ミネソタ州安全情報(7月) 1 ミネソタ州の危険度 ミネソタ州の犯罪発生率は全米平均を下回っており,経済安全研究所の最新のレポー トでは全米で4番目に安全な州と報告されています。 2 最近の犯罪と傾向 (1)ミネアポリス市で加重襲撃の発生件数が増加。 現在までの本年の加重襲撃(拳銃使用を含む)の発生件数は413件で,昨年同期 比7%増加しており,市北部地域では同17%増加しています。 7月17日には,市北部地域で女性3人が撃たれ重傷を負う事件が発生するなど, 市北部地域では暴力犯罪の増加が顕著であり,市警本部長は市民に対し“銃を下ろす” よう要請する声明を発表しました。 他方,殺人事件の発生件数は減少しており,本年現在までの殺人事件の発生件数は 16件です。 (2)ミネアポリス市南部で侵入窃盗が増加。 市南部で今夏,侵入窃盗事件が急激に増加しています。特に,ガレージに侵入し, 高級バイクを盗む手口が増加しています。市南部ではこれまでに721件の侵入窃盗 事件が発生しており,昨年同期比16%増加しています。 市警は警察官の増員を計画するとともに,市民に対し,ガレージへの侵入を防ぐ方 策として,①必ず施錠すること②ガレージに電灯を設置すること③ガレージの開き戸 に太めの角材で閂をかけることを奨励しています。 (3)セントポール市で警察官を殺害した容疑者を逮捕。 7月30日,警察官を銃撃し殺害した容疑者(39才)が逮捕されました。 午前0時20分頃,Dodd Roadで交通取締中の警察官が殺害され,8時間 の捜索の後,車両で逃走する容疑者が発見されました。パトカーによる追跡で容疑者 は駐車場に追い詰められ,警察官との間で銃撃戦となりました。銃撃戦の結果,容疑 者と容疑者の車両に同乗していた女性が警察官に数カ所を撃たれ病院に搬送されまし た。 (4)セントポール市で麻薬組織の構成員を逮捕。 麻薬密売容疑で告発された男性(19才)が罪を認め,セントポール市内の麻薬密 売組織のアジトで行われたメキシコの麻薬組織による誘拐と拷問について法廷で証言 しました。 男性の証言によると,セントポール市内の密売組織のアジトから紛失した麻薬30 ポンド(時価30万ドル)を見つけ出すためにメキシコの麻薬組織「Sinaloa Cartel」によって,ロサンゼルスから麻薬組織の構成員3人がセントポール市 に送り込まれました。3人は法廷で証言した男性とほかの男性1人を誘拐すると,紛 失した麻薬についての情報を聞き出すため,男性や家族に危害を加えると脅した上, 2人を拷問しました。 3人はエルサルバドルに起源を持つ多国籍組織「MS-13」の構成員であり,同 組織は,麻薬組織「Sinaloa Cartel」のメキシコ及び米国内の人身売 買及び麻薬密売の利権を守るための実行部隊とのことです。 3人のうち2人がセントポール市及びロサンゼルスで逮捕され,残る1人はメキシ コに逃亡したとみられています。
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