フランス国立科学研究センター(CNRS) Eric Maire

国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release
平成23年 1月20日
豊橋技術科学大学 戸田裕之教授、フランス国立科学研究センター
(CNRS) Eric Maire(エリック・マイヤー)主幹研究員が金属材料
の破壊挙動 4D 観察に成功:3D 観察速度を従来の 3000 倍に高速化
材料内部をミクロ・ナノレベルで可視化する方法として、シンクロトロン放射光を用い
たX線CTスキャン(コンピューター断層撮影)が知られています。しかし現在、1枚の高精
細3D画像を得るのに、世界最大の放射光施設SPring-8(兵庫県)でさえ20分以上の長時間
を要しています。したがって、材料の変形・破壊や金属の凝固など、材料の様々な変化を4
D観察(3Dの連続観察)するのは、実質的に不可能でありました。
豊橋技術科学大学では、フランス・リヨンのフランス国立科学研究センター(CNRS: Cen
tre national de la recherche scientifique)と共同で、ヨーロッパの大型放射光施設ES
RFを用い、アルミニウムの破壊の様子を鮮明に4D連続観察することに成功しました。3D撮
像の速度は、これまでの3000倍以上に高速化(1枚の高精細3D画像あたり22.5秒)されてい
ます。この画像を解析し、き裂が進展する挙動を評価するための学問(破壊力学)の三次
元的な検証が初めて実現しました。豊橋技術科学大学では、世界最高の大型放射光施設SPr
ing-8の性能をフルに活用すれば、4D観察をさらに一桁高速化(1枚の高精細3D画像あたり1
秒)することも可能と見ており、今後はそのための研究開発を行っていきます。この様な
試みにより、これまで直接見ることができないために様々な学説があり、学術的解釈が定
まらなかった金属、セラミックス、プラスティックなどの各種現象解明や材料特性の飛躍
的向上が期待されます。
なお、この成果は、材料工学で最も権威のあるアクタ・マテリアリア誌に掲載が決定し
ています。
(H. Toda, E. Maire, S. Yamauchi, H. Tsuruta, T. Hiramatsu and M. Kobayashi, Insitu observation of ductile fracture using X-ray tomography technique(X線トモグ
ラフィー法を用いた延性破壊のその場観察), Acta Materialia, 第59巻に掲載予定(Web
には先行掲載中)
担当者
本件に関する連絡先
機械工学系 教授 戸田裕之
広報担当:総務課広報係 野田・岡崎
TEL:0532-44-6697
TEL 0532-44-6506