天草市立栖本小学校 1 指導方法の工夫 (1)楽しい授業づくりのアクションと具体的実践事項 「子どもが夢中になって取り組む楽しい授業づくり」 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 授業の構想 HRT(学級担任)の基本姿勢 学習過程の工夫 必然性のある場面設定の工夫 5・6年生「学級担任1人ででもすぐに使える活動案集」の作成 小中連携 (2)具体的実践事項 ① 授業の構想 目指す授業像「子どもが夢中になって取り組む授業」とは・・・ 授業が終わったとき、もう終わり?もっとしたい!などの子どもの感想が聞かれる授業 1時間の中に、次の4つの要素を入れて 授業づくりを行っている。 2 外国の言語や文化につ いて体験的にふれる授業 1 音声による言語活動が 活発に行われる授業 ○音声による言語活動が活発に行われるために 導入、展開、まとめの各段階で、 ペア、グループ、一斉などの学習形態 を工夫し、活発に言語活動を行わ せる。 3 ○外国の言語や文化に体験的にふれさせるため に 体験活動を主 とし、世界のいろい ろな文化を体験させたり、外国の 言語や文化にふれさせる。 4 英語の音声や基本的な 表現に慣れ親しめる授業 コミュニケーションが 活発に行われる授業 ○コミュニケーションが活発に行われるために 子どもの身近な生活や世界の文化を 教材化し、相手意識を持たせ、必然性 のある場面設定を工夫する。 子ども同士、HRT・ALT・社会人講 師等とのコミュニケーションの場を工夫 する。 ○英語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる ために 教師は英語で簡単な指示を。児童も教 師も英語をツール(道具)として使って 話す。 アクティビティⅠ・Ⅱで、ゲーム等体験 活動を通して、使用表現や語彙を使って 「出会う、聞く・話す、生かす」活動をたくさ ん行わせる。 そして、めざすのは、 外国語活動の目標から 「コミュニケーション能力の素地を養う」 ○ 言語や文化について体験的に理解を深める。 ○ 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図る。 ○ 外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませる。 ② ③ HRT(学級担任)の基本姿勢 ・指導者として授業のポイント ・指導時の心がまえ 指導者として 授業のポイント は? ○意志や感情の伝達・体験自体を大切に。 ○聞いたり話したりの音声を中心に。 ○簡単な英語での指示を。 ○笑顔で相づち、称賛の言葉。 心がまえは? ○明るく元気に、テンポよく ○子どもとともに楽しむ。 学習過程の工夫 ア、1単位時間のパターン化と学習過程の工夫 英語活動では子どもが体験を通して、様々な事がらに気付き、興味を持ち、自ら学びたいと思わ せ、次の活動も楽しみという気持ちを持たせながら、次時につなぐことが大切であると考える。 この1時間の流れのパターン化を図った。 指導過程については、温かい雰囲気づくりにつとめる「ウォーミングアップ(10分)」、そし て主活動である「アクティビティー(25分)」、コミュニケーションの楽しさを味わえたか、言 語や文化に関することはどうであったかをふり返る時間「フィニッシュ(10分)」という流れ で行っている。 <1単位時間の流れ> 学習過程 学習の流れ ウォー 1はじめのあいさつ ミング アップ 歌を歌う。 10 分 チャンツをする。 2活動内容を知る。 アク ティ ビテ ィ 口慣らし・心ほぐし ● 活 動 内 容 を 知 ら せ 見 通 し を 持 た せ 、意 欲 を 高 め さ せ る 。 3アクティビティⅠ (10 分) ● チャンツやゲームを行う中で児童同士で聞いたり、教師や ALT に尋ねる場面を大切にする。 4アクティビティⅡ (15 分) ●「聞くことを中心とした活動」から「話しかける活動」へ高 める活動の内容と構成を工夫する。 ●ゲームは長すぎないように。5~6分がもっとやりたいと思 うタイミングがちょうどいい。 ●2つ目の活動が本時のメインの活動である。 ●メイン活動が終わる頃には、児童 は自然と表現を口にしている。 25 分 コミュニケ ーションを 楽しむ フィ ニッ シュ ●指導上の工夫 ◎評価の観点 ●あたたかい雰囲気の中でリラックスさせ、児童の英語活動へ の意欲を高める。 5ふり返り 認め合い 10 分 おわりのあいさつ ◎評価 「主としてコミュニケーシ ョンに関すること」「言語や文化に関 すること」はどうであったか、活動 を通して、児童の見取りを行う。 ●活動のふり返りを行い、お互いに認め合う。自己の向上や友 達との交流での気づき、国際理解の気づきなどを共有する。 ●次時は何を活動するのだろう、と次の時間も活動を楽しみに させたい。 イ、評価について 具体的な評価方法としては、教師による行動観察、発表観察、児童による自己評価、相互評 価などを行う。表現の定着を評価するのではないことに留意する必要がある。 ④ 5・6年生「学級担任1人ででもすぐに使える活動案集」の作成について ア、特徴 ① ② ③ ④ ⑤ 学級担任1人でできる活動案 目標や、使用表現、主な語い、展開が一目でわかる 活動は、2つ。アクティビティⅠ⇒Ⅱへと高まる。2つ終わる頃には表現を口にしている。 活動の内容にこだわって。 右ページの工夫 指導者が一目で内容がわかるさし絵や CD の内容、チャンツの内容を記載 授業後、反省を記入し改善に役立てるメモ欄。改善をし実態に合った活動内容を。 イ、平成20年度 栖本小学校英語活動 Lesson 1ー①時間目 第6学年「活動案集」から アルファベットを探そう 英語ノート p.4~6 本時の目標 ○ 積極的にアルファベットの大文字を探したり、読んだりする活動を通して 友だちとコミュニケーションを楽しむ。 (コミュニケーション) 本時の目標 ○ アルファベットの大文字の読み方を知り、アルファベットの読み方と文字 を一致させ、アルファベットに慣れ親しむ。 (言語と文化) です。 A ~ Z のアルファベットの文字 主な語い 使用表現 展 開 ウォーミング アップ 学習 過程 児童の活動 本時で使う主な語いと 使用表現を載せています。 活動の支援 1 [ Greetings ] あいさつをする 一目でわかる活動案 ◎評価 Good morning. / Hello、 students. How are you today? I'm fine、 thank you. ・笑顔で気楽な雰囲気をつくり、あいさつをする。 ・一緒に歌う。 ♪“The Alphabet Song”を歌う。 アクティビィティⅠ 2 活動の内容を知る ・「 ア ル フ ァ ベ ッ ト 探 し 」 と 「 カ ル タ ゲ ー ム 」 ・絵の中からアルファベットA~Zを をすることを知らせ、活動に見通しを持たせ、ア 見つけよう。 ルファベットを読むという意欲を高めさせ る。 3 [ Let's Play1] Let's Play1 「ア ル フ ァ ベ ッ ト 探 し 」 を し よ う ・A~Zのア ル フ ァ ベ ッ ト の 文 字 カ ー ド を 提 ( 英 語 ノ ー ト p 4・ 5) 示しながら、英語ノートp4・5の絵の中 ・英語ノートの絵の中から担任が示し のどこにあるか探させ、発表させる。 たアルファベットの文字を見つけ、 ・ ペ ア を 組 ま せ 、 英 語 ノ ー ト p 4 ・ 5 の 絵 の 発表する。 中の文字を探させる。 ・ ア ルフ ァ ベッ ト の文 字 カー ド を黒 板 に 貼 り 、 ここでは活動を2つ構成します。 A~Zを確認させる。 準備物 活動案集の右ペ ージにCDの内容 を記載 CD 英語ノート p.4・5 準備物 活動は、Ⅰ→Ⅱへと高まります。 アクティビィ ティⅡ フィニッシュ 4 [ Let's Play2] 「ア ル フ ァ ベ ッ ト ・ カ ル タ ゲーム」 をする。(英語ノート p.6) ・英語ノートの巻末のア ル フ ァ ベ ッ ト カ ー ド を 切 り A~Zの文字を確 認する。 ・ 担任が言う ア ル フ ァ ベ ッ ト カ ー ドを指し、文字を読む。 おもなクラスルームイングリッシュは、教師が スムーズに言えるように英語で書いています。 メイン活動 5 [ Finish ] ・本時の学習をふり返る ・あいさつをする 1時間1表現覚えて楽々English 今日の Classroom English Let's Play2 英語ノート p.6 ・英語ノートの巻末のア ル フ ァ ベ ッ ト カ ー ド を 切らせ、A~Zの順に並べさせる。 アルファベ ・最初は速く、次にゆっくりアルファベット ットカード を言い、カードを探させる。 評価の観点 ◎大文字アルファベットの読み方と文字を一 致させようと楽しんでいる。<行動観察> That's all for today. ふり返りカー Did you enjoy today's class? ド ・ 振 り 返 り カ ー ド を 使 っ て 、 進んで文字を探し たり読んだりしたか等を振り返らせ、カードに感 想を書かせる。 ・感想を発表しあう場を作る。 Good ー bye、 students. See you. Make pairs.(ペアになりなさい。 ) 授業後、改善点を記入する欄を活動 案集の右ページに設けています。 ⑤必然性のある場面設定の工夫 (例)6年生「行きたい国を尋ねよう」 ○単なるインタビューではなく、「友達に行きたい国を尋ねて、ランキング3を作ろう」など と児童が尋ねてみたいと楽しみになるよう、相手意識や目的意識を持たせ、場面設定を工 夫した。 ⑥小中連携 授業参観 意見交換による指導者の指導力向上 英語教育へのスムーズな移行 昨年度は、研究の相互理解に努め、中学校から小学校へ英語活動の授業参観をしていただき 授業づくりやスムーズな連携に貴重なアドバイスをいただいた。 今年度は、「栖本保小中連携研修会」において、中学校2年生の英語の授業を参観させていた だき、教師の授業づくりの指導力向上に役立てている。 ⑦ 活動例〈第5学年 授業実践例から〉 ア 単元名 「時間割を作ろう」 イ 単元の目標 ○世界の小学校の学校生活に興味を持つ。 ○積極的に自分たちの作った夢の時間割を伝えようとする。 ○英語で自分たちが作った夢の時間割を伝える。 ウ 使用する表現及び言語材料 On ~ 、 I study ~ . Japanese、English、math、science、social studies、music、P.E.、arts and crafts、home economics、 Sunday、Monday、Tuesday、Wednesday、Thursday、Friday、Saturday エ 指導方法の工夫 (1)学習過程・活動の場作り・学習形態・評価の工夫 ①ウォーミングアップ(あいさつ・歌) ♪ Sunday Monday Tuesday Wednesday ♪ Hello, How are you? I'm fine. 友だちや指導者と英語であいさつ を交わします。 歌を歌うことで、口慣らしになり、 心もほぐれます。 ②アクティビティーⅠ(Let's listen、ビンゴゲームなど) Math,math.Bingo. Let's listen では、CDをよく聴い て問いに答えます。 グループで、ビンゴゲームをしま す。使用表現を口にします。 ③アクティビティーⅡ(グループで時間割作り、時間割発表など) On Monday, I study Math. グループで自分たちで考えた時間 割づくりをします。ここが、本時 の主活動です。 ④フィニッシュ(学習のふり返り・あいさつ) 楽しかったこと、他の国の時間割 など、初めて知ったことなどをふ り返ります。 電子黒板を使って、発表をします。 「私たちで考えた時間割は、 Japanese, English, math, ・・・」 ⑤評価(自己評価)
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