平成 2 6 年 1 2 月 1 9 日 附属幼稚園 第 15 号 (園長室だより) 発 行 者 八谷俊一郎 年少さんとは違い、好きな役を決めさせ、一人ひとり 充実した2学期 に台詞があるのも、責任を自覚させる上で大切なこと “光陰矢のごとし”まことに月日の経つのは早いも だと思いました。 ので、もうすぐ、新年を迎えます。2学期を振り返っ 年中さんは、一人ひとりが動物さんになりきり、観 てみますと、保護者の皆様には、9月のソーメン流し 客を楽しませた「どうぶつサーカス」 、子どもたちや の行事から始まり、12月の餅つき会まで、終始お手 鬼さんの顔もきれいに洗った愉快な「せんたくかあち 伝いをいただき、深く感謝申し上げます。学年に応じ ゃん」 、昔々、或る所にで始まる懐かしの「ももたろ た行事を終えるたびに、子どもたちがたくましく成長 う」さん。お伴の犬、猿、キジ、そして、憎めない鬼 していくのが分かります。 さん。年中さんのちょっとしたお尻の動きや、動作が 小学校教育に長年関わってきた私にしますと、1年 とてもキュートでチャーミングな演技でした。 生は、自分の身の回りのことが精いっぱいで、殆ど何 存在感を示した年長さん もできないから、丁寧な指導が必要だという先入観を 年長さんは、一人ひとりが存在感を見せた素晴らし 持っていました。初めて経験することに対しては、丁 寧な指導が必要ですが、幼稚園児の行動を見ています い演技でした。年中さんと違っている点は、どのクラ と、必要以上に世話をしてきたのではないかと反省せ スも年度当初から、先生が読み聞かせしたお話の中か ざるを得ません。幼稚園に勤めて思ったことは、幼稚 ら、子どもたちが好きなお話を選び、子どもたちと先 園児でも、先生の支援により、いろいろなことができ 生が話し合いをしながら、脚本作りをしているという ことでした。子どもたちは、小道具ができた段階で、 るのだということです。子どもたちに学びました。 さくら組さんは、一つ目小僧や大入道の扮装をして園 可愛らしい演技の年中さん 内を駆け巡り、年少さんを喜ばせていました。うめ組 「抜き足、差し足、忍び足」のフレーズを口 12月になりますと、各地の幼稚園や保育園は、こ さんは、 れまでの保育の成果を発表する生活発表会が実施され ずさみ、静かに歩くどころか大きな声で楽しんでいま たようです。過去に何度か、私も保育園の生活発表会 した。ゆり組さんは、隠れ羽を背負い、まるで、自分 に招待され、子どもたちの演技を参観しました。演目 が虫にでもなった気分で両手を広げて飛び回ってい こうした、動作を劇づくりに取り入れながら、 は、日舞やダンス、跳び箱、マット運動などで、保育 ました。 園の先生だけでなく、課外活動として、踊りや体育の 脚本を作り、さらに、劇を通して、脚本を見直し、子 専門の先生方の指導の下で練習した成果を、見事に演 どもと先生が一体となって劇づくりをしたのが年長 じていました。この時、子どもたちの発表力、演技力 さんでした。 子どもたちは、当日、登場人物の気持ちを考えて台 の素晴らしさに感心したことを覚えています。 しかし、筑女幼稚園の発表会に参加してみると、発 詞を言い、のびのびとした動きをしました。保護者の 表会の考え方に違いがあります。筑女幼稚園の発表会 皆様には、お子さんの生き生きした演技に、感動され は、物語を中心として、子ども一人ひとりの希望を取 たことと思います。12 月に入ってから本格的な劇づ り入れ、よさを伸ばそうとして仕組んでいることです。 くりが始まり、1 週間前のリハーサルでも、手直しす そのために、年少時代から、しっかりと劇遊びを楽し るところが多く、無事に発表会を迎えられるだろうか ませることから始まっています。幼い子どもたちは、 とハラハラドキドキでしたが、本番では、見事な演技 物語に登場する人物(登場人物は、人とは限りません) に、保護者の皆様から大きな拍手をいただき、子ども に同化し、即、その人物になりきっています。こうし たちは大満足だったようです。2 学期の大きな行事を た劇遊びの体験を基に、年中さんでは、一歩進んでス 乗り越え、本当に、一段と成長した年長さんでした。 子ども テージ上で たち自身 見せること、 が感動し 見られるこ たからこ とを意識し そ、皆さ た劇ごっこ んに感動 へと発展し を与える ています。 ことがで 役が、日替 きました。 わりだった 響流の森 だより
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