたします。
3
子供に万引きをさせない取組等について
~フォーラム及び授業参観等を踏まえて~
(子供に万引きをさせない連絡協議会 各委員)
(新谷委員)
音楽劇は何回か観たことがあるが、どんどん色々な要素が入って改善されていっ
て良くなっていると思います。
授業については、先生が資料の提示・データの提示をした後にワークシートで子
供に考えさせて、法律的な知識などを示して、先生の教え子の話もあり、子供に対
する万引きのハードルが上がる良い授業だったと思います。
時間の関係もあるかもしれませんが、子供同士のディスカッションがあってもい
いかなと思います。
子供には私から音楽劇について考えたことを話しました。
(山下委員)
今回初めて音楽劇を見ました。私は私学の小学校の PTA をやりましたが、あまり
万引きということは私の耳には入りませんでした。今回の授業を見て現実的な話な
んだということを再認識しました。
なぜ私学であまり耳に入らないかということを考えますと、制服を着て登下校を
していること、登下校時に店に入ることが禁止されていること、などが原因なのか
なと感じました。
今日学んだことは学校にも持ち帰りまして、活用したいと思います。
(山田委員)
今日の授業はレジュメのストーリーに沿って読んでいって、途中寸劇などで一人
ずつやってみてもらい、非常にいいなと思いました。
私も初めて音楽劇を観ましたが、非常に素晴らしいと思いました。大変参考にな
りまして、今後を私たちも活用したいなと思いました。
(山下委員)
昨年も音楽劇を観ましたが、今年の方が良かったなと思いました。
自分だけが万引きしたのではなく、唆されてやったというストーリーなどが非常
に良かったと思いました。
授業を見ましたが、児童の皆さんも4年生・5年生になると、良い・悪いの判断
はちゃんとついているが、他の人がやっていると止められなかったり、自分の中で
の葛藤に打ち勝てなかったりする。自分の心に打ち勝っていくということが、引い
ては自分を大切にすることにつながるのかなと思います。
(若松委員)
私は5年生のクラスを見たのですが、冒頭に先生が、「このクラスは読み取りの能
力を日頃から重点にしています」「友達関係で共犯意識を5年生の内に摘み取る」と
いうことを言っていました。
この先生は非常に授業のテンポが良く、先生の手腕に結構左右されるのかなと思い
ました。
子供たちからは傍観していた、万引きを止めなかった友達に対する共感の意見が多
く聞かれました。
(福井委員)
私は5年生のクラスを見ましたが、先生の進め方も熱心でストーリー仕立ての非常
に良かったと思います。
私は子供たちに、犯罪をやってはいけないということは皆わかってると思うけど、
今の日本では規範意識が崩れつつあること、相手を思いやる心が崩れつつあるという
ことが基本にあって、それを解決するのに「あいさつ」ということがとても大切です
よと言っています。
あいさつは、お店に入るときも「こんにちは」と言ってください。日本はあいさつ
ができていない。そういうお話をしました。
(佐藤委員)
私は4年生の授業を見ました。先生は自作の資料を使って子供たちに万引きについ
て考えさせる授業をしていました。
まず、音楽劇を観て子供たちにも非常に心がゆさぶられている子がいて、悪いとい
う気持ちをどうやって自己表現するかということを先生が自作の資料を使って授業
していました。
私は昨年まで小中一貫校の副校長をやっていましたが、その中でお店の方が学校に
通報していただくのですが、その後学校で指導すると、保護者の対応が二分していて、
すぐに子供を連れてお店に謝りに行く保護者と、何事も無かったかのように収めてし
まう保護者がおり、万引きの指導も難しいなと思いました。
万引きはあってはならないことですが、あったときにどういうふうに先生や保護者
が子供に向き合うかということが家庭内でも求められるなと感じました。
やってしまったときに子供たちがどう自分を立ち直らせるか、あと子供たちがなん
でやったかを聞いてみると、ほんの隙間の時間にやってしまうという心の隙を作らな
いような何か熱中するものがあればということがありましたので、今日の授業では、
子供たちに何か熱中するものを作ってくださいと話をしました。
(藤野委員)
マミーシンガーズの音楽劇も色々な要素を組み込んで、色々な万引きのメカニズム
が盛りだくさん入っていたように思います。その中で子供がどこに焦点を当てるかに
よって考えるものが違うかなと思いました。
今回、単純に感想を話すのではなく、構造的に万引きのことを半日間じっくり考え
るいいチャンスだったのではなかったのではないかと思います。
子供たちの中に「自分と万引きは関係ない」と考えている、ほとんどの児童は万引
きをしないという中で、学校の授業でやっていいのかという葛藤があったのですが、
今回道徳の授業の中に当てはめてできたとうことで、非常に良かったかなと思います。
万引きというネガティブな内容だけではなくて、より良く生きるためにはどうする
のかという所までつなげていけたということで、学校の先生が色々なことをやらなき
ゃいけないという難しい立ち位置の中で、今回の授業が一つのモデルケースになるの
ではないかと思います。
万引きというネガティブな内容で大変な事業ということで、協定についてもなかな
か引き受けてもらえないという状況と聞いていたが、八王子市は市も学校も非常に強
力的に積極的に取り組んでいただいたと聞いています。
あと、佐藤委員から保護者についての話がありましたが、非常に二分していて、娘
や息子がやって「ごめんなさい」と言わないところが深刻化していくんじゃないかと、
そこに外部のひとがどれだけ支援していけるかが非常に難しい問題ではないかなと
思います。
学校やPTAがバラバラではなく、機関連携なども言われていますが、この協議会
が連携について関与していくのも機関連携の在り方かなと思います。
今後この協議会の活動が発展していけばと思います。
5
事務局からの連絡
○万引き防止リーフレットの紹介
小学校3年生・5年生・中学校1年生用
○来年度のリーフレットのモデルチェンジに向けた連絡について
8月頃に連絡協議会を開催し、内容について協議
○委員任期について