平 成 13 年 4 月 23 日 : 第 8 号 URL: http://village.infoweb.ne.jp/~toduka/ 以下、そのまま・・・。 大茶園の小さな農家 : カ ネ ト 製 茶 発 行 おおきいおばあちゃんへ 421-0502 静 岡 県 榛 原 郡 相 良 町 白 井 1717 「 明 日 香 、 お お き い お ば あ ち ゃ ん が 死 ん じ ゃ っ た よ 。」 E-mail: [email protected] Tel/Fax:0548-54-0068 私が学校から帰ってくる途中、チャッピーの散歩をしていたお父さんが教えてくれ ました。 新茶収穫始まる 「ウッソだー」 21 世 紀 最 初 の 新 茶 収 穫 が 、 我 が 家 で も 4 月 23 日 に は じ ま り ま し た 。 今 年 の 作 柄 は 昨 年 秋からの降雨も順調にあり、品質面ではたいへん期待が持てそうです。我が家も家族みん なで力を合わせ、気を引き締めて新茶収穫に取り組みますので、ぜひご注文いただけます 私は、とても信じられませんでした。急いで家に帰り、おばあちゃんの部屋のドア をあけると、そこには冷たくなったおばあちゃんが静かに寝ていました。 今 、目 を 閉 じ る と 、私 が 小 さ い 頃 の お ば あ ち ゃ ん と の 思 い 出 が 頭 に 浮 か ん で き ま す 。 ようお願いいたします。 「 お ば あ ち ゃ ん 、 私 が 保 育 園 の 頃 は よ く 絵 本 を 読 ん で く れ た ね 。」 期待の品種「さえみどり」 「おばあちゃんがテレビで好きな時代劇を見ている時、私がチャンネルを変えてしま 今年の春、期待の品種「さえみどり」を8 a に定植しました。現在我が家で栽培してい っ て も 、 そ の テ レ ビ を 何 も 言 わ ず に 一 緒 に 見 て く れ た よ ね 。」 る品種はほとんどが「やぶきた」ですが、将来的に他の品種を取り入れようと考えており おばあちゃんは、わがままな私のめんどうを本当によく見てくれました。小さい頃 ます。その第一候補が「さえみどり」です。この「さえみどり」は初期成育が悪いと言わ の私はそんなおばあちゃんの部屋へ行って、おばあちゃんと一緒に遊ぶのがとても好 れており、我が家で植えた苗も本当に貧弱なものでした。この苗が本当に育つのか心配で きでした。 すが大切に育て、数年後にはちゃんと収穫できるようにしたいと思います。もし順調に育 でも、もうおばあちゃんはここにはいないんだよね・・・。 て る 事 が 出 来 そ う な ら 、「 さ え み ど り 」 を 増 や し て い き た い と 思 い ま す 。 私は大きくなるにつれておばあちゃんの部屋へ行く回数が減りました。だから、お ばあちゃんの顔を見るのも少なくなってしまいました。それを今、とても後悔してい 21世 紀 を 迎 え て 21 世 紀 を 迎 え て 、 み な さ ん は い か が お 過 ご し で す か ? 私は何か大きな節目を迎えるような気がしており、少しずつ社会も変わっていく行くの ます。 眠っているおばあちゃんを見ると、もっとお話ししておけば良かったな、もっと会 っておけばよかったなと思い、涙が出てしまいました。 ではないでしょうか? 我 が 家 で は い つ も の 年 と 何 ら 変 わ ら ず 21 世 紀 を 迎 え ま し た が 、 正 月 早 々 と て も 不 幸 な 出 来 事 が 起 き て し ま い ま し た 。 そ れ は 我 が 家 の 古 い お 婆 ち ゃ ん 、 ふ さ ( 87 歳 ) が 亡 く な っ た こ と で す 。 11 月 の 誕 生 日 が 来 れ ば 米 寿 の お 祝 い を す る は ず だ っ た の に ・ ・ ・ 。 こ の お 婆 ち ゃ ん は 今 か ら 13 年 前 に 亡 く な っ た な っ た 古 い お じ い ち ゃ ん と 一 緒 に こ の 家 だってもう・・・おおきいおばあちゃんの声を聞くことも、顔を見ることもできな くなってしまったのだから・・・。 でも、私の心の中にはいつもおおきいおばあちゃんがいて、私を見守ってくれてい ます。 を 築 い た 人 、 つ ま り 戸 塚 家 の 初 代 で す 。 今 か ら 70 年 ほ ど 前 、 現 在 私 た ち が 住 ん で い る 家 「 お お き い お ば あ ち ゃ ん 、 ど う か 安 ら か に 眠 っ て く だ さ い ね 。」 を 建 て 二 人 で 暮 ら し は じ め ま し た 。 し か し 、 二 人 は 子 宝 に 恵 ま れ ず 、 今 か ら 48 年 ほ ど 前 小さい頃の明日香と古いお婆ちゃんは本当に仲良くいつも一緒に遊んでいました。いく に 若 い お 婆 ち ゃ ん ( 当 時 17 歳 ) を 親 戚 か ら 養 女 と し て 迎 え 入 れ 、 4 年 後 今 の 若 い お じ い ら年とっても、人間の死は何か考えさせられますね。 ちゃんが婿養子としてこの戸塚家に入りました。この二人には3人の女子が生まれ、その 新茶の予約受付いたします 明日香 長 女 が 私 の 妻 ( 美 紀 子 ) と 言 う わ け で す 。 そ し て 、 美 紀 子 が 19 年 ほ ど 前 に 私 ( 雅 睦 ) を 新茶の予約を受け付けております。価格は別紙にて紹介しますので、ぜひご注文いただ 婿養子として迎え入れ、その1年後、戸塚家待望の男子、勇太(私たち夫婦の長男)が生 け ま す よ う お 願 い い た し ま す 。 ま た 注 文 方 法 は 出 来 る だ け 同 封 し ま し た 葉 書 か FAX、 Email まれました。つまり美紀子が戸塚家ではじめて産まれた子、勇太が戸塚家ではじめて生ま でお願いいたします。尚、発送は5月下旬になりますのでご了承下さい。 れた男子というわけです。我が家の家系図を古いお婆ちゃんが亡くなったのを機会に紹介 編集後記 してみましたが、それぞれの家族にはいろいろな物語があるんでしょうね・・・。 今回、古いお婆ちゃんの死について書こうか迷いましたが、明日香の弔辞を紹介したく 古 い お 婆 ち ゃ ん は 今 年 の 1 月 23 日 11 時 頃 亡 く な り ま し た 。 そ し て 告 別 式 は 26 日 に 自 て書くことにしました。私も明日香の書いた弔辞を最初に読んだとき、こみ上げてくるも 宅にてとりおこなわれました。この式で明日香(長女・中二)が弔辞を読んでくれたので のがあり思わず涙してしまいました。もしかしたら、お婆ちゃんの死が一番つらかったの 紹介したいと思います。 は明日香だったのかも知れません。 -1- by -2- 雅睦
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