RCNPにおける基礎物理のための加速器開発

RCNP における
(基礎物理のための
基礎物理のための)
のための)
加速器開発
畑中 吉治
大阪大学核物理研究センター
大阪大学核物理研究センター
東北大学・
東北大学・CYRIC 研究会
「Fundamental Physics using Atoms」
Atoms」
平成20
平成20年
20年8月19日
19日(火)
仙台・
仙台・作並温泉・
作並温泉・鷹泉閣元湯 岩松旅館・
岩松旅館・会議室「
会議室「鳳鳴」
鳳鳴」
Contents
(1)サイクロトロン施設
サイクロトロン施設の
施設の利用状況
(2)18GHz超伝導
超伝導ECRイオン
イオン源
超伝導
イオン源
(3) AVFサイクロトロン
サイクロトロン・
サイクロトロン・フラットトップ加速
フラットトップ加速の
加速の開発
(4)高輝度陽子イオン
高輝度陽子イオン源
イオン源の開発
Research Center for Nuclear Physics (RCNP)
Ring Cyclotron Lab.
RI Lab.
Main Bld.
AVF Cyclotron Lab.
Ring Cyclotron
Neutron polarimeter
K=400 MeV
since 1992
∆E/E ~ 0.01%
R
RI beam I
10ucn/cc at 90neV
(with 400W proton)
AVF Cyclotron
Double Arm Spectrometer
White
Neutron
Source
K=140 MeV
since 1973
∆E/E < 0.1%
210Fr
EDM
Energy Resolution
∆E/E ~ 0.005%
RI production
Upgraded recently
RCNP K=400 Ring Cyclotron
Magnet
•Sector magnets
•Pole gap
•Maximum magnetic field
•Trim coils
•Injection radius
•Extraction radius
•Weight
: 6 sets
: 6 cm
: 1.75 T
: 36 sets
:2m
:4m
: 2200 tons
Acceleration system
•Single gap type
•Frequency
•Max. acceleration voltage
•RF power
: 3 sets
: 30 ~ 52 MHz
: 500 kV
: 250 kW/cavity
Flat-topping cavity
•Single gap type
•Frequency
: 1 set
: 90 ~ 156 MHz
Key element for high quality beam
World first FT system operating at
variable frequencies
RCNP K140 AVF Cyclotron
Magnet
•Pole diameter
•Pole gap
•Averaged field
•Trim coils
•Valley coils
•Weight
: 3.3 m
: 20.6 cm ~ 34.7 cm
: 1.6 T
: 16 sets
: 3 ~ 5 sets
: 400 tons
Acceleration system
•Dee
: Single 180 degrees type
•Resonator
: Moving short
•Frequency
: 6 ~ 18 MHz
•Max. acceleration voltage : 80 kV
•Extraction system: Electrostatic deflector
•FT system (k=5,7,9)
Ion Sources
•External ion source
: Atomic beam type polarized
ion source, ECR ion source
18 GHz SCECR ion source
High Quality Beam at RCNP Cyclotron Facility
Energy Resolution
∆E/E ~ 0.005%
Ring Cyclotron
K=400 MeV
∆E/E ~ 0.01%
Since 1992
Stability of Magnetic
Field
∆B/B < 0.001%
Grand Raiden
Upgraded recently
AVF Cyclotron
K=140 MeV
∆E/E < 0.1%
Since 1973
1+; 10.22 MeV
Dispersion Matching法によるエネルギー分解能
17 keV FWHM!!
!!
(世界一)
世界一)
17 keV
加速粒子と
加速粒子とエネルギー
after the upgrade
of AVF in 2004
(1)サイクロトロン施設の利用状況・・・2007年度
Pol-D
42h 57min
運転時間(加速粒子別)
11-B
113h 43min
40-Ar
108h 20min
Total : 6100 hours
(実験、
実験、ビーム調整
ビーム調整、
調整、ビーム開発
ビーム開発)
開発)
Pol-P
606h 03min
15-N
357h 07min
Proton
2630h 15min
86-Kr
383h 06min
16-O
237h 17min
18-O
54h 30min
6-Li
193h 42min
4-He
518h 47min
3-He
517h 54min
Deuteron
337h 10min
・軽イオン(P~
イオン ~He) : 4653 h
・重イオン(Li以上
イオン 以上)
以上 : 1447 h
年度別の運転・保守時間
8000h
RING Overhaul
AVF Overhaul
Cavity test
6000h
Scheduled Shutdown
時間
Unscheduled Shutdown
Set-up maintenance
H.I
4000h
Alpha
3-He
H2
Pol-D
2000h
Deuteron
Pol-P
Proton
19
77
19
78
19
79
19
80
19
81
19
82
19
83
19
84
19
85
19
86
19
87
19
88
19
89
19
90
19
91
19
92
19
93
19
94
19
95
19
96
19
97
19
98
19
99
20
00
20
01
20
02
20
03
20
04
20
05
20
06
20
07
0h
年度
AVFサイクロトロンのアップグレード
項目
RF系
系
主 な 内 容
・フラットトップ加速
フラットトップ加速システム
加速システムの
システムの開発
・ディー電極
ディー電極の
電極の更新
・終段真空管アンプ
終段真空管アンプと
アンプと電源の
電源の更新
・18GHz超伝導
超伝導ECRイオン
イオン源
超伝導
イオン源の開発
イオン源系
イオン源系 ・偏極Li
偏極Li3+イオン源
イオン源の開発
制御系
・AVFサイクロトロン
サイクロトロンの
サイク
サイクロトロンの分析ビームライン
分析ビームライン(
ビームライン(AVFサイク
ロトロンから
ロトロンからリングサイクロトロン
からリングサイクロトロン実験室
リングサイクロトロン実験室への
実験室へのバイパ
へのバイパ
スビームラインも
スビームラインも兼用)
兼用)を新設
・核化学コース
核化学コース新設
コース新設(
新設(超重元素化学)
超重元素化学)
・PCベース
ベースの
ベースの制御システム
制御システムに
システムに更新
電源系
・トリムコイル電源等
トリムコイル電源等の
電源等の更新
ビーム
輸送系
(2)18GHz超伝導
超伝導ECRイオン
イオン源
超伝導
イオン源の開発
●目標
・多価重イオン
多価重イオンの
イオンの生成
・重イオンビームの
イオンビームの増強
超電導ミラーコイル
超電導ミラーコイル
RF
ガス
バイアス
プローブ
イオン
ビーム
· 六極磁石:
六極磁石:内径 90mm
· プラズマ真空槽
プラズマ真空槽:
真空槽:内径 80mm
六極磁場強度:
六極磁場強度: 1.0 T
3 組の超電導コイル
超電導コイルで
コイルで
得られる中心軸上
られる中心軸上での
中心軸上での
軸方向磁場分布
D
C
U2 U1
ビーム電流と電荷分布
18GHz超伝導ECRイオン源
2+
11
B
3+
1.3
4+
4.1
12
C
15N
167
5+
6+
9.3
* 8.2
410
* 115
477
* 725
7+
136Xeイオンの電荷分布
(28+に最適化調整)
117
45
16O
10
178
* 779
18
O
436
517
* 675
136/24+
136/27+
27
40
35
35
30
(4He support gas)
136/30+
[uA]
25
11+
40Ar
12+
* 188
13+
87
14+
28
20
15
7
10
20+
21+
22+
23+
24+
25+
26+
32
* 26
* 21
* 13
8.1
4.5
2.1
5
0
86Kr
136Xe
22+
23+
24+
22
32
40
Vext=15kV
25+
26+
1
1.2
27+
28+
29+
30+
29
* 14
7
2.8
(16O support gas)
1.4
1.6
1.8
2
2.2
6 MeV/u
by AVF
2.4
2.6
2.8
3
Charge State Distributions
86Kr
Charge State Distribution
· Production of 11B ion
- MIVOC (Metal Ion from VOlatile Compounds)
- o-carborane (C2B10H12)
- vapor pressure of 1-2 Torr.
11B
(3)AVFサイクロトロンにおけるフラットトップ加速システムの開発
●目標
・より質
より質の高いビームの
ビームの提供
・ビーム輸送効率
ビーム輸送効率の
輸送効率の向上と
向上とビーム電流増強
ビーム電流増強
AVFサイクロトロンのRF機器構成図
FT空洞
外径:φ170mm
長さ: 700mm
Dee電圧
ピックアップ
スリット
・幅
10mm
・長さ 1000mm
フラットトップ加速
フラットトップ加速の
加速の原理
●高調波を
高調波を用いて加速粒子
いて加速粒子の
加速粒子のエネルギー利得分布
エネルギー利得分布を
利得分布を平坦化
加速エネルギー
加速エネルギーを
エネルギーを均一化
加速効率改善(
加速効率改善(ビームロス減少
ビームロス減少)
減少)に大きく貢献
きく貢献
シングルターン取
シングルターン取り出しに不可欠
しに不可欠
【リングサイクロトロン】
リングサイクロトロン】
・独立した
独立した第
した第3高調波加速空洞により
高調波加速空洞によりエネルギー
によりエネルギー利得
エネルギー利得を
利得を補正
PSI、
、NAC、
、RCNP
【AVFサイクロトロン
サイクロトロン】
サイクロトロン】
世界初の
世界初の可変周波数フ
可変周波数フ
ラットトップ加速
ラットトップ加速
・基本波に
基本波に高調波を
高調波を重畳した
重畳した電圧波形
した電圧波形を
電圧波形を用いて加速
いて加速
NAC、
、RIKEN、
、JAEA、
、RCNP
フラットトップ加速電圧波形
フラットトップ加速電圧波形と
加速電圧波形とエネルギー幅
エネルギー幅
基本波加速
フラットトップ加速
フラットトップ加速
・加速電圧波形
・フラットトップ電圧波形
フラットトップ電圧波形
加速領域
・ビームエネルギー幅
ビームエネルギー幅
高調波を
高調波を重畳
電圧
電圧
時間
⊿E/E0
均一化
加速電圧波形の
加速電圧波形の整形
高調波電圧波形
・ビームエネルギー幅
ビームエネルギー幅
= 10 -3
⊿E/E0
E0
△E
ビームエネルギー
ビーム
ビーム強度
強度
ビーム
ビーム強度
強度
E0
= 10
0 -4
△E
ビームエネルギー
RF 系のアップグレード
ターンセパレーション : ∆R
1 R ext
∆E
∆ R = R ext ⋅
=
2 E ext
2 N
積分型プ
積分型プ
ローブ
微分型プローブ
微分型プローブ
取り出し
Large radius
半径
N =
∆E
E ext
ビームサイズを小さくする
1mm
フラットトップ加速
フラットトップ加速
∆R
加速平衡軌道
サイクロトロン中
サイクロトロン中
心
ターン毎
ターン毎のエネルギー利得
エネルギー利得を
利得を大きくする
高い加速電圧
フラットトップ加速電圧波形
フラットトップ加速電圧波形
53 MeV Proton加速
Proton加速のときの
加速のときの
ディー電極
ディー電極pickup
電極pickup波形
pickup波形の
波形の例
フラットトップ加速電圧
フラットトップ加速電圧
1


V (t ) = V1  cos (ωt + φ1 ) − 2 cos ( nωt + φ5 ) 
n


高調波次数(5, 7, 9)
9)
n : 高調波次数(
基本波電圧(ピーク値
ピーク値)
V1 : 基本波電圧(
ω : 基本波角振動数(
基本波角振動数(2πf1)
40
Voltage (mV)
20
φ1, φ5: 基本波及び
基本波及び5倍波の
倍波の位相
0
・Pickup電極
Pickup電極を
電極を改造し
改造し、周波数特性を
周波数特性を向上
-20
-40
100
200
300
400
500
Phase (RF degrees)
・基本波 f1 = 15.417 MHz に5倍波
f5 = 77.084 MHz を重畳
・180°
180°ディー電極
ディー電極の
電極の加速ギャップ
加速ギャップに
ギャップに
近い先端部分で
先端部分でpickup
→ 加速電圧波形を
加速電圧波形を観測
用途に
信号
用途に合わせた4系統
わせた 系統の
系統のPickup信号
ビーム開発
【基本波加速】
4He2+
87 MeV
【FT加速】
●引
引き出し前のターン構造
ターン構造
●分析
分析コース
分析コースで
コースでエネルギー幅
エネルギー幅を測定
ΔE ~ 48 keV
ΔE ~ 48 keV
2008年4月
フラットトップ加速ビームの開発
★開発中のフラット
トップ加速ビーム
86Kr
第5高調波
第5、7高調波
第9高調波
4He
3He
Proton
D
第5高調波
高調波
第7高調波
高調波
第9高調波
高調波
★パワー試験のみ
第5高調波
※今後、
今後、順次フラットトッ
順次フラットトッ
プ加速を
加速を増やしていく
Profile monitor
Emittance
Slit
Achromatic
Transport
Horizontal
物点
Focal Plane
Vertical
エミッタンス測定
エミッタンス測定ビーム
測定ビーム
プロファイルモニター
エミッタンス測定
エミッタンス測定ス
測定ス
リット
エネルギー分散
エネルギー分散
焦点面
(4)高輝度陽子イオン
高輝度陽子イオン源
イオン源の開発
RCNP 白色中性子源
Beam stopper
Proton beam
30˚
Charge particle sweeping
magnet
(gap:
:100×
×100 mm2)
Beam dump
子
性
中
Top View
SEC
Beam
viewer
W target
Collimator
(φ
φ100 mm)
W50 mm × H50 mm × D65mm
Side View
Beam
RCNP White neutron source
Neutron
West experimental hall
中性子束
W 標的から
m
標的から8.6
から
陽子ビーム
陽子ビーム1
ビーム µA
N.Y. 海面の
海面の 2x108 倍
By Y. Iwamoto (JIEA)
2.45 GHz ECR イオン源
1600
磁石幅34mm 磁性体あり
磁石幅34mm 磁性体なし
1400
1200
1000
87.5 mT
800
2.45 GHz RF
Bg(G)
600
400
200
0
-25
0
25
50
75
100
125
-200
-400
-600
-800
Z(mm)
プラズマチェンバー
リング型
)
リング型ソレノイド(
ソレノイド(NEOMAX-48BH)
150
175
200
225
250
275
from Ring Cyclotron
SEC (beam current monitor)
6-deg. Bending magnet
ES (UCN) beam line in
EAST experimental hall
the
Cryostat
400 M
am
e
b
n
o
t
eV pro
300 K D2O moderator
Pb target (100×
×100×200L)
250 mm
eV
M
0
40
am
e
b
n
proto
200
mm
m
m
0
60
Shielding room (1000t Fe + 500t concrete)
MCNPX modeling
1 K He-II
Graphite
20 K D2O
300 K D2O
Graphite
Pb target
Pb bricks
MCNPX results
0.40
Neutron flux (relative)
0.35
0.30
0.25
×2.1
×1.7
no graphite
existing graphite
full graphite
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
1.00E- 1.00E- 1.00E- 1.00E- 1.00E- 1.00E- 1.00E+ 1.00E+
-0.05 11
09
07
05
03
01
01
03
Neutron energy (MeV)
Collaborators
福田 光宏、依田 哲彦、田村 仁志、木林 満
斎藤 高嶺、森信 俊平、河股秀典、岡村 弘之
民井 淳、永山 啓一、浦城 道男、稲田 洋司
後藤 英樹、魚梁 博之、大江 洋一、齋藤 典亨
佐田野 圭吾、羽田 知史、宮本雅史、中原貴明