皮膚科学2012解答

皮膚科 2012 4 年前期 解答(①~⑫は講義の通し番号)
作成者:11M021
山下先生分 ①、⑦、⑪
1. 1 丘疹, 3 水疱(① p4)
湿疹では紅斑、丘疹、水疱、びらんが生じ痒みが強い
2. 4 鱗屑
他は原発疹。鱗屑は肥厚した角層が表皮に付着した状態。
3. 2 紫斑
紫斑は真皮または皮下の出血による色調変化。
紅斑は毛細血管の拡張。
びらんは表皮の基底層まで及ぶ欠損。瘢痕は残さない。
潰瘍は表皮から真皮に及ぶ欠損。治癒後に瘢痕を残す。
4. 1 Kobner 現象, 3 Auspitz 現象
Kobner 現象…患者の健常皮膚に非特異的刺激(掻破、摩擦、日光)を加えると病変
部と同様の変化を生じること。乾癬、扁平苔癬など。
Nikolsky 現象…一見健常な皮膚に圧迫・摩擦を加えると、容易に表皮剥離や水疱を
生じること。先天性表皮水疱症、天疱瘡、SSSS、TEN でみられる。
Auspitz 現象…鱗屑を剥離していくと点状出血を生じる。乾癬でみられる。
Darier 徴候…皮疹部を擦過すると、その部位に掻痒性の膨疹を生じる。肥満細胞腫
(色素性蕁麻疹)に特徴的。
Dimple 現象…色素斑を指でつまむと陥凹する。
5. 4 ○関節症乾癬(⑦ p6)⇒爪病変
1 ×家族内発症は 5%前後
2 ×日本人が約 0.1%に対して、欧米白人は 1~2%(⑦ p5 右)
3 ×爪病変あり(⑦ p5 右下)
5 ×難治性だし自然治癒しないのでは…
6. 1 滴状乾癬 小児と若年者に多い(⑦ p6)
他は年齢についての記載なし。
7. 3 汗孔角化症(⑦ p5)⇒10~15%に有棘細胞癌、Bowen 病、基底細胞癌
ジベルバラ色粃糠疹はクリスマスツリー様配列が特徴的。
8. 魚鱗癬
常染色体優性遺伝。いわゆる“さめはだ”のこと。後天性魚鱗癬では悪性腫瘍(悪性
リンパ腫など)の合併がみられる。
尋常性乾癬…常染色体優性遺伝。プロフィラグリン遺伝子発現低下→ケラトヒアリン
顆粒減少→角質の水分保持×→皮膚の乾燥、鱗屑。アトピー性皮膚炎をしばしば合併。
X 連鎖性劣性魚鱗癬、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症
9. 3 太田母斑(⑪ p2) 色調は淡褐色調~青色。三叉神経 1、2 枝領域に片側性。自然消
失しない。Q スイッチルビーレーザーが有効。
5 異所性蒙古斑(⑪ p1) 灰青色。10 歳までに消失。四肢・顔などの異所性は消失に
時間がかかる。
2 ×カフェオレ斑は、神経線維腫1型(von Recklinghausen 病)や Albright 症候群に
みられる。
10. 5 末端黒子型悪性異色腫(⑪ p5)
末端黒子型>結節型、表在拡大型>悪性黒子型
表在拡大型は増加傾向、予後はよい方
結節型は最も予後悪い
11. 4 腫瘍の厚さ(深さ)
(⑪ p8 右上)
12. 4 T 細胞 皮膚に原発する CD4 陽性 T 細胞悪性リンパ腫
菌状息肉腫…病理像で Pautrier の微小膿瘍→表皮内に大型の異型リンパ球
加藤先生分⑫(変更アリ)
13. 1,2,5 は○
3
×拘縮をきたしやすい
4
×?整容面で目立つということは色素沈着するということ??
分層皮弁と全層皮弁はたしか出ると仰ってました。
14. 復元なし
15. たぶん a(1,2)
3
×? 軽度の皮膚萎縮がみられる
4
× 乳幼児の巨大血管腫、血小板減少→Kasabach-Merritt のことかと思われる
5
× 主に顔面に好発する。
16. b(1,5)
2
×三叉神経第 1,2 枝の分布領域
3 と 4 は不明
5 はたぶん○。Q スイッチルビーレーザーのことかな。
澄川先生分③(変更アリ)
17. 2 or 5 が× 他は○
2 はうーんだけど、潰瘍は伴わないはずだから 5 っぽい気がする。
余裕があれば湿疹三角は覚えておくのが無難?
18. 2
×48 時間ではがす。
19. 4 ○ソースは wikipedia
1
×メルケル細胞→ランゲルハンス細胞
2
×真菌の感染だし…
3
×レジュメの記載にないし、ネットによると賛否両論だが否定的な気がする
5
×乾燥予防とか。石鹸・ボディ-ソープ控えるとか。ナイロンたわしでこすらない
とか。
20. 復元が不完全だが
2
×白色皮膚描記法(+) ⇒ アトピー性皮膚炎
紅色皮膚描記法(+) ⇒ 蕁麻疹
5
○カポジ水痘様発疹症の合併
21. 復元なし
22. フェニルケトン尿症(菅先生分がまぎれこんだか?)(⑤ 5 枚目)
1
×常染色体劣性遺伝
2
○フェニルアラニン水酸化酵素の異常
3~5 レジュメ通りなので○
23. 復元なし
神谷先生分⑩(変更アリ)
24. 1 × 壊疽性膿皮症は原因不明(⑩-20)
。下肢の静脈うっ滞はうっ滞性症候群(⑩-15)
潰瘍性大腸炎、クローン病、大動脈炎症候群、白血病などの基礎疾患を有する傾向が
ある。
2
○ 気管支喘息、アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状と発熱、好酸球増多、IgE
上昇が先行
3
○? 20 代以降の喫煙男性
4
○? 胃症状→腎症状ならおk
5
○
ベーチェット病は口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍、結節性紅斑、ブドウ膜炎、
外陰部潰瘍、無菌性毛嚢炎、針反応(+)、精巣上体炎
25. 4 ○
梅毒より脱毛が生じる。
1 ×? 瘢痕は残さないと思う
2 × 思春期前の発症は広範で予後が悪い
4 × 毛嚢は縮小しているが存在する
5 × ステロイド内服で治療するけど…
26. 1 と 5 が○(⑩-28)
2
×主病変は真皮
3
×血清 Ca 値↑、リゾチーム↑
4
×ACE↑~活動性と一致
菅先生分⑤(変更アリ)
27.
2 ○
3 × 結節性硬化症→葉状白斑 カフェオレ斑は前述を参考
5 △ 真皮下層なら○ 真皮下なら違う気がする
肥田先生分 ②、④
28. 抗~抗体
尋常性天疱瘡 →
Dsg1,3
落葉状天疱瘡 →
Dsg1
水疱性類天疱瘡 → BP180
Dsg1,3 はデスモソームでケラチノサイト同士を結合(Dsg1 は上の方、Dsg3 は下の
方に発現、小テストも参照されたし)
Bp180(ⅩⅦ型コラーゲン)はヘミデスモソームで基底板との接着
29. 1
○ 副腎皮質ステロイド全身投与
30. 4
表皮真皮境界部≒表皮基底膜部
31. 掌蹠膿疱症については④の裏
1
×アルコールは関係ない。喫煙は関係がある。
2
○ 慢性病巣感染(扁桃炎、歯)
、金属アレルギー、喫煙が原因
3
○? 約 10%の胸肋鎖骨間骨化による症状を関節痛と捉えるなら
4
○ 手掌、足底に対称性に紅斑、無菌性膿疱、鱗屑が生じる
32. 4
急性湿疹(② p1 左上)
33. 2
扁平苔癬(② p1 左下、右上)
苔癬様=境界部皮膚炎のパターン
それぞれのパターンにどういうものがあるかはプリント参照
34. 2
棘融解といえば天疱瘡
血管炎の診断には以下の確認(② p2 左下)
① 血管壁への炎症細胞浸潤
② フィブリンの析出
③ 膠原繊維の変性
④ 内皮細胞や平滑筋細胞の壊死
⑤ 赤血球の血管外漏出
⑥ 核塵
35. 1
○
KOH 法…検体に KOH を加え角質を融解させて鏡検。白癬菌、カンジダ、癜
風菌などの真菌、その他疥癬虫などの虫卵、虫体がわかる。
2 × プリックテスト(針で刺す)、スクラッチテスト(針で擦る)は、抗原液をた
らした皮膚を傷つけて 15~30 分後に反応をみる(Ⅰ型アレルギー)
ちなみに、パッチテストは、接触皮膚炎や薬疹(Ⅳ型アレルギー)のアレルゲンを
確定するために、予想される原因物質を健常皮膚に貼付し、48 時間後にはがして、そ
の 20 分後、72 時間後、1 週間後に発赤・小水疱などの反応があるかを調べる。
3 × Kobner(+) → 乾癬、扁平苔癬
色素性蕁麻疹=肥満細胞腫 → Darier 徴候
5 ×? UVC ではなく UVB なら○
高橋先生分 ⑨
36. 分かりません。ごめんなさい。4 か 5?
1
× 真皮内 → 表皮内
2
×? 基底細胞癌なのか有棘細胞癌なのか…
3
× 自然消退せず加齢とともに色調が濃くなる
37. 3
×皮膚筋炎 → 筋ジストロフィー
2 と 5 が正しいという裏付けは取れませんでしたが、明らかに 3 は間違い
38. 1
×手掌や足底ではなく、中年以降の顔面、頸部、頭部、体幹など
4
×脂腺上皮由来ではなく、表皮や毛包漏斗部の角化細胞由来
2
○Leser-Trelat 徴候とは、数か月のうちに掻痒を伴って脂漏性角化症が多発するも
のである。しばしば内臓悪性腫瘍(胃癌など)を合併する。
39. 5
×ケラトアカントーマとの鑑別が必要なのは有棘細胞癌
他は○だと思われる
三浦先生分 ⑥
40. 3 ×突発性(急性蕁麻疹、慢性蕁麻疹)が多い。非アレルギー性は稀ではない?
4
個々の皮疹は 24 時間以内に消えるが、出たり消えたりする。それが 1 か月以内のも
のを急性蕁麻疹、1 か月以上持続するものを慢性蕁麻疹という。で合ってる?
41. 5
○ Stevens-Johnson syndrome (SJS)のことだと思われる。
他はちょっとよくわかりません
42. 1
5
43. 1
2
×中高年 → 20~40 歳
×潰瘍化はない
×薬疹とウイルス感染はよく似た皮膚症状、全身症状で鑑別が難しい。
×必ず再現できるわけではない。
他は○。レジュメのデータ参照。
澄川先生分⑧(変更アリ)
44. 5 ○SLE
他に日光過敏をきたすのは、色素性乾皮症、薬剤性、光アレルギー性接触皮膚炎、ペラ
グラ、ポルフィリン症、ベルロック皮膚炎
45.
復元なし
46. 1 ビタミン D3 外用 5 抗生物質投与 は誤り。
4 誤字でγ-BHC のことかと思われる。今はあまり使わないらしいけど。
大事なのは選択肢にはないが、イベルメクチン(ストロメクトール)!
オイラックス(軟膏)はクロタトミンのこと