第1章 序論 1−1 本研究の背景 表1−1 平成10年度粗大ごみ収集実績 (東京都区部)1) 平成11年度東京都清掃局の資料による と、平成10年度の東京都区部の粗大ごみの 家具類品目 平 成 10年 度 たんす 9 2 ,8 0 2 サ イドボ ー ド 4 ,2 9 2 下駄箱 3 2 ,6 6 2 カラーボ ックス 3 4 ,5 8 1 テーブル 9 3 ,3 7 9 椅子 2 3 3 ,0 7 6 鏡台 1 1 ,5 7 2 机 4 5 ,8 2 4 ベッド 6 0 ,4 8 1 戸棚 5 8 ,8 3 1 家 具 類 小 計 (A) 6 6 7 ,5 0 0 粗 大 ご み 総 数 (B) 3 ,2 6 9 ,1 7 1 A/B 2 0 .4 収集実績は個数で 3,269,171 個で、そのうち 家具は2割に相当する667,500個を占めてい 表 1‑1 る。 (表 1‑1) この状況の中で、不要となった家具、機能 を失った家具を修復、リニューアルする事に よって再び商品価値を回復させる修理・再製 品化の体制を構築することが必要である 2) とされている。 しかし、家具の修復・リニューアルには困 難な点が多く、リサイクルシステムの構築に より廃棄家具の問題が解決されるとは考えに くい。 1−2 本研究の目的 (1) 家具のリサイクルが困難であるとする理由を示し、廃棄家具減量化の手段として長期 利用型の家具の必要性を示す。 (2) 長期利用可能な家具は消費者にどの程度受け入れられるのか、またどの分野の人に受 け入れられるのかを明確にする。 1−3 本研究の構成 本研究の構成は、図 図 1‑1 に示すように。序論において研究の背景を示し、2章においてリ サイクルの困難性と長期利用型家具の必要性を示す。 3章では長期利用型の家具が消費者に どの程度受け入れられるかを調査するためのアンケート、 並びにコンジョイント分析の調査 手法の説明を行う。4章ではアンケートにより得られた回答を分析し、5章において消費者 に好まれる属性、またどの属性がどの分野の人に好まれるのかを示す。 1 図1−1 本研究のフロー 1−4 本研究の意義 家具を長期利用する事は廃棄家具の減量化にとって欠かせない事である。 その長期利用型 の家具が消費者にどのように受け止められているのか、 またどの分野に人に好まれるのかを 明確にする事は、家具の長寿命化を進めるうえで重要な情報となり得る。 1−5 本研究で対象とする家具 家具は大きく分けて「木製家具」と「オフィス家具」の2つに分ける事ができる。本研究 では一般消費者を対象に調査を行う事から、木製家具に焦点をあて研究を進めていく。 2 引用文献 1) 東京都生活文化局:家具の長寿命化に向けて−商品の長寿命化等に関する懇談会報告 書 ,p.14, 東京都生活文化局(2000,7) 2) 東京都生活文化局:前掲書 ,p.27(2000,7) 3 4
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