自治を育み、平和で美しい都市を未来につなげよう

自治を育み、
平和で美しい都市を未来につなげよう
る中で、税収の増加が見込めないこと
の5人に1人が65歳以上になっていま
や、早期に整備した都市基盤や公共施
す。誰もが住み慣れた地域で安心して
設が老朽化により再整備の時期を迎
暮らし続けられるよう、
「地域リハビリ
えていることなど、成熟都市としての
テーション」の理念のもと、保健・医療・
政策転換が求められています。未来を
福祉・教育などの分野を越えた連携に
見据えて、既存事業のリデザイン・施
より、継続的で体系的な支援に取り組
設のリニューアルを行い、景観にも配
んでいきます。
慮した持続可能な魅力ある都市を築
いていきたいと考えています。
はじめに
子育てネットワークの充実
私たちは東日本大震災を経験し、防
子どもたちが心豊かで健やかに育
災対策をはじめ、地域での人々のつな
つためには、子どもを持つ家庭だけで
がりや、都市間の広域連携のあり方、
はなく、社会全体での取り組みも必要
エネルギー問題など、多くの課題に直
です。本 市 の 平 成24(2012)年 の 合
面しています。地域社会においては、
計特殊出生率は1.03と依然として国
日頃からコミュニティを育み、地域の
や東京都の平均値を下回っている状
力を増していく必要があります。
況です。子どもたちが健やかに育ち、
安心して子育てができるように、子ど
魅力いっぱいの三駅圏
もと家族と地域というこれまでの絆を
(1947)年11月3日に、東京都で三番
本市には、個性豊かな三つの駅圏域
補う、地域・団体・事業者・行政などの
目の市として誕生しました。現在、人口
があります。吉祥寺圏は、都内有数の
多様な主体による絆を重ね合わせて
約14万人、面積10.73㎢、全国の市町
商業・文化都市である一方、駅周辺を
いきます。
村の中で第2位の人口過密都市です。
離れると、落ち着いたたたずまいの住
23区と多摩地区の接点に位置してい
宅地でもあります。近くに井の頭公園
るため、利便性と自然環境を享受しや
があり、
テレビや映画のロケ地として
すい都市でもあります。市域は狭いな
も利用されています。駅舎の大規模改
武蔵野から
新しい都市像を開こう
がらも、
コンパクトで利便性の高い都
修も完了し、
まちの特徴である回遊性
自らのまちは、
自らで築き、守るとい
市、緑豊かで良好な住環境が広がる暮
の充実につながっています。
う考えは、自治の基本です。自らの地
らしやすいまちとして評価されていま
三鷹駅北口を玄関とする中央圏は、
域で自治を育むとともに、
さまざまな
す。
市役所をはじめ、警察署、消防署など
分野で他の自治体と連携を図るなど、
市の前身となる武蔵野村は、明治
の行政機能、市民文化会館、図書館、
「自治と連携」
をキーワードに自治体の
22(1889)年に誕 生し、村から町 へ、
総合体育館など文化・スポーツ機能が
あるべき姿を究めていきたいと思い
町から市へと成長を遂げてきました。
集積する地域で、良好な住宅地も広
ます。平成24年度からスタートした武
この間には悲惨な戦争があったことを
がっています。現在、道路や交通環境
蔵野市第五期長期計画では、
「武蔵野
踏まえて、武蔵野が初空襲を受けた
など駅周辺の整備を進めています。
から新しい都市像を開こう」
と宣言し
11月24日を
「武蔵野市平和の日」
に制
武蔵境圏は、
武蔵野の原風景が残る
ています。
これは、市民の力を活かし
定しました。平和の尊さを次世代に伝
国際色豊かな学術ゾーンとして発展し
ながら、市民とともに新しい自治のあ
え、内外に発信しています。
てきました。
JR中央線と西武多摩川線
り方を構築していこうという呼びかけ
人 口は、昭 和40年 以 降、13万 人 台
の連続立体交差事業や武蔵境駅南口
です。本市で培われてきた都市文化や
で推 移してきましたが、平 成25年に
の武蔵野プレイスの開設により、
南北一
市民活動の持ち味を活かして、市民が
14万人を超えました。街も大規模な開
体のまちづくりが着実に進んでいます。
主役の市政をさらに発展させ、市民の
武蔵野市は、戦後間もない昭和22
発の余地が少ない成熟した都市となっ
ています。少子高齢化が進み、単身世
地域リハビリテーションの推進
帯が増加するなど、地域社会が変容す
本市でも高齢化が進み、
すでに市民
笑顔が輝くまちづくりを進めていきま
しょう。