2013 年 1 月 29 日 リネンサプライ市場に関する調査結果 2012 -客単価下落とエネルギーコスト上昇が業界全体の収支を圧迫- 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内リネンサプライ市場の調査を実施した。 1. 調査期間:2012 年 11 月~12 月 2. 調査対象:有力リネンサプライヤー、リネン品及びリネンサプライ用機器卸・メーカー 3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、郵送アンケート調査 <リネンサプライ市場とは> 本調査におけるリネンサプライ市場とは、事業所(会社、店舗、工場)等にリネン類をクリーニング付きでレンタルする サービスを指し、ホテルリネン(ホテル・旅館のシーツやタオル類等)、病院リネン(病院寝具等)、フードリネン(レスト ラン・飲食店のリネン類とユニフォーム等)など9つの需要分野 (表 1 参照)を含む市場である。 【調査結果サマリー】 2011 年度のリネンサプライ市場規模は、対 2009 年度比 2.1%減の 5,288 億円 2011 年度のリネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、対 2009 年度比で 2.1%減の 5,288 億 29 百万円となった。近年、顧客企業からの値下げ要求が強まっており客単価の減少が続いている。 その一方で、原油やリネン資材などのコストは上昇しており、リネンサプライヤーの収益性は悪化するな ど市場環境は厳しさを増している。 比較的健闘しているのは『サービスリネン』と『産業リネン』の 2 つの需要分野 サービスリネンの分野では、消費者の健康・美容志向に伴う関連施設(フィットネスクラブやエステテ ィックサロン等)の需要増や、温浴施設の増加に伴う需要増などに下支えされる形で、他分野が落ち込 みを見せる中ほぼ横ばいを保った。また、産業リネンも「食の安全」など厳格な衛生基準を求められる 食品工場や薬品工場向けのユニフォームの需要が底堅く推移し、ほぼ横ばいながらも微増を確保し た。 ◆ 資料体裁 資料名:「リネンサプライ白書 2012-2013」 発刊日:2012 年 12 月 26 日 体 裁:A4 判 274 頁 定 価:101,850 円(本体価格 97,000 円 消費税等 4,850 円) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 営業本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2013 Yano Research Institute Ltd. 2013 年 1 月 29 日 【 調査結果の概要 】 1. 市場概況と今後の動向 2011 年度のリネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、対 2009 年度比で 2.1%減の 5,288 億 29 百万円となった。市場縮小の要因としては、客単価の減少が大きく影響しているとみる。 近年、ホテルやレストランなど顧客側の収益悪化で値下げ要求がさらに強まっており、リネンサプライヤ ー各社の業績を伸び悩ませている一因になっている。 その一方で、リネンサプライヤーにとってコスト面も大きな問題になっている。近年は原油や電気などの エネルギーコストの上昇によりリネンの洗浄コストが、また、リネン資材の価格上昇によりリネンの調達コスト が増大し、リネンサプライヤー各社の収益性を圧迫する状況が続いている。 需要分野別にみると、2010~2011 年度にかけて比較的健闘した分野が「サービスリネン」と「産業リネ ン」である。 サービスリネンの分野でも、他の分野と同じく客単価減少に苦しむ状況に変わりはないが、消費者の健 康・美容志向に伴う関連施設(フィットネスクラブやエステティックサロン等)の需要増や、温浴施設の増加 に伴う需要増などに下支えされる形で、他分野が落ち込みを見せる中ほぼ横ばいを保った。また、産業リ ネンも「食の安全」など厳格な衛生基準を求められる食品工場や薬品工場向けのユニフォームの需要が 底堅く推移し、ほぼ横ばいながらも微増を確保した。 今後も引き続き市場規模は微減傾向を辿るとみられ、2013 年度の市場規模は 5,156 億 15 百万円と予 測する。 図表 1.リネンサプライ市場規模推移 (単位:百万円) 800,000 市場規模 700,000 600,000 575,505 98.4% 97.6% 98.4% 561,671 552,480 120.0% 対前年度比 99.2% 547,985 98.6% 540,200 97.9% 528,829 97.5% 100.0% 515,615 80.0% 500,000 400,000 60.0% 300,000 40.0% 200,000 20.0% 100,000 0 0.0% 2001年度 2003年度 2001年度 リネンサプライ 市場規模 対前年度比 575,505 98.4% 2005年度 2003年度 561,671 97.6% 2007年度 2005年度 552,480 98.4% 2009年度 2007年度 547,985 99.2% 2011年度 2009年度 540,200 98.6% 2013年度(予) 2011年度 (単位:百万円) 2013年度 (予) 528,829 97.9% 515,615 97.5% 矢野経済研究所推計 注 1:事業者売上高ベース 注 2:(予)は予測値 Copyright © 2013 Yano Research Institute Ltd. 2013 年 1 月 29 日 表 1. リネンサプライ市場を構成する需要分野一覧 需要分野 ホテルリネン サービスの対象となるリネン類 ホテル・旅館のシーツやタオル類等 病院リネン 病院・診療所・介護施設の寝具等 フードリネン レストラン・飲食店のリネン類とユニフォーム等 サービスリネン サウナ、エステティックサロン、リフレクソロジー等の店舗のタオル類やユニフォーム等 産業リネン 工場等のユニフォーム 交通リネン 新幹線・特急列車・寝台車・船舶・航空機のリネン類 ダイアパー 保育・介護施設等の子供用、大人用を含む布おむつ 貸おしぼり 飲食店・スポーツ施設・アミューズメント施設等のおしぼり ダストコントロール 業務用・家庭用の玄関マットやモップ、キャビネットタオル等 矢野経済研究所作成 Copyright © 2013 Yano Research Institute Ltd.
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