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Goldm an Sachs Asset M anagem ent
今週の債券投資戦略
情報提供資料 2016年8月15日
※本資料に記載されている見通しは、弊社グローバル債券・通貨運用グループ(以下、債券チーム)の見解です。
今週の戦略要旨
• BoE(イングランド銀行)のカーニー総裁は、包括的な刺激策を打ち出しました。同政策には、英
国民投票後の英国経済下支えを目的とする、4つの金融緩和政策が含まれています。弊社で
は、英金利はやや低下し、英ポンドを弱気に見ています。
• 7月の米非農業部門雇用者数は25.5万人増と市場予想の18万人増を上回る結果となりました。
また、失業率は4.9%で安定するなど、雇用統計は総じて堅調な結果となりました。良好な雇用
統計を受け、FRB(米連邦準備制度理事会)による年内の利上げ観測は高まっています。弊社
では米金利は上昇すると予想しており、米ドルをやや強気に見ています。
• 下落基調にあった原油価格は、先週大幅に反発しました。背景として、テクニカルな伏目である
1バレル=40米ドルに近づいていたことや、来月にOPEC(石油輸出国機構)が非公式会合を開
催すると明らかにしたことが挙げられます。弊社では、会合から具体的な成果が得られるとの
楽観的な見方はしておらず、原油価格は下落すると見ています。
今週のチャート「堅調な米経済指標を背景に、和らぐ英国民投票の影響」
【米国・英国の10年債利回り推移】
(%)
•
左図は、英国10年債と米国10年債
の利回り推移を示しています。
•
英国民投票後、BoEによる国債買入
れ計画が利回りに低下圧力をかけ
ており、英国債利回りは急速に低下
しました。
•
一方米国では、堅調な労働市場が
FRBによる利上げ可能性を下支えし
ているため、米国債利回りの低下は
限定的となっています。
米国10年国債
4.5
英国10年国債
4.0
3.5
3.0
2.5
V
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
10/1
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(年/月)
出所:ブルームバーグ 期間:2010年1月末~2016年7月末
※本資料は2016年8月12日時点の弊社見通しに基づき作成しています。
上記は経済や市場等の過去のデータであり、将来の動向を示唆あるいは保証するものではありません。
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今週の債券投資戦略
情報提供資料 2016年8月15日
デュレーション戦略(金利戦略:各国の金利動向を予想)
「米国・日本に対する金利上昇の見通し」
•
米金利の上昇見通し
堅調な6月の米雇用統計に続き、7月の米非農業部門雇用者数も前月比25.5万人増と市場予想の18万人増を
上回る結果となりました。米雇用環境が良好であると示されたことで、市場ではFRBによる年内利上げ観測が高
まっています。
国別配分戦略(金利戦略:他国に対する相対的な金利の動きを予想)
「英国と欧州に対する金利低下見通し、日本と比較してカナダに対する金利低下見通し」
•
英金利の低下見通し(ただし、見通しの度合いを引き下げ)
8月4日、BoEは包括的刺激策を打ち出しました。刺激策の発表および英国債購入の実施を受け、英長期金利は
大幅に低下しました。
•
カナダの金利低下見通し
カナダの賃金や貿易関連の指標は軟調に推移しており、カナダは緩和的な金融政策を維持すると考えられます。
【先進国10年債金利】
【欧州周辺国10年債金利】
米国
英国
ドイツ
日本
4%
3%
20%
15%
ギリシャ
ポルトガル
イタリア
スペイン
2%
10%
1%
5%
0%
-1%
13/1 13/7
14/1 14/7
15/1 15/7
16/1 16/7
(年/月)
0%
13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7
(年/月)
出所:ブルームバーグ 期間:2013年1月2日~2016年8月12日
※本資料は2016年8月12日時点の弊社見通しに基づき作成しています。
上記は経済や市場等の過去のデータであり、将来の動向を示唆あるいは保証するものではありません。
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今週の債券投資戦略
情報提供資料 2016年8月15日
通貨配分戦略
「米ドルに対するやや強気見通し、英ポンド、アジア通貨に対する弱気の見通し」
•
英ポンドに対する弱気見通し(ただし、見通しの度合いを引き下げ)
英国民投票の結果により英国経済の減速が長引くと予想されるため、英ポンドを弱気に見ています。一方、8月4
日にBoEが包括的刺激策を打ち出し英ポンドが下落したことで、見通しの度合いを引き下げています。
•
アジア通貨に対する弱気見通し(ただし、韓国ウォンに対する弱気見通しの度合いは引き下げ)
中国元安、米金利の上昇、中国経済の鈍化等への懸念から、アジア通貨を概ね弱気に見ています。
•
メキシコ・ペソに対する強気見通し(ただし、見通しの度合いを引き下げ)
バリュエーションの点、また堅調な米経済からの恩恵を受けるという点からメキシコ・ペソは魅力的であると考えて
います。一方で、米大統領選挙を控えていることから、メキシコ・ペソに対する強気見通しを引き下げています。
【エマージング通貨(対円パフォーマンス)】
【先進国通貨(対円パフォーマンス)】
米ドル
ユーロ
豪ドル
160
140
ブラジル・レアル
メキシコ・ペソ
トルコ・リラ
160
円
安
140
120
120
100
100
円
高
80
80
60
60
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
(年/月)
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
(年/月)
出所:ブルームバーグ、GSAM 期間:2013年1月2日~2016年8月12日(2013年1月2日を100として指数化)
クロス・マクロ戦略(マクロ・テーマに基づき、各資産間の相対的な動向を予想)
「英国に対する金融環境の緩和見通し」
•
英ポンドに対する弱気および英金利低下の見通し
BoEの追加緩和策により、欧州やスウェーデンと比較して英国の金融環境が緩和化すると見ています。また、
カーニー総裁は8月の会合で「更なる行動が必要である」と述べています。
•
ニュージーランドの金利低下見通し(ただし、見通しの度合いを引き下げ)
ニュージーランドの金融環境は緩和化すると見ています。一方、ニュージーランド準備銀行が8月に政策金利を
0.25%引き下げたこともあり、ニュージーランドの金利は一定水準まで既に低下していることから、ニュージーラン
ドの金利低下見通しの度合いを引き下げています。
※本資料は2016年8月12日時点の弊社見通しに基づき作成しています。
上記は経済や市場等の過去のデータであり、将来の動向を示唆あるいは保証するものではありません。
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今週の債券投資戦略
情報提供資料 2016年8月15日
MBS(モーゲージ証券)戦略
「政府系MBSに対する弱気の見通し」
•
政府系MBSに対する弱気見通し(ただし、見通しの度合いを引下げ)
7月の米雇用統計が堅調であったことから、政府系MBSに対して弱気に見ています。なお、高クーポンMBSと比
べ、低クーポンMBSに対する繰り上げ返済が増加すると考えています。
「非政府系MBS、CLO(ローン担保証券)に対する強気の見通し、ABS(資産担保証券)に対する選
択的な強気の見通し」
•
RMBS(住宅ローン担保証券)に対する強気見通し
米国の不動産市場は拡大局面にあり、商業不動産の動きに住宅不動産が追随すると考えています。堅調な米国
不動産市場や、RMBSに対する供給を上回る需要を背景として、同資産を強気に見ています。
•
CLOのシニア債、FFELP(政府保証連邦ローン)の学生ローンを裏付けとするABSに対する強気見通し
上記2つの証券化商品は、信用力対比のスプレッドが魅力的な水準にあると考えています。
コーポレート・クレジット戦略
「投資適格社債に対する中立の見通し、ハイ・イールド社債に対するやや弱気の見通し」
•
投資適格社債に対する中立の見通し
先週、投資適格社債市場では米国も欧州もスプレッドは縮小しましたが、米国がアウトパフォームする展開となり
ました。
•
ハイ・イールド社債に対するやや弱気の見通し
先週、米国ハイ・イールド社債は90億米ドル、レバレッジ・ローンは170億ドルの新規発行が行われました。
【投資適格社債スプレッド】
2.2%
【ハイ・イールド社債スプレッド】
10%
米国
欧州
8%
米国
欧州
1.8%
6%
1.4%
4%
1.0%
0.6%
13/1
2%
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
(年/月)
0%
13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7
(年/月)
出所:ブルームバーグ、バークレイズ
期間:2013年1月2日~2016年8月12日
米国投資適格社債:バークレイズ米国投資適格社債インデックス、欧州投資適格社債:バークレイズ欧州投資適格社債インデックス、米国ハ
イ・イールド社債:バークレイズ米国ハイ・イールド社債インデックス、欧州ハイ・イールド社債:バークレイズ欧州ハイ・イールド社債インデックス
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上記は経済や市場等の過去のデータであり、将来の動向を示唆あるいは保証するものではありません。
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今週の債券投資戦略
情報提供資料 2016年8月15日
エマージング債券戦略
「米ドル建て債券については、ベネズエラ、ドミニカ共和国に対する強気、中国に対する弱気見通し、
現地通貨建て債券については、メキシコに対する強気、トルコに対する弱気見通し」
•
ブラジルでは、赤字予算や産出ギャップ、高いインフレ率や失業率など、経済的課題が散在しています。また、
GDP対比の債務比率は急上昇しており、財政改革の必要性に迫られています。
•
政府は、政府支出に上限を設ける政策や、社会保障制度の刷新等を通じて改革を進めようとしていますが、両案
とも議会の承認待ちの状態です。弊社では、時間の経過に伴いその実現は難しさを増すと見ていますが、実現し
た場合には経済政策への信頼回復に繋がると考えています。
【米ドル建てエマージング国債スプレッド】
【現地通貨建てエマージング国債利回り】
5.5%
7.5%
5.0%
7.0%
4.5%
6.5%
4.0%
3.5%
6.0%
3.0%
2.5%
5.5%
2.0%
13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7
5.0%
13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7
(年/月)
(年/月)
出所:ブルームバーグ、JPモルガン
期間:2013年1月2日~2016年8月12日
米ドル建てエマージング国債:JPモルガンEMBIグローバル・ダイバーシファイド、現地通貨建てエマージング国債:JPモルガンGBI-EMグローバ
ル・ダイバーシファイド
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上記は経済や市場等の過去のデータであり、将来の動向を示唆あるいは保証するものではありません。
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