For your business and technology editors 2005年9月15日 ABB グループ、2009 年までの中期経営目標を発表 2ディビジョンから 5 ディビジョン体制へ機構改革 (ABB グループ発表)電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーである ABB はこのほ ど、2005 年から 2009 年までの期間を対象とする中期経営目標と戦略を発表しました。同戦略の重点 は、業務を着実に執行すると共に、幅広いアプローチで価値を創造すること。成長率や営業利益、資 本の有効使用、キャッシュの創出などに取り組んで参ります。 ■中期経営目標と戦略について ABB のフレッド・キンドレ社長兼 CEO は、「ABB は現在、強固な市場ポジションにあり、持続的で収益 を伴う成長が期待できます。今回発表した目標とアクションは、自分たちの強みを活用し、今後 5 年間 とその後において競争力ある成功を確保できるように策定したものです」と述べています。 ABB グループの新しい目標は、売上高の成長や利払い税引き前利益(EBIT)を指標とした営業収益 性を、今後も重視することを反映しています。さらに、純利益、使用総資本利益率(ROCE)、キャッシ ュフローの創出についても目標を設定しています。 同戦略の実行を後押しするため、2006 年 1 月 1 日付で機構改革も実施します。現在は 2 つの基幹 ディビジョンがありますが、この階層を廃止し、5 つあるビジネスエリアをディビジョンに昇格させます。ま た、執行役員会に新しい機能を導入し、地域組織の統合強化を図ります。 「これは戦略の進化であって、転換ではありません。基幹事業である電力機器事業とオートメーション 事業への集中は今後も継続していきます。この戦略では、単なる成長だけでなく、利幅や資本収益率 の改善、キャッシュの創出も重視するという、バランスのとれた価値創造のアプローチを採用していま す。最重点項目は、業務を着実に執行し、業績の安定性と確実性を向上させることです」(フレッド・キ ンドレ)。 2009 年度グループ目標の概要 1 5% (CAGR2)以上 10%以上 2005-2009 年度の売上成長率 EBIT マージン ネットマージン 5%以上 使用総資本利益率(税引き後)(ROCE) 15%前後 純利益に対するフリーキャッシュフローの割合 1 100% 2 各目標の定義は本リリースの付属資料を参照。 年複利成長率。2005 年から 2009 年が対象。大規模 な事業買収・売却を除く。為替レートは一定と想定。 最高財務責任者のミシェル・ドゥマレは、「純利益とキャッシュフローに関する新しい目標は、最終損益 をさらに重視し、利益をキャッシュとして実現してゆく能力の向上を意図したものです。使用総資本利 益率(ROCE)に関するグループ目標を通じて、資本の活用状況がさらに明確になるでしょう。この指 標は価値創造を強調するための機動的な経営ツールになります。ROCE はディビジョンレベルで新規 投資の目標利益率を決定するためにも使用します。その際は、各事業の EBIT 目標やリスク要因、期 待収益率の変動性、資本集約率も考慮します」と述べています。 For your business and technology editors ■機構改革について 現在はパワーテクノロジー(PT)とオートメーションテクノロジー(AT)の 2 つの基幹ディビジョンがありま すが、いずれも 2006 年 1 月 1 日付で廃止し、その下にあるビジネスエリア(BA)が以下の新たなディ ビジョンとなります。 パワープロダクトディビジョン(現パワーテクノロジープロダクト BA) パワーシステムディビジョン(現パワーテクノロジーシステム BA) オートメーションプロダクトディビジョン(現行のまま) プロセスオートメーションディビジョン(現行のまま) ロボティックスディビジョン(現マニュファクチュアリングオートメーション BA) また、グループレベルでの新しいファンクションである「グローバルマーケット&テクノロジー」が、国と 地域の壁を越えた戦略の実行を支援します。 新ディビジョンの目標 ディビジョン 2009 年の EBIT マージン 2005-09 年の売上成長率* パワープロダクト 6%以上 11%以上 パワーシステム 5%以上 6%以上 オートメーションプロダクト 5%以上 14%以上 プロセスオートメーション 5%以上 9%以上 ロボティックス 4%以上 9%以上 * 年複利成長率。2005 年から 2009 年が対象。大規模な事業買収・売却を除く。為替レートは一定と想定。 パワープロダクト、パワーシステム、オートメーションプロダクトの各ディビジョンについては、2006 年 1 月 1 日付で本部をスイスのチューリッヒに設置します。プロセスオートメーションディビジョンの本部は米 国コネチカット州ノーフォーク、ロボティックスディビジョンの本部は中国・上海となります。 ■マネジメント層の機構改革・人事について ディビジョンの編成が変わることを受けて ABB グループの執行役員会の構成も変わり、2006 年 1 月 1 日付で次の通りとなります。 ●フレッド・キンドレ(※留任)社長兼 CEO ●ディネシュ・パリワル(現オートメションテクノロジーディビジョン責任者)新グローバルマーケット&テ クノロジー/プレジデント ●ミシェル・ドゥマレ(※留任)最高財務責任者 ●ギャリー・スティール(※留任)人事責任者 ●ベルンハルト・ユッケルト(現 ABB ドイツ・カントリーマネージャー兼同オートメーションテクノロジーデ ィビジョンマネージャー)新パワープロダクト責任者 ●サミール・ブリコー(現 ABB ルーマス・グローバル下流工程オイル・ガス・石油化学事業の責任者) 新パワーシステム責任者兼 ABB ルーマス・グローバル下流工程オイル・ガス・石油化学事業の責任 者 ●トム・ショーキスト(現オートメーションプロダクト BA 責任者)新オートメーションプロダクト責任者 ●ヴェリ=マッティ・レイニッカラ(現プロセスオートメーション BA 責任者)新プロセスオートメーション責 任者 ●アンダース・ヨンソン(現 ABB 中国オートメションテクノロジーディビジョン責任者兼全世界同ディビジ ョン業務優位性マネージャー)新ロボティックス責任者 For your business and technology editors なお、サミール・ブリコーとアンダース・ヨンソンがそれぞれパワーシステム責任者、ロボティックス責任 者に就任するのは 2005 年 10 月 1 日です。 現在、オートメションテクノロジーディビジョン責任者であるディネシュ・パリワルは、「グローバルマーケ ット&テクノロジー」のプレジデントとして、主要な地域・取引分野における成長と収益性を向上させる 機会の獲得に専念し、ABB の専門能力と経営資源の国境を越えた活用や、既存ローカルサポート資 源の利用効率の最大化などに取り組みます。なお、現在の役職である米国のカントリーマネージャー、 北米の地域マネージャーは引き続き兼任します。 現在、パワーテクノロジーディビジョンの責任者を務めるピーター・スミッツは、ドイツのカントリーマネー ジャーと中欧の地域マネージャーに就任します。 ■ファイナンシャルレポートへの影響 ABB グループが毎年発行しているファイナンシャルレポートについては、2006 年第 1 四半期から新し い体制に基づいて行います(2003 年通期・2004 年通期のディビジョンごとのデータについては、この プレスリリースの付属資料 I をご覧ください)。また 2005 年度版財務諸表から、グループの貸借対照表 に掲載する数値を増やし、使用総資本利益率の算出ができるようにします。 --------------------------------------------------------------------------ABB(www.abb.com)は世界 100 カ国以上に 103,000 人のネットワークを擁する電力技術とオートメ ーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながら業務効率を最適化する ソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。 --------------------------------------------------------------------------- 予見情報に関する注意事項 このプレスリリースには、当社の事業についての展望や売上高・利益の目標に関する叙述など、見通しとしての情報 や叙述が含まれます。そうした叙述の根拠となっているのは、当グループの将来の業績に影響することがある要因 (世界的な経済情勢、当グループおよびその事業にとっての主要市場たる地域や産業の経済状態など)に関する現在 の期待や見積もり、予測です。そうした期待や見積もり、予測は、「期待する」、「思われる」、「見積もる」、「目標とす る」、「計画する」といった表現を伴うことから、概ね判別が可能です。しかし、当グループによる統制が不可能なものを 含めリスクや不確実要因は多数存在し、そうしたリスク等によって、このプレスリリースにおける見通し情報・叙述と実 際の結果が大きくずれることもあります。そうした差異の原因となりうる重要な要因の例としては次のような事項が挙 げられます。すなわち、受け入れ可能な条件で非基幹事業を売却する当社の能力、アスベストに係る賠償請求の解 決のため依拠できる条件、原材料価格の動向、市場による新製品・サービスの受容、コンプライアンス活動に関連す る政府規制・費用の変化、利子率、為替レートの変動などです。その他の要因については、米国の証券取引委員会に 対する当グループの届出(Form 20-F による年次報告など)に随時掲載されることがあります。当グループとしては、 このような見通しの叙述の背景にある期待は合理的な前提に基づくものであると考えておりますが、そうした期待の実 現については一切保証できません。 For your business and technology editors 付属資料 I ■指標の定義 売上高成長率(CAGR) EBIT マージン ネットマージン フリーキャッシュフロー 使用総資本利益率(ROCE) 年複利成長率。2005 年から 2009 年が対象。大規模な事業買収・ 売却を除く。為替レートは一定と想定 利払い税引き前利益が売上高に占める比率(%) 純利益が売上高に占める比率(%) フリーキャッシュフロー(財務債権の変動額と設備投資の純額につ いて調整した営業活動によるキャッシュフロー)の純利益に対する 比率(%) EBIT(税引き)を固定資産と正味運転資本の和で除したもの* EBIT(税引き)=EBIT ×(1−税率) 税率=納税引当金/継続事業利益(税引き前)および少数株主持 分からの利益 * 2004 年度通年・2003 年度通年について公表された財務諸表に含まれる情報では、上記の計算どおりに使用 総資本利益率を産出することはできない。上述の計算が可能になるよう、2005 年度財務諸表から追加の数値 もグループの貸借対照表に掲載する。 ■各ディビジョンの 2003〜2004 年度の主要データ 1 見積もりベース、未監査 (単位:百万米ドル) ディビジョン パワープロダクト パワーシステム オートメーションプロダクト プロセスオートメーション ロボティックス 2 非基幹事業その他 2 コーポレート / 連結 グループ合計 売上高 2004 2003 5,958 4,927 3,691 3,516 5,378 4,582 4,675 4,046 1,382 1,417 2,091 4,712 (2,454) (2,773) 20,721 20,427 EBIT 2004 493 119 667 279 81 (30) (525) 1,084 1 2003 448 147 490 181 66 (462) (513) 357 EBITマージン 2004 2003 8.3% 9.1% 3.2% 4.2% 12.4% 10.7% 6.0% 4.5% 5.9% 4.7% n/a n/a n/a n/a 5.2% 1.7% 上表に示す 5 ディビジョンのデータは、過去に公表されたデータと直接比較することはできない(一部の 内部売上はこれまでディビジョンレベルで除外されていたため)。上表では、こうした内部売上の除去をグ ループレベルで行っている。2 従来「コーポレート」科目に計上されていた不動産関連の活動は、「非基幹 活動その他」に移管。 本件に関するお問い合わせ先: ABB株式会社 広報部 外川美穂(とかわ みほ) Tel: 03-5784-6254 Fax: 03-5784-6281 [email protected] 〒150-8512 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー www.abb.co.jp
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